【マレーシア編】「もっと良い言い方」を見つける英語上達法

Reported by ナシアヤム
マレーシアのクアラルンプールにある日系企業出資の合弁会社に勤務。現地での楽しみは、スパ巡りとフットサルなどのスポーツ。週末には、近隣国を訪れてリフレッシュすることも。

受動態の方が無難に響く

こんにちは。ナシアヤムです。今回は、私の英語上達法についてお話しします。

マレーシアに赴任してから、赴任前は745点だったTOEIC(R)テストの点数は820点になりました。スピーキング力よりもリスニング力が高まったと思います。やはり、日本にいた時と比べて、多くの人と話す機会が多いので、周りの人間がそれぞれ特徴やクセのある英語を話す環境の中で、耳が慣れた実感がありますね。特にインド系マレーシア人は、巻き舌でベラベラとまくしたてるように話すので、慣れるまでは理解しにくかった記憶があります。中華系マレーシア人の英語は、「シングリッシュ」(シンガポールで話されているアクセントの強い英語)に似ていて、日本から来ている出張者などは、彼らの話が終わった後に「中国語だったからわからなかったね」と漏らしたりしています。私が「今のは英語でしたよ」と言うとビックリしています。

ただ、彼らの英語が私たちにとってわかりにくいのと同じように、私たち日本人の英語にもクセがあり、彼らも同じように思っているのではないかと考えています。そういう意味では、お互いに慣れていくのが一番かなと思っています。

自分の英語をブラッシュアップするために気をつけていることは、「妥協した言い回し」を覚えておいて、後でもっと良い言い方はなかったかと振り返ることです。「日本語だったらこう言うんだけど、英語でどう言えば良いのかわからない。とりあえずこう言っておこう」と、その場でなんとかひねり出したのが「妥協した言い回し」だとすると、それをノートにメモしておき、後で、最適な言い方、もっとカッコ良い言い方を調べて覚えるわけです。

例えば、現地人の上司に対して日本の本社からの要請を伝えるとき、「Japan side asked you…(日本側があなたにこう尋ねている)」と言って答えを要求すると、どうも「上から目線」な調子になってしまうようで、うまくいかないことに気づいたことがありました。それからは、「We are required…(私たちはこういうことを求められている)」という言い方で、上司と私が同じ側にいることを強調し、なおかつ間接的な言い方になるように受動態を使うようにしています。その方が、押しつけがましさもなくなり、無難なようです。

そのように、実務の中で悔しい思いをしたものは強く印象に残っているので、より良い言い回しを見つければ、覚えやすいし、より身につくということにも気づきました。加えて普段から、日本語で話しながら、「この言い方は、英語だとこう表現するのかな」などと頭の中で考えるようにしています。これは、日本にいた時から意識してやっていたことでもあります。

マレー語は、屋台でのオーダーができる程度のレベルです。特にどこかに通ったりはせずに、こちらで生活しながら、「こういうことを言いたいときは、こう言えばいい」というメモを作り、その文例をテンプレートとして、応用しています。赴任当初は、「マレーシア勤務なのだからマレー語も熱心に勉強しよう」と心に誓ったのですが、マレーシアの人々はみな英語が上手なので、あまり必要がないのも事実。ただ、マレー語を話せると、現地の人々ともっと距離が縮まるだろうと思います。

今ここで自分に何ができるかを常に考える

海外に来て気づいたのは、日本がいかに「独特」で「変わっている」かということ。確かに日本は便利ですが、便利さを追求して行き着いた先は、決して世界のスタンダードではないのです。だから、マレーシアで「不便だな」「非効率的だ」と感じたときも、マレーシアがおかしいのではなく、日本がおかしいのだと考えるようにしています。また、そのような不便さ、非効率さに直面した際に、どう動けば良いかを考えるのも、自分にとっては必要な鍛錬だと思っています。

皆さんに伝えたいのは、海外に出る出ないにかかわらず、今、自分がいるところで何ができるだろうかということを意識しながら生活すると良いということ。これからは、仕事やプライベート、いずれの面でも周りの環境は変わってくるわけですから、その変化に応じて自分の頭で考えて動くことが常に求められると思います。

私自身、「何ができるか」を考えて行動するようになったことで、周囲の人々の態度が、はっきりと変わりました。例えば誰かに何かを頼まれたとき。「無理だ」と思ってもゼロ回答はせずに、「何か部分的にでもできないだろうか」と考えて動くと、以後、人から頼まれることが増えます。頼まれることが増えてそれに応じていると、今度は自分が頼んだときに、相手がこちらのお願いを聞いてくれることが多くなりました。断られてしまったとしても、「でも俺、3日前に君の頼みを聞いたじゃん」と冗談っぽく言ってみると、「そうだったな」と相手も譲歩を考えてくれるわけです。加えて、以前よりも話しかけてもらえるようになったと思います。そのくらい、自分の心がけや行動で、自分を取り巻く環境を変えることができるのです。

海外では、予期せぬことが起こることもしばしば。そういうときにも、日本と同じやり方ではなく、マレーシアで有効な方法を考えます。例えば、社内に遅刻が目に余るスタッフがいるとしたら、「遅刻したらダメじゃないか」と叱るのではなく、「遅刻が続いているけれど、何かあったの?」と心配するスタンスでまず尋ねるのです。マレーシアの女性は、子どもが5~6人いる人も少なくなく、それだけの子どもを学校などに送り出してから出勤してきています。誰かが病気になったりして、看病が大変なのかもしれません。

対社外でも同様。13時にミーティングを入れると、相手がランチを食べに行ったまま戻ってこないことが多いので、ミーティングは朝イチにセットした方が無難です。ミーティングとは言わずに「朝ごはんを一緒に食べよう」と甘い言葉で誘い、食事の場でそのまま打ち合わせに持ち込むのも手ですね。相手がこちらを訪問するミーティングでは、「渋滞していたから」というのが遅刻の言い訳になるので、「それなら僕らがそっちに行くから待ってて」と、こちらから出向いてしまいます。言い訳になりそうなことをこちらから“潰し”ていくわけです。

海外では、言葉が通じにくい分、会社の代表として現地に来ていることを意識して、少し自分を「盛る」ことも必要かと思います。自分ができることが「10」だとしたら、「13」くらいに、ちょっと言い過ぎくらいに盛るわけです。その代わり、言いっぱなしではなく、粘り強く頑張って、「13」にまで持っていく。それを相手にわかってもらえるまでやるのです。世界で戦うには、そのくらいでないといけません。

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生地店の店内。 イスラム教徒のため、頭髪をアバヤで覆った女性たちが買い物している。

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マレー系マレーシア人の伝統的な民族衣装。女性の民族服には、主に「Baju Kurung」と呼ばれるワンピース形式と、「Baju Kebaya」と呼ばれるツーピース形式がある。

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生地店の中には、仕立てを請け負う店や、このような既製服を同時に売る店もある。

構成/日笠由紀

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