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海外駐在員ライフ

Vol.346 【マレーシア編】3民族の文化が共存しているマレーシアの社会

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Reported by ナシアヤム
マレーシアのクアラルンプールにある日系企業出資の合弁会社に勤務。現地での楽しみは、スパ巡りとフットサルなどのスポーツ。週末には、近隣国を訪れてリフレッシュすることも。

右にインド料理店、左に中華料理店

こんにちは。ナシアヤムです。今回は、マレーシアの社会の独自性についてお話しします。

 

ご存じかもしれませんが、マレーシア人という民族は、大まかに3種類から構成されています。マレー系マレーシア人とインド系マレーシア人、中華系マレーシア人です。したがって、マレーシアでは、マレー系、中華系、インド系と多民族国家ならではの文化の違いをいっぺんに楽しむことができます。

 

島や地域ごとに、そこに住む民族の持つ文化が表れているのはもちろんのこと、クアラルンプールの街中でも、その様子が見てとれます。街を歩いただけで、すれ違う人々の着ている服やメイク、家族連れの様子など、民族ごとに特色が出ていることがわかるからです。通りに並ぶ店も、右にインド料理店があれば、左に中華料理店があったり、あるいは少し移動しただけで、「ここはチャイナタウンだな」「ここはインド人街だな」と、街のテイストがコロコロと変わっていくのが面白い。その風景の移り変わりこそが、マレーシアならではだと感じています。

 

ただ、通勤や通学ラッシュによる朝と夕方の道路渋滞がひどいのは、なんとかしてほしいですね。例えば、事務所から打ち合わせ先までにかかる時間をインターネットの地図アプリで調べた結果が「車で30分」だとしても、渋滞がひどい場合には2時間かかるケースもあるからです。できる限りスムーズに一日のスケジュールをこなすためには、打ち合わせの時間を道が空(す)いている時間帯にセットしたり、相手を事務所に呼んだりと、工夫が必要。私がよく使う手は、車で30分かかる場所に行くときには、2時間くらい前に出て渋滞を避け、早く着いた分、相手先の近所のカフェで、Wi-Fiを使って仕事をして待機する方法。そうすれば、万が一渋滞にひっかかっても間に合うし、ひっかからなければひっかからなかったで、約束までの時間を有効に使えるからです。

 

マレーシアには、スターバックスのような世界的なチェーン以外にもいくつかカフェのチェーンがあり、どこもWi-Fiの環境は日本以上に整っていてコンセントもあるので、カフェで仕事をする人は多いですね。環境を変えることで、普段より仕事がはかどることもよくあります。露店のコーヒーが約50~70円なのと比べて、こうしたカフェでは日本と同様に300~400円もするので、カフェに入れる人はさほど多くはなく、いつも空いています。日本で私たちが、ホテルのラウンジで1000円のコーヒーを飲んでいる人を眺めるような感覚かもしれません。

 

ダイエットが必要なマレーシアの警察官

マレーシアの人々は、どうやら甘いものが好きなようです。とにかく多くの食品や飲み物に砂糖が入っています。ペットボトル入りの緑茶やウーロン茶を買うときも、しっかりラベルを確認しないと、砂糖が入っているケースが多いですね。砂糖入りでないものが見つからないときは、ミネラルウォーターしか選択肢がなかったりします。確実に砂糖が入らない緑茶を買いたければ、日本人会会館(クアラルンプール日本人会の会員や同伴者のみが入館できるビル)の中のスーパーや、日系スーパーの「イオンビッグ」でポッカの製品を購入します。1本250~270円にもなる輸入品を買わずに1本160円ほどのマレーシア産の緑茶を買おうとすると、砂糖なしのものを作っているのはポッカしか見つからないからです。

 

甘いものが好きな国民性ゆえなのか、マレーシア警察が、警察官の肥満率の高さに不安を感じ、研修の一環で特別減量訓練を行っていると聞いたことがあります。「劇的な効果が表れるには、まだまだ時間がかかりそうだ」と締めくくられていたように記憶しているので、集団ダイエットはまだ成功とは言えないのでしょう。

 

害鳥や害虫駆除が本格的なのも、マレーシアならではだと思います。街中でのカラスの駆除方法は、なんと銃殺。道端にゴミが山盛りになっているようなクアラルンプールの街では、カラスも増えるのでしょう。私も一度、カラスを仕留めるためらしい銃声を聞いたことがありますが、このご時世なので、非常に驚きました。害虫駆除も同様。マレーシアでは行政が不定期でコンドミニアム内の害虫駆除を行いますが、朝イチでゴルフに出かけようと地下駐車場に行ったところ、駆除のための煙がたちこめていたことがありました。運転することができないほど視界が悪かったため、車が出せず、そのせいでゴルフに遅刻してしまったことを覚えています。

 

それ以降、「日本の生活が当たり前」という考えをいったん捨てて、現地に流れる時間や生活、慣習を尊重し、楽しむように努めました。日本と違ってうまく行かないことに苛(いら)立っても仕方がないこと、日本とマレーシアを比較するのはそもそもナンセンスであることを認め、日本にいた時と同じ感覚で仕事を進めようとせず、心にゆとりを持つことを心がけるようにしました。

 

次回は、私のマレーシアでの暮らしについてお話しします。

 

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スーパーで売られている清涼飲料水。上から2段目にある「Green Tea」(緑茶)にも砂糖が入っている。

 

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「Green Tea」(緑茶)のラベル。「Total Sugar 15.0グラム」とあり、ペットボトル1本250ミリリットル中に15グラムもの砂糖が含まれていることがわかる。

 

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クアラルンプールの渋滞風景。夕方から夜にかけては、帰宅する人々の車で大変な混雑となる。

 

構成/日笠由紀

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