内定者インタビュー

Vol.284 インターネット関連会社内定 金沢大学 中川 葵さん

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就活データ
志望業界:マスコミ、IT企業 説明会参加:18社(うち合同企業説明会7回) 先輩訪問:4人(テレビ局3人、IT企業1人) エントリーシート提出:4社 面接:5社 内定:2社(IT企業2社) 活動費用:約4万5500円(交通費4000円、スーツ等4万円、履歴書・写真・封筒代1500円。県内での就活により車移動のため、交通費はほぼガソリン代。「マスコミは証明写真が肝要」と聞いたが、スピード証明写真機を利用して写真代を節約)

アルバイトでの経験で芽生えた、裏方の仕事への意欲

高校生の文化祭で、幼いころから打ち込んできた電子オルガンの演奏を披露する、ライブ出演という貴重な機会を得たことがあります。ステージ裏で頑張っているプロデューサーをはじめ、スタッフたちの、演者を押し出してくれる力に支えられ、とても心強かったことが、記憶に深く残っています。大勢のスタッフがそれぞれの役割を果たし、一つの仕事を皆で成し遂げる姿に心を動かされ、私も人の能力を最大限に引き出せる存在になりたいと憧れていました。表舞台を支える裏方の仕事の魅力にひかれはじめたのは、そのころです。

 

私の就活に最も大きな影響を与えたのは、ラジオ局でのアルバイトです。仕事内容は、ゲストへコーヒーをお出ししたり、番組で流す音楽を探したり、リスナーからのメールを渡したり、リクエストの電話を受けたり、いわゆるサポート役です。裏方のほんの些細な仕事であっても、番組進行の一端となる充実感を得ることができ、いつしかメディア系の仕事に就きたい気持ちが高まっていき、テレビ局のディレクター志望へとつながっていったんです。

 

同時に、「結婚・出産後も働き続けられる仕事に就く」という人生設計を考えた結果、システムエンジニア(SE)も視野に入れました。これは、設計士である母が自宅で仕事と子育ての両立を成功させていた様子を見てきた影響からですが、将来的にもインフラとしてITはますます必要になり、仕事はなくならないはず。そんな自分なりの分析から、ソフトウェア開発を手がけるIT企業も志望先に加えたのです。

 

説明会や訪問を通して、自分に合う企業を見いだす

大学3年1月末の合同企業説明会を皮切りに、会社説明会にもできる限り参加しました。そこでは、人事担当者や社長など、いわば会社を代表する「顔」として来られている方の服装や表情、話し方に注目。なぜなら、そこで働く人を見れば、企業の社風が垣間見られると考えたからです。

 

やみくもに志望業種を広げていくことはせず、テレビ局とIT企業の2業種、プレエントリーは10社以下に絞り込みました。直接、企業にコンタクトを取り会社訪問を行った企業もありますが、大学の先輩のつながりを活用して、OB・OG訪問も実施。仕事の忙しさや、エントリーシートはどのように書いたのか、面接はどんな感じだったのかなど、具体的な話を尋ねました。また、すべての方に「お休みの日は何をしていますか?」と質問。その会社でメリハリのある充実した生活ができているかどうかも、企業を見極める材料だからです。説明会で得た企業の情報はもちろん、担当者が語ったこと、さらにはそこで自分なりに感じたことなど、徹底的に就活ノートに記録して、エントリーシート作成時には大いに活用しました。

 

面接では、笑顔を絶やさぬことを第一に、幼いころから両親や祖父母から教えられてきた「話をする人の顔を見る」という、人としてすべき、ごく基本的なことを一貫しました。集団面接の時にも、ほかの人が話す時には話し手に体を向け、顔を見て、相槌を打ちつつも、行動がオーバーにならないように配慮。また、もともと話すスピードが早過ぎる傾向があると自覚していたので、落ち着いた印象を与えられるように、就活を機に意識してゆっくりと話すように心がけました。

 

就活で大変だったことは、企業から不採用を受けた際の精神面の立て直しです。特に第1志望のテレビ局は、アルバイト先のラジオ局と同じ会社であり、インターンシップにも参加したから、きっと内定が出るはずと、心のどこかで油断していたのです。社員たちがこれまでの自分の働きぶりをきっと見てくれていたと信じていただけに、そのテレビ局から不採用の連絡が来た時には、自分のすべてが否定されたようなショックを受けました。アルバイトと正社員とでは求められることも違うし、想像以上に厳しい世界だとあらためて思い知らされましたね。でも、「不採用となったのは自分に合わない会社だということ、もし入れたとしても後々辛い思いをするだろう」と、必死に気持ちを切り替えました。その後に向かった面接ではリラックスしてこれまで以上に自分らしさを表現でき、その結果、チャレンジのつもりで受けたIT会社から内々定を獲得できたんです。

 

最終的にWebディレクターとして採用された企業に決めました。「一番面白い仕事ができる企業」と思え、社歴が浅い社員でも直接トップに発言しやすい風通しの良さがあり、何事もどんどん挑戦していける社風が魅力です。Webディレクターの仕事は、エンジニアとデザイナーなどの橋渡し役などを行い、チームを束ね、一つの仕事をゴールまでまとめ上げること。まさに裏方の仕事に通じていて、自分が求めていた仕事に近づけたのではと思っています。

 

低学年のときに注力していたことは?

大学1年の後半、先輩の紹介でラジオ局のアルバイトを始め、生放送のライブ感や番組づくりの現場に直に触れました。2年生のころ、教授の紹介で新聞社のインターシップに参加して、メディアの仕事の厳しさも体感。次第にテレビ局への興味が湧き、低学年のころからメディア業界のことやマスコミ志望者の就活体験記をインターネットなどで調べて参考にしていました。ラジオ局のアルバイト経験が、マスコミ志望への意欲を強める一番大きなきっかけとなりましたね。

 

就活スケジュール

大学3年8月
インターンシップやセミナーに参加
大学のインターンシップ準備合宿にて、初めてビジネスマナーや自己分析といった就活の準備について考える。テレビ局のインターンシップでは、華やかなイメージとは一変して、番組進行中、それぞれの持ち場で尽力する社員の真剣な姿を目にして、一人ひとりの力が番組づくりにかかわるチームワークに魅力を感じ、マスコミ入社に気持ちが傾く。また大阪と東京の就活準備セミナーにも参加し、全国の学生がどのように動いているのかを観察。
大学3年1月
初の合同企業説明会に参加
ある程度志望企業にめどをつけて、以降の合同企業説明会でも継続して話を聞き出し、入社意欲をアピールするためにも、人事担当者の名前や特徴などを細かくメモ。社会人と積極的に話し、その企業で働く感覚をそのままエントリーシートで生かせるように記録した。学内の面接練習に参加し、初めて集団面接を体験。
大学3年2月
業界・業種を絞り込む
大学内で実施されていた業界別ガイダンスに参加し、自分の興味がある業界を絞り込んだ。合同企業説明会で興味を持った会社のうち会社見学を行っていない企業には、自分でアポイントメントをとって積極的に社内の雰囲気を感じ取りに行く。Webテストなどの対策も始める。
大学3年3月
エントリーシート提出・面接スタート
合同企業説明会に積極的に参加。自分の興味がある会社が絞られ、エントリーシートも初めて提出。期限ぎりぎりにならないように心がける。下旬には面接も始まる。
大学4年4月
個社説明会がピーク
説明会では、その会社の雰囲気をつかめるよう、なるべく人事担当者と話すよう意識。中旬には初めての最終面接も受けた。地方局の面接や試験も始まる。テストでの時事や一般常識で答えられない問題があり、マスメディア業界の勉強が不十分であることを実感。
大学4年5月
志望企業から初の内々定
地元のIT企業からSE職として初めて内々定をもらう。一方で第1志望の地方局の選考も始まり、面接を受けるが不採用に。内定をもらったIT企業にお世話になろうと落ち着く。
大学4年6月下旬
最終選考
就活は終わったつもりでいたが、前の選考からずいぶん時間が経ち、忘れかけていた別のIT会社のWebテストを突破し集団面接に進んだとメール通知。最後の就活だと思い選考を受けに行く。
大学4年7月
最終面接
緊張しつつも、今までよりも一番自分の素直な気持ちを伝えられた面接に。当日、内々定が出る。「この会社なら、いろんな挑戦をしながら面白い仕事ができる」と確信し、入社を決める。先に内々定をもらっていた会社には内々定辞退の連絡をして、就活が終了。

就活ファッション

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黒のリクルートスーツと白のシャツで就活。長時間歩かないので、靴は足がきれいに見える少し高めのヒールを選んだ。顔周りがすっきりするように、第一ボタンが低い位置のシャツを愛用。襟がしっかり曲がるようにアイロンで癖付けした。母親から借りた小さいサイズの黒かばんを用い、荷物は最小限に。髪形は少しコテで巻いてから低めのポニーテールにしたり、編み込んでまとめたり、面接先の雰囲気を考慮してアレンジした。

 

取材・文/木戸珠代 撮影/池田紀幸

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