【ノースカロライナ州編】貴重な人生経験が積めるノースカロライナ州での日々

Reported by ぽぽし
アメリカ合衆国南東部のノースカロライナ州にある日系企業の現地法人に勤務。現地での楽しみは、現地で参加しているアマチュアサッカーチームでのサッカーや、外食など。

「日本人は毎日、寿司を食べている」という誤解

こんにちは。ぽぽしです。今回は、アメリカ南東部に位置するノースカロライナ州という地域の特色についてお話しします。

ノースカロライナ州に駐在する前は、同じアメリカ合衆国東部の大都市に駐在していた私は、ノースカロライナ州に来てから、大都市との違いを実感することが多々ありました。

まず、大都市と違って、住んでいる外国人の数が少なく、当然、日本人も少ないことから、日本の認知度は大都市ほどではないことに気づかされました。そのため、日本人像が少し誤解されているように思われます。例えば、「日本人は、基本的に毎日、寿司(すし)を食べている」と思い込んでいる人が少なからず見受けられるのもその一例です。もちろん、寿司は今や世界的に普及していることもあり、高級店だけでなく、庶民的な価格設定の店でも寿司を食べることはできます。ただ、やはり日本の回転寿司よりは高価なので、「あんなものを毎日食べられるなんてぜいたくだな」と言われたことがあるのも事実です。

また、大都市と違って、日本人の板前がいるレストランがほとんどないので、日本食もどきの、いわゆる「なんちゃって日本食」になってしまっており、現地の人々が本格的な和食を味わう機会はまずないというのが現状です。「“純正”の日本食レストラン」と「なんちゃって日本食のレストラン」の比は、1対9くらいといったところでしょうか。そのせいか、「寿司」や「天ぷら」といった日本の代表的な食文化はある程度、浸透しているのですが、それ以外の日本食はほとんど知られていないように思います。

日本人の補習授業校(海外で現地校に通学する児童生徒が、日本国内の学校への編入時にスムーズに適応できるように、基本的な教科や日本の学校文化を学習する学校)もあるにはありますが、在留邦人数が大都市と比べて圧倒的に少ないため、「この街に日本人が住んでいる」という認識はあまりなさそうです。日本に行ったことがあるという人も、この地域ではきわめてまれ。寿司や天ぷら以外に知っているのは「津波」「地震」といった災害がらみの言葉に限られるようです。

日本人に対して態度が豹変(ひょうへん)!?

外国人があまり多くないこともあり、人によってはアジア人というだけで少し見下すような態度を取ってくる人もいます。もしかすると私の勘違いかもしれないので、はっきりとは言えないのですが、スーパーやレストランなどのレジに並んでいて、自分の前に並んでいる人と自分とでは、店員の態度が変わることがたまにあるように思うのです。こちらが満足に英語を話せないという事情も影響しているかとは思いますが、彼らの態度に違和感を感じることが何度かありました。

最初は心が折れそうになったこともありますが、やがて、現地の人に冗談を言って笑わせることまでできるようになりました。その時は、自分の「成長」をつくづくかみ締めたものです。基本的に、会話はお互いの言葉のキャッチボール。相手が言っていること、自分が言いたいことをテンポ良く伝え合うことで、会話のリズムが生まれるものだと思っています。だからこそ、相手が話したことをすぐに理解し、自分が思ったことを瞬間的に話せるようになった時に、何か手応えのようなものを感じたわけです。赴任してからだいたい1年たったころでした。

こうしたモヤモヤとした思いは、外国人の多い大都市ではなかなか味わえないかもしれません。そういう意味では、ノースカロライナ州に駐在しているからこそ、貴重な人生経験を積むことができているのかもしれないと思うようになりました。

次回は、ノースカロライナ州での私の生活についてお話しします。

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自宅のリビングルーム。アメリカンサイズのソファなので、ゆったりとくつろげる。

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自宅で楽しんでいるビールやシードル(リンゴの発泡酒)。スーパーには、アメリカ国内の地ビールから輸入品まで、いろいろな種類のアルコール飲料がそろっている。

構成/日笠由紀

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