内定者インタビュー

Vol.183 素材メーカー内定 大阪大学 金子拓矢さん

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就活データ
志望業界
:金融、インフラ、素材メーカー 説明会参加:80社(うち合同企業説明会4回) 先輩訪問:1人(商社) エントリーシート提出:55社 面接:16社 内定:3社(金融1社、インフラ1社、素材メーカー1社) 活動費用:約23万7000円(交通費約6万円、スーツ5万円、コート3万円、宿泊費2万円、外食費約7万円、書籍代6000円、雑費1000円。)梅田や本町など大阪市内へ、ほぼ毎日、行っていたので、往復交通費がかなりかかった。定期を購入しておけば、交通費の節約ができたかもと反省。活動の合間に、学科やサークルの友人と情報交換を兼ねたランチやお茶をしたため、飲食費もかかってしまった)

友人との旅行で気分転換ができ、就活への意欲を取り戻す

自分にはどんな仕事が合っているのか、何も固まっていなかったので、企業を知ることから始めようと思いました。まず、学内でのセミナーに参加。さらに、セミナーでの告知やHPで調べたサマーインターンシップの実施企業に応募。損害保険、素材メーカー、銀行、量販店、製薬など複数の企業にエントリーシートを提出しましたが、すべて不合格でした。

 

考えてみれば、自己分析をしていないし、志望動機もあやふや。自分が頑張ってきたことを並べただけの内容で、何も伝わらなかったと思います。

 

ゼミや学部の友人は、ほとんどがインターンシップに参加していたので、正直、かなり落ち込みました。遅れをとってしまったような、差をつけられたような…。始めたばかりなのに、自信がなくなってしまったんです。

 

そんな時、高校の同級生から海外旅行に誘われ、約10日間のオーストラリア旅行に行くことに。僕は1年浪人していますが、彼は現役入学だったので、すでに就活を終了。旅行中に自己分析の仕方やエントリーシートの書き方のコツのアドバイスをもらいました。彼から言われたのは、自己分析はこれまで何をしていたか事実を振り返るのではなく、その時にどんなことを考え、なぜそのように行動したのか、結果はどうで、その反省点などもふくめ、過去を掘り起こすことが大切だと。

 

また、就活時は忙しいけれど、極力、人と会う時間を作った方がいいとも言われました。情報交換や悩みの共有だけでなく、たまには飲みに行くなどストレス発散も必要だと。そこで、ランチを一緒に食べたり、短時間でもカフェで近況報告をしたり、意図して人と会うようにしました。

 

旅行での気分転換、友人からの役に立つアドバイスもあり、帰国してからは気持ちを切り替えて、精力的に就活に励みました。まずは、自己分析、自己PRのやり直しです。

 

自己PRは、大学時代の2つのアルバイト、会長を務めたサークルでの活動でまとめることに。アルバイトの塾講師では、個別指導で授業をすればお金をもらえるが、担当以外の生徒も含め、自分も楽しく過ごしたいと思っていました。みんなのテスト結果が悪い時があったのですが、無料で特別講座を実施。徹夜での講座準備は大変でしたが、次のテストで6割ぐらいの生徒が点数を上げたことがあったんです。その事例を挙げ、自分は影響力があることがしたい、いろいろな人を支え笑顔にする仕事がしたい、とアピールしようと思いました。

 

携帯電話ショップでの営業のアルバイトでは、なかなか営業成績が伸びず悩みました。休日に別の携帯電話ショップに行き営業の仕方を参考にしたり、社員の方が開いてくれた講習会に参加したり、努力は惜しまなかったこと。その中から、売ることよりもお客さまと楽しく会話することが大切だと気づき、次第に結果が出て、月間ランキング1位をとったこともある、とアピール。

 

大学のソフトテニスサークルでは、代表として、他大学とのレベル別の交流試合、合宿でのイベントを実行。初心者も上級者も関係なく、メンバー全員が楽しめるよう企画したり工夫したりする労力を惜しまなかったと伝えようと思いました。

 

この3つのエピソードで、自分を知ってもらい、アピールにつなげようと思ったんです。

 

その後も大学主催の就活セミナーに参加したり、学部の先輩が主宰する就活支援団体の講座に出席したりと動きまわりました。さらに、大学3年12月からは企業ごとの説明会が始まり、スーツを着ない日はないぐらい、毎日、外出していました。

 

12月1日に『リクナビ』での個別企業へのエントリーがスタートした時点で、志望業界は金融とインフラ。両者とも、社会を支える事業で、私たちの生活に密着しなくてはならないもの。大きな仕事に携わる誇りにひかれ、興味を持ちました。ただ、絞りきる自信はなかったので、メーカーなども含め、47社にプレエントリーしました。

 

プレエントリー後はすぐに企業の説明会が始まり、12月はスーツを着ない日はないぐらい、毎日、外出していました。1月になっても説明会が続くなか、10社ぐらいの企業から「社員と面談しないか」と連絡があり、直接、会うことにしました。大学の先輩ということもあり、リラックスした雰囲気で会話をするのですが、「学校生活で頑張ったことは?」「面接で何をアピールしたい?」「自分のPRポイントは?」など、選考と同じ質問が…。自己PRや学生生活で頑張ったことは、すでに整理できていたので、自信を持って答えることができました。

 

ハードな日程が続いても自分で選択を狭めず、複数社の選考に臨んだ

大学3年2月は、もっとも忙しい時期でした。単位取得がかかっている大学の試験、そして多い日で3社へのエントリーシート提出、さらに社員座談会や社員登場セミナーへの参加とスケジュール帳は真っ黒。家だと寝てしまうので、ファミレスに居座って、エントリーシートを書いたり勉強したり、という生活でした。

 

社員の方の話を聞くにつれ、次第に素材メーカーへの興味が強くなりました。素材メーカーは、化学品や食料品、家電など多くの製品にかかわる仕事。素材が変われば商品が変わる、という影響力の大きさにスケールの広がりを感じたんです。反対に、金融は目に見えない間接的なかかわり方、インフラは社員から「社会を変える」というような意見が聞かれず、保守的な感じがしました。そして、僕の志望は、社会に影響力を与える仕事、広い世界でスケールのある仕事だと明確になりました。

 

ただし、まだ素材メーカーだけに絞ることはせず、どの業界も選考が続くかぎり受けようと決めていました。というのも、一緒に旅行した友人から、業界を絞りすぎてあせったという反省点を聞いていたからです。志望していても、希望どおりの会社に内定をもらえるかどうかはわかりません。なので、志望以外でも選考に挑むべきだと思ったんです。

 

エントリーシートの志望動機は、「社会に広く影響力を与える大きな仕事がしたい」ということを、企業によってニュアンスを変えながら書きました。自己PRは、事前に整理していた塾講師のアルバイトを中心に、記入スペースが多い企業には、携帯ショップでのアルバイトやサークルで代表を務めたことを追加。55社のうち40社はWeb、15社は手書きでの作成でした。

 

エントリーシート通過は、40社。その次は、Webテストやテストセンターでの選考です。夏休みに筆記試験対策本を利用し勉強しましたが、計数問題が難しく思うような結果が出ないことも。ただ、回数を経験するごとに筆記試験にも慣れ、同じような問題も出てくるので、通過率が上がったと思います。

 

4月1日になると、いっせいに面接が始まりました。この時点で、17社の選考がありました。毎日、複数の企業の面接が続き、スケジュールが重なってお断りする企業も。4月7日に、銀行から6回の面接を経て内々定。まだ、素材メーカーの選考が続いていたので、就活は続けました。11日に、インフラで内々定。この時点で、最初の銀行には、お断りの連絡を入れました。

 

化学品や素材などメーカーの選考は4社残っていましたが、3社は選考途中で不合格。残すは、本命の素材メーカーです。1次は作文と英文作成、そのあとに面接。その後、3度の面接を経て、4月18日に内々定。インフラにもお断りの連絡を入れ、就活を終えました。

 

面接で心がけたのは、どんな質問をされてもだまらないこと。変化球の質問なら、苦し紛れに「難しい質問ですね」とつなぎながら、その間に答えをまとめました。だまってしまうと緊張感が高まりますし、何となく気まずい雰囲気になると考えたんです。採用担当者は、何十人、もしくは何百人もの学生に会っているので、その中でマイナスな印象を残さず、そして自分を知ってもらうために、会話のキャッチボールをすること、リラックスした雰囲気で臨むことが大切だと思いました。

 

低学年のときに注力していたことは?

中・高校と続けたソフトテニスを大学でも続けようと、サークルに加入。2年から代表として、活動の運営やイベント企画、予算管理など幅広い業務を経験しました。アルバイトは、個別指導の塾講師。担当以外の生徒ともコミュニケーションをとり、相談にのったりアドバイスもしました。無料の特別講座を実施した時には、生徒からとても好評でした。携帯電話ショップでの営業のアルバイトも経験。最初はまったく売れませんでしたが、努力を重ね、月間ランキング1位をとるまで成長しました。

 

就活スケジュール

大学3年6月
学校主催の合同企業説明会に参加
学内での説明会や合同企業説明会に参加。さまざまな業界、企業を知るため志望を特定せず、金融、電機メーカー、食品、飲料など幅広い企業の話を聞く。
大学3年8月
サマーインターンシップに応募し全滅
説明会や企業ホームページなどでサマーインターンの募集を収集。損害保険、素材メーカー、銀行、量販店、医薬品メーカーなど複数の企業に応募したが、エントリーシートで不合格。
大学3年9月
気持ちを切り替えるため友人と海外旅行

高校時代の同級生で、重工業メーカーに内定している友人と約10日間、オーストラリアへ旅行。
旅行中に自己分析の方法やエントリーシート作成のヒント、さらに就活時の不安な気持ちをコントロールするコツをアドバイスしてもらい、就活への意欲を取り戻す。
大学3年10~11月
学校主催の就活セミナーに参加
学内で2カ月にわたり週1回、1企業を招いて30分ぐらいの説明会が行われる。金融、商社、メーカー、医薬品メーカーなど業界を絞らず、参加できる日はすべて出席。また、学部内の就職支援団体の就活講座にも参加。自己分析、グループディスカッション、模擬面接の講座を受け、自己分析のための自分振り返りを行う。
大学3年12月
個別説明会に参加&先輩訪問
興味を持ち始めていた銀行、インフラを中心に、素材・重工メーカーなど47社にエントリー。すぐに説明会の予定でスケジュールがいっぱいになる。さらに、商社に勤める学部の先輩が時間をつくってくれると友人から紹介され、訪問する。
大学3年1月
インターンシップへの参加、社員との面談も始まる
個社説明会が続くなか、食品メーカーでのインターンシップに参加。3日間のグループワークの中で、実際に社員が経験した事業課題の解決法を話し合う。また、各社の社員による面談もスタート。
大学3年2月
エントリーシートの提出がピーク
大学の試験と55社へのエントリーシート提出というハードな毎日が続く。エントリーシートは多い日で、1日3社の締め切りが重なることも。40社はWebでの提出、15社は手書きで作成。さらに、社員座談会や社員登場セミナーがあちこちで開催。社員の話を聞くうちに、素材メーカーへの志望が強まる。
大学3年3月
エントリーシート通過企業で筆記試験
エントリーシートは、40社で通過。その後、Webテスト、テストセンターなどの筆記試験を受ける。
大学4年4月
4月1日から一斉に面接がスタート。4月7日に、銀行から内々定。ただ、本命の素材メーカーの選考が残っていたので就活を継続。11日にインフラで内々定。18日に現在の内定先で内々定。就活を終える。

就活ファッション

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塾講師のアルバイトでビジネススーツや靴、カバンを使用していたので、それを活用。ただし、スーツはクリーニングに出すことも考え、2着セットのものを専門店で購入。色は黒で、ベーシックなデザイン。シャツも、シンプルな白を合わせた。ネクタイは、赤、青の2種類を用意。最終面接は、勝負を決める意味で、赤のネクタイで臨んだ。

 

取材・文/森下裕美子 撮影/島並ヒロミ

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