内定者インタビュー

Vol.224 鉄道会社内定 明治大学 荘司健悟さん

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就活データ
志望業界
:旅行、航空、鉄道、建設、不動産 説明会参加:64社(うち合同企業説明会4回) 先輩訪問:7人(旅行5人、不動産1人、建設1人) エントリーシート提出:42社 面接:26社 内定:1社 活動費用:約15万1000円(交通費5万円、スーツ4万円、靴1万円、カバン3000円、証明写真代5000円、外食費4万円、封筒・郵送代など3000円。定期の範囲内から1駅~2駅離れた会場のときは、定期内の駅から歩くようにして電車賃を節約した)

先輩訪問では同じ人に何度も会って、より深いアドバイスを

「旅行にかかわる仕事に就きたい」…大学に入る前後くらいから、漠然とそう思っていました。父親が旅行好きで航空会社に勤めていたこともあり、小さいころから家族でいろいろな場所に旅行に行っていたんです。そのうち、自分で旅行のプランを考えることも好きになって、本格的に「旅行会社や航空会社で仕事がしたい」と考えるようになっていきました。

 

行きたい業界が明確だったこともあって就活準備のスタートは早く、大学3年の4月に初めての先輩訪問を経験。父親に友人の旅行会社の方を紹介してもらい、「自分はこういう仕事をしたい」ということを伝え、それに合った会社や業種など就活の方向性についてアドバイスをうかがいました。旅行会社は取り扱い業務ごとに細かく分社化しているところもあり、それぞれできることが違ったり、社風が大きく異なったりすることを丁寧に教えていただきました。その上で、「こういう会社を目指してみたら?」と具体的な指標を頂けたことで、就活に対するモチベーションが一気に上がりましたね。早い段階で先輩訪問ができたことで就活の方向性が定まり、業界研究や企業研究に時間をかけられたことは大きなメリットでしたが、少し視野が狭くなってしまったかな…という反省もあります。

 

このときお会いした方には、就活が終わるまで何度も機会を作って訪問したんです。2回目以降は居酒屋などに連れて行ってもらい 、ラフに話を聞いていただいていました。就活にまつわる小さな悩みを真剣に聞いてくださったり、エントリーシートの添削をしてもらったりと、お世話になりっぱなしでした。何度も会うことでこちらの性格や志向などをより深く理解してもらえたためか、回を重ねるごとにより的確なアドバイスを頂けたような気がしています。

 

8月には旅行会社のインターンシップに参加し、憧れの仕事を体験することに。グループで与えられたテーマに沿った旅行プランを作成して発表、それについて社員の方からフィードバックを頂くという内容です。1日だけでしたが、実際に業務に触れられたことで「この仕事なら、今までの旅行の経験を十分に生かせる」という自信が持てました。

 

自己分析では大学のときのエピソードだけではなく、小中高までさかのぼって「何をしてきたのか」「何を頑張ったのか」を書き出しておくといいと思います。エントリーシートや面接でよく聞かれる「学生時代に頑張ったこと」については、ほとんど大学のエピソードを使っていましたが、それ以前のエピソードは「自分の長所」を語るときによく用いていました。伝えることを大学のエピソードで固めるよりも、小中高での出来事も交えた方が、「自分を客観視できている」というアピールにもつながる気がしています。ここでの反省点は、「自分の短所」について考察が足りなかったことです。面接時に聞かれることも多々あったので、自分の長所とセットにして掘り下げておくべきだったなと思っています。

 

12月からは積極的に会社説明会に参加しました。それまでほとんど旅行・航空業界しか見ていなかったこともあり、リクナビSUPER LIVEなどの合同企業説明会にも何度か足を運んで、さまざまな業種の会社の説明を聞くようにしていました。その中でも、建設・不動産・カード会社などには興味を持った企業が多かったです。現在の内々定先である鉄道会社にひかれたのも、このころ。今振り返って考えると、エントリーした企業には共通して「新しい物事を生み出せる」という要素がありました。この時期にたくさんの企業の情報に触れたことで、無意識のうちに就活における判断軸ができていたのかもしれません。

 

説明会回りと同時並行で、大学のキャリアセンター主催の就活セミナーや講座も受講しました。セミナーはこの時期の平日にほぼ毎日やっていて、業界の違う4社の人事担当の方がパネルディスカッション形式で登壇していました。「どんな学生が欲しいか」「どういう社員が多いか」など、説明会ではなかなか聞けない本音に近い部分の話が聞けたので、非常に参考になりましたね。講座の方は、グループディスカッション対策が最も役に立ちました。座学で評価のポイントや時間の使い方を学び、さらには実践の練習を積めたことで、本番の選考でも落ち着いて話ができましたね。いきなり議題について論じるのではなく、最初に「どういう流れで議論を組み立てていくか」について話し合うことなど、ここで勉強しておかなければわからなかったことが数多くありました。

 

面接慣れは大事だけど、内容の丸暗記はマイナスにも…

初めての面接は1月に迎えました。早い段階から少しずつ数をこなしていって、本格的に始まるまでに慣れようと考えていたんです。思った通り、最初の方は伝える内容がまとまっていなかったこともあって、ところどころ詰まりながらしゃべっていましたが、慣れてくるとすらすらと話せるようになりました。

 

ただし、話す内容を定型化しすぎるのは、あまりよくないかもしれません。僕は、面接を何度か経験した後の先輩訪問時に、「いい意味でも悪い意味でもスキがなくて、響かない」と指摘されたことがあります。こちらが話すことを丸暗記していたために、内容としては間違っていなくても、心がこもっていないように感じられてしまったんですね。そのアドバイスを受けてからは内容の丸暗記をやめて、「自然にその場で考えて話すことを大切にしよう」と意識するようになりました。この点は、自分の就活にとって大きな転機だったなと感じています。

 

大学4年の4月を迎えると、面接が立て続けに入るように。4月1日から11日まで、毎日休みなく選考が入っていたので、スケジュールや体調管理にはとりわけ気を配っていました。

 

現在の内々定先は当初の旅行・航空業界とは異なる会社になりましたが、電車や駅をベースにして、地域ごとの町おこしについて考えることも仕事になります。「電車に乗って、町まで来てもらうための企画」を考えることは、僕のやりたかったプランニングそのものです。また、鉄道会社から旅行会社へ出向できる可能性もあり、将来的な選択肢の幅が広いのも魅力です。

 

正直、受かると思っていなかったので、現在の内々定先から最初に内々定の連絡を頂いたときには、とてもビックリしました。そして、ここで決めて就活を終わりにするか、もとより希望していた旅行会社なども受けるか、本当に迷ったんです。いろいろと悩んだ結果、手がける事業の広さが決め手となって、内々定を受諾して就活を終える決断をしました。内々定を頂けた理由などは見当もつかず、自分では「たまたま運と相性がよかった」からだと考えています。ただ、この幸運に巡り合えたのはきっと、「就活で自分がやれることをやりきった 」からであり、その点については自信を持っています。

 

将来的には、外国人観光客に地方に足を運んでもらえるような企画を立ち上げたいなと思っています。日本の人口は減少し続けていますが、一方で外国人観光客は年々増加の傾向にあります。彼らに日本の鉄道の素晴らしさ、田舎の風景の美しさを伝えて、もっと日本を好きになってほしいです。そんな大きな仕事を任せてもらえるように、入社後は与えられた業務をしっかりこなし、着実に力をつけていきたいと思います。

 

低学年の時に注力していたことは?

入学時から所属していた広告研究会での活動です。新入生歓迎のためのイベント企画や、フリーペーパー制作など、いろいろな経験をさせてもらえましたね。特にフリーペーパーの制作では、誌面の企画から取材交渉、写真撮影、編集まで担当し、モノづくりの大変さと楽しさを存分に味わうことができました。

 

また、プライベートでの旅行や短期の海外留学など、よく旅に出かけていました。海外で電車に乗ったことがある方なら皆さん感じることだと思いますが、諸外国に比べて日本の電車って、車内が快適であることや、時刻表通りに電車が来ることなどを含め、インフラとして本当に優れているんです。そのことを実際に乗り比べて実感できたことは、図らずも内々定先の面接でとても役に立ちました。

 

就活スケジュール

大学3年4月
父親の紹介で先輩訪問
父親に興味のある企業の社員の方を紹介してもらい、初めての先輩訪問を行う。その方には、1~2カ月に1回の頻度で定期的に就活相談に乗ってもらえた。
大学3年8月
インターンシップに参加
志望業界であった旅行・航空業界のインターンシップに参加。どちらも1日のインターンシップだったため内容は実務体験というよりワークショップのようなものだったが、憧れの仕事に少しでも携われたことで、就活に対するモチベーションが上がった。
大学3年12月
会社説明会スタート
学内や外部の合同企業説明会を中心に参加し始める。合同企業説明会の雰囲気は息苦しくあまり好きではなかったが、それまで興味のある業界にしか目を向けていなかった自分にとっては、視野を大きく広げるいい機会になった。
大学3年1月
個別の会社説明会を中心に回る
「会社を知るためには個別の説明会に参加しないとわからない」と考えていたので、興味のあるなしにかかわらず、時間の許す限り個別の会社説明会に参加するように。
大学3年2月
説明会とエントリーシート提出のピーク
この時期はほぼ毎日1~2社の説明会に参加し、帰宅後は夜遅くまでエントリーシート作成…という忙しい日々を送っていた。自分でエントリーシートの締め切り管理表を作り、提出漏れのないように注意した。
大学4年4月
面接の本格化
面接は3月までに何社か経験していたこともあって、比較的落ち着いて臨むことができた。1日複数社の面接があるときには、志望理由など発言内容を切り替えるのに苦労した。4月前半で内々定をもらい、就活を終了。

就活ファッション

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黒と紺のリクルートスーツを1着ずつ用意して着まわした。初めのうちは紺のスーツをメインにしていたが、黒のスーツの方が面接の通過率がいいと感じ、終盤の面接では黒のスーツを多用した。ネクタイはその日の気分に応じて色を変え、座ったときに乱れないようにネクタイピンで留めていた。

 

取材・文/西山武志 撮影/鈴木慶子

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