内定者インタビュー

Vol.297 証券業界内定 お茶の水女子大学大学院 原 瑠理子さん

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
就活データ
志望業界:テレビ局、広告会社、IT、金融、商社、証券業界 説明会参加:18社(うち合同企業説明会2回) 先輩訪問:10人(テレビ局2人、広告2人、商社3人、シンクタンク2人、デベロッパー1人) エントリーシート提出:25社 面接:12社 内定:2社(証券業界1社、IT1社) 活動費用:約23万5000円(交通費6万円、スーツ・靴・カバンなど8万円、外食費5万円、書籍代1万5000円、証明写真2万円、郵送代など雑費1万円。就活に関する書籍やテストセンターの参考書は、なるべく先輩からもらってまかなった)

理系出身ながらマスコミ志望でスタートした就活

就活を始めたのは大学院1年の6月ごろからです。人と話すこと、人を楽しませることが好きだったので、就活当初の志望はマスコミや広告業界に向いていました。ただ、周りにいるのは研究職志望の学生ばかりだったので、「どう就活をすればいいのか」がわからなくて…。なので、まずは大学外の友人や先輩にアドバイスを聞きに行きました。そこで「インターンシップに行くといい」と言われて、積極的にインターンシップに参加するようになりました。

 

インターンシップに参加して良かった点は、就活仲間ができたことです。研究室からの推薦がある理系の就活とは違って、文系の就活は自分で必要な情報を追いかけなければなりません。学内に同じような志望の同級生がまったくいなかった私にとって、就活の情報を共有できて励まし合える仲間ができたことは、とても心強かったですね。

 

また、インターンシップの選考は面接の練習としても非常に効果的でした。学生時代の話でも受けのいいエピソードとそうではないエピソードがありましたし、言葉遣いや話し方を少し変えるだけで相手の反応が変わることもたくさんありました。面接は数を受ければ受けるほど、こうした試行錯誤を積み重ねられるので、質はどんどん上がってくるはずです。また、数を受けると質問のパターンも見えてくるので、より具体的に対策が立てられるようになります。

 

10月ごろからは先輩訪問に注力。すでに社会人になっている高校の友人のつてを頼って、業界は絞らずにいろいろな仕事をしている方にお話をうかがいました。ここで働いている友人たちの本音を聞けたことが、のちの仕事選びの大きな参考に。例えば、全国転勤のある会社に入った同級生が「入る前は地方でも大丈夫だと思っていたけど、実際に行ってみると旧知の友達がまったくいない環境はつらかった」と言っていて、とても共感しました。また、テレビや広告業界で働く友人からは「入る前の憧れやイメージが強い分、現実のギャップが激しくて悩む人が多い」という話を聞いて、自分もよく考えて進路を選ぼうという意識をあらためて持ちましたね。

 

もともと金融業界に行くつもりはなかったのですが、この先輩訪問の中で今の内定先に勤めている方にお会いする機会があって、興味を持つように。話をうかがっていると福利厚生がとても充実していて、英会話教室に通わせてくれたり、留学にも行かせてもらえたりすることに魅力を感じました。また、その先輩は「入る前と入った後でギャップがない」と言っていて。それまで先輩訪問をしてきた中では、どんな会社でも少なからず「ギャップがある」という話が出てきたので、「ギャップがない」というのはすごいなと感じ、さらに興味を持つようになったんです。

 

長く働き続けたいから、労働環境の良い会社選びを

先輩訪問で視野が広がった結果、業界はあまり絞らずに、素直に興味を持った企業を受けていこうと思うようになりました。志望を広げるとそれだけ業界研究に時間がかかるので大変ですが、幅広く見るからこそ気づけることはたくさんあります。例えば、テレビ局とシンクタンクのつながりがわかって、それぞれの志望動機を話す時に役に立ったり、広告とコンサルティング会社の関係性が理解できたから話せることがあったりと、面接で話せるネタはとても増えたなと感じています。

 

エントリーシートで困ることはあまりなかったのですが、受け始めの面接はなかなか通らなくて苦労しましたね…。当初、面接ではとにかく「相手を笑わせること、楽しく会話すること」を意識していて、それはうまくいっていたのですが、話の受けは良かったのに落とされることも結構あって。何度か受けているうちに、当たり前なのですが「学生がいいと思ってやることと、面接担当者が求めていることは、必ずしも一致しない」と気づいたんです。笑わせたり面白がらせたりすることでこちらの人柄は伝わりますが、そこに終始しちゃいけないなと。ここに気づいてからは、相手が求めていることをしっかりと想像するようになり、より企業研究に力を入れて志望動機を練るようになりました。

 

人の思考は、人との出会いによって変わるものだと思います。現在の内定先は、面接を受けていく中で、どんどん志望が上がっていった会社なんです。世界を相手に大きな物事を動かす立場にあり、競合も少なく伸び伸びと仕事ができる環境で、社員の方との相性も良くて。総合的に判断して「ここで働くのが最も自分に合っている」と感じました。また、現実的に長く働き続けることを考慮すると、住宅補助や教育制度などの福利厚生が充実していることも大きな判断基準になりましたね。テレビ局と最後まで迷っていたのですが、マスコミは中途でも採用の門戸が広がっているので、新卒でないと入りにくい方がいいかな…という思いもありました。

 

入社後は、社内システムを管理・運用する部署を志望しています。学生時代から専門的な技術をほかの人にかみ砕いて説明する作業は繰り返ししてきたので、その経験を生かして、よりよいシステムを構築していけたらと考えています。将来的には語学研修も受けて、海外での勤務も経験してみたいですね。

 

私は理系出身ながら、一般的な理系の学生が受けないような企業を数多く受けてきました。その中で感じたのは、「一見理系っぽさのない会社でも、理系学生のニーズはびっくりするほど高い」ということです。なので、理系学生の皆さんは、自分の専門性に当てはめて視野を絞ってしまう前に、ぜひ広い視野で会社選びをしてほしいなと思います。

 

低学年のときに注力していたことは?

特許庁のアルバイトや自転車サークル、中高生へのプログラミング教育など、いろいろな活動に参加しました。常に新しいことにチャレンジする気持ちは大事にしていましたね。中でも、中高生へのプログラミング教育は有意義な経験でした。小学生から高校生までの子どもたちを対象に、3日間のキャンプの中でプログラミングの基礎を教えて、最後に自分たちで作ったプログラムの発表をしてもらうんです。発表がちゃんとできるように、プログラムを修正する作業が本当に大変で…(笑)。ここで出会った子どもたちや、大学生のスタッフは面白い人が多くて、普段の生活では味わえないようなたくさんの刺激をもらいました。

 

就活スケジュール

大学院1年6~7月
インターンシップにエントリー
就活本番の面接を突破するには「場数を踏むこと」だと思い、業界にとらわれず興味のある企業のインターンシップにエントリー。選考を通して、面接における自分の強みや弱みを実感し、本選考の面接に生かした。
大学院1年8~9月
インターンシップに参加
広告、生保、機械メーカーのインターンシップに参加。実際に働いている人たちの雰囲気を知れたことで、会社選びの参考になった。
大学院10~12月
会社説明会に参加、先輩訪問
マスコミの会社説明会に参加。知り合いに紹介してもらってさまざまな企業の先輩社員に話を聞く。エントリーシートの提出に備えて、12月末に証明写真を撮った。
大学院1年1月
エントリーシート提出
一部マスコミのエントリーシート提出の締め切りが早くもやってくる。
大学院1年2月
面接スタート&インターンシップに参加
一部のテレビ局で面接がスタート。また、テレビ局の技術職インターンシップに3日間参加して、テレビの裏側の仕事を体験する。
大学院1年3月~大学院2年4月
研究と就活の両立
学会への参加で忙しくなる。研究の合間を見つけてエントリーシートを作成し、空いている日には会社説明会に参加。体力的にも精神的にも疲れがたまった時期。
大学院2年4~5月
会社説明会に参加、先輩訪問
IT企業とマスコミ数社の面接が始まる。この期間に会社説明会の参加と先輩訪問を積極的に行う。IT企業から内々定をもらい、とりあえず安心する。
大学院2年5月
テストセンター受検
必要な企業に備えてテストセンターを受検する。その都度受け直さずに済むように、ベストだという手応えを感じられるまで複数回受けた。
大学院2年6月
第1次エントリーシート締め切りラッシュ
テレビ局、メーカー、政府系金融機関、証券業界、シンクタンクのエントリーシート提出。エントリーシートはすべて通過し、政府系金融機関と証券業界は6月末から、テレビ局とシンクタンクは7月頭から、メーカーは8月から選考が始まることに。
大学院2年7月上旬
第2次エントリーシート締め切りラッシュ、面接
広告会社、商社のエントリーシートの締め切りに追われつつ、テレビ局・政府系金融・証券業界の面接が着々と進む。広告会社、商社の面接は8月頭から始まることに。
大学院2年7月下旬
内々定をもらい就活終了
第1志望の企業から内々定をもらい、ほかの選考を辞退して就活を終える。

就活ファッション

ph_naiteisha_vol297_01

黒無地のリクルートスーツで、家で洗えるものを選んだ。ボトムスはスカートのみ。シャツは堅苦しくないスキッパーシャツを3枚用意して着回した。靴はヒール低めで走りやすいものをチョイス。かばんは黒のトートバッグ。髪形は常にポニーテールにまとめ、明るい印象を与えるために明るい色のリップをつけた。

 

取材・文/西山武志 撮影/鈴木慶子

  • このエントリーをはてなブックマークに追加