【ハンガリー編】決して特別な働き方ではなくなる海外駐在

Reported by YOU
日系企業から、ハンガリーの首都ブダペストにある現地事務所に出向中。現地での楽しみは、連休の際、ヨーロッパ各国へ旅行に行くこと。

シャドーイングで英語力が向上した

こんにちは。YOUです。今回は、私のブダペストでの生活についてお話しします。

 

私の場合、社会人として働き始めた当初は、海外で働きたいという強い希望はなかったのですが、仕事で英語を使っているうちに、「海外で仕事をしてみるのも良いかもしれないな」と考え始めるようになりました。海外駐在には英語力が必須なので、そのころから、TOEIC(R)テストを受けるなど、英語力を向上させる努力をスタートしましたね。会社の研修を受けたり、音読などの自己学習を通じて、特に「話す」「書く」といった英語のアウトプット力を継続的に鍛えたりもしました。その甲斐(かい)もあって、赴任前のTOEIC(R)テストのスコアは900点前後になりました。

 

特に効果があったのが、会社の研修で教わった「シャドーイング」。耳から聴いた英文を、後に続いてそのまま小声で口に出して復唱する練習が非常に効果的でした。『究極の英語学習法K/H System』というテキストは、入門編や実践編など、レベルに応じた教材があり、繰り返しこなすだけでも十分、力がつきましたね。

 

赴任後は、特に英語学習として続けているものはありませんが、英語でコミュニケーションする機会自体は、日本にいた時よりも格段に増えているので、それなりに上達しているのではないかと思います。特に外国人とコミュニケーションをとることに慣れたおかげで、実践力は高められたのではないでしょうか。

 

なお、ブダペストに住む限り、英語さえ話せれば困ることはありません。ハンガリーでは、40代以下の世代であれば、義務教育として英語を習っているので、大体英語が話せるからです。ハンガリー語が必要になるのは、市場に買い物に行くときぐらいでしょうか。それも、肉を買うときのグラム数、野菜の数量といった数字だけで事が足ります。私も妻も、ハンガリー語の基本的なあいさつと数字だけは押さえていますが、市場以外では使う機会があまりありません。

 

日本代表になったつもりで働く

海外駐在を通じて得たものとしては、言葉の面も含めた「なんとかなる」という根拠のない自信が挙げられるでしょうか。オフィスでは日本人は私一人なので、当然、文化の違いや言葉の違いでコミュニケーションがスムーズにいかないこともありますが、お互いに意を尽くして話せば何とか理解し合えるということが、だんだんわかってきました。本で読んだり頭で理解しているだけではなく、実際に自分で経験したことで、実感として身につけられたことが何よりもの収穫だと思います。

 

日本とヨーロッパとの違いも、よりリアルに実感することができましたね。日本には、相手を思いやることを優先して理解し合う文化があり、ヨーロッパには、お互いの主張をぶつけることで理解し合うという文化がある。どちらの良さも身をもって知ることができました。

 

赴任先がハンガリーで良かったと思うのは、まったく縁のなかったハンガリーという国で働くことで、日本人としての自分を客観的に見つめられたこと。なにしろ赴任が決まった時は、「ハンガリーってどこにあるんだっけ!?」からのスタートでしたから…。ヨーロッパの世界地図を見ると、ヨーロッパが真ん中に位置していて、日本は東の端っこ。経済大国であることや、「サムライ」「日本食」といったキーワードでこそ知られているものの、彼らの日本に対する知識や関心は、それほど高くはありません。ハンガリーの人々が実におおらかで、外国人に対する偏見などを持たないおかげで、日本人としてこの国で嫌な思いをしたことなどは一度もありませんが、同時に、日本が世界において際立ったアイデンティティを確立できていないこともつくづく感じます。それだからこそ、ハンガリーで仕事をするからには、自分が日本代表になったような気持ちで頑張ることで、周囲の同僚たちにも日本の存在感を示していきたいと思っています。

 

インターネットや交通手段が発達し、海外との国境はどんどん低くなっていることを考えると、これからの時代は、海外で働くこと、あるいは日本にいても海外とつながりながら働くことが当たり前になると思います。海外で仕事をすることは、決して特別なことではなくなるのです。したがって、皆さんが好むと好まざるとにかかわらず、何かしらの形で海外とかかわり合いながら仕事をすることになるでしょう。「海外になんて行きたくない!」と言っていても、海外に出ざるをえなくなるかもしれません。どんな業種・職種に就く場合でも、そうした心づもりはしておいた方が良いように思います。

 

そのための準備として、海外で働きたいという人は、「なぜ海外で仕事がしたいのか」、もっと言うと「自分がどんな仕事をしたいのか、どんなことをしたときに自分が充実感・幸福感を感じられるか」をじっくり考えて、自分と向き合うことが大事だと思います。そこで自分自身について深く理解ができれば、多少つらいことがあったとしても、楽しみながら乗り越えられるのではないでしょうか。このとき、掘り下げ方が浅いと、「こんなはずじゃなかった」となってしまいがち。中には、「僕はこんなところではやっていけません」と投げやりな気持ちになってしまう人もいるようです。日本との文化の違い、やり方の違いに遭遇しても、そのギャップを楽しめるような、ストレス耐性の高さも必要になると思います。

 

そして、ヨーロッパは、自らが主張し、相手を説得する文化なので、「あなたはなぜそう考えるのか」「あなたはどうしたいのか」ということが常に問われます。「自分はこう考える」「自分はこうしたい」という自分の意思を常に主張できるように訓練しておくと、海外でも決して臆せずに渡り合うことができるでしょう。

 

 

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セーチェーニ鎖橋には、「ブダ」地区と「ペスト」地区を結ぶ重要な役割も。「鎖橋」の由来は、「チェーンで吊られているから」「ライトアップされたときの電球が鎖状に連なるから」などと諸説がある。

 

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ブダペスト中心地「アラニ・ヤーノシュ通り」のプレート。「utca」は「通り」を意味するハンガリー語。

 

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正面に見えているのが、ブダペストのランドマークである聖イシュトバーン大聖堂。この「ズリーニ通り」は、大聖堂とドナウ川を結ぶ、いわば「参道」のようなもの。

 

構成/日笠由紀

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