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掲載日:2011年6月17日

ハイパー学生

なんとなく学生生活が過ぎている、毎日を充実させたい、将来の自分がイメージできない―そんなふうに思っていませんか?
一方で、起業、留学、ボランティア…などグローバルや社会に目を向け、視野を広げて活動しているハイパー学生もたくさんいます。彼らが感じていることは? 変わったきっかけは? 一歩先行く学生の視点から、学生生活をワンランクアップするヒントを探そう。

Vol.02 “世界を一つにする”ためのプラットフォーム会社を設立

PROFILE
いしだ・いあん●1989年東京都調布市生まれ。中学時代に携帯電話を使った簡単なネットビジネスに挑戦したことがきっかけで、インターネットを使ったビジネスに興味を持ち、将来は起業しようと考えるように。一方で、12歳から始めたバドミントンにも熱心に打ち込む。高校3年時に「大学に入ったら起業をする」と腹に決め、商学部に進学。大学1年の11月、ビジネスを通じた途上国支援、社会問題の解決への貢献を目指したNPO法人「うのあんいっち」を友人3人と立ち上げる。2010年には旅行会社と組んでカンボジア、インド、バングラデシュへのツアーを企画し、合計75人を集客。NPO法人での活動を休止した後、インターンシップなどでの経験をもとに2011年3月に起業。“オリジナル旅行の企画・共有・実現のためのプラットフォーム”を運営する、株式会社trippieceを設立。代表取締役に就任する。

時間を見つけては、メンバーで集まってブレストを行うようにしている。サイトのシステム周りの打ち合わせでは、白熱しすぎて時間を忘れることも。

「同志」と呼べる仲間との出会いが、起業を後押しした

僕が起業を考えたきっかけは、父と祖父の影響です。日本を代表するバドミントンプレイヤーだった2人を見ながら、「男なら、自分の親を追い抜きたい」と思いました。しかし、12歳からバドミントンを始めた僕が、5歳のころから猛特訓を続けた2人を追いぬくことは難しい。ならば、興味のあったビジネスの世界で何かを成し遂げて、彼らに勝つんだと。歴史上の出来事などを題材とした「世界の歴史」という漫画が好きだったことから、“世界を変える”生き方に憧れていたので、起業という働き方を選ぶことで、彼らとは違った「何か」を成し遂げられるのではないかと思いました。

「うのあんいっち」というNPO法人を立ち上げたのは、大学1年の11月です。もともとのアイデアは友人が持っていたものだったんです。当時、自分の中にあった「グローバル」「ゼロから生み出す」「インターネット」という3つの起業のためのキーワードと、その友人から聞いた「世界の子どもたちが撮影した写真を社会に発信する」というアイデアがピタっとはまり、「これは何か面白いことになりそうだ!」と飛びつきました。

この時に一緒に立ち上げた3人の友人との出会いが、僕に大きな影響を与えたと思います。彼らと一緒に話し合うことが、とにかく楽しかったんです。僕はどちらかというと、情熱的に走ってしまう性格なんですが、僕が熱く語ったアイデアをメンバーに伝え、まとめる力に長けている友人がいたり、プログラミングができ、インターネットにとにかく詳しかったりと。4人がうまく歯車のようにかみ合い、実現したのが「うのあんいっち」でした。

実は、高校時代はとにかく不完全燃焼で、あまり仲間に恵まれなかったと感じることが多かったんです。バドミントンをやっている同世代の仲間も少なくて、ダブルスを組む相手が見つからなかったりもしました。理由はそれだけではありませんが、その結果バドミントンをやめてしまったことも、これまでの人生で一番後悔していることです。

だから、大学で“同志”と呼べる仲間に出会えたことが、とにかくうれしかったんです。バドミントンへの後悔から、「好きなことは続けないといけない」という意識もより強くなっていました。「こんなに素晴らしい仲間がいて、起業したい気持ちがあるのなら、絶対に挑戦しないといけない」と。そのエネルギーが、僕を後押ししてくれたように思います。

株式会社trippieceの設立は、2011年3月31日。大学3年生の最後の日に、念願の起業です。「うのあんいっち」での活動を通じて得た仲間とのつながりや世界とのかかわり、インターネット会社での短期インターンシップで学んだ事業立案の面白さ、NPOでの長期インターンシップで気づいた、ソーシャルビジネスの弱点とそこに対する自分なりのアプローチ手法。この3つを軸に事業計画を立て、ようやく形にすることができました。

起業の目的は、オリジナル旅行の企画・共有・実現を通じて、同じ趣味を持った仲間同士が世界を超えてつながる場を提供すること。ユーザーが「行きたい」旅行を企画し、TwitterやFacebookを通じて発信。その内容に興味を持った人が集まり、体験を実現させるというものです。「trippiece」がプラットフォームとなることで、僕自身の信念である「世界を身近に、小さくする」という思いを実現させたいと考えています。収益モデルとしては、"行きたい人"であるユーザーと"来て欲しい人"である旅行代理店の双方からマッチングフィー(成果報酬)をいただく予定。社員はまだ2人ですが、2011年末にはシリコンバレーへの進出を計画しているんです。

NPO法人設立、起業…、振り返れば、いつも「仲間の存在」が僕を後押ししてくれていました。僕自身、決して頭がいい方ではないけれど、あらゆる仲間と出会ってきたことで、人間として少しずつブラッシュアップされていったのかな、と感じています。

だからこそ、前に進むときは僕だけがただ邁進するのではなく、メンバー全員で進むんだという気持ちを忘れないようにしています。そのためには、経営者として、ただお金を生み出すだけではなく、単純に皆が面白いと感じることに取り組めるような戦略を立てていきたいと思っています。

やっぱり、好きなことを発信していると、好きな仲間が集まってくるんです。今は、環境や関係は自分自身でつくっていくものだということがよくわかります。それがとにかく気持ちいいですね。僕がひたすら前に進む理由は、ここにあるのかもしれません。

卒業までには、会社としての成果を出したい!

今は、自分の会社を大きくすることだけしか考えていませんね。まずは来年の2012年3月まで全力投球して、「企画数」「参加者数」という2つの指標で成果を出したいと思っています。結果次第で、その先も攻めるべきなのか、もしくは方向転換の必要があるのかを、経営者として判断するつもりです。

その先のことは正直なところよくわかりませんが、漠然と考えている将来の夢は、40歳までに無人島を買って、そこでのんびりと生活すること。魚釣りをして、自分で料理を作って食べて、自然に囲まれてゆっくり過ごしたい。ネットとは無縁の生活を送りたいんです。

というのも、40歳を過ぎたら引退して、次の世代に投資する側に回りたいと思っているからです。自分が上の世代の方からしていただいたように、自分ができるだけのものを次の世代に残してあげたい。そんな理想の生活のためには、資金も人脈も、今からつくっておかないといけませんよね。

実は、少しだけですが就職活動もしたんです。一応、内定も頂きました。でも、スーツを着て頭を下げるのは、自分のスタイルではないことがよくわかりました。自分で納得がいかないのなら、続けるのは難しいのかなって。

面接では、自分の将来像や、そのために今まで何をしてきたかについては、自信を持って説明できましたし、何を聞かれてもたじろぐことはありませんでした。就職活動をしたおかげで、起業して自分の信念を貫きたいという想いが、とても強いものなんだと気づくことができ、いい経験になったと思っています。

石田さんに10の質問

Q1. 好きな映画は?

たくさん観ましたが、やっぱり『アルマゲドン』。エアロスミスの主題歌が映画と合いすぎていて、何度観ても泣けます。

Q2.好きな食べ物は?

お寿司。オフィスで仕事をしながら昼食を取るときは、スーパーで買ってきて食べています。

Q3.携帯に登録している連絡先は何件?

995件です。

Q4. 行ってみたい国は?

モルディブ。とにかく自然が好きなので。海に潜りたい!

Q5. 尊敬する人は?

父親。バドミントンなど、好きなものに対する取り組み姿勢がスゴいんです。見習いたいと思っています。

Q6. 自分を動物に例えると?

犬みたいだとよく言われます。でも好きなのはペンギンです。とにかくかわいい!

Q7. 好きな漫画は?

『ONE PIECE』。何度読んでも震えちゃいます!

Q8. お気に入りの場所は?

一番落ち着くのは…トイレかなあ。

Q9. 平均睡眠時間は?

5時間くらい。休みの日にまとめて寝るようにしているので、平日はもっと短めです。

Q10. 趣味は?

バドミントン。写真は高校1年から愛用しているラケット。シングルスとダブルスで使い分けているんです。今は定期的に仲間で集まって、場所を借りて練習しています。
一日のスケジュール
ONの日

8:00

起床。朝食は軽めに。ゼリー飲料などで済ますことがほとんど。

9:00

渋谷にあるオフィスへ。午前中はメールチェックで終わってしまうことも。たまに気分転換でカフェに行って仕事をすることもある。

13:00

昼食後は仕事を再開。打ち合わせなど、人と会う約束は午後に入れることが多い。授業がある日は学校へ。

24:00

帰宅。自宅で夕食を取りながら、借りてきた映画のDVDを観る。

3:00

就寝。
OFFの日

11:00

起床。遅めの朝食を取りながら、目覚まし代わりにアクションもの映画のDVDを観る。

13:00

バドミントンの練習をしに、あらかじめ予約を入れておいた代々木オリンピックセンターへ。

18:00

帰宅後、夕食を食べながら本日2本目のDVDを観る。

21:00

本日3本目の映画。映画を観ている時が、何よりリラックスできる。

24:00

休みの日は早めに就寝。たまに飲み会に参加することも。
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取材・文/志村江 撮影/刑部友康 デザイン/ラナデザインアソシエイツ

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