内定者インタビュー

Vol.365 シンクタンク内定 東京海洋大学大学院 引地伸太郎さん

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就活データ
志望業界:IT、コンサルティング業界 インターンシップ参加:3社(シンクタンク2社、IT企業1社) 説明会参加:5社(うち合同企業説明会1回) 先輩訪問:10人(シンクタンク、IT企業など合計3社)インターンシップで出会った社員に紹介してもらった。 エントリーシート提出:2社 面接:2社 内定:1社(シンクタンク) 活動費用:約2万円(交通費1万円、書籍代1万円、外食費0円、証明写真500円、筆記具0円、郵送代0円。大学院が志望先企業と近かったため、待機時間には研究室を活用。スーツも研究室に置いていた。食事も学食を利用したため、就職活動向けに使った飲食費は0円で済んだ。

インターンシップで企業文化や挑戦できる領域の違いを実感

就職活動を本気で考えるようになったのは修士1年の夏からです。大学院では南極海の観測やデータ解析などをしていたので、最初は「自分がリソースになる仕事がしたい」と考えましたが、仕事とするなら黙々と研究を続けるより、いろんな世界に触れたいなと思ったんです。また、幼いころから最先端の科学や未知の領域が好きだったこともあり、コンサルティング業界とIT業界に興味が出てきて。そこで、まずはどんな仕事なのかを知るため、3社のインターンシップに挑戦しました。
最初に挑戦したIT企業では、顧客先の企業に新しいビジネスを提案するグループワークを経験しました。しかし、役員へのプレゼンの際、「利益優先のビジネスは、うちの会社には合わない」と厳しく指摘され、半泣き状態に(笑)。
社会に出たら相手に伝わるよう言葉にできなくてはいけないのだと痛感しましたし、職場体験型のプログラムだったこともあり、企業によってカラーやカルチャーが違うことを実感しました。

 

こうした意識を持てたことは、その後の企業研究やエントリーシートの作成に非常に役立ちましたね。この後、シンクタンクの短期型インターンシップに行きましたが、ここでは職場を見ることができず、あまり参考になりませんでした。けれど、同じ業界を目指す友人が5人もでき、その後、情報交換や励まし合いができる関係になれたのはすごくよかったです。

 

そこから企業研究を進め、修士1年の冬にシンクタンク1社の職場体験型インターンシップを受けることに。面接の際、「技術的な領域に挑戦したい」と伝えていたことで、自社サービスとIT技術を活用したツール作りを経験させてもらえました。この時、「自分は技術が好きなんだ」と気づき、また、「この会社には、技術を自社ビジネスに適応させていける土壌があるから、2つの側面を味わえる」と肌で感じることができたんです。働く人たちも優秀で、「自分もこんなふうに成長したい」とイメージできました。おかげで「やりたいこと」と「目指す会社」が見つかりましたね。

 

OB・OG訪問と合同説明会で、志望度の高い企業と今後の予定が明確に

3社のインターンシップと並行し、企業研究も進めました。業界別の会社ランキングで上位の企業をチェックし、数字の実績をきちんと公表しているかどうかを確認。その上で、事業内容が自分にとって魅力的かどうかを考えていきました。教育体制や社風はOB・OG訪問で聞いた方がいいと考え、インターンシップで出会った社員さんや学生の友人に連絡を取ったら、いろんな人を紹介してもらえることに。連絡先をマメに聞いておいてよかったと感じます。

 

先輩社員の方々に話を聞く中では、企業によって働く姿勢がそれぞれ違うことを実感できました。グローバルな事業を目指す、技術を生かして新しいビジネスをつくるなど、同じ業界でも目指すものが違う。自分のロールモデルになりそうな先輩がいる会社かどうかを見極めることに非常に役立ちましたね。また、「技術とコンサルティングの間をつなぐようなことがやりたい」と話し、それができる会社かどうかも確認できました。一方、働き方や人間関係については、どの会社の先輩も「部署や時期によって労働時間は変化するし、職場にはいい人もいれば、相性の悪い人もいるもの」と。それなら、自分のやりたいことができる会社なのかという点と、働いている社員さんを目の前にして、「この人みたいになりたい」と思えるかどうかを大事にしようと決めました。この時点で、第1志望と第2志望の会社が自分の中で明確になりましたね。

 

一方、選考に落ちる可能性を考え、3月の合同説明会でほかの業界も見ることにしました。海運関係のIT企業や物流企業など、大学院での研究経験を生かせる企業をチェックし、そこで開かれた個別の会社説明会にも参加。どの企業もエントリーシートを提出する時期が、志望度の高い会社よりも遅かったので、まずは自分が行きたい2社に集中することに決めました。

 

エントリーシートでは、インターンシップの経験などの具体的なエピソードを入れて、自分がこの会社でできること、将来やりたいことなどを、熱意を持って伝えるよう意識しました。これまでの経験で、「学生と違って社会人は忙しい。読む気になってもらうためには、論理的かつ端的に説明する努力が不可欠」と理解していたので、とにかくそこに注力することに。また、インターンシップの際、人事の方に「面接で自分を良く見せようとする学生も多いが、信頼できない印象を与える上、本来の人間性が見えづらくなるだけ」と聞いたことがあったので、面接にもありのままの自分で臨みました。

 

第1志望の企業から内定をもらったのは、第2志望の企業の選考過程の最中でした。喜びつつも、「この企業に行きたい気持ちが強すぎて見落としているところがあるんじゃないか?」と。そこで、以前から悩みを打ち明けていた研究室の助教授に相談しました。自分のことをよく知っている人に客観的な判断材料をもらえたことで、すべてに納得のいく結論を出せたと思います。

 

就職活動で大変だったこと・学んだこと

大学院での研究とインターンシップを並行するのは体力的にきつかったですが、行ったからこそわかることがたくさんあったと感じます。早い時期に挑戦しておいたことで、自分の進みたい道が見えました。また、僕は緊張しがちなタイプなのですが、「自分としてやるだけのことをやった」と思えたので、面接などでも緊張しなくなりましたね。

 

理系の学生は研究優先になりがちですし、僕自身もインターンシップに行きたいとなかなか言い出せませんでした。でも、自分の悩みや目的なども含め、先生に相談すれば理解してもらえるもの。もっと早いうちから相談しておけば、よりスムーズに進められたと思います。
就職活動は、人生を決める大きな行事の一つなので、早めに動く方が絶対にいい。後悔が一つだけあるとしたら、「合同企業説明会などにもたくさん参加していれば、もっと多くの業界や会社を見ることができたのに」ということですね。いろんな新しい世界を知ることは、研究好きな学生にとってすごく楽しいことだと思います。

 

就活スケジュール

修士1年 6月
インターンシップに応募
興味を持ったコンサルティング業界、IT業界の仕事がどんなものかを知るため、職場体験型インターンシップに応募。
修士1年 8月〜12月
3社のインターンシップに参加
コンサルティング業界2社、IT業界1社のインターンシップに参加。2週間の職場体験型インターンシップ、3日間のワークショップ型のインターンシップなどを経験する中、社会人の仕事に対する姿勢や企業それぞれの文化の違いなどを実感。自分のやりたい仕事が明確になり、企業・業界研究もスムーズに。
修士1年 1月
OB・OG訪問で10人から話を聞く
インターンシップで出会った先輩や学生に声をかけ、3社10人の先輩社員を訪問。自分のロールモデルとなる先輩や、やりたいことができる会社かどうかを確認し、志望度の高い企業を見極めた。
修士1年 3月
合同企業説明会参加
学生時代の経験を生かせる企業を探すために学内開催の合同企業説明会に参加。3社をチェックした上で、志望度の高い企業よりもエントリーや選考の時期が遅いことを確認し、今後の活動スケジュールを想定。
修士2年 4月
第1志望と第2志望の企業にエントリーシートを提出
第一1志望と第二2志望の企業にエントリーシートを提出した後、選考過程に進む。
修士2年 6月
内々定
第1志望の企業から内々定を得た後、研究室の助教授 に意見を仰いで最終的な決定を下すことに。結局第2志望の選考を辞退し、就職活動を終了した。

 

 取材・文/上野真理子 撮影/平山諭

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