内定者インタビュー

Vol.176 総合商社内定 大阪大学 吉山郷子さん

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
就活データ
志望業界
:総合商社、各種メーカー(総合電機、食品) 説明会参加社数:約50社(うち合同企業説明会4回) 先輩訪問:6人(総合商社2人、商船1人、メーカー3人) エントリーシート提出:22社 面接:15社 内定:2社(総合商社、アパレル) 活動費用:約10万5000円(交通費約7万円、スーツ代2万円、カバン・靴1万5000円。東京での面接に2回行っているので、その新幹線代がかさんだ。関西圏での移動は、大学までの定期が役立ったので、それほどかからなかった。スーツは専門店でリクルート用を購入。1着1万円のものを2着準備した)

軽い気持ちで応募した外資系で不合格になり激しく落ち込んだ

小学4年生の時に家族でカナダに旅行し、日本とは違う美しい街並みや文化に魅了されました。その後も、ホストファミリーとしてカナダからの留学生を迎えたり、高校では英語の勉強に重点を置いた国際科に進学し、1年間のオーストラリア留学も経験。大学も迷わず外国語学部を選びました。スペイン語を専攻したのは、英語・中国語に次いで言語使用人口が多いと聞いたから。また、スペインという国についてまったく知らないので、留学してもっと知りたいと興味を持ったからです。

 

大学3年7月からスペインの大学に1年間、留学。帰国後、大学3年7月から学生生活を再スタートしましたが、就活が目前に迫っていました。就活を始めるにあたり、どんな仕事に就きたいかと考えたとき、海外に日本の優れた技術力や商品、サービスを売り込む仕事に関わりたいと思いました。総合商社はまさに、自分の希望する仕事ができますし、語学力が生かせると考え第1志望群に。また、メーカーの中で高い製品力、技術力を武器に世界で躍進する企業も第1志望群に置きました。

 

現在の内定先である総合商社でサマーインターンシップの募集があり、迷わす応募。エントリーシートは通過したのですが、グループディスカッションで不合格。正直、エントリーシートで何をアピールすればいいのか、グループディスカッションでは何を見られるのか、まったくわかっていない状態での応募だったので、不合格になって当然かなと今では思います。

 

そこで、1年早く就活を終えた同級生や友人に就活の進め方やエントリーシート、自己分析などのアドバイスをもらったり、友人から譲ってもらった対策本を参考にSPIや筆記試験対策に時間を割きました。サークルの先輩からは、外資系の選考は大学名ではなく個人の能力を見られるので、受けるだけでも勉強になると言われ、大学3年11月にメーカー2社にエントリーシートを提出しました。

 

外資系はまさに海外とつながっている仕事なので、希望どおりだと思ったのです。しかし、よく考えれば、外資系は海外の商品や技術を日本へ導入し展開するわけで、私のやりたいこととは逆。そのため、志望動機や自己PRがありきたりな内容になってしまい、2社とも不合格でした。

 

軽い気持ちで受けたのに不合格という結果になり、かなり落ち込みました。でも、この失敗を次に生かすために、サークルの先輩にエントリーシートの改善点を指摘してもらいました。先輩から言われたのは「人事の目に留まるインパクトが大事」ということです。私が書いたものはダラダラと文章を並べ、最後にアピールしたいポイント、「一度決めたら、最後までやりきる意志の強さ」を書いていました。それよりも、アピールポイントを最初に書くことで印象づけ、そのあとにアピールポイントの裏付けとなるストーリーや出来事を書くというアドバイスでした。さらに、ベンチャー企業主催の就活セミナーで、エントリーシートを書くための整理方法やまとめ方のレクチャーを受講。これまでの経験をベースに、自分の魅力を最大限伝える内容、人事に一瞬で印象づける書き方を工夫するようになりました。

 

学内で行われた企業ガイダンスでは、1日に30~40社の企業がブース出展。第1志望の総合商社、海外で躍進するメーカー以外にも、さまざまな企業のブースを回りました。というのも、志望を絞りすぎていないか、ほかにも自分に合う業界や企業があるかもしれないと不安になったからです。その結果、お金を動かすことで利益を生み出す金融ビジネスはやりたいと思わない、メーカーでも国内市場の成長を第一に掲げている企業は興味が持てないなど、やはり自分の希望は変わらないと痛感しました。

 

そこで、先輩訪問も志望業界で活躍する方に絞りました。総合商社に内定している学部の先輩には、商社の業界動向や業務内容をはじめ、留学経験のアピールポイントを指南してもらいました。さらに、「内定は、自分に本当に合う企業しかもらえないもの。たとえ不合格になっても、それは次につながるステップだと思うべき」だという励ましの言葉も。実は、外資系のエントリーシートでの不合格を引きずっていたので、先輩からの激励で、ようやく気持ちを切り替えることができました。

 

そのほかの先輩訪問は、総合商社では人事から、素材メーカーやガラスメーカーではお会いした社員の方に紹介していただきました。海運会社では、セミナーに登壇された社員の方にもっとお話を聞きたいと思い、セミナー後に「お時間いただけませんか」とアプローチ。先輩には、企業HPや採用・募集要項だけではわからない、詳しい業務内容や担当する仕事、海外とのかかわりなどをお聞きしました。

 

選考企業が残り少なくなり不安に襲われても信じて進んだ

大学3年1月から大学4月上旬まで、食品、総合商社、メーカーなど順次、エントリーシートの提出、さらに面接が始まり、ハードスケジュールが続きます。特に2月は、大学の試験も重なったため、寝る時間を削って勉強し、少しでも空き時間があると就活という生活で、体力的にもかなりつらかったです。ハードな日程になることを見越して、筆記試験対策を大学3年の秋ごろに行っていたのですが、早すぎて忘れてしまっていることも多く、筆記試験は苦戦しました。3月に、本命の総合商社4社で筆記試験が行われたのですが、2社で不合格。国語や英語は自信があったのですが、計数で苦戦しました。

 

大学4年の4月3日の時点で、選考に残っている企業が総合商社2社、電機メーカー1社、日用品メーカー1社の4社だけでした。「どこも不合格だったらどうしよう」「もっとたくさんの企業に応募しておけばよかった」と、急に不安や後悔の気持ちに襲われました。その時、母から「あなたに合う企業しか残っていない。絶対、大丈夫よ」と言ってもらい、絶対、内定を勝ち取ろうと覚悟を決めました。

 

4社のうち総合商社1社は、説明会や先輩訪問、女子学生向けセミナーなどを通じ、自分に合っていると強く思うようになっていたんです。その企業の選考は1次、2次を通過し、4月4日に3次選考。選考は、「高齢化社会の活性化を考える」という学生6人のグループディスカッション、「自分の中で自信を持っているところ」というテーマの作文、人事3名対学生2名の面接でした。サマーインターンシップの失敗を糧に、今回はディスカッションの流れを見ながら、リーダー役なのか書記なのかアイデアを出す立場か、臨機応変に自分の果たすべき役割を見極めようと決めていました。そして、リーダー役はいたものの内容がまとまっていなかったので、補佐役として議論のまとめを行いました。

 

みごと3次も合格し、翌日、最終選考へ。人事や役員など3名相手の面接です。志望動機や自己PRなど当たり前の質問はありましたが、一応、確認しておくという感じだったと思います。それよりも、「リーダーとして取り組み、成果をおさめたこと」「自分の嫌いなところ」など、多角的に質問することで、私の本質を見極めようとされていたと思います。とはいえ、とても話しやすい雰囲気であまり緊張することもなく、自分の思いや考えを自分の言葉で伝えることができました。結果、最終選考の翌日、内々定をいただくことができました。

 

もう1つの総合商社は、2次選考で不合格。日用品メーカーは、2次選考で辞退しました。電機メーカーは、総合商社の内々定後に最終選考があり、受けました。その時に「海外とは関係のない仕事に就いたら、どうするか」という質問を受け、きっぱり「内々定をいただいている総合商社にいきます」と回答。結果、不合格ですが、すでに私の気持ちは決まっていたので、就活を気持ちよく終えることができました。

 

数多くの企業に応募するので、不合格というつらい結果はつきもの。そして、不合格だったときの気持ちのダメージは、かなり大きいものです。だからこそ、それに対しての覚悟というか、気持ちの切り替えを考えておくべきだと、私自身、反省しています。また、筆記試験対策は忙しくても2月に時間を確保すべき。思っていた以上に、どの企業の筆記試験も難しかったですし、筆記試験に落ちて選考にも進めないのはとても悔いが残ります。

 

私は、自己分析には力を入れていました。高校時代から振り返り、ひたすら取り組んだこと、どんな思いでそれをしたのかなどをノートに書いていきました。また、友人に私の長所をあげてもらい、その長所と結びつく行動や自分の思いを書いていきました。そうやって整理することで、自己PRも具体的なエピソードを盛り込んで書くことができましたし、自分のことを客観的に見ることができたと思います。

 

低学年のときに注力していたことは?

いろいろな国でさまざまな文化に触れたいと、塾講師のアルバイト代を貯めて、海外に行きました。大学1年ではスウェーデン、デンマーク、オーストリア、大学2年ではドイツ、ベルギー、フィリピン、サイパン、グアム。大学3年の留学でスペインに住んでいた時にも、フランスやモロッコ、ポルトガルを訪問。海外に行くたびに、日本の美しさや食べ物のおいしさ、日本人であることの誇りを強く感じました。また語学力を生かし、外国人患者の通訳として病院でのボランティア活動に従事。これは、現在も続けています。

 

就活スケジュール

大学3年11月
外資系メーカーにエントリーシートを提出
海外にかかわる仕事を希望していたので、語学力は必須だと考えTOEIC(R)Testを受験。目標は900点で、890点をマーク。サークルの先輩からアドバイスを受け、外資系メーカー2社にエントリーシートを提出したが、2社とも不合格。
大学3年12月
学内で開催された企業ガイダンスに出席
大学主催の企業ガイダンスに参加。第1志望群の総合商社、海外で躍進するメーカーはもちろん、金融や多種多様なメーカーなど、できる限り多くのブースを回った。下旬には、総合商社の個社説明会に参加。
大学3年1月
先輩訪問、エントリーシート、セミナー、選考と多忙な日々
メーカーに勤務するサークルの先輩に、詳しい仕事内容や業界について話を聞くとともに、エントリーシートなど就活のアドバイスをもらう。総合商社に内定している学部の先輩にも、留学経験のアピール法などを聞く。また、企業主催の就活セミナーに参加し、エントリーシートや自己PRのポイントを学ぶ。中旬から、食品メーカー、アパレルでエントリーシートの提出、選考が順次始まる。さらに、総合商社の説明会やセミナーにも出席する。
大学3年2月
試験勉強の合間にエントリーシートを提出

学部内でも有名な単位取得の難しい学科を専攻していたので、試験勉強に集中。勉強の合間に、素材メーカーや食品などのエントリーシートを作成し提出。選考が続くアパレルのほか、素材メーカー、ガラスメーカーの2社でも面接が始まる。総合商社の女子学生向けセミナーにも参加した。
大学3年3月
アパレルから内々定を得たが、就活を続ける
初旬にアパレルで内々定をもらったが、本命業界の選考が始まっていなかったので就活を続行。その後、さまざまなメーカーでの面接選考が連日、続く。なかでも、電機メーカー1社ではセミナー時のグループワークで人事の目に留まり、特別選考枠に進むことができた。さらに、総合商社4社でエントリーシート提出や筆記試験と、毎日、予定がびっしり埋まっていた。
大学4年4月
総合商社から内々定を獲得
選考が進むにつれ、残った企業も少なくなってきた。4月3日時点で総合商社2社、電機メーカー、日用品メーカーの4社のみ。4月6日に、第1志望の総合商社から内定をもらい、就活を終了する。

就活ファッション

ph_naiteisya_vol176_01

スーツは、パンツとスカートがセットになった3点セットを2着用意。色は2着とも黒。インナーには、上までボタンが留められるブラウスタイプと、首元がスッキリ見えるスキッパータイプを用意。メーカーはブラウス、商社はスキッパーなど、業界や企業の雰囲気で使い分けた。靴は黒で、ストラップのある3cmヒールの歩きやすいもの。バッグは社会人になっても使えるよう、A4ファイルが入るプレーンな形で、ナイロン製の軽いタイプを使用した。

 

取材・文/森下裕美子 撮影/島並ヒロミ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加