WOMAN'S CAREER

Vol.224 <後編>株式会社ニコン

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今回の取材先 株式会社ニコン
1917年の創業以来、独自の技術でテクノロジーの最先端を走り続ける光学精密機器メーカー。映像の可能性の追求から、スマートデバイスやバイオサイエンスの進化、高度なものづくり、数十億光年彼方の宇宙を捉える挑戦まで、幅広い分野で人々の暮らしを支えている。2015年には網膜画像診断機器市場における先駆的な企業・英国Optos社を買収するなど、医療事業にも注力している。
ちば・さちこ●ヘルスケア事業部 マーケティング統括部 マーケティング部 商品企画課。静岡県出身。40歳。文学部文化学科卒業。2000年入社。現在、夫と4歳の娘と3人暮らし。

入社14年目で1年間の産休・育休を取得した千葉さん。営業から商品企画への異動も経験した今、仕事とプライベートとの両立について話をうかがいました。

メンター・メンティ制度を活用し、心が軽くなっていった

-産休・育休を経て職場復帰し、仕事観は変わりましたか?

産休・育休を取得したのは、入社14年目の1年間。13年間がむしゃらに突っ走ってきたという思いがあり、燃え尽き症候群のような状態になっていたのかもしれません。時短勤務で復帰後、仕事にどう取り組むべきか悩む時期が1~2年続きました。「さあ、また頑張ろう」と自分を奮い立たせたものの、子どもの発熱や体調不良で保育園に呼び出されることばかり。最初の2カ月間、週5日連勤できた週が一度もなく、仕事との両立の難しさにぶつかりました。
復帰してもともと希望していた商品企画の部署に異動となり、新製品の商品企画から発売までを一貫して担当できることに。でも、責任ある仕事を任されても時間的制約があり完遂できない…と落ち込み、上司によく相談していましたね。

 

-その後、仕事への取り組み方が変わるきっかけはありましたか?

子どもの成長とともに、私にも余裕が出てきたことですね。業務管理もうまくできるようになりました。
一番大きかったのは、社内のメンター・メンティ制度を活用したことです。この制度は、他部門の先輩(後輩)をメンター(メンティー)につけ、毎月1回1時間程度、面談をするというもの。最初に上司から「メンター・メンティ制度を使ってみたら」と言われたときは、「ただでさえ時短勤務で時間がないのに、面談時間なんて割けません」と拒否(笑)。でも、上司が根気よく「なかなか評判がいいから、やってみなよ」と声をかけてくれ、せっかくの社内制度なのだからと試してみることに。メンターとなった、子育てをしながら課長として活躍している他部門の女性先輩社員と話すようになり、「共感してくれる」存在が社内にできたことで、背負っていたものが少しずつ軽くなっていく感覚がありました。1時間、愚痴しか言っていないこともありますが(笑)、「わかる、わかる」「よくあるよね」と言ってもらえることの大切さに気づかされました。
その方には、「自分を追いつめず、長く働くために自分の働き方を考えた方がいいよ」とアドバイスを受け、ようやく、「子育てを優先しながら仕事も続ける」というスタンスでいいのだと思えるように。メンターにも、制度を再三薦めてくれた上司にも、とても感謝しています。

 

営業をやっていたからこそわかる視点を、商品企画に取り入れたい

-現在の仕事内容について教えてください。

商品企画担当部署で生物顕微鏡関連の新製品を世の中に出すまでの全プロセスに携わっています。開発部門と連携しながら、新製品のコンセプトを立案し、販促計画・戦略を企画書にまとめ、社内会議を通過したら具体的に開発スケジュールを詰めていきます。
販売代理店側の要望も聞き、どういう製品がどれくらいの台数必要なのか、利益はどれくらいを見込み、どんな販売戦略を立てるのかを詳細に設計し、最終的な社内商品会議を経て製品化が決まります。営業時代の経験から、どんな製品が求められているか、どういう競合製品があるかといった知識があり、とても役立ちました。一方、苦労したのは、製造、開発、販売代理店の3者の意見や要望が少しずつ異なること。営業が売りやすい製品を出したいけれど、原価計算をすると採算が合わない…など、一筋縄ではいかない事情があり心苦しさがあります。営業経験の長さを強みとして、各担当が同じゴールに向かって連携を強められるようにすることが、私の役割かなと思っています。

 

-今後、実現したいことは何ですか?

商品企画のプロセスにマーケティングオートメーション(デジタルマーケティングの一部のプロセスを自動化し業務効率化を図るシステム)を導入したいと考えています。マーケティングオートメーションによって、お客さま一人ひとりがどのサイトに何回アクセスしているのかをデータ化できれば、「どのお客さまが何の製品に興味があるのか」がわかります。その情報を基に「このお客さまへアプローチしたらいい」といった情報を営業担当に出せるようになれば、営業担当の業務は非常に効率的になります。
営業時代に感じていた「商品企画課がこんな情報をくれたらいいのに」という思いをすべて実現したい。同じゴールに向けて、関連部署がWin-Winになれる情報提供を進めていきたいですね。

 

2017年夏に、家族3人で沖縄へ。美しい海で遊んで、常夏を満喫。

 

ある一日のスケジュール

後編_スケジュール

週に1回は大船(神奈川県)にある製作所で開発担当者と打ち合わせをする。その際は朝から直行で、1時間かけて製作所へ。普段は自宅から徒歩で通勤するため、朝は比較的ゆっくり過ごしている。

 

取材・文/田中瑠子 撮影/鈴木慶子

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