ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社 三明さん(入社12年目・エンドスコピー事業部 営業開発/事業企画部 営業開発グループ アシスタント)【先輩たちのワーク&ライフ】

みあけ・かずこ●エンドスコピー事業部 営業開発/事業企画部 営業開発グループ アシスタント。宮崎県出身。34歳。宮崎大学農学部卒業。2004年入社。大学時代は豚の人工授精について研究していた。宮崎県にある豚を使ったアニマルラボを知ったことが、ボストン・サイエンティフィック ジャパンに入社するきっかけに。現在、小学2年生の1児の母。

内視鏡治療事業部の営業力強化を通じて、医療貢献をしていきたい

手術や検査などにおける患者さまの痛みや出血をできるだけ少なくし、早い回復をもたらす。そんな低侵襲(ていしんしゅう)治療を提供すべく、1979年にアメリカで誕生した医療機器メーカー、ボストン・サイエンティフィック コーポレーション。心疾患治療、末梢(まっしょう)血管疾患治療、消化器疾患治療、泌尿器疾患治療、婦人科疾患治療など幅広い分野で、患者さまの負担軽減に貢献してきた。

学生時代、農学部で豚の研究をしていた三明さんが、ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社を知ったのは、地元・宮崎に、同社が運営する動物実験の研究室(アニマル・ラボ)、インスティテュート・フォー・アドバンシング・サイエンス(IAS)があったからだ。当初、「動物実験を通して社会に貢献したい」と専門職での就職を志望していた三明さんだったが、企業研究をするうちに、多岐にわたる医療貢献の可能性に、強い興味を抱くようになった。

「会社説明会で女性の営業担当の話を聞き、医師や看護師でなくても、医療機器メーカーとして医療貢献できることを知り、『私も営業職として、患者さまの命に向き合う仕事をしたい』と思うようになりました。」

入社して配属されたのは、内視鏡治療製品にかかわるエンドスコピー事業部。胃や大腸、食道などに内視鏡を通し疾患を取り除く治療は、網羅する範囲が広いゆえ疾患の種類も多く、治療法も扱う製品もさまざまある。入社後の研修では疾患や治療法、自社製品について営業としての基礎を学んだあと、1年間は先輩に同行することで仕事を覚えていった。

社員個人の成長の機会のために、年次にかかわらず仕事を任せ、適切なコーチングを行うことで人材を育てるボストン・サイエンティフィック ジャパン。「1年目の努力の甲斐もあり、2年目からは約30の病院の営業担当となり、営業目標達成のための行動を自ら策定することも任せられることとなった」と言う。

「営業ですから、目標数字に向かって製品を売ることは第一目標です。でも、私は患者さまのためになる医療貢献がしたい。現実と理想の間で、最初はジレンマを抱えていました。当社の製品は高品質で、すべて自信を持って売れるものばかりです。しかし患者さまによっては他社製品を使った方がよい場合もあります。例えば、当社製品の“後発品”を競合他社さんが出すことがありますが、改良を加えてより使い勝手のよいものを作ってくるのは当然です」

“患者さまのため”という自身の想いと優れた製品知識・コミュニケーション力で接する三明さんの営業スタイルと人柄に、担当の先生方は大きな信頼を寄せるようになっていった。

ボストン・サイエンティフィック ジャパンでの仕事は、治療領域ごとに豊富な専門知識を必要とする。先生との関係も長期にわたるため、信頼関係の構築がとても大切になる。

「関係構築のために意識していたことは、『患者さまにとってベストな方法は何か』ということ。先生はどんな治療をしたいと思っているのかを常に確認し、同じゴールを目指しながら具体的なアドバイスをしていきます。担当営業としてできる限りのコミュニケーションを図ることで先生が総合的な判断をしやすいように心がけていました」

法律により、医師や看護師以外の外部の者が、患者さまと直接コミュニケーションをとることは禁じられているため、患者さまの様子を確認することはできない。しかし、先生から「あの方、数値も改善されてすごくよくなったよ」などと報告を受けるたびに、自分が患者さまに貢献できたことにうれしくなると言う。

「内視鏡治療は難しい手術が多いので、手術が成功した時は、先生と一緒に達成感をかみしめます。先生のよきアドバイザーになれたかなと思える瞬間が、営業の醍醐味(だいごみ)ですね」

入社4年目で長女を出産し、1年間の育児休暇を経て営業として復帰した三明さん。現在は、これまで5年間の営業で培ったノウハウを生かし、営業開発グループにて社員研修の企画や運営、営業力底上げのための施策立案、実施などを手がけている。

「復帰後1年間は営業をしていたのですが、娘の突発的な発熱などで早退や欠勤することも多く、社内で業務の調整がしやすい、本社勤務の営業開発グループのスタッフとしてチャレンジすることにしました。始めてみると、営業力強化のためにやるべきことは山積み。社員トレーニング内容の立案から、コミュニケーションツールをはじめとしたシステム環境の整備など、あらゆる観点から営業がパフォーマンスを上げられるようにと知恵を絞っています」

新入社員向けトレーニングでは、内視鏡治療に関係する臓器や疾患の説明、治療方法と製品知識を深める座学を担当。自身の経験に基づき、先生との信頼関係をどう構築していくか、営業ノウハウについても丁寧に伝えていく。ほかにも、営業成績上位のトップセールス社員を講師として招くトレーニング研修も企画、実行している。

「2014年には、営業一人ひとりの業務時間短縮のためWeb会議のシステムを整備し、15年7月には、スマートフォンやタブレットから必要なデータにすぐアクセスできるクラウドサービスを導入。外回りの多い営業から『本当に便利になった』との声をもらっています。営業として必要な知識を増やし、仕事の効率を上げていく施策は、事業部の売り上げに大きく貢献します。そう確信しているので、現在は2人しかいない営業開発グループのメンバーをもっと増やしていきたい。そして、医療貢献につながるアウトプットをどんどん生み出していきたいと思っています」

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入社2年目社員向けの「入社1年後研修」に向けて、資料の作成。伝えるべきことはすべて網羅されているか、何度も資料を読み直してブラッシュアップしていく。

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新製品についての知識を深めるため、営業研修を行う。新製品を活用することでどのような治療が可能になるのか、資料を使って詳しく説明していく。

三明さんのキャリアステップ

STEP1  入社1年目、エンドスコピー事業部の営業に配属される

新入社員研修を経て、1年目は先輩同行をさせてもらいながら仕事を覚えていった。「エンドスコピー事業部が扱うのは内視鏡治療に関する製品全般。内視鏡が通るのは、食道や胃、大腸、さらには肝臓から出る胆道という管の治療まで幅広く、製品点数も何百とあります。疾患から治療方法、製品概要、具体的な使用方法まで、覚えることがとても多く、毎日必死にメモをとりながら勉強していました」。

STEP2  入社2年目、自分の担当病院を持ち、営業として自立

2年目になると、営業それぞれの担当エリアが決まり、約30の病院を担当。各病院の内視鏡治療を行う医師に対し、どの製品をどのように使ってもらうのか、営業プランを自分で考え行動に移していった。「大小問わず、内視鏡治療を行っている病院であれば営業対象になるので、新規開拓もしていきました。短期的な営業数字を上げるよりも、長期的な先生との信頼関係を大切にしようと営業していたことが、結果につながりました。どの業界もそうかもしれませんが、製品開発のスピードが増し、競合他社との差別化を製品力だけに頼ってはいられない時代。先生とどういう関係を築けるかが大切だと思います」。

STEP3  入社4年目、1年間の産休・育休を取得。その後、営業職として復帰

1年間の産休・育休を経て、入社5年目の8月に復帰。営業職のワーキングマザーは当時いなかったが、周りの理解や支えがあり1年間続けることに。その後、営業力強化を担う営業開発グループに異動した。

STEP4  入社6年目、エンドスコピー事業部の営業開発グループに異動

営業担当85人のパフォーマンスアップを目的に、社員研修やトレーニングなどを担当。「『入社1年後研修』では、宮崎県にあるアニマルラボ、インスティテュート・フォー・アドバンシング・サイエンスで4日間、豚に内視鏡を入れて、自社製品をさわる実験研修を行っています。実際に内視鏡治療を行っている先生に来てもらい、内視鏡治療のポイントを学ぶ貴重な場。技術的な話のほかに、先生の立場から営業担当に求めること、どんな営業担当だといい関係を築けられるかなど、生の声を届ける機会も設けています。自分が研修を担当した社員が営業成績で表彰されるなど、社員の成長を目にしたときはとてもうれしいですね」。営業担当とはまめにコミュニケーションをとり、ときには営業同行もしながら、「どんなツールがあれば、営業力アップにつながるのか」を日々考えている。

ある一日のスケジュール

5:00 起床。
7:30 娘と一緒に家を出る。
8:30 出社。
10:00 営業成績トップの社員とWebシステムを用いて打ち合わせ。「トップセールス研修」の趣旨を説明する。
12:00 ランチ。週の半分はお弁当を持参。
13:00 営業成績や売り上げ推移などのトレンドをデータ化。そこから営業行動を分析する。
16:00 新製品の知識を深める社員研修の準備を進める。
19:00 学童保育(小学校の授業後に過ごす生活の場)にお迎え。
20:00 夕食。学校の宿題、学校から届くお便りをチェック。
21:30 娘就寝。
24:00 就寝。

三明さんのプライベート

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2015年5月深大寺(東京都調布市)にて娘とお散歩。お世話になっている方のワンちゃんと一緒に記念撮影。

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2015年お盆に宮崎へ帰省した時の1枚。高校時代のバスケットボール部の仲間とたわいもない話で盛り上がる。

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ラーメンが大好き。宮崎に帰省した際には必ずと言っていいほど食べに行く、とっておきの一杯。

取材・文/田中瑠子 撮影/鈴木慶子

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