酒造メーカー内定 長岡技術科学大学 大学院 諸岡由佳さん

就活データ
志望業界:食品業界 インターンシップ参加:3社(製菓メーカー2社、新聞社1社) 説明会参加:15社(うち合同企業説明会3回)学内合同企業説明会では、21社を回った。学外合同説明会では目的の企業5社のみ。個社説明会は13社参加。 先輩訪問:なし(希望企業にOBがいなかったため行わなかった) エントリーシート提出:13社 面接:13社 内定:2社(酒造メーカー、準公務員) 活動費用:約25万8000円(交通費14万円、宿泊費3万円、洋服代4万5000円、書籍代2000円、外食費3万円、証明写真4000円、筆記具2000円、郵送代5000円)交通費は夜行バスや乗り放題の1dayパス、学校による合同企業説明会向け無料バスなどを利用。宿泊は1泊3000円程度の女性専用のカプセルホテル。水筒・おにぎりの持参などで食費を節約した。

公務員試験への思いを断ち切り、インターンシップに参加

当初、高専3年のころから公務員を志望していたので、修士1年の9月から1年間、試験勉強のために休学していました。試験にチャレンジしないで就活しても後悔すると思い、親に「1年だけ頑張ってダメならあきらめる」と了承を得ていました。が、結局最終試験に落ちてしまって。「公務員になって地域に貢献したかった」という思いが強かったため、地域に貢献できる企業を軸に、復学後にはいろんな民間企業を見ました。その中でも大学院で学んだ生物化学を生かせる食品業界に興味を持ちました。

 

そこで、復学後の修士1年の2月に製菓メーカーの短期インターンシップに挑戦。自分の通う大学のある新潟県内の企業です。営業職の仕事の話を聞き、商品開発のグループディスカッションに参加しました。社内、社外問わず、多くの人の意見をまとめる営業職は、それを生かしてマーケティングにも参加できることを知り、興味を持つきっかけにもなりました。

 

同じころ、地元・茨城県の新聞社による短期インターンシップや、もう1社、新潟の製菓メーカーによる短期インターンシップにも参加。企業研究を進めていきました。

 

インターンシップに参加したことで、新聞社の掲げるものが社会正義だと知り、「地域の魅力をPRしたい」という自分の思いとは違うなと実感できました。1社目の製菓メーカーでは、世界に進出しようという姿勢や、最先端技術を取り入れた工場などを見学しましたが、2社目の製菓メーカーは、国産にこだわる地域密着型で、同じ業界でも企業によって考え方がまったく違うということがわかりました。それでも製菓メーカー2社は地域に密着することにこだわっており、どちらも魅力的だと感じました。

 

合同企業説明会で効率的に企業をチェック

修士1年の3月に、学内の合同企業説明会に参加し、興味の持てる企業を探すことにしました。製菓メーカーの成分分析をする研究職がある会社を発見したり、子どもに笑顔を届けられる玩具メーカーの仕事に興味を持つ自分がいたり。短時間でいろんな企業を見て回れたことで視野が広がり、自分がやりたいことをあらゆる角度で見直せたと思います。

 

合同企業説明会で気になった企業13社の個社説明会に参加後、エントリーシートも提出しました。食品メーカーは倍率が高かったのですが、就職活動で後悔もしたくなかったので、働きたいと思ったところはすべて受けました。選考がうまくいかなくても、面接など数多くこなして経験値を上げようと思ったんです。

 

エントリーシートで特に注力したのは、企業に合わせて掘り下げた内容を書くこと。経営理念に共感した会社がある場合、そこに自分の思いを重ねられるようなエピソードを選び、「ガッツがある人を求める」という場合には、ボランティア活動で頑張ったエピソードを書きました。イラストや写真を貼るなどの工夫もしましたね。

 

この時は、公務員試験の勉強をしていたころ、e-ラーニングの予備校やハローワークの若者就職支援センターを活用し、履歴書の書き方や面接対策をしていたことが役に立ちました。そのおかげもあってか、書類で落ちることはありませんでしたし、面接では「結論から話し、端的に伝えること」を実践できました。また、入室時の第一印象も大切だと思い、最初にハキハキと「よろしくお願いします」と言いながら、笑顔で面接担当者全員の顔を見ることも心がけました。そして、「とにかく対話を楽しもう」を大前提にしたことで、自分も緊張しなくなりました。

 

面接のピークは修士2年の3月から5月。13社同時に進む中、新潟と東京を往復する日々はかなりハードでした。6月上旬、新潟県内の酒造メーカーと、成分分析を行う研究所で準公務員として内定を得ました。研究所の仕事は準公務員にあたるので魅力的でしたが、積雪の多い地域のために通勤に不安がありましたね。
一方、酒造メーカーはとにかく社員さんの感じがよく、社内の雰囲気がよかったんです。女性も長く働いている点や海外展開で日本の酒文化を広めている点などにも大きな魅力を感じました。地元の経済に貢献し、地域の企業との連携や地元のサッカーチームに協賛もしていて、そこもまた魅力的でした。

 

インターンシップに参加した製菓メーカーの選考も進んでいましたが、本社のある地域が自分の生活圏から遠いなどの問題点があり、考慮した結果6月の段階で選考を辞退し、酒造メーカーで働く道を選択しました。

 

気になる企業をすべて受け、新潟と東京の往復を続ける中で、「こんなに忙しくて大丈夫なのだろうか」と思ったこともありました。けれど、納得いくまでやり切ったことで後悔のない選択ができたと思います。

 

就職活動で大変だったこと・学んだこと

唯一後悔しているのは、集団面接の練習をしていなかったこと。志望度が高い企業の面接で、たくさんの学生と並ぶ緊張の中、焦ってしまってうまく答えることができなかったんです。インターンシップにも参加していた企業で、人事担当者ともたくさん話せて仲良くなれたと思っていたので、一次面接で落ちてしまったのはショックでしたね。
その時、大事なのはどんな質問が来ても切り返せる「柔軟な思考」と、空気に飲まれずに「自分の思いをしっかり伝えること」だと思いました。そのためには、ある程度のことは想定し、練習しておく必要があると思います。

 

就活スケジュール

修士1年 1月
インターンシップに応募
食品業界を志望。まずは食品メーカーのインターンシップに応募。
修士1年 2月
3社のインターンシップに参加
製菓メーカー2社と、新聞社1社のインターンシップに参加。すべて短期のものだったが、いろんな仕事があることや、企業による経営方針の違いなどを実感できた。
修士1年 3月
合同企業説明会に参加
合同企業説明会に3回参加。興味の持てる企業のブース21社で説明を聞き、食品業界以外でも興味を持てる企業が見つかった。この後、気になった企業13社すべての個社説明会に参加。
修士1年 4月
エントリーシートの作成と面接対策
公務員試験に挑戦した時期に学んだ履歴書の注意点を基に、しっかり時間をかけてエントリーシートを作成。子どもに科学の楽しさを教えるサークルで、子ども向けテキストを作成した経験を生かし、イラストや写真も添えて伝わるものを目指した。その結果、13社すべての書類選考を通過。
修士2年 6月
内々定
13社の選考に進み、6月に2社の内定を得る。仕事内容の面白さや事業内容への共感を大切にし、総合的に考慮した結果、酒造メーカーの内々定を受け、活動を終了。

 

 取材・文/上野真理子 撮影/鈴木慶子

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