【上海編】中国で実感する、新興国市場で仕事をする醍醐味

Reported by GT2000 Shanghai
中国・上海にある日系企業の現地法人で営業を担当。仕事のかたわら上海にある大学のビジネススクールにも通っている。現地での楽しみは、フランス租界など、上海の街を散歩すること。

デモの嵐が吹き荒れる中、新しい顧客から信頼を獲得

こんにちは、GT2000 Shanghaiです。今回は、新興国市場で仕事をする醍醐味(だいごみ)を感じた出来事について紹介します。

 

2012年9月、超大手企業と進めていた大型プロジェクトが、さまざまな事情が重なって中止に追い込まれそうになりました。折しも、当時は尖閣諸島の領有権を巡って日中間に緊張が走り、各地で反日デモの嵐が吹き荒れていた時。そんな中、私は代替案を携えて一人で客先に乗り込み、トップと1対1で面談し、プロジェクト再開にこぎつけたのです。代替案は、相手にとっては設計を一からやり直し、開発費用も追加でかかる大きな変更を求められるもの。しかし、実現できれば相手先企業にとっても大きなメリットがあります。私ができるのは、プロジェクトが頓挫(とんざ)しそうになって困っている同社のトップに誠意を尽くして力になること。そんな思いでプロジェクトの意義を説明したところ、納得してもらうことができたのです。

 

それ以来、同社のトップは非常に敬意を持って私に接してくれるようになりました。後日、日本の役員の前で「担当がGT2000 Shanghaiでなければ、あなた方の会社とは付き合わない」と言ってくれた時はうれしかったですね。それまでも敬意を持って接してもらわなかったことはありませんが、ただの一取引先としてしか見られていませんでした。困っていた時に私が手を差し伸べたことが評価されたのだと思います。また、反日デモの嵐の中一人で乗り込んできた日本人に、「このプロジェクトの存続のことを本気で考えてくれている」と意気に感じてくれたのかもしれません。

 

このような逆境にさらされながらも新規開拓に携わることができるのが、中国のような新興国市場で仕事をする醍醐味だと思います。ある程度開拓され尽くした日本市場や欧米市場では味わえないことではないでしょうか。

 

ちなみに、反日デモが頻繁に行われていた時は、外で日本語をしゃべらないようにしていました。中国の人々は、日本に対して「経済大国」、「高い工業生産力」、「マナーの良さ」などの肯定的な評価も持っていますが、根底に反日感情を抱えている場合があります。この感情は簡単に取り除けるものではないので、一定の配慮が必要です。ビジネスを行う上では、領土問題などの政治的話題については、「政治のことはよくわからない」とでもして、自分の考えを述べることは避けた方が賢明です。

 

新興国で働く難しさもある

一方で、中国で働く上でリスクを感じる点もあります。それは、生活環境です。

 

上海は世界有数の国際都市だけあって、必要な物資は何でも手に入る便利さがあります。その一方で、中国全土では、子どもが誘拐され、人身売買が行われている事実も。また、PM2.5に代表される大気汚染に加えて、水質汚染や土壌汚染、食品の安全性の低さなども報道されている通り深刻なレベルにあり、13億人の人口を維持できない生態系の崩壊が起きています。これらのことから、生活するだけで大変なリスクがあると感じています。

 

また、近年、急激に物価が上昇していて、諸外国と比較しても物価は高いと思います。医療サービスなども追いついておらず、良いサービスを受けるにはかなりの費用が必要です。

 

もちろん、会社はこれらのリスクを考慮して相応の額の駐在手当を支給してくれていますが、趣味のジョギングをするにもPM2.5の発生状況を気にしなければならないなど、日々生活する中で不便さを感じることは少なくありません。

 

次回は、海外で成功する上で必要なスキルなどについてお話しします。

 

 

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高級スーパーの品ぞろえやレイアウトは、日本と何ら変わらない。野菜は、厳格にチェックされたものだけが販売されている。が、30分以上水に浸してから調理するようにしている。

 

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同じく高級スーパーに入っている文具店。日本と変わらない、おしゃれな文具がそろっている。

 

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国際都市だけあって、日本風居酒屋も豊富。メニューは日本の居酒屋と変わらない。

 

構成/浅田夕香

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