理系のシゴトバ

Vol.177 <前編>【株式会社日本レジストリサービス】シゴトバ紹介

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日本を表すTLD「.jp」の登録管理をする「日本レジストリサービス」のシゴトバ紹介

-基本情報-
【本社所在地】東京都千代田区
【支社】大阪オフィス
【従業員数】89人(2017年4月1日現在)
【事業内容】ドメイン名の登録管理・取り次ぎとドメインネームシステム(DNS)の運用を中心とするドメイン名関連のサービスを展開。インターネットを支える各種技術の研究・開発にも取り組んでいる。
-日本レジストリサービスのすごいトコロ-
日本を表すトップレベルドメイン(ccTLD)「.jp」の登録管理を行っている唯一の企業。高まってくるドメイン名市場のニーズに迅速に対応するべく、JPNIC(一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター)が行っていたJPドメイン名の登録管理業務の移管先として2000年12月に設立された。また、研究・開発を主目的とした新TLDである「.jprs」を2015年7月に創設するなど、インターネットに関する研究や開発にも取り組んでいる。

日本レジストリサービスの会社概要・沿革

世界中のさまざまな情報にアクセスすることができるインターネット。無限に広がるインターネット空間の中で、目的の場所にたどりつくために必要となるインターネット上の住所に相当するのが、ドメイン名です。例えば、リクルートホールディングスのホームページアドレス(URL)は「http://www.recruit.jp/」ですが、このうち「recruit.jp」がドメイン名となります。日本レジストリサービス(JPRS)は国別コードに基づいた日本のトップレベルドメイン(ccTLD)のうち日本を表すJPドメイン名の登録管理と、そのドメイン名のアクセス先を指示するDNSの運用を行っています。数あるccTLDの中でも、JPドメイン名は比較的初期から運用されている歴史あるドメイン名であり、JPRSは日本におけるインターネットの発展を支えてきました。ドメイン名の登録管理を行っている企業は同社以外にもありますが、JPドメイン名を管理しているのは、同社のみです。

 

ドメイン名は大きく2つの種類に分かれます。1つは先に紹介したccTLD。そしてもう1つがジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)と呼ばれるドメイン名です。「.com」や「.net」「.org」などがあり、特定の領域・分野ごとに割り当てられて活用されています。
JPRSはJPドメインだけではなく、他社が管理するgTLDの取り次ぎサービスも行っています。JPRSはJPドメイン名唯一の登録管理組織として、インターネットの基盤を24時間365日支え、JPドメイン名の価値向上につながるよう、より利用しやすくするために、日々、サービスの改善、開発に取り組んでいるのです。

 

システム部のシゴトバ紹介

今回はJPRS システム部のシゴトバを紹介します。
JPRSの本社は、東京都千代田区にあります。最寄り駅はJR水道橋駅もしくは東京都交通局・東京地下鉄の神保町駅。いずれの駅からも7~8分歩くと同ビルに着きます。
システム部では、JPRSのシステムに関することすべてを担当します。JPRSのメイン事業であるドメイン名の登録管理システム、およびドメインネームシステム(DNS)など、ドメイン名の登録や管理に関するシステムはもちろんですが、社内で使うシステムの開発や運用も担当しています。

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システム部はどんな仕事をしているの?

システム部のシゴトバをシステム部 システム第1Gに所属する久保田秀さんが案内してくれました。

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JPRSは、指定事業者(JPRSが契約に基づき認定したドメイン名登録申請やその関連情報の更新などの取り次ぎを行う事業者)から申請されたJPドメイン名の登録資格の審査や受付、登録されたすべてのJPドメイン名のデータベース管理、登録されたJPドメイン名のDNSへの反映を行っています。これらのシステムの開発・運用を担当しているのが、システム部です。

 

「既存システムの運用はもちろん、新サービスのためのシステム開発、さらにお客さまである指定事業者が使いやすくなるようシステム改善にも取り組んでいます」(久保田さん)

 

例えば、「WHOIS」というドメイン名の登録情報検索サービスの運営もその一つ。ドメイン名の登録者や連絡先を確認したり、登録を予定しているドメイン名がすでに使われていないか調べたりすることができるサービスです。
自社サービスに関するシステム開発・運用だけに取り組んでいるわけではありません。インターネットの基盤を支える企業として、日本およびインターネット全体の発展に貢献することも、同社技術者の仕事です。そこで、インターネット関連技術の国際的な標準化を進める組織である「IETF」や、IPアドレスやドメイン名といったインターネットにかかわる資源の国際的な調整、管理を行っている「ICANN」といった国内外のさまざまな組織と連携し、最新技術に関する情報交換や周知活動、技術提案などを行ったりもしています。

 

システム部 久保田秀さんのおシゴト紹介

久保田さんは2014年4月にJPRSに入社して以来、システム部でJPドメイン名の登録・管理をするレジストリシステムの運用、改修に携わってきました。

 

「レジストリシステムは当社サービスの要となるシステムです。すでに開発されて何年もたちますが、継続的に改修を行っています。改修の多くは指定事業者の方からの要望対応や申請システムのセキュリティ強化といった指定事業者へのサービス向上を目的としたものです」(久保田さん)

 

上記の内容から、多くの時間をプログラミングに費やしていると思われがちですが、実際は勤務時間の多くをコミュニケーションに費やしているとのこと。例えば、指定事業者からの要望に応じる改修については、営業部や業務部門、サービス企画部門など社内の各部署の担当者と話し合い、どのようにシステムに反映していくかを決めていくそうです。そしてそれを仕様にまとめた上で、システムを設計・実装していきます。

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既存のシステムの運用や改修という業務だけではなく、新規サービスの立ち上げも行っています。
「2016年4月26日より、『サーバー証明書発行サービス』という新サービスの提供を開始したのですが、このサービスのシステム構築の一部を私が担当しました。こういった商用サービスに関するシステムの構築を一から行うのは初めての経験だったのでとてもわくわくしましたし、良い経験になりました」(久保田さん)

 

サーバー証明書とは、偽のWebサイトを利用したフィッシング詐欺や通信の盗聴による情報漏えいを防ぐために有効な手段の一つとして挙げられる仕組みで、具体的には次の2つの役割を担っています。第1にWebサイトの運営者・運営組織が法的に実在していることを証明すること。第2にWebサイトとパソコンやスマートフォンなどの端末との間のデータのやり取りを暗号化することです。検索サービスの大手であるGoogleも、2014年に検索結果の表示アルゴリズムに、暗号化の仕組みであるHTTPS(SSL/TLS) を利用することを公式に発表しています。これはサーバー証明書が設定済みかどうかを考慮するということです。そのため、今や多くの企業がサーバー証明書の発行を行い、ホームページに設置しています。

 

「システム開発で使用している言語は主にJavaです。私たちの仕事ではプログラミングやネットワークの知識が必要なため、新卒で入社する社員は全員、情報系の出身者です」(久保田さん)

 

システム基盤に仮想化技術を採用したり、データベースをオープンソースソフトウェア化したりなど、新しい技術へのチャレンジも行っているとのことです。またJANOG(Japan Network Operators’ Group)やInternet Weekといった、インターネットにおける技術やそれにまつわるオペレーションに関する議論や発表を行うカンファレンスなどで講師を務めることもあるそうです。

 

「私たちが運用しているシステムは、インターネットを支えているので、止まることは許されません。そういう責任ある仕事に携われるのが、やりがいにつながっています」(久保田さん)

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前編では【日本レジストリサービス 技術本部 システム部】のシゴトバを紹介しました。
後編では久保田さんに入社の決め手やシゴトバの魅力、これから就活を迎える学生さんへのアドバイスなど、お話しいただきます。

次回へ続く

取材・文/中村仁美  撮影/平山諭

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