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海外駐在員ライフ

Vol.353 【韓国編】相手が自分の言いたいことをわかってくれるとは限らない

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Reported by FOX
韓国で行われている日系企業参加プロジェクトでエンジニアを務める。現地での楽しみは、毎日の家族との団欒(だんらん)と、週末の韓国料理店巡り。

同僚の身内の通夜には全員で参列する

はじめまして。FOXです。韓国で行われている日系企業参加プロジェクトでエンジニアを務めています。

 

一緒に働いているのは、韓国人が約4割、フィリピン人が約3割、日本人が約2割で、そのほかにマレーシア人やミャンマー人、インド人が約1割といったところです。したがって、仕事で使う言語も、9割以上が英語で、日本語を使うのは日本人同士のときのみとなっています。

 

こちらで仕事をしていて感じるのは、韓国には、家族を大切にする気持ちが非常に強い人が多いということです。以前、韓国人の同僚のお父さまが亡くなられた時に、オフィスにいる韓国人全員でお通夜に出席することになり、私も日本人代表として参列したことがあります。病院に併設されている斎場で親族の方にあいさつをして、食事をご馳走(ちそう)になりました。こうしたことは、韓国では通常のことで、参列しないと、とても冷たい人だと思われるのだそうです。

 

旧正月も、家族と過ごす人が9割を超えると聞いたことがあります。ホームパーティーを頻繁に開く人が多いとも感じます。確かに、家族ぐるみで呼んだり呼ばれたりすることで距離がグッと縮まる実感が、私自身にもあります。これらは、仕事とは直接関係がない場面ではありますが、とにかく身内を大事に大切にする気持ちが強いと感じています。
取引先との飲み会も、お互いの距離を縮めるために役立つので、しばしばこうした機会を設けますが、だからといって「なあなあ」の関係になるようではいけません。一度、「われわれの関係だからいいでしょ?」という甘えにOKを出してしまうと、きりがなくなるため、親しくなるにもさじ加減が必要です。

 

起こった事象だけからロジカルに組み立てる

私は、日本にいた時から多くの外国人と働いていたので、今も特別にやり方を変えたりはしていないのですが、どんな国にいても、日ごろから心がけていることがあります。それは、相手が自分の言いたいことをわかってくれていると思わずに、順序立てて相手の考えていることを慮(おもんぱか)るようにすることです。同じエンジニア同士でも、仕事の仕方も違えば、バックグラウンドとなる文化にも違いがあり、お互いに考え方を共有できているわけではありません。だからこそ、「相手はこう思っているだろう」などという安易な憶測を基に仕事を進めるのでは、ただの押しつけになってしまうと考えています。

 

これは海外ではなく日本にいた時の失敗なのですが、当社に入って早々に、配属された部署の飲み会をセットするように上司から指示されたことがありました。その時、「女性はアルコールを飲む量も少ないから、男性と同じ額だと不公平になるだろう」と派遣スタッフの女性たちの参加費を少なめに設定したことで、彼女たちを怒らせてしまったのです。「私たちは給与水準が低いから、参加費も少なく設定されたのだろう」と誤解させてしまい、彼女たちのプライドを傷つけてしまったのです。

 

こうした経験を踏まえて、今は、極力、実際に起こった事象だけをロジカル(論理的)に挙げ、「だから、こういうふうにしましょう」という話の仕方をするようにしています。こうすれば、「自分が正しい」と自分の考えを押し付けているようには受け取られずに済むからです。

 

次回は、韓国の人々についてお話しします。

 

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さつま揚げのような練り物を串に刺した韓国風おでんと、韓国風海苔(のり)巻き「キムパフ」を売る店。このような店や屋台が、韓国の地方都市には至るところにある。

 

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住んでいるエリアでは比較的大きな街の大通り。100均ショップやカフェチェーンなど、だいたいのものはそろう。

 

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韓国の入浴施設。タオル持参、飲食物の持ち込み可となっている。お湯の中で泳いでも怒られたりせず、家族同士であかすりをし合うなど、大らかでのどかな雰囲気が楽しめる。

 

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韓国東南部、釜山(プサン)近郊の「太宗台」。かつての皇帝が愛した景勝地であり、かなり急な崖なのにもかかわらず、手すりすら設けられていないところがいかにも韓国流の豪快さだ。

 

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「タイ焼き」ならぬ「鮒(フナ)焼き」という菓子。3個1000ウォン(約92円・2016年8月現在)くらいの値段。うちの子どもが、街中で見知らぬ人からこの菓子をもらったこともある。

 

構成/日笠由紀

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