好印象につながる逆質問、評価を落とす逆質問とは?【質問リスト付き】

面接の最後に必ずと言っていいほど聞かれる「逆質問」。何か質問はありますか?と聞かれたら、どんな質問をすればいいのでしょう?特に質問がない場合、「ありません」と答えてもよいのでしょうか。

この記事では、企業が逆質問をする意図と、効果的な逆質問のポイント、逆質問が思いつかない場合の対処法や避けたい逆質問、そして逆質問のリストも紹介。多くの就活生の相談にのっているリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが解説します。

「逆質問」は企業を深く知り自分をアピールする絶好の機会

企業が面接の最後に「何か質問はありますか?」といった逆質問の機会を設けるのには、いくつかの理由があります。

まず挙げられるのは、社をより深く理解してもらう」ため。学生が知りたいと思っているのに、まだ答え切れていないことがあれば、このタイミングでぜひ聞いてほしいという気持ちから、逆質問の機会を設けているケースが多いです。学生の疑問や不安を解消することで、自社の印象を良くしたいという思いもあるようです。

「学生の志望度の高さ」を測りたいという意味合いもあります。志望度が高ければ、自社について事前に調べた上で、直接確認しておきたいことや深掘りしたいことがあるはず。逆質問の内容から、事前に準備をしているか、熱意や意欲は高いかどうかを判断しています。また、事前情報を基に最適な質問を組み立てられる「質問力」や、的確な質問を投げかけられる「コミュニケーション力」なども併せて見られるケースが多いようです。

つまり、逆質問は「これだけ御社のことを調べてきて、こんなに知りたいことがある」と熱意をアピールする絶好のチャンスでもあります。自分の強みや持ち味を絡めながら質問することで、自己PRにもつなげることが可能。面接の最後の質問になるので、面接を通してアピールし損ねたポイントを伝えることもできます。ぜひ事前に準備して、効果的な逆質問を行いましょう。

自己アピールしたい内容別・お勧め逆質問リスト

企業理解につながり、自身をアピールする逆質問の例をご紹介します。その企業の情報や自分がアピールしたいポイントに合わせて、質問内容を調整しましょう。逆質問はさまざまな角度のものを5つ~6つほど用意しておき、面接を通して解消できなかったことを2つ、3つ質問することをお勧めします。

志望度の高さや熱意をアピールしたい

多くの企業が確認しているのが、志望度の高さ。入社意欲が高いことを、逆質問を使って示しておきましょう。事前にリサーチしたことについて質問すると、「自社のことを良く調べてくれている」と印象付けることができます。

  • 御社に入社したら、1日も早く活躍できる人材になりたいと思っています。御社で活躍している人の共通点を教えていただけますか?
  • 入社までに〇〇を学んでおこうと思っていますが、ほかに勉強しておくべきことはありますか?
  • 御社は女性の役職者も多いと会社説明会でうかがいました。どんな部署でどんな活躍をされているのでしょうか?
  • 入社後は早く成長して会社に貢献したいと考えています。御社の評価制度はどのような基準になっていますか?

自分の長所をアピールしたい

逆質問は、大事な自己アピールの場でもあります。面接でアピールし損ねたこと、さらに強くアピールしておきたいことを盛り込みながら質問する方法もあるので、この機会を上手に活用しましょう。

  • 私は英語が得意なのですが、御社では語学を生かせる機会はありますか?
  • 粘り強く物事に取り組むタイプです。このような資質が発揮できる場面はありますか?
  • 入社後は新しい知識をどんどん吸収し成長したいと考えています。御社は社員教育に力を入れているとのことですが、独自の研修などがありましたら教えていただけますか?
  • 私は○○の資格を持っていますが、御社で生かすことはできるでしょうか?
  • 大学時代、部活を通じてリーダーシップを磨いてきました。御社でリーダーとして活躍するには、どんなスキルや資質が求められますか?

自分の希望に沿っているか確認したい

面接は、企業のことをより深く知る場でもあります。本当に自分の希望に沿っているのか、強みや持ち味が生かせそうかどうか、この機会に確認するのも一つの方法です。なお、詳しい仕事内容について聞きたい場合は、役員クラスが出てくる最終面接ではなく、現場社員が多い一次面接や、現場のマネージャークラスが出てくる二次面接あたりで質問するといいでしょう。

  • 私は営業部門を志望していますが、御社の営業職の「1日のスケジュール」を教えていただけますか?
  • 御社の人事ブログで社内イベントの画像を拝見し、とてもアットホームな印象を受けましたがいかがでしょうか?
  • 私は周囲の人とサポートし合い、切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長したいと考えています。御社においては、社員同士が自発的に教え合うような風土はありますか?

企業の経営方針や将来性を確認したい

経営方針などを確認するのも、「より深く会社のことを知りたい」という熱意のアピールにつながります。とはいえ、企業ホームページやWebニュースなどでわかることを聞くのではなく、事前に情報収集した上でさらに確認したいこと、より深く知りたいことを質問するようにしましょう。

なお、経営方針などの質問は、一次面接では面接担当者がうまく答えられない可能性があるので、マネジメント層が出てくる二次面接以降、もしくは経営トップや役員が出てくる最終面接で行うといいでしょう。

  • 御社は事業の多角化に積極的だとうかがいましたが、今後特に力を入れていこうと考えているのはどんな分野ですか?
  • 御社の中期経営計画を拝見しました。注力事業の1つに挙げられている〇〇事業に興味を持っていますが、どのような経験、資質が求められますか?
  • 先日、海外売り上げ比率を高める計画とのニュースを目にしました。どんな事業を海外展開する計画なのか、差し支えない範囲で教えていただけますか?

面接で逆質問をして緊張している就活生のイメージカット

避けた方がいい逆質問とは?

「何か質問はありますか?」と聞かれても、何を聞いてもいいというわけではありません。企業からの印象を損なう質問もあるので注意しましょう。以下のような質問は、避けた方が無難です。

「特にありません」と返す→志望度が低いと判断されかねない

前述の通り、逆質問では応募企業への意欲が見られています。そんな中、質問を問われて「特にありません」というのは、「御社に興味がない」と言っているようなもの。事前に企業のことを調べていれば、なんらかの質問が浮かぶはず。「聞きたいことが何もないなんて、本当に当社に入りたいのだろうか」と意欲を疑われてしまいます。

自己アピールにもつながるせっかくの機会を無駄にしないよう、あらかじめ質問を考えてから面接に臨みましょう。どうしても思い浮かばない場合は、前述したポイントや下記の例を参考にするといいでしょう。

なお、もしも逆質問を用意してきたにもかかわらず、面接でのやりとりを通して答えが得られてしまった場合は、「聞きたいことを用意してきたのですが、例えば○○についてなどすべてに回答いただいたので、追加ではありません」と正直に伝えましょう

ホームページを見ればわかるような質問→企業研究をしていないと判断

例えば「従業員は何人ですか?」「企業理念を教えてください」など、企業ホームページを見ればすぐわかるようなことを質問するのは避けましょう。企業研究をしていない、ホームページすら見ていないと思われ、志望度が低いと判断されてしまいます。事前に応募企業の基本的な情報を押さえた上で、さらに知りたいと思ったことを聞くようにしましょう。

応募企業や応募職種とずれた質問→意図がわからず困惑させる要因に

例えば、国内事業をメインにしている企業に対して海外展開を質問したり、法人営業を行っている企業に個人営業の話をしたりと、企業や職種とずれた質問をしてしまうと、相手は意図がわからず困惑してしまいます。「当社のことを理解していない」「他社と勘違いしているのだろうか」とマイナス印象を持たれかねないので注意。面接が集中していると、頭の切り替えが難しいかもしれませんが、企業ごとに逆質問を用意し直前に見返すなどして、混同しないようにしましょう。

給与や福利厚生ばかり質問→大事なことだが仕事への意欲を問われかねない

給与額や福利厚生の内容は、働く上で重要なことではあります。しかし、この質問ばかりしていては、「給与や福利厚生ばかりに注目して、仕事に対する熱意に欠ける」と思われてしまうかもしれません。

どうしても確認したい場合は、仕事内容などほかの質問をした後に行うこと。できれば、内定が決まった後に確認するといいでしょう。

面接担当者が答えにくい質問→相手を見て質問内容を選ぼう

逆質問は多くの場合、どの段階の面接でも行われます。そして段階によって、出てくる面接担当者も替わるため、相手に合わせた質問をすることが大切です。

例えば一次面接で現場社員を相手に「今後の事業展望」や「経営方針」について聞いたり、最終面接で「○○職の1日のスケジュールを教えてください」など現場にしかわからないことを質問したりする人がいますが、相手がうまく答えることができず困惑させてしまう可能性があります。相手の地位や置かれている立場を考えながら、質問を選ぶようにしましょう。

就職エージェントを活用して逆質問の練習をしておこう

逆質問に不安を覚えたら、就職エージェントにサポートしてもらうのも一つの方法です。

リクナビ就職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンで就活を支援しており、面接アドバイスや模擬面接なども行っています。もちろん、逆質問に対するアドバイスも行っていて、「自分らしさをアピールする」「自分の熱意、意欲をアピールする」逆質問を一緒に考えてくれます

逆質問するのは緊張する、スムーズに切り出せない…と悩む人は少なくありませんが、事前にキャリアアドバイザー相手に練習しておくと、安心して臨めるはず。逆質問に不安に感じる人は、リクナビ就職エージェントの活用も検討してみましょう。


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プロフィール 川越 杏子(かわごえ・きょうこ)

新卒領域のキャリアアドバイザー経験を経て、現在、同領域のマネジャー職に従事。より多くの学生さんが、就活経験を通じて自身の「らしさ」を知り、「働く」の解像度を上げた上で「意志」ある意思決定ができるよう、サービス向上に向き合っている。

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