<後編>富士通株式会社

今回の取材先 富士通株式会社
ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)分野において、最先端かつ高性能のテクノロジーを持つ富士通グループ。品質の高いプロダクト、電子デバイスなどを活用した各種サービス(通信システム、情報処理システムなど)を提供しています。
はせべ・みな●社会インフラビジネスグループ 第三システム事業本部 第二システム事業部。福岡県出身。36歳。大阪外国語大学(現・大阪大学)外国語学部国際文化学科卒業。2004年入社。現在、夫と5歳の息子、2歳の娘と4人暮らし。

2度の産休・育休を取得し、職場復帰した長谷部さん。現在の仕事観や業務内容について話をうかがいました。

やりたいけれどできない、葛藤した時期もあった

-入社8年目、4年間かけた大規模システム開発を無事リリースしたあとに結婚、妊娠。ライフイベントによって、仕事観に変化はありましたか。

大規模システム開発に携わっていた4年間は、仕事にひたすら没頭していて、プライベートを充実させる余裕はまったくありませんでした。当時、付き合っていた夫にも「リリースまではやりきりたい」と結婚を待ってもらったくらい。プロジェクトが落ち着いたタイミングで結婚し、妊娠がわかりました。

 

ライフイベントの有無にかかわらず、「ちょっと働き過ぎているから、プロジェクトを終えたら仕事をセーブしよう」と上司とも話し合い、産休・育休に入るまでの1年間は、PM(プロジェクトマネージャー)から離れ、現場の支援部隊に回ることになりました。システムのリリース後の保守にかかわるメンバーは、パートナー企業を含めて100人以上いるので、会議体の設定、資料の作成方法など、業務を円滑に進める上で細かなルールを決めていかなければいけません。そのルール作りをはじめ社内の調整業務を担当していたのですが、「仕事をセーブしようと決めたものの、やっぱりPMの仕事がやりたい」という葛藤はすごくありましたね。妊娠もしていて身体を酷使することはできないのだけれど、慌ただしく保守業務をやっている周りのメンバーが楽しそうで、うらやましく思ってしまう。産休・育休をとって完全に仕事から離れるまでは、「やりたいけれどできない」もどかしさと闘っていました。

 

-産休・育休を経てから現在の働き方について教えてください。

長男のときに1年間、長女のときに2年間の産休・育休を取得しました。2度目の産休だった長女のときは、復帰しようと考えていた年に認可保育園に落ちてしまい、図らずも2年間仕事から離れることに…。「来年も落ちたらどうしよう」という焦りはありましたが、最大約2年間とれる育休制度を使わせていただいて子どもとじっくり向き合う時間にしようと切り替えて、子育てを楽しんでいました。
一度目の復帰後は、育休前に携わっていたシステムの保守運用の提案書作成業務を担当。システム導入後の保守運用をどの企業が担当するかは、入札(※)によって決まるため、富士通がどんな保守業務を行っていくか、提案書を作成する必要があります。約1年間かけて約1000ページ(A4)の提案書をまとめ、無事契約を結ぶことができました。

 

現在は、同システムの次なる刷新に向けた提案書作成を担当しています。ありがたいのは、1年、2年と仕事を離れても、復帰したときにブランクを感じさせない環境があること。一貫して同じシステムに携わっているので、周りのメンバーもずっと一緒にやってきた仲間という安心感があります。提案業務は自分のペースで仕事を進められるため、16時半までの時短勤務をしている今は、とても働きやすいです。復帰してからは、一日の時間の使い方を決めてから仕事を始めるなど、効率的に働けるように細かくスケジュールを組み立てるようになりました。

 

(※)売買契約などでもっとも有利な条件を示す者と締結するために、複数の契約希望者に内容や入札金額を書いた文書を提出させて、内容や金額から契約者を決める方法。

 

チーム一丸となってプロジェクトを進めていくPMにまたチャレンジしたい

-今後実現したいことは何ですか?

いずれは、PMとしてお客さま対応を行う現場に戻りたいという気持ちはあります。システム開発のプロジェクトの面白さは、チームで一緒に課題に取り組んでいくところにあります。信頼できるメンバーと改善策を話し合いながら、プロジェクトを前に進めていくプロセスがとても好きなんです。子育てがひと段落したらまた戻れるように、今任されている業務で力をつけていきたいですね。

 

また、事業部内で産休・育休を取得して復帰したのは私が第1号なので、上司からは「子育てと仕事との両立の工夫」について、自分なりのノウハウやコツを共有してほしいといつも言われています。まだまだ言語化できていないので、後輩のためにも共有の場やコミュニケーションを取る機会を設けたいなと思っています。

 

息子の七五三。気づけばもう5歳。休日は子どもと過ごす時間を大切にしている。

 

ある一日のスケジュール

後_スケジュール
子どもとの時間を大切にするために、平日の家事はできるだけ簡単に済ませるようにしている。子育てを始めた当初は、食事も「品数を揃えるなど、しっかり食べさせたい」と思っていたが、「簡単なものでもみんなで食べられたらそれで幸せ」と考えるようになった。心に余裕ができ、仕事との両立も楽になったという。

 

取材・文/田中瑠子 撮影/鈴木慶子

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