面接の練習をしたい就活生へのアドバイス

面接の練習をしたいけれど、「練習方法がわからない」「身近な練習相手が見つからない」と困っている人は少なくありません。本記事では、誰かを頼る方法、一人でできる方法、Web面接準備など、さまざまな面接練習法についてキャリアアドバイザーが解説します。

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面接の練習はできるだけしておきたい

面接は、選考の過程においてとても重要ポイントです。そのため、事前にしっかりと練習し、自信を持って本番に臨むことが理想的です。

面接は対面とWebを想定して練習を

就職みらい研究所が発表した『就職白書2023』によると、2023年卒の対面面接の実施率は89.0%と、2022年卒より増加しています。一方、Web面接の実施率は72.6%と、2022年卒に比べて減少しています。

2021年卒から2022年卒はWeb面接が増加傾向でしたが、2023年卒では面接の一部が対面に戻りつつあるようです。いずれにしても、Webと対面の両方を想定して練習しておいた方がいいでしょう。

参考:『就職白書2023』(就職みらい研究所)

できれば周囲の人を頼って練習を

面接は相手のいることですから、基本的には周囲の人を頼って練習することが望ましいです。練習相手としては、学校のキャリアセンターの職員、エージェントサービスのキャリアアドバイザーなど、面接のプロに依頼するのが理想的です。

そのほかにも、「参加したインターンシップ先の人事担当者に依頼してみる」「身近なOB・OGで面接担当をしている人がいたら依頼してみる」といった方法があります。また、これは1次選考を通過した人の場合ですが、2次選考までの間に面接担当者が面接のアドバイスをしてくれる企業もあるので、確認してみるといいでしょう。

お願いする際には、事前に自分が志望している業界・職種を伝えて、その業界特有の質問などを交えてもらうと、より本番に役立つ練習になります。

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一人でできる練習法

基本的には相手がいる方が面接の練習になりますが、相手を見つけるのが難しい環境であれば、一人で繰り返し練習するようにしましょう。

まずは、手軽に始められる練習として、「面接で話す内容を声に出して鏡を見ながら練習する」をしてみてください。

鏡の前で自分の姿を確認するスーツ姿の若い女性
Photo by PIXTA

そのほかにも「練習の様子を録画する」「声を録音する」などして、練習と見直しを繰り返しながら改善していくといいでしょう。面接準備動画を見て参考にするのもいいかもしれません。

以下は、面接における各フェーズでの練習ポイントです。

練習のポイント:入室編

入室時に重要なのは、笑顔で明るく元気にあいさつすることです。普段あまり大きな声を出さない人は、いわゆる腹式呼吸を意識してみるといいでしょう。

また、練習では意識しづらいですが、リラックスすることも大切です。あいさつに集中し過ぎて、面接担当者から「お座りください」と着席を促される前に座ってしまわないよう注意しましょう。

練習のポイント:面接編

面接担当者の目を見て、明るい表情(笑顔)でハキハキと話すことを心がけてください。緊張のあまり早口になることも考えられるので、録音するなどして自分の話すスピードが適切かどうかをチェックしておきましょう。

人見知りだから、恥ずかしいから、緊張してしまって…面接担当者と目を合わせることができなかった。あるいは、面接を受けているときの姿勢が悪かったという理由で、残念な結果になってしまうケースは少なくありません。目線や姿勢には、常に意識を向けてください。

練習のポイント:退室編

面接時は、面接担当者があなたの退室まで様子を見ている、もっと言えば建物を出るまで見ているかもしれず、最後まで気が抜けません。面接担当者へのお礼の言葉やお辞儀などについてもしっかり予習し、自室のドアでも構わないので、「退室し、閉める」までを練習しておきましょう。

関連記事:社会人と接する最低限のマナー 面接編

練習のポイント:Web面接編

音声の入り具合、画面に映る自分の大きさや明るさ、背景などに問題がないか事前にチェックしておきましょう。

ノートパソコンのカメラは画面上部に設置されていることが多いため、画面を見ながら話すと、どうしても伏し目がちに映ってしまいます。そうならないよう、目線は画面ではなくカメラ位置に向けるよう意識しましょう。

Web会議サービスなどのオンラインツールを使って録画し、相手側にどう見えているかを確認するのも有効です。

Web面接は、相手に表情や雰囲気が伝わりにくいので、大きい声で歯切れよく話す、笑顔をつくる、オーバー気味にうなずくことを意識して、練習しましょう。

実は面接そのものが“次につながる”練習に

ここまで面接の練習方法について述べてきましたが、実のところ、何より場慣れすることが肝心です。そのため、できるだけ多くの企業の面接に参加する、ということも有効で最適な練習方法と言えます。

「習うより慣れろ」というのは少々乱暴かもしれませんが、面接担当者の反応を繰り返し見ていくうちに、手応えを感じられるようになります。自信を持つことにもつながりますので、気になる企業があれば、できるだけ多くの企業の面接に参加しましょう。

「よく聞かれる質問」に対する練習のポイントは?

自己紹介、自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)、志望動機、逆質問は多くの企業で聞かれます。逆質問については、応募企業に関して気になることを3つぐらい用意しておくと安心です。

関連記事:【質問例あり】最終面接での逆質問は、どんな質問をすればいい?

そのほか、キャリアアドバイザーとして面接練習をサポートする際、最も注意を払っているのが志望動機です。自己紹介やガクチカは、繰り返し練習するうちに上手に伝えられるようになりますが、志望動機は少し突っ込んで質問されると、答えられなくなってしまう人が多いからです。

本番で焦ることのないよう志望動機はしっかりと深掘りし、自分の答えに一貫性があることを練習で確認しておくようにしましょう。

関連記事:面接で志望動機を伝える際のポイントとコツ


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取材・文/笠井貞子

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