【シンガポール編】日系サービス業進出で便利なシンガポール・ライフ

Reported by ベコ
シンガポールにある日系メーカーの営業拠点に勤務している。休日の楽しみは、シンガポール川沿いの倉庫跡地を再開発した観光スポット「クラークキー」のカフェで昼間からビールを飲むこと。

日本にいるのと変わらないサービスが受けられる

こんにちは。ベコです。今回は、シンガポールでの暮らしについてお話しします。

前回、公共交通機関の料金が日本と比べて安いことをお話ししましたが、その一方で、ここでは日本の食材やアルコール類の価格が高いように思います。例えば、日本のスーパーや百貨店でしか買えない生食用の卵は6個で400円。レストランなどで頼む生ビールも1杯800円と、現地の物価が安い分、特に高く感じます。こちらでもなるべく和食を味わいたいのですが、このように食材の価格が高いことから、野菜などは、なるべく現地のものを使うようにしています。

とはいえ、我慢ばかりしているとストレスがたまってしまうので、たまには日本食を食べに行くこともあります。日本食は、日本人だけでなくローカルの人々にも人気があり、シンガポールには、ラーメン店や寿司店など、多くの日本の飲食チェーンが出店しています。進出しているのは、飲食店だけではありません。百貨店、衣料品店、書店と、かなりバラエティに富む店舗がそろっています。そのおかげで週末は、最寄駅の隣駅の伊勢丹で食料品の買い出しをし、一風堂でラーメンを食べ、紀伊國屋書店で文庫本を買い、ユニクロでTシャツを購入するといった過ごし方も可能になっています。ユニクロは、日本の四季に合わせた製品を売っていて、常夏のシンガポールでも、ダウンジャケットや長袖が売り場に並んでいます。四季の移り変わりが感じられて、日本人としてはうれしくなりますね。

駐在生活が長い先輩によれば、これほどまでに日系のサービスが充実したのは、ここ数年のことのようです。なにしろ、以前は日本食レストランが国内に3軒程度しかなかったそうですから。シンガポール自体が、現在、未曽有の建設ラッシュであり、地下鉄やショッピングモール、ホテルなどが次々と完成しているという背景もあるのでしょう。次々に新しい施設ができることで、駐在員としての暮らしもかなり便利になりました。私が住んでいるのは、都市部から少し離れた郊外エリアですが、近くに伊勢丹の新規店舗がオープンしたおかげで、今は近場ですべて済ませられるようになりました。

社員食堂にはイスラム教徒用メニューも

平日の朝食と昼食は会社の社員食堂で取り、夕食は家で食べています。社員食堂はカフェテリア方式で、Muslim(イスラム教徒)用か、Non-Muslim(イスラム教徒ではない人)用のいずれかが選べるようになっていて、食器やトレイも区別されています。どちらのメニューを選んでもいいことになっているのですが、私はNon-Muslimの方を選ぶことが多いように思います。休日は、昼か夜のどちらかは外食ですね。子どものリクエストに応えて日本食レストランに行ったり、ローカルフードを食べに行ったりしています。家での食事は和食が基本です。

職場へは、会社のバスに乗って行きます。会社の手配したバスが、住んでいるコンドミニアムの近くの公共バス停に来てくれるのです。ところがこのバスが曲者(くせもの)で、来なかったり、大幅に遅れたりすることもしばしば。そんな場合でも、事前に連絡が来たりすることはないので、「遅いな」というときは、自分より前のバス停を利用する人に連絡を取ります。バスが来ないとわかれば、タクシーを乗り合いで利用して、タクシー代を会社に請求するのです。

次回は、日本人駐在員の役割などについてお話ししたいと思います。

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自宅近所のスーパーにも日本食コーナーが。のり、みそ、ドレッシングなどが充実。

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カフェテリア形式の社員食堂。左から、目玉焼き、2種類のホッケンミー(シンガポール版焼きそば)、ビーフンの順に並んでいる。

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社員食堂で麺を食べるときは、トッピングとしてつゆで煮込んだ油揚げをつゆごと載せることも。和食と現地の料理の両方が味わえる。

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会社が通勤用に手配しているバスも、このような一見、観光バスらしいタイプの車両だ。

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子どものいる家では、落下防止のために、必ず窓にこのような鉄格子がはめられている。

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動物園の象には、エサをあげるのはもちろんのこと、希望すれば背中に乗ることもできる。

構成/日笠由紀

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