【今からでも大丈夫!】インターンの選考準備と「選考なし」インターン参加のためのポイント

社会に出る前に就業体験ができるインターン(インターンシップ)。皆さんはもう参加しましたか?就活を迎える学生の中には、「忙しくて」「選考の準備が面倒で」などと参加を見送り、若干焦り気味な方もいることでしょう。

では、今からインターンに参加するにはどうしたらよいのでしょうか。また、インターンの選考に応募するにあたり、考えておきたいことはあるのでしょうか。中には、選考がなく、希望者全員が参加できるインターンもありますが、それらを選ぶときのポイントは何でしょうか。

就活直前のインターンを有意義なものにするノウハウを “採用のプロ”曽和利光さんに聞きました。

株式会社人材研究所 曽和利光さん写真プロフィール
曽和利光(そわ・としみつ)
株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?人事のプロによる逆説のマネジメント』(星海社新書)など著書多数。最新刊『人事と採用のセオリー』(ソシム)も好評。

まだ1社もインターンに行っていない!という人も焦らなくて大丈夫

インターンのメリットは、就業体験やさまざまなプロジェクトを通じて、仕事や企業、業界、社会への理解を深めることができること。社会に出る前に経験しておくことで、実感を伴った企業研究、業界研究ができることになり、より納得のいく企業選びにつなげることが期待できます。

「ですから、インターンに参加した方がいいかどうかだけで考えれば、もちろん参加した方がよいでしょう」と曽和さん。

ただし、誰しも使える時間には限りがあります。「学生にとっては、本分である学業や、3月以降の本選考の準備の方が優先順位は上です。そちらをおろそかにしてまで、インターンに参加するのは本末転倒になります」と曽和さんは注意を促します。

もし本選考の面接でどんなインターンに行ったかを聞かれても、それはあくまでも学生が“どんな業界、企業に関心があるか”を聞きたいだけ。行っていないからといって低評価になるわけではありません」(曽和さん)

行かない理由を聞かれたら、ゼミやサークル活動で忙しかった、インターンは自分の中で優先順位が低かったなどと説明すれば、何の問題もありません。

「だから焦らなくても大丈夫。インターンに行けていないこと自体にネガティブな感情を持つ必要はまったくありません」と曽和さんは強調します。

インターン参加のピークは8月と2月。これから参加できるものも多数ある

「企業のインターンは年間通して募集がありますが、最近はなるべく学業の妨げにならない時期にやろうというのが基本路線。ですから、学校の長期休暇やテスト休みの時期に多く行われる傾向がありますね」と曽和さん。

リクナビで調べたところ、インターンに参加した先輩たちのアンケートでは、8月に参加した人が46.0%と最多に。次いで2月に参加した人が40.9%という結果になりました。

そのため、夏のインターンに参加できなかった人も、まだまだ焦らなくて大丈夫。2月のピークに向けてまた多くの企業が学生を募集するので、選択肢も十分にあることでしょう。

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出遅れてインターンの選考に応募するか迷っている就活生

インターンの選考とはどんなもの?就活本番の選考とはどこが違うの?

本選考よりも幅広い基準でインターンの選考を行う企業もある

インターンによっては、選考があります。この「選考」は、どのようなものなのでしょうか。企業が選考を行う理由や選考基準について、曽和さんに聞きました。

「まず企業がなぜ選考をするかというと、インターンを受け入れられる人数に限りがあるから。インターンで実施するコンテンツが濃ければ濃いほど、人員も時間もお金もかかり、受け入れられる人数は少なくなります。それに対して応募者が多ければ、企業は当然選考せざるを得ません」(曽和さん)

さらに曽和さんは、インターンの選考基準が、本選考のそれとは違うことがあると知っておいてほしいと言います。

「企業の本選考では言うまでもなく“自社の仕事に合っている人”を選びます。それに対してインターンには、学生に広く自社のことや業界のことを知ってもらい、その結果、本選考に来る人たちに多様性を持たせたいという、企業にとって広報的な意味合いもあるのです。ですから『今の会社にはいない、こんなタイプの人も入れてみよう』というように、本選考で求める人物像よりもより範囲を広めに採用する傾向があると思います」(曽和さん)

インターンの選考で重視されるのは、志望動機よりも「このインターンで何ができるか」

また、学生にとってインターンが組織や仕事の「疑似体験」であるのと同じように、企業側にとっても「こんな人が入ったら何が起きるか」という、ひとつのシミュレーションでもあると曽和さんは言います。

「そしてインターンでは同じ学生同士がチームを組んで、さまざまなテーマに取り組みます。つまり、本採用の対象は“ひとりの個人”であるのに対し、インターンでは “チーム”を前提に採用するという大きな違いがあります」(曽和さん)

例えばエンジニアタイプや営業タイプ、リーダータイプ、時には少し型破りなタイプなど、多様な人材を採用することが自社にどんな化学反応を起こすかを見たり、今まで自社にいなかった新たな人材の発掘につなげたりする意図もあるそうです。

では、そうしたインターンの選考に対して学生はどう臨めばいいのでしょうか?

インターンの選考で重視されるのは、“なぜ参加したいか”という志望動機ではなく “このインターンのテーマに自分はこんなふうに貢献できる”というアピールが大事。例えばそのテーマに詳しいとか、詳しくないけどリーダー的な役割ができる、といったことです」(曽和さん)

インターンでは、参加するとどんなテーマに取り組むのかが募集要項にしっかり書かれています。それに対して自分が「したいこと」ではなく「できること」を、前面に押し出すのが、選考をパスするカギです。

選考がないインターンほど、質に差があると考えよう

一方で、インターンの中には希望者全員が必ず参加できる、選考がないインターンもたくさんあります。

「選考がないということは、学生が何人来ても対応できるということ。ひとりあたりに人員的・時間的なリソースをあまりかけずにできる、一般には事業内容の説明や現場見学などを含む内容が多い傾向です。企業認知度を高め、多くの学生と接点を持ちたいという意図があるようですね」と曽和さん。

ただし同じ工場見学でも、普通なら決して立ち入ることのできない開発基地が見られるなど、貴重な体験ができることもあります。また企業によっては、数日間にわたり、とても密度の濃い仕事の疑似体験ができるプログラムを用意している場合もあります。

「選考がないインターンのメリットは、とにかく必ず参加できること。裏を返せば気軽に参加できるため、自分にとって不要な情報に時間を取られるミスマッチも起こりやすいのが欠点です。選考があるインターンに比べると、コンテンツの良し悪しにも差があります。ですから、選考がないインターンの場合は、相手が選んでくれない分、自分がしっかり選ばなければいけません。こちらが企業を書類選考するつもりでジャッジしましょう」(曽和さん)

「選考なし」インターンを上手に探して、最大限に活用するコツとは?

まずは、自分が参加できるものをチェック。知らない会社でも、まずは参加してみよう!

では、実際に選考がないインターンの中から、自分にぴったりのものを探すにはどうしたらいいでしょうか?

例えば「リクナビ」のインターンを探す機能で「選考なし」とフリーワード検索すれば、選考なしのインターン情報が出てきます。

「そこからさらに参加できる場所や日時で抽出すれば、だいたい数十件に絞れると思います。そのくらいの数であれば、まずは隅から隅まで全部見てみましょう」と曽和さんは勧めます。

ここで注意したいのは「知らない会社だから」という理由でパスしないこと。もしかしたらその中に、面白いイベントや体験プログラムがあるかもしれません。また、興味のある業界のトップが開催するインターンには参加できなくても、同じ業界の3番手や4番手、あるいは関連企業のインターンが見つかれば、選考がないインターンでも有意義な業界体験ができるかもしれません。

「インターンに応募する時点では、その企業に入社するかどうかまで考える必要はありません。とにかく体験することに意味があるので、知らない会社でもどんどん参加すればいいと思います」(曽和さん)

また、志望業界が絞れていない学生にお勧めするのは「特別プロジェクトプログラム型」のインターン。現場で仕事を学ぶ「疑似体験型プログラム」に対して、仕事全般やキャリアについて幅広く考える場を提供してくれるタイプのインターンです。

「業界のことを幅広く学んだり、視野を広げることで気づきが得られたりするプログラムも数多くあります。就活に出遅れを感じている人は、そうしたものに参加するのも有意義ではないでしょうか」(曽和さん)

→「リクナビ」で選考がないインターンを探してみる

「選考なし」インターンに参加するときは、ここにも注目しよう!

たとえ、選考がない短期間のインターンであっても、会社や社員の方々の雰囲気をじかに感じられるのはひとつのメリット。「そんなときにぜひ見てきてほしいと思うのは、企業の表向きのメッセージだけでなく、むしろ意図せずに発せられるさまざまな情報です」と曽和さんはアドバイスします。

「例えば『弊社はフラットな会社です』と言っても、上司と部下の関係性を観察していれば『実は上意下達だな…』とわかってしまう。あるいは、ビルから出てくる社員の服装をよく見れば、その会社の自由度が測れますね」と曽和さん。

短期間のインターンでは、企業の用意したコンテンツを単に受け取るだけでなく、そうした自分なりの情報を拾うことができれば、さらに有意義なものになることでしょう。

 

興味のある業界のことを学んだり、面白いプログラムを体験したりできるインターンには、必ず参加する価値があります。持てる時間とパワーを有効に使い、来たるべき就活本番に向けて実のあるものになるよう、しっかり選んで応募しましょう!

 

取材・文/鈴木恵美子

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