人事のホンネ

Vol.5 「学生時代、やり直せるなら××したい」 株式会社イオレ

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さまざまな企業の採用担当者に「学生時代をやり直せるなら、何がしたいですか?」とインタビューしてみる企画。第5回は、「学生時代はサークル活動と仕事に明け暮れた」という株式会社イオレ・吉田さんの「やり直せるなら…」です。

神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学経済学部在学中から、現在の勤務先であるイオレの運営に携わる。卒業後、2005年に新卒入社した会社で、求人広告の営業、商品企画などを手がける。07年11月にイオレに転職。以来、新卒・中途採用の担当を務めるほか、現在は、営業部門マネージャーの立場にもある。
イオレ 多機能メーリングリストサービス「らくらく連絡網」などインターネットサービスを手がける。「らくらく連絡網」は、約36万団体、約630万人の会員数を誇る(14年1月時点)。現在は「らくらく連絡網」ユーザーへの広告事業やサンプリング事業など、派生事業を幅広く展開。

サークルの運営と、立ち上げ期の会社を支える活動に、力を注いだ4年間

大学時代は、自ら立ち上げたサッカーサークルの運営と、今の勤務先であるイオレの仕事に明け暮れていました。勉強した覚えは…正直言って、あまりありませんね。

 

サッカーサークルを立ち上げたのは、浪人生時代。子どものころからサッカーが大好きで、一緒にプレーする仲間、観戦する仲間、サッカーを語る仲間を作ることで、サッカー界を盛り上げたいと思ったんです。

高校時代、大好きなサッカーチームが、出資会社の経営不振で急に別のチームと合併することになりました。出資会社の都合だけで、選手をないがしろにした合併が行われたことが悔しくて悔しくて。「企業がスポーツチームに出資するという形態では、またいつか同じことが起こる。サッカーを日本にもっと根付かせ、『文化』にしていかないと選手が不幸だ。自分の手でサッカーチームを運営することで、サッカーを文化にする一助を担いたい」という壮大な夢を持つようになりました。その夢の「最初の一歩」が、サークル立ち上げだったんです。

 

浪人生時代にサッカー好きを集めたサッカー大会を開催するなどして「予備校人脈」を築き、その仲間が各々の志望校に進学したことで、さまざまな大学に一気に人脈が広がりました。それをベースにサークルができ上がり、そこからさらに仲間が増え、大学1年生のときにはサークルメンバーは200人以上に拡大。ちょうど、翌年に日韓共同のサッカーW杯開催を控えていたので、「私たちの手でW杯を盛り上げよう!」とさまざまな企業や団体にイベント企画を提案して回りました。

 

例えば、サッカーイベントをやるという企業や団体があれば、「われわれならば人を集められます!」などと持ちかけ、サークルメンバーを総動員して人を集め、イベント自体を盛り上げました。こちらから企業側に「こんなイベントを運営してはどうか?」と企画提案することも。そんなこんなで、さまざまな企業や団体のビジネスパーソンとかかわる機会が増え、人脈は学生だけでなく社会人にまで広がっていきました。毎日が刺激的で、楽しかったですね。学生ながら、ビジネスマナーはもちろん、営業スキルやプレゼンテーションスキルがかなり磨かれたと思います。

 

 

サークルで磨いたビジネススキルを、ベンチャー企業で発揮する

そんなときに、今の勤務先であるイオレの社長と出会いました。イオレは創業事業であるサッカー情報のモバイルサイトの企画販促を手がけていたころで、サッカーが縁で知り合ったのです。

当時のイオレは、創業したばかりで人手が足りない状態。事業に興味があったし、少しでもサポートしたいと思い、社長からの依頼もあってスタッフとして会社運営にかかわることになりました。サークル活動で身につけたビジネススキルが、フルに生かせましたね。営業活動、企画立案…と、ほぼ「社長の右腕」状態でした。われながら、創業期の不安定な時期をかなり支えられたと思います。

ちなみに、当時の私のパワー配分は、サークル7割、イオレが3割。勉強は…0.1%ぐらいでしょうか(笑)。

 

サークルは、大学を卒業したら現役生に受け継いでいくものです。だから当然、卒業したらもう一つの居場所であるイオレに入社するものだと思っていました。しかし、大学4年になったころ、社長から急に「新卒で受け入れる気はないから」と言われて。小さな会社なので社会人としての教育ができないし、行けるものならば大きな会社を見て事業運営などを学んだ方がいい…というのがその理由でした。

突き放されたのではなく、「大手でビジネススキルを積んだらまた戻ってきてね」という意味だとは感じましたが(笑)、それまで就活なんて何もしていなかったので焦りましたね。その時点から応募できて、ビジネスそのものを学べそうな大手会社にババッといくつか応募して、内定をもらったのが新卒で入社した会社でした。自己分析も会社研究もまったくしておらず、今考えるとヒドい面接だったと思いますが、パワーと熱意で押し切った感じですね。

 

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学生時代に戻れるなら、「ちゃんと就活をしたい」!

学生時代はとてつもなく忙しく、かつ充実していました。今振り返っても、素晴らしい4年間を過ごせたと実感できますし、後悔していることはありません。

でも、あえて言うならば一つだけ。もっとちゃんと就活をすればよかった!と思っています。

 

就活は、さまざまな業界、いろいろな企業を見られる絶好の機会です。大学時代の同期は皆、就活シーズンはスーツを着て、たくさんの企業の説明会に参加し、面接を受けていました。なかなか決まらず悩んでいる人も、就活期間が長期にわたり苦しんだ人も、たくさん見てきました。

でも、その過程でとことん自分と向き合い、人間としてぐんと成長した…という人も、とても多かったんです。就活で出会った仲間同士のコミュニティーができ、大学の友人とはまた違う刺激を受けている、と話してくれた友人もいました。

 

私は、縁あって入社した会社で2年半働いた後、イオレに転職しました。以来、丸6年以上新卒の採用業務にかかわっていますが、会うたびに学生の皆さんがどんどん輝きを増し、成長していると感じられるんです。「ああ、こんなに成長できるチャンスを逃してしまったのだなあ…」と、今さらながら残念に思います。

もっと早くから就活を始めて、意識していろいろな企業を見て回り、業界や企業を知る。そこで知り合った企業の方や学生のみんなと人脈を築き、さまざまな会話をして刺激を受ける。そういう経験を積めば、今よりももっと視野が広がり、もっと違った角度からのビジネスアイデアが浮かんだかもしれませんね。

 

 

吉田さんの愛用品

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このスケジュール帳は、大学時代から使っています。少し大きめのサイズで、1日の予定がびっしり書き込めるのが特徴です。

大学時代は手帳がわりに使っていましたが、社会人になったころ、当時の上司が私のスケジュール帳を見て、「おまえのスケジュール表には移動時間が書かれていない。細かく行動計画を書き込むことで、1日のタイムスケジュールが可視化でき、『今日はここにこれだけの時間が空くから、この仕事を入れよう』などと計画を組むことできる」とアドバイスされたんです。「人はうっかり忘れてしまうことがあるから、スケジュール帳に覚えさせろ」というのも口癖でしたね。以来、これをずっと徹底しています。

今では、部下全員に同じスケジュール帳を贈っています。毎日の朝会でチェックしては「空き時間が多いじゃないか。今日の行動計画を立てずにきたの?」などとダメ出しするので、部下からは「恐怖の手帳」と言われています(笑)。

 

取材・文/伊藤理子 撮影/刑部友康

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