先輩たちに聞きました。入学してからの挫折経験で就活に役立ったものは?

今週は、2014年3月に4年生大学・大学院を卒業した新社会人504人のアンケートを紹介します。先輩たちの、入学してからの挫折経験で就活に役立ったものはなんでしょうか?
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半数弱が「大きな挫折経験がある」と回答

■大学に入学してから大きな挫折を味わったことはありますか?

大学に入学してから大きな挫折を味わったことはありますか?アンケート結果(円グラフ)

2014年3月に4年制大学・大学院を卒業した新社会人に、大学に入学してから大きな挫折を味わったことがあったかどうかを尋ねたところ、「ある」と回答したのは半数弱にとどまり、「ない」と答えた半数強を下回った。属性別では、大学院卒よりも学部卒、理系出身者よりも文系出身者の方が、「ある」と答える人の割合が高い傾向が見られた。

8割以上が挫折経験が就活に「役立った」と回答

■その挫折経験は、その後のあなたの就活に役立ちましたか?

その挫折経験は、その後のあなたの就活に役立ちましたか?アンケート結果(円グラフ)次に、その挫折経験が、その後の就活に役立ったかどうかを尋ねたところ、8割以上が「はい」と回答。ほとんどの先輩が、挫折経験を就活に役立てたことがわかった。属性別では、学部卒よりも大学院卒、理系出身者よりも文系出身者の方が、「はい」と答える人の割合が高い傾向が見られた。

挫折を乗り越える過程で成長できる!

リアルボイス編では、先輩たちが挫折経験をどんな風に生かして就活に役立たせたのかを紹介します。
どんな挫折が、どんなふうに役立った?~リアルボイス編~画像

大学・大学院での研究、資格試験勉強編

ゼミの内容についていけなくなってしまった時、原因を掘り下げてみると自分のやり方がまずいことに気づいたので、ものごとに取り組む手順を見直したらうまくいくようになった。それ以来、着手の前にまず手順を考える癖がつき、段取りがよくなった。(情報理工学部卒)

部活で、低学年時は自分だけがレギュラー争いに参加できず、その後にレギュラーになれたのも同期で最後だったこと。結果が出るまであきらめない粘り強さを、日々の勉学や就活などに生かすことができた。(大学院工学研究科卒)

結果の出せない研究生活が苦しくなり、大学院生にして不登校に。無理して続けていた時は、ついに体が受け付けなくなり、本当に体調を崩してしまった。しかし、何がいけなかったのかを少しずつ整理して、自分と向き合わない限り前には進めないことを知り、時間をかけて大学院に戻ることができた。この経験から、嫌なことをどうしてもやらなくてはならない場合は、段階を整理して、自分にできることから小さなステップを積み上げていくことが大切であるということを実感。就活も小さなステップに切り分けて、取り組むことができた。(大学院工学研究科卒)

機械制作の授業で締め切りに間に合わなくなり、中途半端な出来の機械を提出した。初めて取り組むことだったにもかかわらずスケジュール管理が甘かったことが原因だった。それからは「過去にやったことがある内容」「新しく取り組まなければならない仕事」などをしっかり仕分けてスケジューリングするようになった。(大学院理工学研究科卒)

他大学の大学院に進学したら、周りのレベルが高すぎて一気に劣等生になってしまいました。「追い付くよりオリジナリティ」と思い、独自性のある研究テーマを設定して、自分の研究分野だけは誰にも負けないように努力。ついに、投稿論文を書かせていただけるような成果が出せ、就活でもアピールできました。(大学院文学研究科卒)

中途半端な勉強をしていたせいで、宅建試験(宅地建物取引主任者資格試験)に一度落ち、資格試験の勉強は真剣に取り組まないといけないことを学んだ。計画的に学ぶことの大切さは、筆記試験対策にも役立ったし、これから目指す資格試験の勉強にも生かされている。(法学部卒)

周りの友人たちが合格した学内の有名ゼミ選考試験。自分は不合格で入れなかったので、相当落ち込んだのだが、ゼミに入れなかった分、憧れていたショップ店員のアルバイトをしたり、留学をしたりと、自分なりに学生生活を充実させようと努力したところ、そうした活動が、就活でのアピールポイントになった。自分で行動を起こせるという自信は、これからの人生にも役立つはず。(経営学部卒)

大学の講義で、自分よりも知識や語彙が豊富な人がいて、何度も自分の意見を否定されて一時期は立ち直れなかったが、自分も新聞や本を読んで知識を得るようになってからは、その人と対等に話せるように。面接担当者からきつい言い方をされたときも、冷静に受け止められるようになった。(商学部卒)

部活動、アルバイト編

部活の先輩方からいじめを受けた。何事も正面から真面目に受け止めてしまうと、自分の心が折れてしまうことに気づき、自分にとってショックな出来事は受け流すことを学んだ。就活でつらい場面があっても、いい意味で鈍感になれたと思う。(人間社会学部卒)

放送サークルでアナウンス指導講習会の運営責任者として講師との連絡係を担っていた際、連絡ミスで中止に追い込まれた経験。相手との対話が不十分だったことが原因だったと反省し、謝罪の意と技術向上を目指す部員の声を伝えるため繰り返し相手の元に足を運んだ。その結果、熱意が伝わり、信頼関係を再構築することができた。それからは相手の指摘を素直に受け止める姿勢を心がけるようになった。(文学部卒)

バイトの面接で10連敗くらいしたおかげで、就活でなかなか内定がもらえなくても、思っていたよりは落ち込まずに済みました。(情報学部卒)

アルバイトを頑張りすぎて授業についていけなくなった時期があったが、バイトを減らして学業とプライベートをうまく両立するやり方を身につけた。このときの経験を、就活時のスケジュール管理にも生かすことができた。(大学院文系研究科卒)

研究員Kのひとりごと画像

先輩たちの挫折経験は実に十人十色だけど、ほとんどの先輩がそこから学びや発見を得て、就活に生かすことができたんだね。この時期につまずいたり、失敗した経験は、就活だけでなく、その後の人生にも大いに役立つはず。みんなも、大学生活の中で何かうまくいかないことがあったときは、「ここから何を学んでやろうか」という姿勢で正面からぶつかれば、きっと将来の糧になると思うよ。

 

【調査概要】
調査期間:2014年3月22日~3月23日
調査サンプル:2014年3月に4年生大学・大学院を卒業した新社会人504人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

文/日笠由紀
イラスト/中根ゆたか


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記事作成日:2014年4月17日 記事更新日:2024年2月13日

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