【インド編】仕事に必要な“筋肉”が鍛えられる海外駐在

Reported by Haruko
インドにある日系企業の現地法人で、営業を担当。日本に夫がおり、単身赴任中。休日は、小旅行やテニスなどを楽しんでいる。

会社に貢献することを考えるようになった

こんにちは。Harukoです。今回は、海外駐在で得られるものについてお話しします。

国内営業が長かったのですが、海外駐在は自ら手を挙げてチャレンジしました。赴任に当たっては、語学を懸命に勉強しました。NHKのラジオ講座を聴いたり、赴任が決まってからは英会話スクールにも自費で通いました。今でも、毎日、英字新聞を読むように心がけていますし、通勤中、慢性的な渋滞に巻き込まれた車の中で、iPodを使ってボキャブラリー・ビルディング(語彙増強)のトレーニングなどをしています。

私が海外駐在で得たものとしては、まず業務を通じて実践力を増した語学スキルとチャレンジ精神が挙げられます。もともと私の好きな言葉に、「Today is the first day(今日が最初の1日)」という言葉があり、何を始めるにしても遅すぎることはないという信念があったからこそここまで来られたわけですが、インドに来てからは、さらに輪をかけて前向きな姿勢になったのではないかと思います。

同時に、自分自身の視野も広がりました。特に、これほどまでに多くの日本企業の方たちが、インドでローカル社員に真剣に指導していることを知ることができたのは収穫でしたし、その姿には今でも常に深い感動をおぼえます。そして、そうした方々からたくさんの刺激を受けることもできました。日本や日本人の素晴らしさを痛感することができたのは、外から世界の中の日本を眺めることができたからだと思います。

また、若いころは、まだあまり深く考えずに、会社の手厚い福利厚生制度・人事制度の下で、当たり前のように仕事をしてきたように思います。しかし、この度、海外駐在で得難い経験をさせてもらったことで、「この経験をどうやって会社にフィードバックしていこうか」「今後、どうすれば会社に貢献していくことができるだろうか」といったことを考えるようになりました。

海外に背を向けてはビジネスができない時代に

大学生や大学院生の皆さんには、海外駐在に興味がなくても、ぜひ一度は、海外に目を向けてほしいと思います。今は多くの日本企業が、海外売上高比率を増加させており、どんな企業でもグローバル化は避けられない時代です。海外事業などとは関係なさそうな会社に入ったとしても、外資系企業との合併吸収によって、いつ外国人の上司が来ないとも限りません。また、国内のみでビジネスを行うにしても、絶えず海外を意識していないと、世界に開かれた日本のマーケットでのスピード感あるビジネス展開は考えられません。

インド駐在には、苦労ばかり多くてちっとも楽しそうじゃないというイメージがあるかもしれませんが、苦労が多いほど、それが自分の自信につながるはず。日本でやっていたのと同じ仕事でも、海外でやると、経験に厚みが出て、経験値がグンと高くなるからです。言ってみれば、同じトレーニングをしても“筋肉のつき方が違う”ということ。そうして海外で鍛えた“筋肉”は、その後仕事を続けていく上で、皆さんを支え続けてくれることでしょう。プライベートでも同様。日本人同士がお互いに助け合いながら暮らすことになるため、濃密な関係が築けます。仲間との絆が深まり、一度でもそういう経験をしたことで、とても人生が楽しくなりますよ。

だからこそ、「海外には興味ない」と切り捨ててしまう食わず嫌いはもったいないと思います。海外に目を向けてみて、もし興味が持てたらぜひ海外駐在にもチャレンジしてみてください。

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スラムでは、ゴミの山の横で貧しい人々がバクシーシ(施しを受けること)を求めている。

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車のすぐ横を牛の群れが通り過ぎていくのも、インドの日常的な風景だ。

構成/日笠由紀

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