顔の印象を大きく左右する髪型。中でも前髪は、表情の見え方にも影響を与えます。前髪が与える印象について、プロのスタイリストにアドバイスをいただきました。
前髪は顔の一部とも言えるので、こだわりを持っている人も多いことでしょう。
そこで、就活生3名の前髪をプロが実際に就活風にアレンジ!普段の前髪を切らずに工夫するコツも聞いてみました。
プロが教える「前髪が与える印象」とは
「髪型は、仕事に対する姿勢を表します」。そう話すのは、就活用の写真撮影を多く手掛ける、スタジオ★ディーバのゼネラルマネジャーの高木寸子(ちかこ)さん。就活で大切なポイントは、「明るい表情」「清潔感」「健康的」の3点だと言います。
「明るい表情は、コミュニケーション能力が高く、協調性がある印象を与えます。清潔感は、きちんとした印象を与え、物事の考え方や仕事の進め方もきちんとしているだろうという信頼性につながります。そして健康的であることは、仕事への意欲の高さなどを示します」
「例えば、髪がバサバサとまとまりがなかったり、顔にかかって表情がよく見えなかったりするだけで、暗い印象を与えてしまいマイナスに…。履歴書や面接で、いくら積極的な姿勢を見せても、髪型からくる印象をぬぐえなければもったいない。就活中は服装だけでなく、髪型にも気を配るようにしましょう」
では、とくに表情の印象を左右する前髪では、どのような点に気を付ければいいのでしょう。
ポイント1. おでこを見せることで、知的で自信のある印象に
「おでこを出すことは、自信の表れや知性の象徴と考えられています。おでこは広く見せたほうが表情は伝わりやすく、明るい印象になります」
ポイント2. 眉にかからない程度の前髪の長さが、目元の印象を強くする
「前髪が目や眉にかかっていると、自信がない印象を与えます。眉は“顔の窓”。前髪は眉にかからないくらい短い方が、目元の印象を強めて効果的です」
上記2つのポイントをおさえた上で「どんな自分をアピールしたいか」を考える
「例えば、おでこを見せない前髪は、可愛らしく優しい印象を与えますから、親しみやすさをアピールしたい時には前髪があると効果的です。反対におでこを出すと、大人っぽくキリッとして仕事ができる印象になります。どんな業界・職種を希望しているのかによって「見せたい自分」が違うこともあるかもしれません。どんな自分を見せたいかによって前髪の見せ方も変えてみましょう。」
次から、3名の就活生の具体的な前髪アレンジをご紹介します。
6パターンの前髪紹介!自分らしい前髪を就活流に仕上げるコツ
続いては、就活生3名の前髪を切らずにアレンジするコツを、同じく、スタジオ★ディーバのヘアメイク、横溝幸子さんに教えてもらいました。
厚めの前髪タイプ
成蹊大学4年生 Uさん
- 就活中の前髪のお悩み:
- 自分の髪質や毛量に合った前髪がわからなかった。また、ヘアスプレーなどのスタイリング剤の使い方もわからず、かと言ってヘアピンをうまく使うこともできなかったので前髪を固定するのに苦労した。
パターン1. 眉上の厚めの前髪で親しみやすい印象を
「厚めの前髪を少し分けることで、相手に親しみやすい印象を与えます。前髪をおろす時のポイントは、目にかからないようにすること。ぱっつんのように前髪が短い方は、斜めに流すとぱらぱらとまとまらなくなってしまいます。そんなときは、ヘアスプレーを前髪に軽く1~2回かけます。自然なまとまりが出て、お辞儀をしても、前髪が落ちてきません」
パターン2. 大人っぽい印象を与えたいなら、顔を縦長に見せる
「Uさんは親しみやすさに加えて、どちらかというと幼い印象を与えます。おでこを出す事で、仕事に対する責任感と信頼感を出しました。厚めの前髪でも、大人っぽい印象を与えることはできます。その場合は、前髪を根元から立たせ、斜めに流すことで、顔を縦に長く見せるようにするのがオススメ。より聡明で大人っぽい印象になります。後ろは一つにまとめたポニーテール。耳の高さにすることで、はつらつとした雰囲気になります」
シースルー前髪タイプ
武蔵大学4年生 Sさん
- 就活中の前髪のお悩み:
- きちんとした印象を与えたかったが、どんな前髪がきちんとした印象になるのかわからなかったので、自己流で前髪をなんとなく分けて選考に臨んでいた。
パターン1. 柔らかいイメージを表現
「人気のシースルー前髪は、柔らかい印象を与えます。長さのポイントは、厚めの前髪と一緒で、目にかからないようにするといいでしょう。前髪が目にかかっていると、面接などの選考中にどうしても自分自身が気になってしまうから。伸ばしかけで長さが気になる場合は、横に流すようにすると気にならなくなりますよ」
パターン2. きちんと感を出すなら、前髪の量を増やす
「シースルー前髪は柔らかい印象ですが、スーツの時には逆にルーズな印象にもなりかねません。そこでサイドの髪もなくして、より清潔感を出してみました。きちんと感を出すために、薄めだった前髪の量も増やしました。Sさんの髪は細く、ペタンとして立体感が出にくいので、前髪の根元にヘアスプレーを当てて立たせました。後ろで一つにまとめた髪は、ヘアゴムが見えないように髪をくるくると巻くと、よりきちんとした印象になるでしょう」
かきあげ前髪タイプ
成蹊大学4年生 Yさん
- 就活中の前髪のお悩み:
- 前髪が長いこともあり、就活中は前髪も入れたオールバックスタイルの一つ結びが定番。本当はハーフアップにも挑戦したかったが、長い前髪をどのようにアレンジしたらいいのかわからなかった。
パターン1. 長い前髪を斜めに流し、凛とした印象に
「前髪と後ろ髪の長さが変わらないので、前髪を斜めから流して耳にかけるだけで崩れて来ません。もしお辞儀をしたときなどに気になる場合は、耳の後ろでヘアピンなどを使って留めておくのも一案です」
パターン2. ふんわりとした前髪を作って健康的に
「Yさんは髪の量も多く、ダウンスタイルは、重たい印象になりやすいのが難点かもしれません。丸顔なので、一つにまとめると丸みがより強調されてしまいます。ハーフアップにすることで、縦長のラインを出すことで、はつらつとした機敏な印象を与えることができます。また、髪の分け目を普段とは逆にすることで自然と根元が立ち上がり、表情がより立体的で健康的な印象に。生え際がキレイに見えるようにしています」
自己イメージと合わせて前髪のアレンジをしてみよう
少し変えるだけで、まったく別人のような印象を与える前髪。自分がどんな業界を受けるのか、就きたい仕事で求められる要素は何か、どんな強みをアピールしたいのかによって、与えたい印象も変わってくるでしょう。
「きりっとシャープに見せたい」「やわらかく親しみやすい印象にしたい」など、自己イメージを改めて考えてみてはいかがでしょうか。
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取材・文/田中瑠子
撮影/スタジオ★ディーバ 山口直也
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