WOMAN'S CAREER

Vol.175 大和証券グループ

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むとう・あき●日比谷支店 課長代理。東京都出身。30歳。中央大学経済学部卒業。2009年入社。「やると決めたらとことんやる」と目の前のことに熱中する性格から、大学時代はジャズサークルでギターに没頭。人の人生に深くかかわれる仕事を、と証券業界に興味を抱く。現在、夫と1歳の娘と3人暮らし。

お客さまに喜んでいただくため、誠実な対応で営業の道をまい進

株式、債券、投資信託などの変動商品に加え、銀行預金まで取り扱い、お客さまの幅広い資産運用ニーズに応えている大和証券株式会社。入社以来、営業として企業(法人)や個人のお客さまを担当してきた武藤さんは、「数多くの選択肢の中からお客さまのニーズに合った商品をご提案できる」仕事の面白さを体感してきた。

 

就職活動で初めて証券会社の仕事内容を知り、「命の次に大切ともいわれるお金を扱う仕事」の重責に強くひかれたと言う。
「お金という非常に大事なものをお客さまからお預かりするということは、その方の人生に深くかかわるということ。価値が変動する商品を扱う仕事柄、その分責任もあり、生半可な気持ちではできません。何事もやると決めたらとことんやり抜く性格の私には合っていると感じました。大和証券では取り扱い商品も多く、お客さまのニーズに十分応えられる点も魅力的でしたね。また、仕事と育児の両立支援制度が十分に活用されておりロールモデルも多く、長く働ける環境だと思ったことが決め手になりました」

 

入社後、3カ月の研修期間で金融業界の基礎知識や商品知識を身につけると、7月から福岡支店の営業に配属。それまで一度も足を踏み入れたことのない土地で新規のお客さまへのアプローチを任され、地図を片手に、訪問を繰り返した。「毎日が出会いの連続で、本当に楽しかった」とうれしそうに当時を振り返る。
「土地勘も先入観もなく、ただがむしゃらでした。工場が密集している場所に訪問しては、経営者の方と話をさせていただいたり、たまたまお手洗いをお借りした法人さまに資産運用のご提案をする機会を頂いたりと、出会いに一喜一憂する毎日。人情味のあるお客さまに恵まれた新人時代でした。配属されて2カ月ほどたった時には、すでに10回以上訪問しては名刺を置いていた、ある運送会社の社長さまが『いつも頑張っているね』と話をしてくださるようになりました。その後も何度か訪問を続けていたら、『武藤さんの熱意を汲んで、提案してもらった投資信託(変動商品)を買うよ』と言ってくださったんです。お客さまの期待と信頼を絶対に裏切ってはいけないと、営業としての責任の重さを実感した貴重な経験でした」

 

2年目からは担当するお客さまの資産運用状況に合わせた商品の提案や、株や債券の相場情報に基づいた今後の動きの提案など、お客さまとこまめにコミュニケーションを取ることで信頼関係を築いていった。変動商品を扱っているからこそ、「お客さまからご注文を頂けたときは、それまでの情報提供や提案内容などの対応が認められたのかなと心からうれしくなる」という。

 

株や債券など予測が不可能な変動商品を扱う以上、お客さまに提案した通りに価格変動する保証はない。実際に、市場データや社内分析に基づいて自信を持って提案した商品が、大きな損害を生み出すことも少なからずある。福岡支店での3年目には、その難しさを感じた出来事があった。
「ある企業の株価の下落により、お客さまに損失が出てしまったことがありました。少しずつ株価が下がっていくことを毎日気にしていましたが、今後の株価の見通しが読めず、連絡できずにいました。今振り返れば、損失が出るという事実に向き合うのが怖く、お客さまに対しての申し訳なさから、自分の中にさまざまな言い訳を作っていたんです。そして、2カ月ほどたってからお客さまにご連絡をした際に言われたことは、今でも忘れることはありません。『株価が下がり、損失が出たことに文句を言いたいのではありません。下がったあとのあなたの対応に対して、私はショックを受けたのです』と。涙が出るくらい申し訳なく、情けなくて、私の仕事は、お客さまの資産を増やすお手伝いをさせていただくことはもちろん、それ以上に真摯に対応することが大切なんだと痛感しました」
以来、株価の変動に応じてすぐにお客さまに連絡をとり、今後の可能性と選択肢を複数提案することを、あらためて徹底するようになった武藤さん。根拠を伝えた上で「このケースが一番ありうると思いますので、もうしばらく(株を売らずに)持っておきましょう」など自分の意見も伝えるようにしているという。

 

現在は、産休、育休を経て、日比谷支店の課長代理として個人・法人、約600件のお客さまを担当している。6年間、仕事に100パーセントの力を注いできた武藤さんにとって、出産で一時とはいえ仕事を休むことや、育児との両立には大きな不安があったという。

「大和証券では、育児休職後の復帰は、原則、元の部署で戻ることになっています。私の場合は、夫も福岡支店勤務でしたので、当然、福岡支店に復帰するものだと思っていました。両方の親が東京都在住なので、子育てを親に頼れないなと不安に思っていたところ、夫も都内の別の支店に勤務することになり、私も日比谷支店での復帰となりました。結果、両親のサポートの中、夫婦そろって子育てできています。社員一人ひとりの状況に応じた人員配置に、会社の温かさを感じました」

 

フルタイムの営業職を希望して復帰した武藤さんだが、大和証券には、すぐにお客さまを担当せず「クライアントサポート課」として営業のフォローをする部署から徐々に業務量を増やしていく道もあり、社員が希望する働き方を叶える制度が充実している。育児休職は子どもが3歳になるまで取れるため、「しばらく育児に専念して、少しずつ復帰していきたい人」から「フルタイム復帰したい人」「時短勤務で仕事を続けたい人」まで、それぞれの価値観が認められる文化も根づいているという。
「子どもが生まれても、これまで通り仕事には全力を注ぎたいと思っていました。営業としてお客さまを担当した上で、子育てにも100パーセントで向き合いたい。そんな働き方を実現するために、日比谷支店配属を含め、会社は最大限のサポートをしてくれます。制度面のみならず、職場の理解も温かく『今日ははやく帰らなくていいの?』『子どもの体調が悪くなったらすぐに帰ってね』などと、上司や先輩も自然と声をかけてくれます。仕事のオンオフを大切にするため19時前退社が徹底されているなど、復帰してあらためて、働きやすい環境だなと思うことが多くなりましたね」

 

入社7年目の今、新人の教育担当として育成業務に当たりながら、担当顧客のフォローから新規のお客さまへのアプローチまで「目の前のことにがむしゃらに」取り組む姿勢は入社以来変わらない。お客さまそれぞれに、企業の最新情報データや新聞や雑誌の切り抜きなどをまとめた資料を作成するなど、細やかなフォローには余念がなく、「こんなに丁寧に、誠実に対応してくださってありがとうございます」と感謝されることが、大きなモチベーションになっているという。
「私は計画的に物事を進めるのが苦手な一方、お客さまのために今できることをするという点では、大きな力を発揮できます。お客さまにとって最良の提案ができただろうかと振り返って、反省することもまだありますが、お客さまに信頼いただき、私の提案を受け入れてくださる瞬間はこの上ない喜びがあります」

 

以前、上司から「できないことは何もない」と言われ、自分がやってきたことに自信が持てたと言う武藤さん。「私が大切にしてきたのは、『できる、できない』ではなく『やるか、やらないか』という姿勢。今まで貫いてきた自分のやり方でいいんだと、とても納得できた」とうれしそうに話す。
「今後は、私の成長を支えてくれた上司たちのように、マネジメントポジションに挑戦したい気持ちもあります。営業としてもまだやれることはありますし、市場分析をして情報を発信するアナリストのような仕事にも貪欲にチャレンジしていきたい。学ぶ環境がまだまだ広がっていることが、とてもしあわせだなと思います」

 

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お客さまに、現在お預かりしている資産状況・今後の見通しを説明する。お客さまとご面談の際は、旬の商品や今の相場に合わせた運用方法など、必ず何らかの「提案」を用意している。

 

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移動中も、お客さまと密にコミュニケーションを取る。相場が動いたときは、考えるより先に電話をかけ、状況をいち早く伝えるようにしている。

 

武藤さんのキャリアステップ

STEP1 入社1年目、福岡支店の営業に配属され、新規開拓を担当

まず、3カ月の集合研修期間で知識をつけていった。「商品を知れば知るほど、その幅広さと、お客さまのあらゆるニーズを考えた多様性に驚きました。リスクの少ない安心できる運用商品から、一度預ければ手間がかからないもの、リスクもリターンも大きくダイナミックに資産を動かせるものまでさまざま。商品について学びながら、『この商品なら、こんなお客さまに提案するといいんじゃないか』とシミュレーションしていましたね」。7月からは福岡支店に配属され、チューターの先輩から新規開拓の方法から業務知識まで、実務に必要なノウハウを一つひとつ学んでいった。「新規開拓は、福岡市内すべてが担当エリアだったので、本当によく歩き回りました。大和証券は、預金から株式、債券、投資信託と扱っている商品が幅広く、お客さまにとって最良の資産運用となる商品を必ず提案できると思える。だからこそ、営業にも自信が持てました。一度だけ、真夏の日にコンビニも自動販売機もないエリアをさまよった時は、倒れるかと思いましたけれど(笑)」。

STEP2 入社3年目、福岡支店の主任に昇格し、5年目で課長代理になる

3年目で主任となり、5年目には同期より早く課長代理へ昇格。年次とともに目標数字があがっていくが、達成したときの喜びも大きくなっていくという。「大和証券には、他人の成果を自分のことのように認め喜ぶ文化があります。大きな契約が決まると、『本当におめでとう』『よく頑張っていたからね』などと言葉をかけてくれるんです。私の頑張りの源は、1年目からずっとお世話になっているチューターの先輩や上司に、自分が成長して成果を出すことで恩返ししたいという思い。『どうやったら武藤が成長するか』と本気で向き合ってくれる方が周りにたくさんいて私を育ててくれたので、その期待に応えたいという気持ちで走ってきましたね」。

STEP3 入社6年目の9月から、産休・育休を取得

育児に専念し、「自分が思った通りになることはほとんどない」という子育ての大変さを経験。「子育ては、ほかのどんな仕事よりも大変な仕事だと思った」という。「娘は本当にかわいいですが、なかなか寝てくれない、抱っこしてないと機嫌が悪くなっちゃうなど、育児でストレスを感じることもあります。復帰してからは、育児のストレスを仕事で解消、仕事のストレスは育児で解消と、仕事と育児のバランスが取れてとても心地よいですね。娘が風邪をひいたときなど、育児に時間をかけたいときもありますが、職場の理解があるので、臨機応変に比重を調整しています」。

STEP4 入社7年目の4月に、日比谷支店の営業課長代理として復帰

福岡支店から異動する形でフルタイム復帰。チューターとして、新入社員の育成も担当している。「お客さまとお話するときは、まず相手の言葉にじっと耳を傾けます。どんな不安や要望があって、何を求めているのか。その言葉を受けて『こういうことですね』と、今度は私の言葉にして確認していきながら、少しずつ信頼関係を築くように心がけています。お客さまとは、資産運用に関係ないお話でも電話して雑談することも。とてもよくしていただいた個人のお客さまが亡くなった時、ご家族の方から『最期まで楽しんで暮らせたのは、武藤さんが本当によくコミュニケーションを取ってくださったから』と言われ、とてもうれしかったですね」。

ある一日のスケジュール

5:00 起床。朝ごはんを食べ、家族で経済ニュースを見る。経済新聞もチェック。
7:15 娘を保育園に預ける(夫と交代制)。
8:20 出社。1日の予定を確認。
8:40 始業。
9:00 株式市場が始まり、お客さまに電話で状況を伝える。
12:00 ランチ。リフレッシュして午後に備える。
13:00 外出し経営者のもとを訪問。資産運用の状況を報告する。
15:00 株式市場が終わり、再び外出。今度は個人のお客さまのもとへ。
16:50 新入社員とのミーティング。うまくいったこと、失敗したこと、困ったことなど共有と指導を行う。
18:00 退社。実家に娘を迎えに行く(両親に保育園の迎えを頼んでいるため)。
19:50 家族で夕食。その後、娘を入浴させ、寝かしつけ。
23:00 家事を終えて、就寝。

武藤さんのプライベート

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平日の帰宅後は時間との戦い。副菜は土日に作り置きし、帰宅したその日に作るのは主菜や汁物だけにしている。娘を抱っこしながら作ることも多く、毎日が体力勝負。

 

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2015年10月、紅葉を見に日光(栃木県)に一泊。子どもが1歳を過ぎてから家族で旅行する機会も増え、心身ともにリフレッシュできている。

 

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どんなに忙しくても、娘の寝顔を見ると疲れが吹き飛ぶ。仕事のストレスは子どもによって癒やされ、育児の大変さは仕事で忘れるなど、いいバランスで両立ができている。

 

取材・文/田中瑠子 撮影/早坂卓也

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