就職ジャーナル | 1日10分の社会勉強サイト

HOME > 女性 > WOMAN’S CAREER > みずほフィナンシャルグループ

WOMAN'S CAREER 女性総合職ってどんな感じ?

掲載日:2010年9月30日

Vol.54 顧客のニーズをつかみ、デリバティブ商品の販売施策を立案する

現場感覚と専門知識を糧に、部署全体の仕組み作りに携わる

日々チェックしている市場動向を頭に入れつつ、今後の施策を立案していく。

デリバティブとは、株式や債券、預貯金、ローンなど従来の金融商品の市場リスクを軽減させたり、より効率的な資産運用を追求するために生まれた金融手法。例えば、ある企業が海外から1個1ドルの商品を仕入れ、国内で150円で販売することを考えると、ドル−円の為替相場が変動することによって利益が変動するリスクがあるが(円安になると、仕入代金を円換算した額が増えるため利益が減少する)、ドルと円の交換レートを固定する「通貨スワップ」というデリバティブ取引を行えば、そのリスクを回避することができる。このほかにも先物取引や各種オプション取引があり、顧客ニーズに合わせ、金利、為替、コモディティ(石油や鉱物資源など、製品の原材料となるもの)にかかるデリバティブ商品、またそれらを組み合わせた商品が次々と生まれている。

間淵さんがデリバティブに出合ったのは、支店で中小企業営業をしていた入行3年目。入行当初は右も左もわからなかったが、定期的な研修や通信教育・OJTを通じて金融の基礎を学び、顧客との信頼関係も深まって、営業が面白くなってきた時期だった。
「当時デリバティブは、一般企業ではあまり取り入れられていなかった商品でしたが、企業の事業リスクをヘッジするツールとして関心を持つお客さまが増えてきた時期でした。本店のデリバティブ専門の営業担当者と一緒にお取引先にうかがい感じたのは、デリバティブの提案には決まったパターンがないということ。お客さまの経営状況や市場動向、商品の特徴などさまざまな要素に臨機応変に対応する力が求められますが、知識次第でよりかゆいところに手の届く提案ができる。お客さまに喜んでいただけ、その結果、成約につながるというのがすごく楽しくて、もっと勉強したいと思いました」

若手社員の育成も間淵さんの役割の一つ。週に1回、勉強会を開き、蓄積してきた知見を共有する。

入行4年目に本店の市場営業部へ異動し、デリバティブ専門の営業を2年間経験。東京近郊の約15支店を担当し、支店の担当者とともに業種も規模もさまざまな企業を訪問。顧客の抱える経営課題や財務戦略について、企業トップと直接話し合い、それぞれの顧客のニーズに合ったデリバティブ商品の提案を行う経験を積んだ。その後、営業マニュアルの作成などの営業支援業務を経て、現在は市場営業部全体の収益管理や業務計画の立案などを行っている。市場営業部は約120名。デリバティブ商品の企画・開発、支店に対するセールス支援を行うデリバティブ営業、商品の取引を行うディーリングの3分野を統括する仕事だ。
「私の仕事は、お客さまにデリバティブ商品を提案するための土台作りをすること。現場で営業をしていたころに、『こうすればもっとお客さまが喜んでくださるのでは』と思っていたことを形にするチャンスがあります。契約の手続き一つでも『もっとスムーズにできる方法はないか』『もっとわかりやすい説明資料を作れないか』と自分なりに考えてきた経験が、今になって役立っています」

みずほ銀行の支店数は全国に約500店舗。各店舗が担当する幅広い顧客にデリバティブを提案するためには、商品知識はもちろん、日々刻々と変化するマーケットの情勢も把握していなければならない。新しい商品の提案でも、契約顧客のアフターフォローでもひと筋縄ではいかない仕事だけに、支店や本部の営業担当者と一緒に考えた施策が成功したときの満足感は大きい。その先に、顧客の喜ぶ顔が見えるからだ。
「支店で法人営業をしていた新人時代、何十年も当行とお取り引きをいただいているお客さまとたくさんお会いし、先輩たちが築いてきた信頼を損なわず、未来につながる仕事をしなければと感じました。今は、自分が直接担当するお客さまはいませんが、自分が考えたことを支店の営業担当者を通じて多くのお客さまに伝えることができるため、より大きな責任感とやりがいを感じています。デリバティブ業務のプロとして、営業担当者に『縁の下の力持ち』と頼ってもらえる存在でありたいと思っています」

金融業務は幅広く、みずほフィナンシャルグループにおいてデリバティブ業務はその一部にすぎない。今後は、チャンスがあればほかの分野でも力を試してみたいとも考えている。
「とはいえ、これがやりたい! とは決め込んでいません。どんな道をたどっても、一生懸命やっていれば、結果的に成長できたり、好きなことができると思うんです。デリバティブの仕事にしても、入行前はまったく知らなかったんですよ。それなのに、気がついたら、育児休業もいらないと思うほどのめり込んでいました(笑)。変化の激しい業界ということもあり、出産で長期の休みを取ることが、自分のキャリアにどれだけの影響を与えるのかと深刻に考えたこともあります。でも、上司や同僚、そして家族の理解とさまざまな協力のおかげでスムーズにもとの仕事に戻ることができ、肩に力を入れ過ぎないことも大事なんだと学びました。出産後は以前のように時間を気にせず仕事に打ち込むことはできませんが、子どもと過ごす時間を少しでも多く確保するために、時間の大切さを意識して効率的に業務に取り組めるようになった気がします」

間淵さんのキャリアステップ

STEP1
入行1年目 東京・恵比寿支店に配属。窓口でOJT後、支店の法人営業に
2週間の新入行員研修を経て、銀行窓口業務全般をOJTで学ぶ。1円も間違わず、かつ迅速に事務処理を行う大切さを知ると同時に、「お客さま」を肌で感じる経験ができた。法人営業として中小企業を中心に約50社を担当し、さまざまな業界の知識を得た。
STEP2
入行4年目 デリバティブ営業を担当。専門知識を活用する面白さを感じる
デリバティブ商品を扱う市場営業部へ異動。直接顧客を担当する支店の営業担当者と、金融マーケットで取引を行うディーラーをつなぎ、顧客に合った商品の提案を行うデリバティブ営業を担当。専門知識を活用して商品の提案を行う面白さを感じた。
STEP3
入行6年目 市場営業部でデリバティブ業務の支援業務を担当
営業マニュアルの作成や、法令や制度の改正などに対応した販売方法や手続きの企画などを担当。プライベートでは入行6年目に同期の社員と結婚し、入行9年目に出産。約1年の出産・育児休業を経て出産前と同じ部署・同じ業務に復帰した。育児休業中に上司が定期的に部署の情報をメールで知らせてくれたり、人事などに関するイントラネット(インターネットの仕組みを利用した企業内限定の情報ネットワーク)に自宅からアクセスできたので、ブランクをそれほど感じずに復帰できた。
STEP4
入行11年目 市場営業部で企画立案、営業推進、人材育成を担当
市場営業部の業務・収益計画、投資・経費計画などの企画立案業務や、デリバティブ収益計画達成に向けた施策の立案・推進や営業サポートなどの営業推進業務を任される。支店や部内の若手社員育成のための勉強会開催などの人材教育にもかかわっている。

ある一日のスケジュール

6:00
起床後、シャワーを浴びて身じたく。軽く朝食を食べ、夫とお互いの予定を確認。6時半ごろ長男を起こし、車で15分のところにある実家に移動して長男の朝食。帰宅後は慌ただしいので、朝のこの時間に長男に向き合うようにしている。
8:00
実家近くの保育園に長男を送り、電車で出勤。
8:40
出社。メールを確認し問い合わせなどに返信。
9:30
チームミーティング。連絡事項やコンプライアンス(法令遵守)に関する情報を共有・確認。
10:30
部署内の各チームの前日の業績を確認し、報告書を作成して部長に提出。その後、収益データの集計やレポート作成など、デスクワークに集中。
13:00
本店内の食堂でチームメンバーとランチ。昼休みは1時間だが、30分ほどで切り上げて仕事に戻ることも。
14:00
法人営業を統括している部署と打ち合わせ。来期の営業方針について話し合う。
15:30
外国銀行の営業担当者が来訪。新しいデリバティブ商品の提案を受ける。デリバティブにはさまざまなものがあり、他行から販売提案を受けることもある。
17:00
部内の若手行員との勉強会。
19:00
翌日やるべき業務に優先順位をつけて、退社。長男をピックアップするために実家に向かう。長男のお迎え、夕食、お風呂は母にお願いしている。
20:30
帰宅後、長男に歯磨きをさせ、今日1日の出来事を会話し、絵本の読み聞かせをして寝かしつける。そのまま一緒に寝てしまうこともしばしば。
21:00
長男就寝後、洗濯をしながら夕食。音楽を聴きながら読書などしてリラックス。ママ友のブログを読んだりして、23時ごろに就寝。

間淵さんのプライベート

高校時代は海洋生物学者に憧れた間淵さん。入行後にダイビングのライセンスを取り、出産前は夫とともに年に1〜2回海外の海に出かけた。いつかは長男と一緒に潜るのを楽しみにしている。
長男の4歳の誕生日は、横浜の遊覧船で祝った。夫婦それぞれの親戚に加え、日ごろから長男を可愛がってくれているご近所の夫婦も参加してくれ、楽しいひとときを過ごした。
ジャズやボサノバが好きで、出産前はライブにもよく出かけていた。現在は子どもが小さく、夜はあまり外出できないため、CDを買い込んでちょっとした時間に聴いている。

自己分析・考える練習に!

10分トレーニングに挑戦する!
この記事を共有する

取材・文/泉彩子 撮影/早坂卓也 デザイン/ラナデザインアソシエイツ

  • バックナンバーはこちら
page top