【Web面接】カンペを見るのはアリ?ナシ?事前に準備しておきたいことは?

新型コロナウイルスの影響を受け、就活やインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの面接をWebで実施するケースが増えています。Web面接では手元にカンペを用意することも物理的に可能ですが、果たしてカンペを見ながら面接に臨むのはアリなのでしょうか?「リクナビ就職エージェント」のキャリアアドバイザーに、Web面接を受ける前にどんな準備をしておくとよいのかと併せて聞きました。

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プロフィール 田村 梨香(たむら・りか)都市銀行で法人営業を経験後、2016年、株式会社リクルートキャリアに入社。新卒・中途採用の求人広告営業を経て、現在はキャリアアドバイザーを担当。「自分で納得のいく意思決定をする学生を増やす」ことをモットーに、学生のサポートに力を注いでいる。

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Web面接でカンペを見るのはアリ?ナシ?

“Web面接でも対面と同じ”という気持ちで臨んでほしい

これまで、就活やインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの面接は対面で実施するケースが大半でした。しかし、2021年卒の学生の就活からは、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、Web上での選考に切り替えた企業が多くありました。例年にはなかったスタイルでの選考に、どんなことに気をつけるといいのか気になる学生さんも多いでしょう。

しかし、面接は志望企業に自分の熱意を伝える機会であることはWebであっても対面であっても変わらないと思って臨んでほしいと思います。
面接の際にカンペを見るのがアリかナシかは、企業や面接担当者によって考え方が異なるので、一概にはいえません。また、理系学生が研究成果を伝えるときは、専門的な内容をミスなく伝えるために資料があった方がわかりやすいため、面接担当者から「見ていいですよ」と提案するケースもあるので、企業や職種によってさまざまだといえます。

とはいえ、対面の面接の場合、「カンペを読みながら質問に答えればいいだろう」と思う人は、あまりいないでしょう。それは、対面であれば「相手に対して失礼」「準備ができていないと思われる」などと考えるからだと思います。「対面でやらないことは、Web面接でもやらない」というスタンスで臨むとよいでしょう。

面接準備をして臨んでも、熱意が伝わらないのはもったいない

面接に臨む際は、志望理由や自己PRを尋ねられたときにどのように答えるか、あらかじめ考えておくことは重要です。しかし、事前の準備だけでなく、答えを聞いた面接担当者の反応を見ながら、臨機応変にコミュニケーションを取っていくことも大切です。入社後に仕事をしていく上では、自分だけではなく、さまざまな人と協力して進めていく必要があるため、企業は面接を通して“コミュニケーションスキル”も見ているのです。

面接でカンペを読みながら話そうとすると、面接担当者の様子を同時に見ることが難しく、画面越しでも面接担当者に用意した文章を読んでいることは伝わってしまいます。そのため、面接担当者は「面接への準備がきちんとできていなかったのでは」と感じたり、表情や声からの熱意が伝わらないと考えたりする可能性はあるでしょう。

たとえ、答えに窮して無言の時間が流れてしまっても、「少し時間を頂いてもいいですか」とひと言伝えれば問題ありません。用意してきたフレーズを台詞(せりふ)のように答えるよりは、拙い言葉でも一生懸命紡ぎ出した方が、面接担当者も学生の人間性を捉えやすいと思います。

万一カンペを見る際は、ひと言添えてコミュニケーションを

緊張のあまり言葉がまったく出て来なくなってしまったなど、どうしてもカンペを見たいときには、面接担当者に「緊張して伝えたい内容を失念してしまったので、メモを見てもよいでしょうか」とひと言伝えてから、カンペをさっと確認しましょう。そして、話したいことを整理してから、あらためて画面越しの面接担当者を見て話せると、自分の状況を説明して行動している点で、きちんとコミュニケーションが取れている印象になるでしょう。

Web面接で就活生の受け答えを見ている人事担当者のイメージ

Web面接に向けて、事前に準備しておきたいことは?

「キーワード」のメモにヒントをもらおう

中には「どうしても不安なので、カンペを用意しておきたい」という人もいるかもしれません。その場合は、Web面接で伝えたい内容の「キーワード」をメモしておくとよいでしょう。
自己PRであれば「周りを巻き込む力」「コツコツ努力」、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)であれば「サークルの仲間割れ事件」「部活の春合宿」など、自分が伝えたい内容を思い出す“スイッチ”となるような言葉を、付箋メモに記し、パソコンの画面の周りの枠に貼っておくのも一つの方法です。

文章で用意すると、どうしても読んでいる印象が強くなってしまうので、「キーワード」を基に、その場で文章を考えて話せるとよいでしょう。

面接中に気をつけたいことをメモしておくのもアリ

Web面接では、音声に若干のタイムラグが生じるケースが多く、相手の反応を読み取りにくい面があります。さらに、画面に向かって話していると「本当に伝わっているのかな」「話が長すぎるかな」などと不安になり、声がどんどん小さくなってしまう学生もいます。
そこで、「笑顔!」「声は大きくハキハキと」のように、面接中に自分が気をつけたいことを付箋にメモするのもいいでしょう。

Web面接の日程や使うツールの連絡が来たら、事前に友人や家族など身近な人とそのツールを使って会話のテストをしておくことをオススメします。テストをすることで、自分が画面ではどう映っているのか、相手の声はどう聞こえるかなどを実際に確認することができます。動作確認テストで指摘されたことをメモにしておけば、当日も落ち着いて面接に臨むことができます。

また、Web面接をする場所のWi-Fi環境に問題はないかもチェックできるでしょう。テスト相手に表情や声のトーンなどはどうか、背景に映り込んでいて気になるものはないか、光の入り具合で表情が見づらくないかなどをチェックしてもらえるとよいでしょう。

Web面接の注意点について詳しく知りたい人は、こちら↓
就活でのWeb面接(オンライン面接)の注意点、普通の面接との違いは?─知っておきたいポイント集

面接で聞かれることは、対面と同じように準備しよう

志望動機や自己PR、ガクチカなど、面接で聞かれることは、Webであっても対面のときと大きく変わりません。きちんと言語化できるように、あらかじめ準備をしておきましょう。

就職ジャーナルでは準備するときのポイントについて紹介しているので、併せて読んでみましょう。

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Web面接はこれからも、就活やインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムでの面接手段として増えていくでしょう。
面接担当者とのコミュニケーションを大切にしながら、思いをきちんと伝えられるよう、自分なりの方法を見つけていってください。

取材・文/田中瑠子


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記事作成日:2020年10月15日 記事更新日:2024年2月1日

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