「就職が決まらない」原因はココにあった!今すぐにできることをプロがアドバイス

これから就活を始める人にとっても、現在、真っただ中にいる人にとっても、いつ内定が取れるのかは一番気になるところ。「就職先が決まらない」「就活が終わらない」状況が続いたらどうしようと不安に思うことがあるかもしれません。

そこで、就職先が決まらない原因はどんなところにあるのか、どう克服したらいいのかを、多くの学生の自己分析や企業の応募相談、エントリーシート添削、面接対応などをサポートしているリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー・中村春咲さんに聞きました。

中村春咲さんプロフィール画像プロフィール中村春咲(なかむら・かずさ)新卒エージェントサービス キャリアアドバイザー。学生の就職相談を丹念に聞き取り、一緒に考えながら、エントリーシートの添削指導や模擬面接のアドバイスなどにも真摯(しんし)に対応。本人の希望や適性に合った企業紹介を通じて、就職支援を行っている。

決まらない理由1 自己分析と志望先がチグハグ

就活中には、エントリーシートや履歴書による書類選考、筆記試験、面接など、いくつもの関門があります。キャリアアドバイザーとして就活生をサポートをしている中村さんは、「つまずいてしまうポイントは人それぞれ違いますが、なかなか内定が出ない学生に共通する特徴は2つ。そのうちの1つが、自己分析ができていなかったり、生かせていなかったりすることです」と言います。

将来やりたいことが決まっていなくてもいい。したいことがわからない人が大半

「自己分析をしたからといって、すぐに自分のやりたいことが見つかるわけではありません。実は、『自分のしたいことがない』『やりたいことが見つからない』という悩みは多くの方から聞きます。むしろ、したいことがある人の方がまれなくらい。

でも、自分が『やっていて楽しいこと』や『できた!と喜びを感じたこと』なら、何かしらあるのではないでしょうか。自分が好きなことなら、きっと頑張れるはず。あるいは、『苦手なこと』や『自分にとってつらいこと』は何かを考えてみてもいいでしょう。

自己分析で気づいてほしいのは、『自分の好きなこと』『苦手なこと』。この2つのモノサシです」と中村さん。

自分にとって楽しいことや苦手なことが曖昧なまま就活をしていると、アピールすべき自分の良さが理解できていなかったり、好きなこととつながっていかない職種や業界を受け続けてしまったりしがちです。さらに、志望先も世間の評判や福利厚生などほかの要素でブレてしまうなど、自分の軸が持てずに、その結果、長期化してしまうことにもなりかねないのです。

決まらない理由2 活動量自体が不足している

「もう1つの原因として多いのが、就活の活動量そのものが足りないケースです。会社説明会に2~3社参加した段階で、自分が行きたいと思える会社がないと感じて、そのまま就活を中断してしまう人もいます。

アルバイトやインターンシップの経験はあったとしても、学生が企業や社会人と接する機会はそう多くはありません。そんな中で、たまたま出会った数社で判断してしまうのはもったいないことです」(中村さん)

「不採用が続いたら」と考えると尻込みしたくなるかもしれませんが、さまざまな企業と接点が持てるのが就活。特に説明会は、なんとなく興味があるかもという程度でもいいので、まずは参加してみましょう。いろいろな話を聞く中で、違うなと感じる業界や、自分の好きなこととつながる職種が見えてきたりします。
活動量不足で企業との接点が少ないまま志望先を絞り込んでしまうと、自分の良さを発揮できる企業との出会いの可能性まで狭めてしまうことになるのです。

では、内定を得るためには、どんな準備をしておくとよいのでしょうか?中村さんに聞いたポイントを紹介します。

頭を抱えて悩んでいる就活生

内定を得るための準備1 自己分析は人と話そう

「自分の好きなこと」や「これなら頑張れること」を見つけるための自己分析。しかし、やみくもに「好きなことを3つ挙げて」「自分の長所を5つ」などと言われても、そう簡単にできるものではありません。

中村さんがキャリアアドバイザーを務めるリクナビ就職エージェントでは、登録している学生の就活全般をサポートし、自己分析も幼少期からの振り返りを一緒に行うそうです。

例えば

  • 幼稚園の時はどんな子だったか?
  • 小学校の時初めてやった習い事は何でどうしてそれを選んだのか?
  • 中学校の時の部活選びは?
  • うれしかったことでも嫌だったことでも、部活で印象に残っているのはどんなこと?
  • 高校受験はどうしてそこを受けたの?

など

「面談を通して一つひとつ聞いていき、その方にとって何が大切なことなのか、判断軸を一緒に探していきます。

私が担当したAさんは、『特技も資格もないし、自己PRとして書けるようなことは何もない』と言っていたのですが、どんなことに時間を使い、これまで何にはまってきたのかをじっくり聞いてみると、『ゲーマー』として、勝つためにPDCAサイクルを回して攻略していることがわかりました。
PDCAサイクルとはビジネス用語で、品質改善などの行動プロセスのことです。計画を立て(Plan)、実行し(Do)、評価を基に(Check)、改善していく(Action)ことを繰り返して効率化や目標達成を図っていきます。

本人は謙遜していましたが、見方を変えれば、これは立派なビジネスにもつながるスキル。自己PRに盛り込むことをオススメし、そこを評価する企業とマッチングしたことで、内定につながったのです。一人で自己分析をしていると思い込みが生まれたり、周囲が『スゴイ!』と思うようなことなのに、自分では強みと思っていなかったりしがちです。家族や友人と話してみてください。私たちのようなキャリアアドバイザーもうまく活用していただけたらと思います」(中村さん)

中村春咲さんインタビューカット

内定を得るための準備2 使える情報をフルに活用して、活動量を増やそう

就職みらい研究所の『就職白書2019』によると、2019年卒の平均プレエントリー数は27.4社でした。「就活の時期や志望業界、就活を展開する地域によっても違いますが、目安としては25社ぐらいはエントリーを、また10社くらいは面接を経験してみてください。

業界や企業の風土をつかんでいくためにも、社会人のマナーや就活の場に慣れていくためにも、ある程度の数を経験してみることを、お勧めしています。私たちは登録している学生に企業を紹介していますが、私たちが紹介する企業以外にも、リクナビなどの就活ナビサイトもオススメしています。また、地域によって企業数が限られる場合は、学校のキャリアセンターに行ってみたらどう?ハローワークも訪ねてみては?とお伝えしています。地域の求人はハローワークの方が多いこともあるからです。使える情報はフルに使って、活動量を増やしていただきたいですね」(中村さん)

関連記事:就活の「エントリー」って何?プレエントリーやインターンシップエントリーとは?

内定を得るための準備3 エントリーシートは客観的な目でチェックしよう

自己分析を行い、自分の好きなことにつながる職種にアタックしているのに、書類で落とされてしまうことが多いようなら、エントリーシートなどに、自分の良さが表現しきれていない可能性があります。

「例えば、理系の大学院生のBさんの場合、エントリーシートはどんな研究をしてきたかに力点を置いた内容で、丁寧で詳細な記述でした。でも、それだけでは本人の良さは伝わりにくいと感じました。そこで、Bさんからお聞きした、研究室全体の活動をスムーズにするために作業手順の見直しや研究室のレイアウトを変更したこと、学部生の時のアルバイトの経験などについて『これは強みだと思うけれど、どう思う?』と本人に伝え、納得が得られたことを自己PRに入れてもらったのです」(中村さん)

Bさんのように、せっかくの長所やアピールポイントに本人が気づいていない場合もありますし、エントリーシートの記載が相手に伝わりにくい表現になってしまっていることもあります。できれば第三者にチェックしてもらいましょう。
「周囲に頼める人がいない場合や、エントリーシートなどを知っている人に見てもらうのは抵抗があるという場合は、本やWebの情報などを参考にして改善点を見つけてみてください」(中村さん)。

内定を得るための準備4 面接は時期に応じて自分に何が足りないかを考えよう

面接でつまずいてしまう人に見られる課題は、時期によっても異なります。
「選考真っただ中の6月に面接で落ち続けてしまうとしたら、アピールすべき内容やアピールすべき相手がズレていることが考えられます。
9~11月の就活も押しせまった時期に面接で落とされてしまうとしたら、緊張のあまり話しすぎてしまったり、『はい、そうです』『いいえ、そんなことはありません』といった短文でしか答えられていなかったり、面接そのものが苦手な場合もあるようです」(中村さん)

通常は企業側が内定に至らなかった理由を明かすことはないので、面接で不採用になっても、どこが問題だったのかわからないのが実情です。だからといって結果だけを見て落ち込んでしまい、原因がわからないまま次に進めなくなってしまうのは、避けたいもの。

「落ちた理由がわからないことは、就活を心理的につらいものにする理由の一つだと思います。手前みそになってしまいますが、リクナビ就職エージェントでは、キャリアアドバイザーが紹介した企業については、内定に至らなかった場合にはその理由を企業側から聞いて本人と共有し、次に生かすためのアドバイスをしています。これが、その後の就活に大変役に立った、という声をたくさん頂きます」(中村さん)

内定を得るためにプロと二人三脚で課題をクリアする方法もある

こうして見てみると、就活までの関門の中には、第三者による客観的な視点やアドバイスがあれば、クリアできそうなものがたくさんあることがわかります。

ですから、内定が決まらない、何をどう克服したらいいのかわからないといった悩みは、一人で抱え込んでしまわず、周囲に相談したり、アドバイスを求めるのは、非常に有効なことだと思います。そんな中の一つとして、エージェントサービスに登録して就活のプロとの二人三脚でゴールまで駆け抜ける方法もあります。

「最初にご連絡を頂く時期は人によってばらばらです。早い人は3年の10月から登録しますし、中には4年生の11月を過ぎてから登録する方もいます。相談したいタイミングが、その人にとっての『ベストタイミング』だと思いますので、私たちは一人ひとりの個性や状況に合わせて、その時点から寄り添い、サポートをしています。『就活をもうしたくない、内定が取れない、つらい』など、どんなことでも話してもらっていいのです。

就活中には、私たちと話すことさえ嫌になってしまうことがあるかもしれません。しばらく連絡が途絶えてしまうことも実際ありますが、気にせず、『もう一度相談したい』と思ったときに再コンタクトしていただけたら、うれしいのです。希望しない企業を紹介されたらもちろん断って構いません。もうサポートが不要な場合や、ほかで内定が出た場合も率直に言ってくれたら」と中村さん。

内々定がいくら早く出ても内定をどれほど多く取っても、入社するのは4月1日に1社だけ。焦ることはありません。就活は自分の長所や個性を新たに発見できるだけでなく、社会との接点を飛躍的に増やし、社会への目が養われる、得難い機会だとこともできます。せっかくの「就活」という機会を、納得のいく形で終了したいですね。

中村春咲さんインタビューカット

取材・文/中城邦子
撮影/刑部友康
編集/粟屋寛子

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「面倒くさい、自信がない、就職したくない。」
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