内定者インタビュー

Vol.178 通信会社内定 明治大学 本地川 将さん

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就活データ
志望業界
:マスコミ、IT、インフラなど 説明会参加:42社(うち合同企業説明会2回) 先輩訪問:9人(広告4人、リサーチ2人、通信2人、IT1人) エントリーシート提出:32社 面接:26社 内定:1社 活動費用:約19万5000円(交通費3万円、スーツなど洋服代8万円、外食費7万円、書籍代1万円、封筒・郵送代など雑費5000円。1日に選考が複数あって、その時間が空いているときには、なるべく大学に戻って食事などを取るようにして、外食費を節約した)

自己分析に時間をかけて、エントリーシートは難なくクリア

就活を始めた当初に興味があったのは、ビッグデータなどに携わるリサーチ業界でした。ゼミではSNSを用いたマーケティングの研究をしていたので、そうした勉強の成果が生かせる分野がいいなと、漠然と考えていたんです。そこで、リサーチ業界の企業が主催するカンファレンスに参加して、社員の方々に直接お話を聞かせていただきました。具体的な仕事の内容や今後の業界の将来像などについて本音で教えていただけて、とても勉強になりました。ただ、お話を聞いていくうちに「自分のやりたいことがやりづらい環境だ」と思うようになり、結果的にはリサーチ業界への志望度は下がってしまって。その代わりに、インターネット広告やWebサービス、通信業を中心にIT関連の会社を広く志望するようになりました。

 

12月に入ってからは、リクナビを使って志望業種の会社を検索して、積極的に説明会に参加するように。説明会では場慣れの意味も込めて必ずひとつは質問をしようと決めていました。興味のある会社ならば自然と聞きたいことは出てくるもので、質問がまったく思いつかないようなところは、あまり魅力的に思えていないところなのだろうと、企業選びの指標としてもこの姿勢は役に立ちましたね。

 

就活で最初にぶつかった壁は、SPIです。1月ごろから始まったのですが、初めの方は対策をせずに受検してしまったので、結果はボロボロでした。時間配分の感覚がわからなかったのが、一番の苦戦の原因です。それからは反省を生かして、問題集を買って対策に励みました。複数の問題集をこなすのではなく、1冊を何度も解いた方が効果的だと思います。特に、僕は非言語分野の推論や値段の計算などが苦手だったのですが、そういった部分は重点的に時間をかけて、3度4度と繰り返し同じ問題を演習しました。また、SPIの結果はなるべく使い回しをせずに、その都度受けるように。ただ、受検日に体調などのコンディションが優れない場合には、前回の結果を使うこともありました。

 

また、エントリーシートを書く前の期間は、自己分析にとことん時間を割きましたね。説明会のない日は一日中、学校の図書館にこもって、「自分は何がしたいのか、どんな大人になりたいのか」と徹底的に自分の中で問いを重ねていったんです。そうやって見えてきた将来像は「生涯元気に働ける父親になる」ということ。また、企業選びの軸は「変化の激しい環境である場所・仕事を楽しむ人が多い場所・形のないものを扱う場所」という3つに絞り、それらをまとめて「自分にとって成長する機会が多くある会社」と位置づけました。

 

自己分析の方法は、とにかく「人に話を聞いてもらう」こと。自分がなんとなくイメージしている「行きたい会社像」を人に話し、いろいろとフィードバックをもらいました。ひとりで考えていると思考が広がりにくいのですが、人に違うアングルからの意見をもらうことで、自分がそれまで気づかなかった側面が見えてくることは多々ありました。

 

IT業界は比較的選考が早い企業が多いので、2月になってからはそれらの面接スタートと、ほかの会社のエントリーシート提出の期限が重なって、どとうの忙しさに見舞われましたね。精神的に疲弊(ひへい)したときの一番のリフレッシュ方法は、友達と飲みに行くこと。選考状況などの情報交換も兼ねながら、就活が終わった後に何をするかなどの先の楽しみを作る話をして、モチベーションを維持させました。自己分析を丁寧にしたおかげで、エントリーシートは困ることなく短時間で仕上げることができていたと思います。内容的に似たようなことを聞かれることが多く、そういったポイントをつかんで事前に用意したエピソードの文字数をうまく調整できるようになると、書くスピードは飛躍的に上がりました。

 

企業研究不足で面接全滅…ゼロからの就活再スタート

面接に関しては、もっと企業研究に力を入れるべきだったなと反省しています。業界研究は『Adver Times.』などの業界Webサイトを頻繁にチェックして、最近の動向や市場規模などを含め日ごろから勉強していました。しかし、受検する企業の製品のリリース状況や事業内容について、一つひとつ細かくチェックしていなかったので、そういった部分を面接で突っ込まれたときにあやふやにしか答えられなかったんです。面接で最も気をつけたのは「相手が何を聞きたいのか想像すること」。模擬面接をしてもらった先輩に「お前は相手と言葉だけを投げ合っている、意図が組み取れていない」と指摘されてから、この点に注意するようになったんです。相手の表情や場の空気にも気を使って、「相手が何を聞きたいのか、知りたいのか」を考えながら話を聞くことを心がけました。

 

4月に入ってから、3次面接以降になかなか進むことができず、焦り始めました。選考が進んで面接の時間が長くなるにつれて、企業研究不足がたたってきたんです。「なんでウチじゃなきゃいけないの?」と聞かれたときに、うまく切り返せないことが多くありました。ここでもっと個別の企業研究を深くできていたら、「ほかでもない、この会社を志望する理由」を語ることができたんだろうと感じています。結果、4月に入ってから選考を受けた会社は22社ほどあったのですが、4月下旬にはすべてに落ちてしまいました。

 

それから僕は、初めて両親に就活の相談をしたんです。それまで、就活の話を両親にしたことは一切ありませんでした。昔から人に恥を見せたがらない性格で、とりわけ家族には格好つけてしまうことが多くて。でも、選考全滅という事実を受けて、「これはちゃんと、相談しなきゃいけないな」と感じたんです。両親から具体的なアドバイスをもらったわけではありませんが、今まで見せられなかった自分の弱いところを、身近な人にちゃんと見てもらったことで、気持ちの整理がついて開き直ることができました。「自分はこんなもんだ。だから、ここからまた始めるんだ」と。

 

5月のゴールデンウィーク明けからは、心機一転して20社弱の会社にエントリー。自分のやりたいことをさらに具体的に言葉に落とし込んで、以前にも増して視野を広く持って企業を見られるように。自分がやりたいのは、「人々がそれぞれのライフスタイルに合った、フレキシブルな働き方ができる環境を作ること」です。少子高齢化や女性の社会進出などが進んだ現状には、もっと個々に効率のよい働き方があるはずだと思います。働き方に対して、ITの力で影響を与えていけるような仕事がしたい…そういった思いを、面接で真っ直ぐ伝えられるようになりました。現在の内定先は、情報通信インフラを構築する会社です。ここでなら、新しいITサービスやクラウド技術で、働き方を変えていけるようなアプローチができるんじゃないかなと思っています。将来的には企画開発に携わり、いろいろな働き方を提案していけるようなサービスを作っていきたいです。

 

低学年のときに注力していたことは?

「やりたいことを、とことんやりきる」をモットーにしていました。高校まではずっと野球漬けの毎日だったので、大学では野球以外のことに目を向けようと考えていて。大学2年のときに、旅行会社が主催していたビジネスコンテストに参加しました。「旅行の力を使って、中小企業の支援をするプラン」を4人チームで作ってプレゼンをしたのですが、この経験を通して自分たちの企画力の未熟さを痛感しました。

 

また、通信会社で大学生向けのスマートフォン・アプリのプロモーションをするインターンシップに半年間参加。週に1度のミーティングを重ねて、隔週で開催する大学生向けのイベントを企画しました。ここでの経験はゼミでの研究にもつながりましたし、「どんなことに対しても自分の意見を持つこと」の大事さを制作の現場で感じることができて、貴重な勉強をさせていただきました。

 

就活スケジュール

大学3年11月
就活準備スタート
興味のあった業界のカンファレンスや説明会に参加。社員の方々には、ネットなどでは知ることのできない現場の声を聞くように。
大学3年12月
説明会に通いつめる
ほぼ毎日、会社説明会に参加。合同、個別、学内のものを問わず、興味のある業界であればなるべく時間を作って足を運んだ。
大学3年1月
自己分析に集中
特に説明会のない土日は大学の図書館に一日中こもって、自分の企業選びの軸や将来なりたい姿をとことん追求した。
大学3年2月
本格的な選考開始
エントリーシートの締め切りラッシュと面接のスタートが時期的に重なって、体力的にきつい期間だった。自己分析をやりきっていたおかげで、エントリーシートは比較的スムーズに書くことができた。
大学3年3月
面接のピーク
平日は毎日どこかしらの会社の面接が入った。一日に複数の企業の面接があるときには、1つ終わったあとにしっかりと気持ちを切り替えられるように注意。
大学4年4月
スランプ期間に突入
3次面接くらいまでは順調に進むものの、最終面接までなかなか進むことができず、不安が大きくなり始める。気持ちが沈んだときには、友人と一緒に大学の近くの居酒屋に行って、将来の夢や最近関心を持っている問題などについて夜通し議論した。
大学4年5月
ゴールデンウィークに心機一転
長期化した就活に対して中だるみしていたモチベーションを、ゴールデンウィーク中に再度自己分析し直して、持ち直す。5月中旬に内々定をもらい、就活を終える。

就活ファッション

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黒スーツと紺スーツを1着ずつ、ワイシャツは3枚購入して着回した。スーツにこだわりはなかったので、紳士服量販店で店員さんのアドバイスを参考に選んだ。ネクタイは赤と青を用意、「熱意をより見せたいときは赤、冷静さを見せたいときは青」と、自分の気持ちに合わせて使い分けていた。面接時は、清潔感を意識して整髪料で前髪を上げていた。

 

取材・文/西山武志 撮影/鈴木慶子

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