社長や役員が登場することも多い最終面接。「それまでの面接とはどう違うの?」「どんな質問をされることが多いの?」と不安に感じる人も多いかもしれません。就活を経験した先輩たちは、最終面接でどんな質問をされ、それに対してどう答えたのでしょうか。アンケート結果から、具体的な質問例もご紹介していきます。
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最終面接でよく聞かれる質問は?「志望動機」は78.3%の学生が聞かれている
まずは、最終面接で聞かれるオーソドックスな質問には何があるのでしょう。先輩たちのアンケート結果によると、78.3%が志望動機を聞かれたと答えています。
■最終面接で聞かれたことのある質問をすべて教えてください。(n=300、複数回答)
ほかにも、「学生時代頑張ったこと」を聞かれた先輩は67%。「なりたい将来像・キャリアプラン」は54%、「入社意欲」は43%、「企業や事業についての理解」は31.3%という結果でした。以上の質問は多くの企業で聞かれる可能性があると捉え、準備しておきましょう。
先輩に聞いた、最終面接で答えづらかった質問は?
面接は、企業と学生が相互理解を深める場です。企業側も、短い面接時間の中で、相手のことをより理解しようと、これまで経験してきたこと、大切にしている考え方などをさまざまな質問によって深掘りしたいと考えています。
最終面接でもそれは同じ。実際に、先輩たちはどんな質問を受けたことがあるのでしょう。「これは答えづらかった…」と振り返る質問例をいくつかご紹介します。
・将来どのような社会人になりたいかを具体的な人物名を踏まえて答えてください。
→父のような、人から信頼される人情深い社会人になりたい、と答えた。
・自分が向上するために取り組んでいることは?
→子どもと多くかかわり、さまざまな対応方法を試す、と答えた。
・みんなから信頼を得るにはどうすべきか?
→コミュニケーションを重視することで、人と人をつなげる努力をし、良い成果を出す、と答えた。
・第一志望か?その理由は?
→第一志望。その企業の強みを自分のキャリアプランとうまく融合させて答えた。
・会社に入ったらどのようなシステムを構築したいか?
→答えられなかった。
・先輩と意見が対立したときにどうするか?
→先輩の意見をしっかり聞く、と答えた。
・あなたは周囲の人からどういう人と言われるか?
→「面白い人。実習でも機転を利かせた提案をすることが多かったからだと思う」という旨に加え、勉強を頑張っていたことも併せて伝えた。
・所属が決まってやっぱり合わないなと感じたらどうするか?
→そう感じたとしても真摯(しんし)に向き合ってこなしていきたい、と答えた。
・希望の勤務地は?
→内心は都心で働きたいと思っていたが、どこに配属されても自分のやるべきことは変わらない、と答えた。
・1人で仕事を完遂するとして、周りに協力を得られる状況にない場合、どう作業する?
→時間がかかっても投げ出さず仕事を終了させる、と答えた。
・自分の短所は?
→面倒くさがりやなこと。ただ、それを克服するために計画を立てるなどの対策をしている、と答えた。
・10年後の自分はどうなっているか?
→周りをまとめ、信頼されるポジションに就いている、と答えた。
・挫折、失敗の経験は?
→少し違うかもしれないが、と前置きをして、心が折れた経験を話した。
上記のほかにも「自分自身を動物に例えると?」「どんなバイトをしていたか?」「ストレスの解消法は?」「(志望する)企業の悪いところは?」「ライフプランは?」などさまざまな質問が挙げられました。その業界、企業が扱う製品によっても異なるのかもしれません。
また、具体的な内容は業界・職種によって異なるものの、過去の自分に起こったことや未来の自分についてなど、現在の自分を軸にしつつも振り返りや将来設計が必要な質問が少なからず見受けられました。
ほかに、複数の先輩が挙げていたのが「そちらから質問はありますか?」という逆質問。面接は、学生の皆さんも企業について知る貴重な機会です。聞きたいことをいくつか考えておくのは、決して無駄にならないでしょう。
聞かれてビックリ!最終面接の想定外な質問
最終面接の質問では、「え!そんなこと考えたこともなかった!」と意表を突かれた先輩も多くいます。特殊な例ではありますが、さまざまな質問の形をいくつか見ていきましょう。
・忙しい中で自分がやりたいと思っていることができないと思うが、どう取り組んでいくつもりか。
・(農学部に在籍のため)自然災害についての考察。
・研究の内容を、専門用語を使って本格的に説明してみてほしい。
・一人暮らしができると思うか?
・自分が総理大臣になったら何をするか。
・飲酒運転はなぜなくならないか。
・(応募先企業の社長に)この会社を説明してください。
「自分だったらなんて答えるだろう?」と考えながら読んだ人もいるかもしれません。
ただ、これらはあくまでも例であり、必ずしも同じような質問をされるとは限りません。
大切なのは、普段から自分のことや会社のこと、世の中の出来事などにアンテナを張っておくこと。
身の回りのことについて、「どうしてこうなっているんだろう?」と疑問を持ち考える癖をつけておくと、想定外の質問にもすっと答えられるようになるかもしれません。
最終面接(役員面接)で企業が知りたいことや事前準備の方法などについて、プロが解説している記事はこちら
【調査概要】
調査期間: 2022年9月13日~9月16日
調査サンプル:2023年3月に卒業予定の大学生、大学院生、短大生、専門学校生300人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
文/田中瑠子
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