「ガクチカがない」就活生のために、見つけ方・作り方を解説【ガクチカ例文あり】

「ガクチカで話せることがない」「今からガクチカのエピソードを作ることはできるの?」「そもそもガクチカで何を話せばいい?」などの不安や焦りを感じている人もいるでしょう。
リクナビ就職エージェントで多くの学生の就活を支援してきたキャリアアドバイザーが「ガクチカ」の考え方・見つけ方・作り方について解説します。ガクチカの回答例文も紹介するので、自分らしい回答作成の参考にしてみましょう。

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「ガクチカで話せることがない」と感じたら、どうすればいい?

まずは、「ガクチカ」とは何か、ガクチカで話せることがない場合はどうすればいいのかを解説します。

そもそも「ガクチカ」とは?

ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」を略した言葉で、学生時代に頑張ったことや注力していたことを指します。
就活では、多くの企業がエントリーシートや面接などでガクチカについて聞く傾向があるため、志望動機や自己PRと同様に、きちんと回答できるように準備することが大事です。

ガクチカで話すエピソードとは?

ガクチカで話すエピソードでよく見られるものとしては、学業、ゼミ、部活動、サークル活動、アルバイト、ボランティア活動、留学経験などが挙げられます。また、理系の場合は、研究・実験などのエピソードを伝えるケースもあるでしょう。

ガクチカがない・思いつかない場合は、どうすればいい?

就活でガクチカを質問されることを想定し、大学1〜2年生のうちから「ガクチカを作ること」を意識して活動している学生もいるようです。一方、「学生時代に本当に頑張ったことがない」「周囲の友人と比べて、ガクチカで話せるような成果もエピソードもない」「特別な活動をしないまま、大学3年生の秋になってしまった」という人もいるでしょう。

しかし、「ガクチカがない」「本当に思いつかない」と悩んでいる場合でも、探してみれば見つかる可能性があります。悩んだり焦ったりするよりも、これまでの学生時代をしっかりと振り返り、「自分なりに頑張ったこと・続けてきたこと」などを探してみることが大事だと考えましょう。

ガクチカを通して企業が知りたいこととは?

ここでは、企業がガクチカを通して何を知りたいのか、どのようなことを確認しているのかを解説します。

何にモチベーションを感じるのか?

企業はガクチカを質問することで、「何にやりがいを感じるのか」「どのようなことをモチベーションにして物事に取り組むのか」を知りたいと考えています。
学生の皆さんの意欲や熱意の源泉、価値観、物事に取り組む姿勢などを理解した上で、「入社後に活躍・貢献できる人材か」を判断しているでしょう。
ガクチカの回答を通して「入社後の仕事に対して、どのようなやりがいやモチベーションを感じるのか」をイメージしてもらうことが大事なポイントになります。

物事にどのような姿勢で取り組んできたのか?

企業はガクチカを通して、「物事に対して、どのような目標を設定し、どのような計画をした上で、どういった行動をしたのか」を知ることで、仕事に対するアプローチ方法を確認したいと考えています。
さらに、論理的思考や主体的な行動力、情熱を持って意欲的に取り組む姿勢があるかどうかも確認しているでしょう。
ガクチカでは、自分が物事をどのように捉え、どのような取り組み方をしてきたのかを伝えることも重要と言えます。

ガクチカによって得た学びや強みは何か?

企業は、ガクチカによってどのようなことを学んだのか、どういった強みを身につけたのかも確認しています。一つの物事に取り組んだ結果、どのような気づきを得て、どういった成長を遂げたのかが知りたいと考えているでしょう。
ガクチカでは、その時に自分が考えたことや行動したことだけでなく、そこからの成長性やそこで得た強みなどについてもアピールすることが大事です。

自社の社風や求める人物像にマッチしているか?

企業はガクチカを通して、応募者の“人となり”も確認しています。学生の価値観や人間性、特性などを理解し、自社の社風や企業文化に合うか、求める人物像にマッチしているかを判断しているでしょう。

とはいえ、企業に合わせてガクチカの回答を作ればミスマッチが発生する可能性があるので、無理に合わせる必要はありません。しかし、応募企業の社風や企業文化、求める人物像などにマッチした部分がある場合は、それをアピールした方が相性の良さを伝えやすいと言えます。

自分の考えをわかりやすく伝えるコミュニケーション力があるか?

ガクチカを質問するときには、ほかの質問と同様に、「自分の考えをわかりやすく伝えるコミュニケーション力があるか」も確認しています。
仕事を円滑に進めるためには、関係者に自分の考えや状況をわかりやすく伝える力が求められるものです。そのため、学生時代に頑張ったことについて、いかにわかりやすく伝えることができるかも確認しているでしょう。

ガクチカの見つけ方

ガクチカを見つけるために、すぐにできる方法を紹介します。

自己分析で過去の経験を振り返る

過去を振り返り、学生時代の経験の中から頑張ったことや続けてきたことなどを洗い出してみましょう。小さなことでも構わないので、自分の中で努力したと思うことや、習慣的に続けてきたことなどを思い出すことがポイントです。

一つひとつの事柄について「なぜそれをやろうと思ったのか」「なぜそれを続けることができているのか」まで掘り下げ、自分の目的やモチベーションの源泉について考えてみましょう。

周囲の人に聞いてみる

学生時代に自分が頑張っていたことや、取り組んでいたことで印象的だったことなどについて、周囲の人々に聞いてみる方法もあります。自分では「ガクチカと言えるほどのことはやっていない」と思っていても、他者から見た自分の姿について知ることで、あれが頑張ったことだったと気づくケースもあります。

親しい友人や家族、学校・部活動・サークル・ゼミなどの先輩や後輩、アルバイト先・ボランティア活動・趣味の活動などでできた仲間に質問してみましょう。

パターン別のガクチカの見つけ方

「ガクチカがない」と悩んでいる人の傾向には、3つのパターンが見られます。それぞれのパターン別に、見つけ方を紹介します。

ガクチカと言えるほどの経験がないと思い込んでいる

「特別な活動を経験していない」と感じて、ガクチカがないと思い込んでいるパターンがあります。

こうした場合は、自分自身でハードルを上げている可能性があるので、趣味や友人とのかかわりなども含め、日常生活の中で自分なりに続けてきたことについて考えてみましょう。例えば、オンラインゲームが趣味の場合、「チーム対戦で仲間同士の連携をサポートする役割を続けてきた」などの経験もガクチカの一つにできます。

ガクチカになりそうな経験があっても、自信が持てない

サークル活動やアルバイトなどの課外活動を経験している場合でも、「そこまで頑張っていないからガクチカとは言えない」「特別な成果もエピソードもない」など、自信を持って話せないと感じるパターンもあります。

こうした場合は、経験したことをしっかり振り返ることが大事です。例えば、「なんとなく同じアルバイトを1年続けてきた」という場合でも、なぜそれだけ続けられたのかという理由や背景を考えてみることで、「こういう部分では頑張っていたんだな」と思えるかもしれません。

自分の経験を言語化することが苦手

自分の経験をうまく言語化できないために、「どんなことを頑張ってきたのか聞かれたら答えられない」「ガクチカとして具体的に話せることがない」というパターンもあります。

こうした場合は、同じ活動をしていた仲間に「自分が頑張っていたことは何だと思うか」を聞いてみると言語化しやすくなります。また、ガクチカとして自信を持って話せるエピソードかどうかも判断しやすくなるでしょう。

ガクチカを作る方法

これからガクチカを作る方法について、パターンごとに紹介します

今やっていることがある場合

現在、取り組んでいることに目標を設定し、そこに向かって頑張ってみれば、ガクチカで話せるエピソードにできるかもしれません。以下を参考にしてみましょう。

【活動内容別:ガクチカを作る方法の例】

  • アルバイト→自分でアルバイト先にとって役立つアイデアを考えて提案・実践する
  • 趣味のフットサル→なんらかの大会への出場や入賞を目指してチームの仲間と一緒に頑張る
  • 趣味のプログラミング→自分で役立つツールを考えて作成する
  • ゼミ→ゼミの活動で全体を取りまとめることに注力する
  • 理系の研究→ほかの学生と連携・協力して成果を挙げるなどの新しいアプローチにチャレンジする

新しいことに挑戦する場合

今やっていることが特にない場合は、ボランティアや長期インターンシップ、アルバイト、短期留学、資格取得などの新しいことに挑戦する方法もあります。また、今後の就活そのものをガクチカとして捉え、今から頑張ってみることもできます。

ただし、「ガクチカを作ること」のみを目的に活動するのではなく、なぜそれに挑戦するのかを考え、自分なりに目的意識を持つことが大事です。また、その活動を通じてどのような目標を達成したいのか意識することで、取り組み方にもより力が入るでしょう。それにより、面接でもガクチカのエピソードに自信を持って話せるようになるはずです。

理系の場合は、作るべきガクチカも変わる?

理系で研究職を目指す場合は、企業は研究内容そのものにも注目している可能性があります。こうした場合は、アルバイトなどを頑張った経験より、「自分の研究の中で頑張ったこと」を伝える方が、入社後の活躍をイメージしてもらいやすいでしょう。
また、理系の場合は、研究などのために学内で過ごす時間が多いケースもあり、課外活動を始めることが難しいと言えます。
これらを踏まえると、理系で研究職を目指したい人がこれからガクチカを作る場合は、より主体的に自分の研究に取り組むことがポイントになりそうです。「自分なりに研究手法の工夫を重ねる」「人とはまた違う独自の視点で仮説を立てることを意識する」などで、結果的に自信を持って話せるガクチカを作れるでしょう。

ガクチカの例文を参考にしよう【400文字程度の例文2選】

ガクチカの例文を紹介するので、より自分らしさを伝えるために参考にしてみましょう。

アルバイトのガクチカを伝える例文

居酒屋でのアルバイト経験を生かしたガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、個人経営の居酒屋でのアルバイトです。
せっかく人気があるにもかかわらず、混雑時には予約の電話対応が難しく、機会損失が発生していました。そこで、「スムーズに予約対応を行い、売り上げを増加させる」ことを目標にしました。
LINEを活用して予約を受けられる仕組みを店長にプレゼンすると、導入の許可が出ました。お店のLINEアカウントを作成し、自作の運用マニュアルを共有したところ、スタッフ全員がリアルタイムで予約やキャンセルの状況を把握できるようになりました。
その結果、予約対応がスムーズになり、機会損失が減少しました。また、お客さまからも「予約が簡単にできる」とリピートしていただけるようになり、売り上げも向上しました。私はこの経験から、適切なツールの導入が業務効率化に大きく貢献することを学びました。
貴社(御社)においても、この経験を生かし、業務の効率化に貢献できると考えています。

ゼミ・研究室のガクチカを伝える例文

理系研究室の経験を生かしたガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、研究室でのフィールドワークの企画実現です。
所属する研究室には実地調査がないことを残念に感じ、研究室のメンバー5人で協働して、教授や関係企業にフィールドワークを提案。私は調査地の選定と交渉を担当しました。
最もこだわったのは、研究テーマの異なる5人全員が満足する調査地の選定です。100カ所以上リストアップした中で見つけた海外の調査地は予算を超えていたため、宿泊先や移動手段を見直し、現地エージェントとも料金を交渉。共同研究中の企業に協賛金を募るなど、粘り強く各所と交渉を進めました。
その結果、今年の春に第1回の実地調査が実現。レポートをまとめて協賛企業に報告したところ、第2回の調査費用も負担いただくことが決まりました。この経験を通して私は、多少のことではあきらめずに交渉を続ける重要性を学びました。
貴社(御社)に入社後もこの学びを生かし、仕事での成果につなげたいと思います。

※「貴社」は書き言葉、「御社」は話し言葉として適切

「ガクチカがない」と悩んだら就職エージェントに相談を

「ガクチカがない」「ガクチカで何をアピールすればいいのかわからない」など、悩んだときは就職エージェントに相談するのもおすすめです。リクナビ就職エージェントでは、就職支援のプロからさまざまなアドバイスを受けられます。

自己分析やガクチカの言語化などもサポートしているので、「ガクチカが見つからない」「ガクチカに自信が持てない」という場合にも、自信を持って話せるエピソードを見つけることができるでしょう。
ガクチカに不安がある場合は、リクナビ就職エージェントに相談してみては?


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プロフィール 松井美佐紀(まつい・みさき)リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。大学では栄養学を専攻し、家業の経営に携わった後、リクルートへ入社。自身の異色な経歴から、どんなバックグラウンドの方にも無限の可能性があると信じ、未来を見据えた就活支援を大切にしている。一貫して新卒領域に従事、現在はアドバイザー育成に奮闘中。

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