<前編>防衛省

今回の取材先 防衛省
事業内容:「安全保障」という国家存立の根幹を担う防衛省。世界各国との安全保障協力、国際平和協力活動、大災害への対応、陸・海・空だけではなく、宇宙・サイバー分野においても求められる安全保障の取り組みなど、防衛省が必要とされるフィールドは多岐にわたります。「わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つ」という使命の下、日々新たな課題に対応している。

2003年に防衛庁(当時)に入庁した織田雄一(おだ・ゆういち)さんに、これまでのキャリアと仕事の醍醐味(だいごみ)をうかがいました。前編では新人時代のお話を紹介します。

キャリアステップ (部署名は所属当時のもの)

2003年 東京大学法学部第2類 卒業
2003年 防衛庁(当時)本庁:4月に入庁後、先輩のサポート業務を経て、4年目に調査課へ(入省1~4年目)
2007年 アメリカのジョンズ・ホプキンス大学ポール・H・ニッチェ高等国際関係大学院に留学:安全保障戦略学部に所属(入省5年目)
2011年 防衛省本省国際協力課(当時):自衛隊の国際平和協力活動の企画・立案(入省9年目)
2012年 防衛省本省秘書課:総合職の採用業務を経験(入省10年目)
2015年 首相官邸総理秘書官付室に出向:内閣総理大臣秘書官付として、内閣総理大臣を安全保障政策面で補佐(入省13年目)
2017年 防衛省本省戦略企画課:中長期的な安全保障政策の企画・立案(入省15年目)

就職活動の時の思い・新人時代のエピソード

-入省のきっかけを教えてください

大学3年になるまでは、仕事に関しては「海外で働きたい」という漠然としたイメージしか持っていませんでした。やりたいことが明確になったのは、日本の政治と外交の歴史を学ぶゼミに所属してから。日本の未来のために活躍した偉人たちの功績を知り、「自分も歴史をつくる“プレーヤー”になりたい」と考えるように。子どものころに海外で6年間過ごし、日本という国を外から見ていたことも影響しているかもしれません。安全保障政策にかかわることは、日本の平和に貢献するということ。日本を取り巻く環境が刻々と変化する中、前例にとらわれない新しい政策を提言、実行まで動かしていくことは、とてもチャレンジングな仕事だと思いました。

 
-入省後はどのように仕事を覚えていったのですか?

入省して2年間は、仕事の流れを学ぶ見習い期間です。先輩職員が携わる案件のサポートとして、資料をまとめたり社内文書を作成したりと、OJTで社会人としての基本業務を一つひとつ覚えていきました。3年目になると、見聞を広げるために自衛隊の地方の現場部隊を定期的に訪れ、全国さまざまな拠点での自衛隊の活動を見て回りました。

 

-新人時代に印象に残っているエピソードを教えてください

入省1~2年目は、小さな規則改正に伴う資料作成などを任されることが多く、「この規則改正が何の役に立つのだろう」と思っていたこともありました。しかし、実際に地方の現場部隊で自衛隊員たちの活動を見ると、細かな制度の見直し、規則の整理がとても大きな意味を持っているのだと実感しました。

 
例えば、自衛隊では燃料や危険物を取り扱うことが多く、対象物の種類によって取り扱いルールがあいまいなものもあります。そこで、燃料の種類一つひとつの取り扱い規則を改正、きちんと整理することで、自衛隊員たちの対応に迷いがなくなり、業務効率が大きく上がっていきます。現場で何が起きているのかを自分の目できちんと見られたことで、「提案した内容は机上で終わることはなく、全国約25万人の自衛隊員によって実際に運用されている」と実感。提案から実行まで、責任を持って取り組む大切さをあらためて感じました。

 
5年目になると、アメリカのワシントンD.C.にある大学院に留学する機会を頂き、アメリカ人や世界各国の学生たちと安全保障戦略を学びました。そこでできた親友は、その後アメリカの国防省に就職し日本の担当に。国は違えども「自国の安全を守る」という同じ志を共有した仲間に出会えたことは、大きな財産となっています。

 

仕事中の1コマ

戦略企画課のメンバーと、サイバー分野に関する安全保障政策の原案について議論。

→次回へ続く

(後編 2月9日更新予定)

 

取材・文/田中瑠子 撮影/刑部友康

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