人事のホンネ

Vol.9 人事500人に聞いた「大学生活を充実させるには?」

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新卒採用を担当する人事に聞く「学生時代、やり直せるなら××したい」。前回前々回と「勉強」「部活動・サークル活動」「旅行」「恋愛」について人事の「やり直したい理由」と「どんなふうにやり直したいか」を見てきました。今回はまとめとして、人事に聞いた「大学生活を充実させる方法」を紹介します!

「大学生活が充実している」と感じるのはどんな学生?

目標をきちんと持ち、そのためにまい進でき、プライベートもしっかりした考えの下で行動している学生。(サービス業・40代女性・人事歴11年)

 

「勉強だけ」「部活動だけ」ではない学生。それぞれの活動の結果を、別の活動にも生かせる学生。気づきのある学生。(電機メーカー・30代女性・人事歴2年)

 

学業も趣味も充実している学生か、目標を持って行動できる学生。また、自分の未来を決めつけているよりは、未来に夢を見て、可能性を信じている学生。(土木・建築業・40代女性・人事歴5年)

 

仲良しグループだけでなく、異なる世代・カテゴリの人ともつながっている学生。その方が、社会人になったときに年上の人と問題なく付き合えるから。(官公庁・30代女性・人事歴3年)

 

勉強にせよ、アルバイトにせよ、部活動にせよ、時間もお金も限られた中で工夫して生活する学生。(教育業界・40代男性・人事歴2年)

 

学生時代のことを自由に話してもらうときに、イキイキした表情で話ができる学生。胸を張って大学時代のことを振り返ることができる学生。(アパレルメーカー・20代女性・人事歴6年)

 

大学生活を充実させるには、どんなふうに過ごせばいい?

大学と自宅とを往復するだけでなく、今しかできないことは何なのか、よく考えて積極的に取り組んでほしい。今後、就職したときや結婚して子どもができたときなど、思い通りにならないときがやってくることもあると思うが、学生時代にたくさん勉強してたくさん遊び、好きなことを好きなようにやって達成感や満足感が得られていれば、頑張って乗り越えられるのではないかと思う。(サービス業・40代女性・人事歴3年)

 

一生懸命に取り組むことができるものが見つかっている人は、悔いなくその道を追求してください。一生懸命に取り組めることが見つかっていない人も、あせらず、社会人となったときに自分のよりどころとなる「何か」を探してみてください。(サービス業・40代男性・人事歴16年)

 

より多くの友人を作り、独りよがりでなく、多くの友人と口論して自分を磨くことが必要。(サービス業・50代男性・人事歴30年)

 

既成概念にとらわれず、いろいろなことにチャレンジして、今までの人生で出会わなかった人や物事に出会い、自分の世界を広げてほしい。(専門商社・50代男性・人事歴30年)

 

元気なうちに、自分に負荷をかけてみてほしい。「好きなことだけやる」「同年代とだけ仲良くする」「いつか頑張る」などという人は、社会人になって嫌なことや体力的にしんどいことに直面したときに頑張りがきかないので。(官公庁・30代女性・人事歴3年)

 

人と違ったことをすることを恐れず、興味を持ったことをとことん追求してほしい。(化粧品メーカー・20代男性・人事歴5年)

 

何かに一生懸命打ち込んでいれば、就職活動でも自ずと結果は出るので、「就活のために大学生活をどう送るか?」「何をすれば就活に有利か?」なんて考える必要はありません。大学のゼミや研究でも、サークルでも、アルバイトでも海外旅行でも、何でも構わないので、就活のことは意識せずに一生懸命打ち込む。その上で、就活をする段階になれば、これまでの経験を振り返ったり、いろんな会社を見てみたりして自分に何が向いているかを考える。そうして少しずつ働くこととのギャップを小さくしていけば、自ずと道は開けてきます。(電機メーカー・40代男性・人事歴24年)

 

人事のリアルボイス

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自分が何に向いているかを発見するのが、大学1〜2年生の時期。だからこそ、皆さんには、限界を決めずにさまざまなことにチャレンジしてほしい。お勧めは、「本を読む」「人に会う」「旅行や留学をする」こと。若手社員を見ていると、語彙が少ないな、説得するにはもっといい言い回しがあるのに、と感じることがあります。ぜひたくさんの本を読んで、表現の引き出しを広げてください。また、人に会って受ける刺激は、本やインターネットからは得られません。そして、旅行や留学で知らない場所に行くことで、視野が広がり、自分の殻を破ることができます。これらの経験の積み重ねで、自分の向き不向きや好き嫌いがわかってくるはずです。

 

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人は、年齢を重ねるごとに、自分の思考や価値観が凝り固まってしまい、自分にはない考えや発想を受け止めにくくなりがちです。でも、仕事をしていると、予測不可能なことに対応しなければならない場面や、これまでにない発想で考えなければならない場面に必ず直面します。そんなとき、状況を冷静に受け止め、対応できるのは、自分にない価値観を柔軟に受け止められる人。そして、頭の柔らかい学生時代こそ、その姿勢を養うチャンスです。例えば、ふと目にした商品のキャッチコピーの理由や背景を調べてみるなど、日常生活のちょっとしたことでも面白がって考え、悩むなどして心を動かされる経験を積み重ね、柔軟性を身につけてほしいと思います。

 

編集部より

漫然と過ごすのではなく、目的意識を持って何かに取り組む、多様な価値観・考え方に触れる、何かに一生懸命になって、最後までやり抜く…。人事の皆さんからのアドバイスは、将来の社会人生活を見据えたものだけでなく、一人の人間として経験しておきたいこと、身につけておきたい考え方などのヒントになるものばかりですね。ぜひ参考にして、大学生活を充実させましょう!

 

文/浅田夕香 イラスト/斎藤ひろこ(ヒロヒロスタジオ)

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