ガクチカで学業(勉強・資格・留学)をアピールする方法【例文8つ】

学業として勉強・資格・留学などを基にしたガクチカ(学生時代に力を入れたこと)は、伝え方次第で魅力的な差別化ができます。本記事では、学業を生かしたガクチカの「考え方・伝え方」について、リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが解説します。

※今すぐ「学業のガクチカ例文」を知りたいという方は、こちらのリンクから本記事の該当箇所へジャンプ移動してください。

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学業も「ガクチカ」にしてOK。ただし差別化が大切

「学生が勉強するのは当たり前」という考えからか、学業をガクチカにするのはダメだろうと悩む就活生は少なくありません。しかし、結論から伝えると、学業もガクチカにしてOK。何の問題もありません。

企業にとっても、新たな知識やスキルの習得のための学習意欲は、入社後の成長にもかかわる大切な部分なので、学業のガクチカは好意的に受け止められるでしょう。

学生にとっても学業は、「真面目に取り組んだ」「優秀な成績を収めた」などのエピソードを通して、学び続ける力や、継続的に物事に取り組める根気強さなどをアピールできるので、ガクチカにしやすいテーマと言えるでしょう。

学業のガクチカで差別化が大切と言われる理由

学業は企業にとっても学生にとっても、魅力的なガクチカテーマの一つです。

一方で、学業をガクチカにする就活生の多くが、成績や結果だけのアピールになったり、計画性や忍耐力など勉強から想起しやすいアピール内容にとどまったりしがちなことも事実。

「また同じ内容だな」と採用担当者に思われないためにも、学業をガクチカにする際は、ほかの就活生とどう差別化するかを考えておくと良いでしょう。

学業のガクチカを差別化するポイントは、成績ではなく「プロセス」

企業が「ガクチカ」で知りたいことはGPA(成績評価)などの成果ではない

まず前提として、企業がガクチカを通して確認したいのは「モチベーションの源泉や人柄、価値観などが自社とマッチしているか」です。決して、GPAや難関資格の取得実績などが知りたいわけではありません。

具体的に工夫したプロセスが差別化につながる

学業の差別化ポイントは、成績ではなくプロセスにあります。自分なりに工夫したことを振り返ってみましょう。例えば、「テストでの好成績を維持するために3カ月前からテスト勉強をした」など、日常的なことでも良いのです。

自分にとっての当たり前は、周囲からすると「スゴイこと」かもしれませんし、その経験や創意工夫を求めている企業がいるかもしれません。

学業のガクチカを準備する際の考え方やポイント

(1)GPA(成績評価)が低い人も学業をガクチカにして大丈夫

GPAが低いからといって、学業をガクチカにすることをあきらめる必要はありません。

そもそもGPAは入学してから履修したすべての科目の成績を平均値で表すため、短期間で数値を上げにくいという特徴もあります。学業に対する努力は、GPAだけでは測れないことを企業も理解しているでしょう。

「自分が頑張った」と誇れることが学業面である場合は、GPAに関係なくガクチカにすると良いでしょう。

(2)なぜ取り組んだのか「価値観や頑張る原動力が伝わる」エピソードを選ぶ

学業のガクチカは、成績や結果の羅列だけで終わらないようにしましょう。

自分の価値観や頑張る原動力が伝わるように、取り組んだきっかけと合わせて、主体的に取り組んだエピソードをアピールするのがオススメです。

(3)学業のガクチカは「企業が求める人物像」と接点があるとより良い

学業のガクチカでアピールする内容は、その企業が求める力や価値観と合ったものにできると理想的です。

例えば、「継続力」を大切にする企業には地道な努力で成果を出したエピソードを、「チャレンジ精神」を重視する企業には、専門外の勉強にも積極的に取り組んだエピソードをアピールするなど、応募企業ごとに変えるのも良いでしょう。

(4)学業のガクチカは「7つの基本構成」に沿って書く

学業のガクチカは、以下の7つの基本構成に沿ってまとめると、企業の採用担当者にもわかりやすく魅力的な内容になります。

ガクチカの基本構成

※ガクチカの詳細な書き方とポイントは、こちらの記事を参照ください。

ガクチカの基本構成まとめ

基本構成 学業をガクチカとして書くときの例
1:結論・取り組んだこと 学校の勉強
2:きっかけ・背景 兄弟が多いので親の経済的な負担を減らしたい
3:設定したゴール 特待生として授業料免除を受ける
4:体制・役割 (一人で取り組んだ場合は書かなくてもOK)
5:こだわったこと 徹底した時間管理
・毎日3時間の予習復習
・教授の時間割を把握
・卒業までの効率的な履修計画を設計
6:結果・学んだこと 3年間特待生として授業料全額免除を受ける
自分を律して努力を続ける大切さを学んだ
7:学んだことをどう生かすか 目標達成にまい進したい

学業のガクチカ例文400文字:学校の勉強

特待生を維持するために「自分を律する大切さ」を学んだガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、学業です。(1:結論・取り組んだこと)

私は5人兄弟の長子です。少しでも両親の経済的な負担を減らしたいと考え、授業料免除を受けるために特待生になるべく日々勉強に取り組んでいます。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

学業の成績を維持するために工夫しているのは、時間管理を徹底することです。毎日3時間の予習復習はもちろん、授業での疑問点は当日中に解決できるように教授陣の時間割を把握、関連科目はまとめて勉強できるように入学時に卒業までの履修計画を設計しています。(5:こだわったこと)

その結果、現在のGPAは最高点4点に対して3.8点を取得しており、入学年度から3年間、特待生として授業料全額免除を維持しています。私はこの経験を通して、自分を律して努力を続ける大切さを学びました。(6:結果・学んだこと)

貴社に入社後もこの学びを生かし、目標達成のためにまい進したいです。(7:学んだことをどう生かすか)

レポートで「論理的な分析力と問題解決力」を発揮したガクチカ例文

私が学生時代に一番力を注いだのは、社会学のレポート作成です。(1:結論・取り組んだこと)

3年次、社会学の授業で、現代社会における情報格差についてのレポートを提出する課題がありました。テクノロジーの発展によって生じる新たな社会問題として興味を持ち、情報格差がどのように広がっているのか、その原因と影響の分析を目標にしました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

レポートでは、国内外の事例を比較し、経済的・地域的要因が情報格差にどう影響を与えているかを調査しました。データ分析には、教授にも確認しながら信頼できる統計資料や学術論文を採用。一目でわかりやすく伝えるため、調査結果は可能な限りグラフや図表を用いて記載しました。(5:こだわったこと)

その結果、複雑な社会問題を多角的に捉える重要性を学ぶことができました。また、英語圏の論文を原典で読むのは大変でしたが、分析力の向上につながりました。(6:結果・学んだこと)

この経験を生かし、貴社でも論理的な分析力と問題解決力を発揮し、チームに貢献していきたいです。(7:学んだことをどう生かすか)

学業のガクチカ例文400文字:資格取得

TOEICの勉強を通して「行動量を高める重要性」を学んだガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、TOEICの勉強です。(1:結論・取り組んだこと)

街頭で外国人観光客に道を聞かれた際、動揺するあまり何も答えられなかった悔しさから、「TOEICのスコアを430点から900点まで上げる」ことを目標に英語習得に取り組みました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

成果を上げるために工夫した点は、行動量を増やすために学習を日常の習慣とひも付けたことです。歯を磨くときは単語カードを確認する、帰宅したら英語のポッドキャストをかけ流す、電車の移動時間はタブレットで問題集を解くなど、毎日苦もなく取り組める内容で学習量を増やしました。(5:こだわったこと)

その結果、学習から1年間が経過した現在のスコアは840点にまで伸び、目標に着実に近づいています。私はこの経験を通して、目標達成をするためには行動量を高めることが重要だと学びました。(6:結果・学んだこと)

貴社に入社後もこの学びを生かし、圧倒的な行動量によって目標達成を実現したいです。(7:学んだことをどう生かすか)

簿記試験への取り組みで「自己管理能力や柔軟な改善力」を高めたガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、簿記資格の取得です。(1:結論・取り組んだこと)

高校時代からお金の役割や流れについて興味があり、大学1年生の時に簿記3級を取得しました。しかし、その後の就職活動を視野に入れ、より高いレベルの知識を身につけたいと考え、簿記2級取得を目標に定めました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

特に工夫した点は、「PDCAサイクル」を活用して学習計画を改善しながら進めたことです。まず、「Plan(計画)」として1日の学習内容を細かく設定しました。その後、「Do(実行)」で計画通りに進め、「Check(確認)」では週ごとに進捗や理解度を自己評価しました。理解が浅い部分に対しては、問題集を増やす、別の教材を使うなどの「Action(改善)」を行いました。(5:こだわったこと)

その結果、約6カ月間の学習で無事に簿記2級を取得することができ、自己管理能力や柔軟な改善力も高めることができました。(6:結果・学んだこと)

貴社においても、この経験を生かし、常に改善を重ねながら結果を出し続けられるよう努めたいです。(7:学んだことをどう生かすか)

学業のガクチカ例文400文字:留学

留学先でのグループワークを通して「事前準備の重要性」を学んだガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、留学先でのグループワーク準備です。(1:結論・取り組んだこと)

大学2年生の時、イギリスに交換留学に行きました。渡英当初の私はなかなか交友関係を広げられず、現状打破のために「授業での発言回数を増やそう」と毎週5人組で行うグループワークに注力。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

最もこだわったのは、語学力を補うために事前準備に力を入れることです。少しでも自信を持って発言できるように、教授に交渉して事前に課題範囲を教えてもらい、テーマを推察して必要な情報を片っ端から調べて臨む生活を1年間続けました。(5:こだわったこと)

その結果、グループワークでリーダーを務める回数が増え、留学を終えた今でも毎週オンライン上で会話をするほど親しい友人を現地でつくることにも成功。私はこの経験を通して、困難な状況を改善するためには、綿密な事前準備が必要不可欠だと学びました。(6:結果・学んだこと)

入社後もこの学びを生かして、事前の情報収集や準備を怠らずに仕事に取り組み、成果を出したいです。(7:学んだことをどう生かすか)

留学先でのインターンシップを通して「柔軟な対応力と継続的な学びの大切さ」を学んだガクチカ例文

学生時代に力を入れたことは、留学先でのインターンシップです。(1:結論・取り組んだこと)

留学先の◯◯大学を通じて、現地のデザイン事務所で広告やパッケージデザインを手掛ける短期インターンシップに参加しました。特に現地のデザイン文化や仕事の進め方を学びたいと考え、挑戦しました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール)

私の主な役割は、デザインソフトを使った簡単な修正作業や、既存プロジェクトのアイデア出しの補助を行うことでした。(4:体制・役割)

最初は、現地のデザイン文化や英語の専門用語に苦労しましたが、同僚の助けを得ながら徹底的にコミュニケーションを取ることで、徐々に業務に適応できるようになりました。(5:こだわったこと)

その結果、私が提案したアイデアの一部がチームで採用され、プロジェクトに反映されました。この経験を通じ、異文化環境において柔軟な対応力と継続的な学びの姿勢が大切であることを実感しました。(6:結果・学んだこと)

今後も、これらの力を生かしてデザイン業界で貢献していきたいと考えています。(7:学んだことをどう生かすか)

学業のガクチカ例文400文字:学校外での勉強やほかとの両立

プログラミングの勉強を通して「チャレンジ精神の大切さ」を学んだガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、プログラミングの勉強です。(1:結論・取り組んだこと)

きっかけになったのは、文学部での授業です。今後は文章作成や校正など多くの仕事がAIに代替されるかもしれないと知り、自分の将来に危機感を覚えました。「AIに代替されないスキルを磨くために、まずはAIそのものを理解しよう」と目標を定めました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

勉強中に大切にしたのは、「まずはやってみる」という姿勢です。小学生が使うようなプログラミングツールを使って、わからないながらも週末は100行以上のコードを実際に書いて動かす生活を2年間続けました。(5:こだわったこと)

その結果、今では当初まったく理解できなかった専門書を読みながら、自分でアプリ開発を行えるまでに成長。私はこの経験を通して、どんなことでもまずはやってみるチャレンジ精神が未来を変えていくのだと学びました。(6:結果・学んだこと)

入社後もこの学びを生かして、どんな困難な状況でも積極的に挑戦し、成果を出していきたいです。(7:学んだことをどう生かすか)

学業とアルバイトを両立させながら「効率的な業務の成果」も上げたガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、レポート作成とアルバイトの両立です。(1:結論・取り組んだこと)

きっかけは、家計を支えながら学業成績も維持しなければと考えたことでした。カフェでのアルバイト時間を減らすことなく、レポートの評価を得るために、「時間を効率的に使い、どちらも全力で取り組む」という目標を設定しました。(2:きっかけ・背景、3:設定したゴール、4:体制・役割)

まずは日々のスケジュールを細かく管理。特に、リサーチを妥協しがちだったレポートの作成では、集中力を高めるためのタイムマネジメントを心がけました。具体的には、一定時間集中して執筆し、その後短い休憩を取るサイクルを取り入れることで、効率よく進めました。(5:こだわったこと)

その結果、提出したレポートでは高評価を得られ、アルバイトでも責任のある仕事を任せられるようになりました。この経験から、時間管理能力や両立する力が身につきました。(6:結果・学んだこと)

この学びを入社後も生かし、効率的に業務をこなしつつ、成果を上げることで貢献したいと考えています。(7:学んだことをどう生かすか)

学業の経験をうまくガクチカに生かせない…そんなときはリクナビ就職エージェントを頼ろう

「勉強や資格取得など学業をテーマにガクチカを書きたいけど、うまくまとめられない」という場合に頼りになるのが、就活のプロである就職エージェントです。

例えば、リクナビ就職エージェントでは以下のようなサポートを行っています。

専任アドバイザーがマンツーマン、かつ無料で「ガクチカ」作成をサポート

就活の専門知識に長(た)けた専任アドバイザーが就活全般をサポート。一緒にこれまでの経験を振り返って強みを整理し、ガクチカのエピソード選びや書き方もアドバイスします。

キャリアアドバイザーは「頑張った経験がない」という就活生も数多くサポートしているので、これまでの経験を聞きながら、本人でも気づけていなかった長所を引き出すのが得意。「こんなことガクチカにしていいのかな?」という迷いも受け止めます。

「ガクチカ」を基に、相性の良い企業を紹介し、選考をフォロー

ガクチカの作成サポートを通して把握した就活生の価値観や人柄、志向を基に、その人に合った企業や求人も紹介します。

紹介する企業はどんな人物を採用したいかなど、企業の採用要件をヒアリングしているので、会社ごとのエントリーシート(ES)添削や面接準備にもしっかりとサポートが可能です。

面接を通過できなかった場合にも、できる限り企業から面接評価とその理由を取得。「なぜ面接で落ちたのか」「何が足りなかったのか」を就活生にフィードバックすることを心がけているので、他社の選考に生かすこともできるでしょう。


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プロフィール 二木 舞(ふたつぎ・まい)リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。前職では営業事務を担当しており、データ作成だけではなく、営業担当に対し様々な面からサポートすることにやりがいを感じたことから、誰かのサポートをメインとする仕事に就きたいと株式会社リクルートへ中途入社。転職のキャリアアドバイザーを4年程経験した後、経験を活かし就業後のキャリアまで見据えた就職支援を行っている。

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