人事1304人に聞いた 「面接や会社説明会で交通費や宿泊費を支給することはある?」【人事のホンネ】

インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムや採用選考に関する人事のホンネを聞いてみる企画。今回のテーマは、「面接や会社説明会で交通費や宿泊費を支給することはある?」。遠方の場合はもちろん、近距離でも回数が増えるとかさんでくる交通費や宿泊費。企業が負担してくれることはあるのでしょうか?

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約3割の企業が「交通費・宿泊費を支給」、約6割が「最終面接のみ支給」

面接や会社説明会などでの交通費・宿泊費を支給することはある?

人事に聞いた「交通費・宿泊費を支給することはある?」アンケート結果(円グラフ)

交通費・宿泊費を支給する選考段階は?(n=245)

人事に聞いた「交通費・宿泊費を支給する選考段階は?」アンケート結果(円グラフ)

「交通費や宿泊費を支給することがある」と回答した企業は、全体の36.4%。企業の規模別に見てみると、従業員数が1000人未満の企業では33.8%、1000人以上の企業では49.5%が「支給することがある」と回答。規模の大きな企業の方が高い割合で支給される結果になりました。

支給される段階については、回答してくれた人事245人によると、最も多かったのが「最終面接のみ」で、60.0%。会社説明会で支給するという企業はゼロでした。

選考のどの段階から、どんな条件で?支給条件は企業によって異なる

具体的な支給条件を、人事のコメントで見ていきましょう。

「一部から全額まで、選考の段階ごとに条件を設定」医薬品メーカー人事コメント画像

二次面接と、その次の最終面接で交通費を補助しています。条件は面接の段階によって異なり、まず、二次面接では、1万円以上かかった人に1万円単位で支払います。例えば、3万7000円だと、3万円です。最終面接では、全員に実費を支払います。どちらの場合も、当社規定の申請書類に移動経路や金額などを記入して当日提出してもらい、後日、社内で内容を確認後、指定口座に振り込みます。なお、海外の大学に在籍されている方には、日本国内の移動にかかった費用を上記の条件に合致する範囲で補助し、渡航費は自己負担してもらっています。これまで最も遠いところから来られた方は、国内だと北海道から、海外だとアメリカからでした。

<交通費・宿泊費の支給の条件は?>

皆さん、全国各地から来社されるので、筆記試験・面接試験も含めて全額支給しています。(ソフトウェア業界・50代・人事歴15年)

すべての面接で交通費を実費で支払います。宿泊が必要な場合は、当社でホテルを手配します。(食品メーカー・40代・人事歴14年)

工場訪問時に。新幹線代と駅からのタクシー代を支払います。(機械メーカー・50代・人事歴20年)

二次面接以降、東京でしか面接が行われない場合に限り、地方からの学生に対して実費で支給。(銀行・40代・人事歴10年)

最終面接時に遠方の学生に支払います。また、特定の職種に限り、職場見学でも支給します。(電機メーカー・40代・人事歴6年)

最終面接のみ支給。会場近隣の都府県在住者には1000円、その他の地域在住者には1万円を、当日現金で支払います。また、海外の大学に在籍している人の場合、実家など日本での拠点を上記の条件にあてはめて金額を決定。渡航費は自己負担してもらっています。(メーカー・20代・人事歴4年)

最終面接のみ。実費を支払いますが、地方学生への支払額には上限があります。(電機メーカー・50代・人事歴33年)

県外から来る学生には、交通費として5000円を支給。(専門商社・50代・人事歴7年)

大学所在地からの交通費を基準に、地域ごとに金額を一律に設定しています。(自動車メーカー・40代・人事歴20年)

活動費として1人につき1万円を用意しています。(総合商社・60代・人事歴12年)

編集部より

交通費・宿泊費を「支給することはない」と答えた企業が6割を超え、また、支給されるのも選考が進んでからの方が多いことから、交通費・宿泊費は、基本は自己負担だと捉えておくのがよさそうですね。遠方の場合は金額が大きくなりがちですし、近距離でも、企業数や訪問回数を重ねると出費がかさんできます。負担が気になる人は、内定した先輩の就活にかかった費用などを参考に、少しずつ活動資金を蓄えておきましょう。

 

【調査概要】
調査期間:2014年9月~9月24日
調査サンプル:新卒採用を担当している人事1304人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

文/浅田夕香
イラスト/斎藤ひろこ(ヒロヒロスタジオ)

記事作成日:2015年2月10日 記事更新日:2024年2月1日

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