「もう就活したくない!」就活のつらい気持ちを和らげる処方箋

就活では、うまくいかないもどかしさや、スケジュール管理の大変さ、周りと比較して感じる焦りなどさまざまな理由から「もう就活したくない!」と感じてしまうこともあるでしょう。企業に就職する以外の道もたくさんありますが、就活がつらいからといって「就活したくない」と選択肢を狭めてしまってはもったいない。

そこで、実際に多くの学生にキャリアの選択肢を提案してきたキャリアアドバイザーに、自分らしい進路の探し方について聞きました。

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リクナビ就職エージェント・三好夏帆子さん
△リクナビ就職エージェント キャリアアドバイザー・三好夏帆子さん

「就活したくない」と思ったことがある人はどのくらい?社会人にアンケート

まずは、「就活したくない」と思ったことがある人は実際どれくらいいるのかを調べたアンケート結果を紹介します。
就活生の多くは、日々さまざまなプレッシャー、不安や焦りを抱えています。実際に就活を経験して社会人1~5年目を迎えた先輩たちに聞くと、約7割が「もう就活なんてしたくない!」と思ったことがあると答えました。

■就職活動(就活)をしたくないと感じたことはありましたか?(n=200)

就職活動(就活)をしたくないと感じたことはありましたか?アンケート結果(円グラフ)

では実際に、「就活をしたくない」と感じたのはどんな時だったのでしょう。具体的な声をいくつか紹介します。

●面接で人より劣った受け答えをした時や、説明会でハキハキしゃべる人がいた時。劣等感を感じ、そのたびにやめたいと思っていた(大学4年生)

●周りが続々とSNSで内定報告をする中、1つも内定が決まらなかった時(大学4年生)

●最終面接でうまくいったのに落ちた時。あとちょっとだったのにと思った(大学院2年生)

●不採用通知ばかり受け取った時。自分が社会人になれるのかどうか、とても不安になった(社会人5年目/食品業界)

●しっかり準備して遠くまで面接を受けに行ったのに、結果が伴わなかった時。何がいけなかったのかわからず落ち込んだ(大学4年生)

●履歴書を書いている時。大学生活でもっといろんな体験をしておけば良かったと後悔した(大学4年生)

●大学院進学と迷っていた時期に、画一的な就活に嫌気が差した(大学4年生)

●活動の中で、理想と現実のギャップを感じてしまった時(社会人1年目/百貨店)

●勉強との両立が苦しかったのと、採用試験の勉強も難しかったので、心が折れそうになった(専門学校2年生)

●人であふれ返った満員電車に揺られながら、出勤なんてごめんだと思った(大学4年生)

●自分が将来何をやりたいのかわからず悩んだ(大学4年生)

先輩たちのコメントを見ると、「周りと比べて落ち込んでしまう」「不採用が続き自信をなくしてしまう」といった声が見られました。就活をする中で、何がやりたいのかわからなくなる、という不安を感じたという先輩もいました。

社会人になる道には、企業に勤める以外の選択肢ももちろんあります。「就活に疲れてしまった」と思ったら、ほかにどんな選択肢があるのか考えてみるのも一つ。就活せずに仕事に就く場合どんなケースがあるのか、仕事探しのプロに聞いてみましょう。

どうしても就活したくない…就活以外の選択肢ってあるの?

就活は嫌だけど、何らかの方法で働きたい!そう思う人にはどんな選択肢があるのでしょう。多くの学生の悩みに寄り添ってきたキャリアアドバイザー・三好夏帆子さんに聞きました。

リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー・三好夏帆子さんプロフィール 三好夏帆子リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。主に理系学生を担当。学生それぞれの「その人らしさ」を何より大切にし、社会に出ることが少しでも楽しみになってもらえるように、そして「その人らしく働ける仕事」に出会えるよう、就職活動に悩んでいる学生と日々個別に面談を行い、その人の希望や適性に合う求人情報を紹介しながら、数多くの学生の就職活動を支援している。趣味はおいしいコーヒーを飲むことと、淹(い)れること。

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どうしても就活したくない場合の選択肢とは?

就活をしない道として考えられるのは、「大学院や専門学校への進学」「勉強を続け会計士や弁護士などの専門職に就く」「スキルを生かしてフリーランスとして独立」「起業」「家業を継ぐ」などがあります。

ほかに、実際に相談に来たケースとして「芸能の道に進みたい」「伝統工芸の職人として修業します」といった人もいたそう。また、クリエーティブな職種やエンジニア志望の場合、「学生時代にアルバイトをしていた会社にそのまま就職する」という学生も少なくないようです。

「やりたいことが明確であれば、その道に進むことを全力で応援します」と話す三好さん。ただ、その「やりたいこと」にどう行きついたのかが重要だと言います。ほかの選択肢を検討せずに「これしかない!」と決めている場合、自ら可能性を狭めている可能性があるからです。

就職をした後で「やりたいこと」を追求しても遅くはない

リクナビ就職エージェント・キャリアアドバイザー・三好夏帆子さん写真

(以下、三好さん)大学院や専門学校に進む場合、その後の就職活動では「なぜその進路を選んだのか」「どんなことを勉強してきたのか」を、大学卒業時よりさらに具体的に聞かれます。「こういうことを研究したい」「こういうスキルをつけるために勉強したい」という明確な意志があるかどうかを、あらためて自問してみるといいでしょう。

フリーランスでの働き方を志望する場合は、スキルや人脈を生かして仕事を取ってくる必要があるため、一人で勝負できる程度のスキルがあるかどうか、自力でスキルを得る覚悟があるかどうかが大切です。

また、「やりたいことがわからないので、とりあえずフリーターになる」という選択肢を考えている場合は、不安定な年収、長期的な展望を描くのが難しい、社会的信頼性が得られにくいというシビアな現実も見た上で、なぜ「就職」ではなくて「フリーター」なのかを考えてみましょう。自分がやりたいこと・やりたくないことが見えてくるかもしれません。

「起業したい」「フリーで働きたい」などやりたいことが明確であったとしても、就活を経験し、一度企業に所属した上で、自分の行きたい道に進むのも一つの方法です。ビジネススキルや人脈を得た上で独立した方が、かえって近道になることもあるかもしれません。

就活したくなくない、そう感じたタイミングを振り返るのも有効

就職以外の選択肢には不安があるけれど、就活に気持ちが乗らない…。そんな方は、なぜ就活したくないのか、どのタイミングで動けなくなってしまったのかを振り返ってみましょう。

リクナビ就職エージェント・キャリアアドバイザー・三好夏帆子さん写真

就活したくないケース1.業界や職種の幅を狭めてしまい、八方ふさがりになっている

「この業界のこの仕事しかしたくない」と限られた数社しか受けていなかったり、「売り手市場だから採用されるはず」と人気業界・企業のみにエントリーしたりして、すべて落ちてしまい自信を失うケースはよくあります。

そんなときは、やりたい仕事の要素を分解していきましょう。要素が整理できれば「この業界じゃなくてもいいか」「あの企業じゃなくても、やりたい仕事に出会えそう」と選択肢が増えていきます。興味のある企業を自分で見つけられなければ、合同説明会や大学が開催する業界説明会などに参加するのがオススメ。知らなかった業界、企業に“偶然出会う”ことで視野が広がるきっかけになります。

インターネットの情報検索は、興味・関心のあるキーワードからしか広がらないので、思い切って、さまざまな情報が集まる“場”に行って刺激をもらってみては。

就活したくないケース2.自己を客観視できておらず、就活がうまくいかない理由がわからない

「面接でうまくいったのに落ちてしまった」という場合、ダメージが大きく、自信を失って動けなくなることがあります。うまく話せたし会話も盛り上がった、と思っている場合でも、無意識の行動が、企業側に違う印象を与えているかもしれません。

そんなときは、家族や友人、社会人の先輩などに、模擬面接をしてもらうのも一つの方法です。目が泳いでしまったり身ぶり手ぶりが多すぎたり、自分では気づかない振る舞いがあるのかも。客観的に見てもらい、一つひとつ直していって面接がうまく通るようになると、また自信が生まれ、就活に前向きになれるかもしれません。

就活したくないケース3.自己評価の低さや劣等感から自信を失い、一歩踏み出せない

「自己PRできることがない」「学生時代に何もしてこなかった」などと、自己評価が低く、行動する前から自信が持てていないケースも少なくありません。また、説明会や面接で周りの「すごそうな学生」を前に萎縮してしまったり、SNS上での友人たちの就活成功レポート、内定報告を目にして落ち込んでしまったり、就活生はさまざまなプレッシャーで押しつぶされそうになっています。

自分では「当たり前にやっていること」でも、人から見ればすごいことはたくさんあります。家族や友人、大学の先輩などに他己分析をしてもらうことで、自分自身の魅力を見つけることができるかもしれません。身近な存在には話しにくいのであれば、キャリアアドバイザーなどのプロに相談するのもオススメです。

就活に正解はない。後悔しない選択を

「どうして就活したくないのか」「いつからしたくなくなったのか」を書き出し、嫌な理由を整理することで、自分にとっての優先順位が見えてくるかもしれません。

就活に正解はありません。ただ、就活は一時期にさまざまな業界や企業を見る貴重な機会であり、これから出ていく社会を知れる学びの場にもなります。より多くの情報に触れた上で、自分なりの道を決められれば納得感がありますし、今後、仕事で大きな壁にぶつかったときに踏ん張る土台となってくれるはずです。

【調査概要】
調査期間:2018年8月7日~8月9日
調査サンプル:内定者・社会人200人(専門学校生・大学生・大学院生100人、1~5年目の社会人100人)
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

取材・文/田中瑠子
撮影/刑部友康


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記事作成日:2018年9月26日 記事更新日:2024年1月24日

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