理系のシゴトバ

Vol.161 <前編>【ミハル通信株式会社】シゴトバ紹介

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<前編>ケーブルテレビ(CATV)関連伝送システム分野でトップクラスのシェアを誇る「ミハル通信株式会社」のシゴトバ紹介

-基本情報-
【本社場所】本社・工場 神奈川県(鎌倉市岩瀬)
【営業所・出張所】東日本、中部、関西、中国、九州に各営業所。西東北、信越、北陸、山陰、四国に各出張所。計11カ所
【従業員数】230名(パート・契約社員含む、2016年3月現在)
【事業内容】ケーブルテレビ用センター設備、伝送機器および放送映像機器などの研究開発・製造および販売
-ミハル通信のすごいトコロ-
1955年の創業以来、CATV市場向けにセンター設備や伝送路機器などを、設計から調達・開発・製造・検証まで、一貫して自社で行うことで高品質を実現。そこが評価され、国内において多くの製品がトップクラスのシェアを獲得している。

ミハル通信株式会社の会社概要・沿革

1953年、地上テレビの放送が開始されました。その2年後の55年に群馬県伊香保温泉で国内初のCATVが誕生したことで、CATVの歴史が始まりました。その歴史と共に事業をスタートしたのがミハル通信です。以来、同社ではRF(高周波)増幅器(高い周波数の電気信号をより大きなレベルの電圧や電力の信号に増強するための装置)や光アンプ(光増幅器と呼ばれ、光信号を電気信号に変換することなく、増幅する装置)、デジタルヘッドエンド製品(音声や映像、データなどをユーザー側に送出するための装置)などのCATVや光・デジタル通信、放送映像機器を自社で技術者を抱えて開発・設計・製造。これらの技術を自社内に内包していることは同社の大きな強みとなっており、トップクラスのシェアを獲得している製品も多数有しています。今後、情報化社会が発展していくにつれ、放送と通信の融合がさらに進んでいきます。また2020年の東京オリンピックに向け、18年には4K、8Kなどの超高精細度映像の実用放送も始まります。同社では進化が続く放送業界へ貢献していくことをミッションに、これまでに蓄積した技術・ノウハウを駆使して、製品・サービス開発に取り組んでいます。

 

ビジネス・テクノロジーセンターのシゴトバ紹介

今回はそんなミハル通信株式会社のビジネス・テクノロジーセンターのシゴトバをご紹介します。同社ビジネス・テクノロジーセンターは新製品および新サービスの研究開発が行われている部署で、本社(神奈川県鎌倉市岩瀬)の敷地内にあります。最寄り駅はJR東海道本線大船駅で、バスを使えば8分ほどで、本社正門前に着きます。
鎌倉市は自然と調和した緑豊かなまちづくりを目的とする風致地区が多くあり、本社敷地もその風致地区に該当。そのためすべての建物が3階建てとなっていました。周囲には住宅街も広がっており、閑静な場所です。
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ビジネス・テクノロジーセンターはどんな仕事をしているの?

ビジネス・テクノロジーセンターのシゴトバを、同センター エンベデッドシステムユニットに所属する久野友貴人(ひさのゆきと)さんが案内してくれました。
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ミハル通信が開発・提供しているのは、CATVおよび共聴設備(マンションやオフィスビルなど多くの人が住む建物において1つのアンテナ設備により、各部屋でテレビを見られるようにすること)分野に使用されるセンター設備や伝送機器です。これらの機器すべてをビジネス・テクノロジーセンターで開発しています。同社の特徴であり、最大の強みとなっているのが、機器の設計・開発・製造、販売までをすべて自社で手がけていることです。ビジネス・テクノロジーセンターでは、ハードウェアの技術者、ソフトウェア技術者の双方が一堂に会して、デジタル回路やアナログ回路、光通信はもちろん、機器をコントロールするファームウェア、機器の上で稼働するアプリケーションソフトウェア、HDL(電子回路の振る舞いを記述するためのプログラム)などの開発に従事しています。同センターに所属している技術者の数は73人。平均年齢は37.74歳。そのほとんどが男性ですが、活躍している女性もいるそうです。

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▲写真は久野さんのデスクスペースです。

「見ての通り、一人ひとりのデスクスペースはかなり広め。私は機器に組み込まれるファームウェア開発に従事しているため、モニターは2台設置し、1台は図面、もう1台でプログラミングをしています」(久野さん)

 

ミハル通信が開発・提供している機器の中には、トップクラスのシェアを獲得しているモノもたくさんあります。その背景にあるのが同社が保有する技術力の高さです。例えば14年に販売開始した「CATV監視装置」は「第33回神奈川工業技術開発大賞」の大賞を受賞。同賞は神奈川県内の中堅・中小企業が開発した特に優れた技術・製品に授与される賞です。
受賞した「CATV監視装置」は、ケーブルテレビの映像・音声信号をこの装置1つで監視できるというもの。従来の監視装置はチャンネルごとにセットトップボックス(ケーブルテレビ放送や衛星放送、地上波テレビ放送などの放送信号を受信して、一般のテレビで視聴可能な信号に変換する装置)と監視装置の組み合わせが必要でしたが、この新しい監視装置であれば1台で済むので、大幅なコスト削減が可能になります。すでに多くのケーブルテレビ会社で導入が進んでいるそうです。

 

ビジネス・テクノロジーセンター エンベデッドシステムユニットで働く 久野さんのおシゴト紹介

「私が所属するエンベデッドシステムユニットは、機器に組み込まれるソフトウェアを開発しています。当社ではさまざまなCATV関連の機器を提供していますが、中でも私が担当しているのは光アンプに組み込まれるファームウェアの開発です。ハードウェア技術者が作成した仕様書や回路図を見ながら、基板の上のどのピンから何の信号が出ているか確認し、それを制御するプログラミングをパソコンで書いていきます。プログラムが書ければ、想定したとおりに動くか実機で試し、オシロスコープなどを使って確認します」(久野さん)

 

CATV事業者といっても、今は映像を配信するだけではありません。インターネット接続サービスやIP電話サービス、ビデオ・オン・デマンドサービス(視聴者が見たいときに映像コンテンツを視聴できるサービス)なども提供しており、昔と比べると扱うデータ量も飛躍的に増えています。一方、それらのデータを制御するコントローラは小型化が進んでいます。限られたスペースでさまざまな制御を可能にするのが、ソフトウェアの力です。
「私たちのシゴトバでは、ハードの技術者とソフトの技術者が同じフロアにいるので、すぐにコミュニケーションがとれるんです。これもより良い製品作りにつながっています。今、私たちが開発を進めている光アンプは16年末には納品を予定しています。この製品は筐体(きょうたい)の高さが1U(44ミリメートル)高くなっただけで、能力的には従来製品の倍になるというものです。ハード、ソフトの技術者を合わせ7~8人でチームを組み、製品開発を行っています。チームで製品開発をしていくので、打ち合わせもひんぱんに行います」(久野さん)

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配属された当初は過去製品の仕様を少し変更するというところから徐々に製品の知識をつけていき、入社3年目となった現在は1から製品開発を担当するようになった久野さん。
「ソフトの技術者の場合、入社2~3年目ぐらいで新機種を任されるようになります。ハードの技術者の場合は、ソフトよりもノウハウがより多く必要になるので、3~4年で独り立ちするようになります」(久野さん)

 

後編では、久野さんに入社の決め手やシゴトバの魅力、これから就活を迎える学生さんへのアドバイスなど、お話ししていただきます。

次回へ続く

(後編 11月30日更新予定)

 

前回(Vol.160 パナソニックヘルスケア株式会社)の「3つの数字」の解答はこちら

 

取材・文/中村仁美  撮影/臼田尚史

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