WOMAN'S CAREER

Vol.216 <後編>スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

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今回の取材先 スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社
「最高のコーヒーを提供する」ことはもちろん、日常に潤いをもたらす “スターバックス体験”(感動経験)という付加価値を追求してきたスターバックス。企業理念である、「人々の心を豊かで活力あるものにするために-ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」を、社員、アルバイト含むパートナー一人ひとりが体現している。
※スターバックスは働く従業員のことを、パートナーと呼んでいます。
ほしの・ゆりこ●営業本部 ディストリクトマネージャー。神奈川県出身。40歳。文教大学国際学部国際文化学科卒業。1999年入社。夫と7歳の息子、4歳の娘と4人暮らし。写真は、店舗で社員と打ち合わせをしている様子。

東東京エリアの9店舗を統括するディストリクトマネージャーを任されている星野さん。後編では、責任あるポジションについてからの葛藤や、育児との両立への苦悩、それをどう乗り越えてきたかについて話をうかがいました。

「仕事は好き?」という上司の問いかけで自分の思いに気づいた

-ディストリクトマネージャーになってからどんな苦労がありましたか?

ディストリクトマネージャーとは、有効な情報やアドバイスを“与える”べき存在だという思いが強くありました。自分が店長だった時に、ディストリクトマネージャーだった先輩から接客方法や、新商品をお薦めするキャンペーンなどの施策において、常に的確なアドバイスをもらっていたという思いもあり、同じようにならなくてはと気負いすぎていたんです。
初めてディストリクトマネージャーになった29歳から30代前半は、店長が何をやりたいのかという思いを聞く前から、アドバイスをしようと前のめりで、うまくコミュニケーションが取れていませんでした。
そのような状況の中、32歳で長男を出産し、1年の産休・育休を経たため、復帰したあともずっともやもやとしていました。「もし今転勤になったら仕事を続けられないかもしれない」と不安のあまり辞めた方がいいのではないかと考えたこともありました。

 

-何がきっかけで、仕事への姿勢が変わりましたか?

職場復帰後、仕事と子育ての両立について悩んでいた時、上司から「この仕事は好き?」と聞かれたことがありました。その時、迷いなく「好きです」と答えた自分に、はっとしました。好きなことができているなら辞める理由がないのに、できない理由ばかりを探していた自分に気づいたのです。
全国転勤に対する不安も、決まる前に悩んでいても仕方がありません。今思えば、スターバックスに入社した当初、今のような店舗拡大が予測できていたわけではなく、スターバックスのパートナーに出会い「この人たちと働きたい」という思いだけで入社を決めました。「こういう店頭キャンペーンをやったらいいのではないか」「こういう制度があれば働きやすくなるのではないか」など、自発的に考え、行動することで、一人ひとりのパートナーだけでなく、スターバックスも成長してきたのです。上司からのひと言で、「やってみてできなかったら、より深く考え、意見を出して変えていけば良いのだ」と思うことができ、ふっと心が軽くなりました。
ディストリクトマネージャーとしても、店舗やパートナーの声を大事にし、店長が実現したいことを尊重すること、一緒にお店を造っていくという姿勢が大事だと思えるようになりました。

 

「大丈夫だよ」と背中を押せる存在でありたい

-現在の仕事内容の面白さ、やりがいを教えてください。

今は、お台場豊洲地区の9店舗を担当しています。店舗を盛り上げるために、店長がお客さまに直接新商品の試飲を行うプロモーション活動や、高校生成長支援のための店舗インターンシップ実施など、さまざまな施策を企画、実施しています。高校生のインターンシップでは、アルバイトの大学生パートナーが、高校生に向けてスターバックスの理念や自らの想いを語る場面にも多く出合い、パートナー自身の成長を頼もしく感じています。ほかにも、シフトスーパーバイザー(店舗の時間帯責任者)を目指したいというアルバイト学生と面談し、店舗への想いの強さに感動することも多くあります。現在、アルバイトを含めて、9店舗約300名のパートナーを担当していますが、一人ひとりの成長を目の当たりにできることが、今の一番の喜びであり、やりがいです。

 

-今後、実現したいことはありますか?

これまでもそうですが、「目の前の仕事をきちんとやる」という当たり前のことをコツコツ積み重ねていきたいですね。
結婚、出産を経て復帰する女性も増えており、後輩から「今後の働き方について相談したい」「話を聞いてください」と声をかけられることも多くなってきました。相談をもらうパートナーそれぞれが、まだ直面していないことに先回りをして不安を持っている様子に、かつての自分を見ているような気持ちになりました。「出産」とひと言で言っても、体調の変化は人によってまったく違いますし、子どもの性格もまったく違う。つまり、経験してみなければわからないことだらけなのです。だからこそ私にできることは、「その時になってできなかったら一緒に考えよう」「大丈夫だよ」と言って、寄り添ってあげること。仕事と子育ての両立ができているなんて、一度も思ったことがないので、偉そうなことは言えません(笑)。「なるようになるよ」と背中を押して、誰かの心を軽くすることができたら、それが私の役割かなと思っています。

 

毎年、同じ桜の木の下で仲良しの友人家族と写真を撮り続け、今年で4年目。
子どもたちが成人するまで、ずっと撮り続けていきたいと思っている。

 

ある一日のスケジュール

新商品が出るタイミングでは、資材がそろっているか、プロモーション(パートナーの知識確認、陳列位置確認など)に不備がないかを確認するため、1日で全9店舗を回る。また、保育園の迎えは夫婦で分担しているため、毎週土曜日に必ず、翌週のスケジュール共有をする。

 

取材・文/田中瑠子 撮影/鈴木慶子

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