人事のホンネ

Vol.16 人事1304人に聞いた 「面接や説明会で『私服OK』とすることはある?」

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インターンシップや採用選考に関する人事のホンネを聞いてみる企画。今回のテーマは、「面接や説明会で『私服OK』とすることはある?」。面接や説明会に私服で参加可能な企業は、どのくらいあるのでしょうか? そして、「私服」とは、どんな服装が推奨されるのでしょうか? 人事1304人に聞きました。

面接や説明会で「私服OK」とすることはある?

「私服OK」としている面接や説明会はある?

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「私服OKの場合」はリクルートスーツではない方がよい?(n=633)

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「面接や説明会で『私服OK』とすることはありますか?」という質問に対して「はい」と答えた人事の割合は48.5%。業種別に見ると、アパレルメーカー(72.7%)、百貨店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア(72.7%)、外食(60.0%)などで高く、銀行(20.8%)、総合商社(23.3%)、ソフトウェア(36.1%)などで低い結果になりました。

 

また、「面接や説明会で『私服OK』とすることがある」と答えた人事633人に対して「『私服OK』という場合は、リクルートスーツでない方がよいですか?」と質問したところ、34.4%の人事が「いいえ」と答える結果に。その理由として、以下のコメントが寄せられました。

 

「リクルートスーツを指定するわけではない」という意味で「私服OK」としている。学生には、「私服OK」という言葉を見て考えた上でリクルートスーツを選択してほしい。というのは、当方の業種はクリエイティビティを求めるものではなく、また、業務によっては制服着用となるので。(医薬品メーカー・60代男性・人事歴6年)

 

社会的な常識の有無を判断するため、あえて「私服OK」としている。(電機メーカー・40代男性・人事歴18年)

 

私服OKだからといって、TPOがわからないようではダメなので。(建設会社・40代男性・人事歴3年)

 

一方で、「『私服OK』という場合は、リクルートスーツでない方がよいですか?」という質問対して65.6%の人事が「はい」と答えたように、意図を持って「私服OK」としている企業もあります。次に紹介する人事のコメントで、「私服OK」とする理由などを見てみましょう。

 

「私服OK」なのはなぜ? NGな「私服」って、どんな服装?

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当社では、説明会を「私服OK」としています。理由は、学生さんに必要以上に負荷をかけたくないから。例えば、学校帰りに説明会に参加するために一日中スーツを持ち歩き、訪問前に着替えるのは手間でしかありません。そんなことをせず、何かのついでにでも参加できるように私服OKとしています。したがって、NGな服装はありませんし、服装が合否の判断材料になることもありません。これらの考えの背景にあるのは、当社の採用選考の方針です。当社が重視するのは応募者の能力、この1点です。服装は能力重視という選考基準とは一切関係のないものですから、気にしません。

 

<人事が考える、NGな私服の例>

短パン、サンダルはさすがに勘弁していただきたい。(コンサルティング会社・50代男性・人事歴5年)

 

男子:半ズボン、女子:ノースリーブ、共通:Tシャツ。(ソフトウェア会社・50代男性・人事歴30年)

 

デニムやスウェットなど、素材がカジュアルすぎるもの。また、露出度が極端に高いもの。(サービス業・40代女性・人事歴5年)

 

きれいに整ったジーンズは構わないが、破れやほつれの見られるもの。(生命保険会社・40代男性・人事歴7年)

 

アクセサリーを多々身につけている。清潔感がない。(建設会社・50代男性・人事歴15年)

 

肌の露出が多かったり、派手だったり、よれよれだったり、不衛生だったり。(製造業・40代男性・人事歴1年)

 

お客さまを訪問するのにふさわしくない服装。(個人事務所・50代女性・人事歴3年)

 

初対面の人に会うのに社会人として常識的に失礼な服装。(総合商社・30代男性・人事歴5年)

 

当社はアパレルを取り扱っているので、ファッショナブルな私服はOKだが、あまりに無頓着な私服はNG。(専門商社・50代男性・人事歴10年)

 

店にそぐわないチャラチャラした格好はチョット…と思うことがありました。私服と言えど、TPOに合わせた服装がありますし、どんな人が勤めている店なのか、周りの人が関心を持って見ているので、それなりの服装で来てほしいですね。(外食業・40代女性・人事歴4年)

 

着物。奇をてらって着てきた学生がいた。「私服OK」としているのは個性を発掘したいからだが、学生には「実際に仕事する上で自分の感覚で『これなら大丈夫』と思うものを着てくるように」と言っている。それで常識やバランス感覚が見えてくる。(運輸業・50代男性・人事歴18年)

 

周りの人が不快に感じる格好や、奇抜な格好。「私服OK」はTPOを見る場として取り入れている。小さな職場なので、周りの人が不快に感じない程度であればOK。(サービス業・40代女性・人事歴13年)

 

リクルートスーツ。私服でセンスを垣間見られるので、ジーンズなどのコーディネートを見たいし、面接を担当するわれわれもジーンズが多い。(サービス業・60代男性・人事歴10年)

 

特にありません。型通りのスーツより私服の方が、人柄が如実に表れるので。私服OKを打ち出している以上、服装やファッションの好み、嗜好では判断しません。派手でも地味でも、華やかでも控えめでも関係なく、あくまでも私服からにじみ出る感性や人柄を見ています。(専門商社・40代男性・人事歴9年)

 

編集部より

「私服」と言っても、普段着からビジネスの場で違和感のない服装、スーツまで、企業によって許容範囲が異なることがわかりました。適切な私服を判断するには、「私服OK」とする理由や背景を理解することが大事ということですね。ヒントになるのは、業種や雰囲気、募集職種の業務内容など。似たような企業・業種に勤めていたり、就職活動をした先輩に聞いたり、インターネットで調べたりしてみましょう。また、どんな服装だと社会人に不快感を与えないか、保護者の方に聞いてみることもヒントになるかもしれません。とはいえ、服装だけで合否が判断されるわけではありません。過度に恐れることなく臨みましょう。次回のテーマは、「インターンシップに大学1〜2年生を受け入れたことはある?」です。お楽しみに!

 

文/浅田夕香 イラスト/斎藤ひろこ(ヒロヒロスタジオ)

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