就活で不採用通知が届いたとき、なぜ落ちたのか理由がわからず、「不採用の理由を知りたい」「でも、企業に不採用理由を聞いてもいいのだろうか」と悩む人もいるでしょう。
今回は、「リクナビ就職エージェント」で就活支援のプロとして学生の相談に乗っているキャリアアドバイザーが、「不採用理由を聞いてもいいの?」という疑問にお答えします。不採用理由を聞く際の注意点や、企業に送るメールの例文、書類選考や面接に落ちるよくある理由なども紹介するので、参考にしてみましょう。
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目次
就活の書類選考・面接に落ちた理由を企業に聞いてもいい?
書類選考や面接に落ちた際、その理由を企業に聞くことは可能です。
不採用になった理由を教えてもらえれば、落ちた要因を把握しやすくなり、今後の就活に役立てることもできるでしょう。不採用理由を知りたいと思った場合は、問い合わせてみるのも一つの方法です。
ただし、企業によっては不採用理由を問い合わせても教えてもらえないケースもあります。
企業が不採用理由を教えてくれない理由
不採用理由を問い合わせても教えてもらえなかった場合は、「自分の何がダメだったの?」と悩んでしまう人や、「あきらめきれない」と感じてしまう人もいるでしょう。
企業が不採用理由を教えてくれない理由としては、以下のようなものが考えられます。
1:企業には不採用理由の開示が義務付けられていないため
多くの応募者の問い合わせには対応しきれないことから、不採用理由を教えない方針を採るケースもある。
2:選考基準の流出を防止するため
学生には選考基準に影響されることなく、ありのままの姿で臨んでもらい、選考で自社に合う人材かどうか見極めたいと考えているケースもある。
3:採用担当者も不採用の理由を知らないため
最終的な採用判断は経営層が下すものであり、人事部門の採用担当者に不採用理由を伝えていないこともある。
不採用理由を聞く際の注意点【企業に送るメール例文あり】
ここでは、企業に不採用理由を聞く際に注意したい点を解説します。
いつ、どの職種に応募したのかを明確に伝える
企業には大量の応募書類が届いているので、どのタイミングでどのような選考を受けたのかを明確に伝え、把握しやすくすることが大事です。
書類選考に落ちた場合は、「いつ応募したのか」「どの職種に応募したのか」を明確に伝えましょう。面接に落ちた場合は、「面接を受けた日時」「1次面接・2次面接・最終面接などの選考段階」なども伝えると、より把握してもらいやすいでしょう。
感情的にならず、丁寧な言葉遣いを心がける
不採用の理由を聞くとき、選考に落ちたことに納得できず、感情的になってしまう人もいるかもしれません。しかし、これから社会人となることを踏まえ、ビジネスシーンにふさわしい丁寧な言葉遣いを心がけた方が自分のためになるでしょう。
また、新卒採用の時期には、採用担当者は多忙を極めているものです。忙しい中で対応をしてくれる相手に対し、配慮する気持ちを忘れないことも大事です。
電話で不採用理由を聞く場合は時間帯にも配慮する
電話で不採用理由を聞く場合は、始業前や昼休み、終業後など、業務時間外の時間帯は避けた方が無難です。相手に配慮し、なるべく業務時間内に電話することが大事ですが、始業直後や終業直前なども相手が忙しくて対応できない可能性があるでしょう。
また、メールと同様に「いつ、どの職種に応募したのか」「面接を受けた日時はいつか」などをすぐに答えられるようにしておくこともポイントです。
不採用の理由を聞くメールの例文
企業に不採用理由を聞く際のメール例文を紹介するので、参考にしてみましょう。
【件名】
採用結果に関する問い合わせ(〇〇大学 氏名)
【本文】
○○株式会社
人事部 採用ご担当 ○○様
お世話になっております。
先日、貴社の面接を受けさせていただいた○○(氏名)と申します。
このたびは選考結果のご連絡を頂き、ありがとうございます。
今回の選考結果につきまして、差し支えなければ理由をお教えいただけますでしょうか。
今後の就職活動の参考にさせていただきたいと考え、ご連絡いたしました。
お忙しいところ恐れ入りますが、お返事を頂けますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
—————————————-
○○(氏名)
メールアドレス
電話番号
—————————————-
「書類選考に落ちる」よくある不採用の理由
書類選考で不採用になる理由として、よくあるパターンを解説します。
応募書類から志望度の高さが伝わらない
応募書類に誤字脱字や空欄があったり、項目ごとに指定された文字数よりも大幅に少なく記載していたりした場合は、志望度が低いと判断される可能性があります。また、人気企業など、応募が集中する企業においては、読み込んでもらえないこともあるかもしれません。
応募書類の作成では、丁寧に作成・確認することや、相手にわかりやすく伝わる内容を意識することが大事です。
企業が求めている人物像にマッチしていない
企業は、入社後の活躍・貢献性や定着性などに期待しています。そのため、応募書類の記載内容が「企業が求めている人物像」にマッチしていない場合は、不採用になる可能性があります。
企業に合わせた回答内容を記載する必要はありませんが、自分の強みや仕事に対する価値観などの中からよりマッチしている部分をアピールすることで、選考通過の確率を高められるかもしれません。
抽象的な内容や曖昧な表現によって自分らしさが伝わっていない
抽象的な内容や曖昧な表現をすれば、自分の人物像や考え方が伝わりにくくなってしまうものです。
例えば、自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などを記載する場合は、「これまでにどのような経験をしたのか」「何を学び、どういった成長を遂げたのか」「どのような強みを発揮できるのか」などを具体的に表現し、自分らしさを伝えることがポイントになります。
また、志望動機についても、ほかの企業にも通じるような志望動機を記載するのではなく、自分の考えや価値観が伝わるような内容を意識することが大事です。
「面接に落ちる」よくある不採用の理由
面接選考で不採用になる理由として、よくあるパターンを解説します。
第一印象に違和感がある
ビジネスシーンにふさわしくない身だしなみや振る舞いなどをしている場合は、第一印象で違和感を持たれてしまったり、社会人になる心構えを懸念されたりする可能性があります。
その結果、面接のムードが盛り上がらず、うまくアピールできなくなってしまうパターンも少なくはないものです。
面接もビジネスの場の一つ一つと言えるので、それにふさわしい身だしなみや振る舞い方などを意識することも大事だと考えましょう。第一印象で好感を持たれた方が自分自身のパフォーマンスも高めやすくなるはずです。
基本的なコミュニケーションができていない
面接は、企業と自分のマッチングの場なので、面接担当者としっかりとコミュニケーションすることが重要です。
相手の質問意図とズレた内容を回答してしまえば、基本のコミュニケーションができていないと判断される可能性があります。自分がアピールしたいことだけを伝えるのではなく、相手の質問意図を理解しながらキャッチボールする意識を持つことがポイントになるでしょう。
自己分析や企業研究が足りていない
応募企業や応募職種で求められる力に対し、面接でアピールする強みや長所がズレている場合は、「自己分析が足りていない」「企業分析をしっかり行わず、イメージのみで応募している」と判断される可能性があり、ミスマッチを懸念されるかもしれません。
また、今後のキャリアビジョンと企業のキャリアパスが合致していない場合も、ミスマッチによる早期離職などを懸念されやすいでしょう。
大前提として、自己分析で過去の経験を振り返り、自分の考え方や発揮できる強み、将来目指したい姿などを深掘りしておくことが大事です。その上で、企業研究で応募職種の仕事内容やその企業で働くことの魅力、今後のキャリアなどについて理解を深めておけば、面接でアピールすべきことが見えやすくなるでしょう。
回答内容に一貫性がない
志望動機や自己PRなど、回答内容に一貫性がない場合は、説得力に欠けてしまいます。その結果、「どのような人物なのか判断することができない」「本音ではなく、企業に合わせて話しているように見えるため、ミスマッチにつながるかもしれない」などと判断される可能性があります。
面接でよく聞かれる質問を想定し、回答内容に一貫性を持たせるように意識することが大事です。
志望動機に説得力がない
志望動機に説得力がない場合は、「企業研究が足りていない」「熱意が感じられないため、採用通知を出しても他社を選ぶかもしれない」などと判断される可能性があります。
「なぜその企業を選んだのか」「その企業ならではの魅力は何か」「入社後にどのような活躍・貢献をしていきたいのか」をしっかり伝えることがポイントになります。
不採用になってもあきらめきれない!!再度チャンスをもらえることはある?
不採用通知が届いた場合は、それが覆るケースはほぼないと言えるでしょう。なぜなら、企業にはそれぞれ採用方針と採用計画があり、それに基づいて採用・不採用を決定しているからです。
志望度が高い企業の選考に落ちた場合、「あきらめきれない」「もう一度チャンスをもらえたら…」と思うのは当然のことでしょう。
しかし、志望業界や志望職種に当てはまる企業はほかにもたくさんあるはずです。「落ちた企業にどのような魅力を感じていたのか」を客観的に言語化してみれば、自分にとって魅力的だと思える企業を探しやすくなるでしょう。
落ちた企業にこだわり過ぎれば、ほかの魅力的な企業の選考を受けるチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。就活を納得して終えるためにも、今の自分の考え方にマッチする企業、納得できる企業に就職することが大事だと考えましょう。
「どうしてもあきらめきれない」という場合は、ほかの企業に入社して経験・スキルを身につけてから、落ちた企業に転職することを目指す方法もあります。人生は長いので、「新卒で第一志望群の企業に入社できなかったら終わり」というわけではありませんし、働く中でやりたい仕事や目指すキャリアが変わる可能性もあります。
落ちた理由がわからず悩んでいる場合は、就職エージェントの活用もおすすめ
「落ちた理由がわからずへこんでいる」「これ以上、不採用通知をもらうのは、メンタル的にきつい」という場合には、就職エージェントを活用するのも一つの方法です。
リクナビ就職エージェントでは、不採用になった理由や改善すべき点などを企業の採用担当者に確認できるケースもあります。
また、企業から不採用理由を教えてもらえなかった場合でも、就活支援のプロの視点で客観的なアドバイスをもらえるので、今後の改善に役立てることができるでしょう。
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現在は、エントリーキャリア領域にて若年層の就・転職の支援に従事。