就活の過程で「座談会」を催す企業は少なくありません。自社をより深く知ってもらうために、会社説明会の後などに先輩社員などを交えて行うケースが多いようですが、その場でどんな質問をすればいいのか迷いますよね?この記事では、座談会の意図や目的、そしてお勧めの質問例をご紹介します。座談会の場を上手に活用して、企業理解を深めましょう。
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「座談会」とは?企業が座談会を行う理由
就活における座談会とは、学生と企業の社員が交流を持てる機会のこと。企業が自社のことをより深く理解してもらうために、会社説明会の後に自由参加で実施するケースが多く、参加する社員は、学生と年齢が近い入社1~3年目の若手社員が中心。技術系職種の場合は、実際に現場で働く若手エンジニアが参加するケースが多いようです。
座談会では、会社説明会だけでは伝え切れない自社のこと、例えば文化や社風、どういう社員が働いているのか、具体的な1日の行動スケジュールなどについても理解を深めてもらいたいと考える企業が多いようです。勤務先の社風を重視する学生も多いので、会社の雰囲気をつかんでもらうことに注力する企業もあります。
座談会の形式は、学生と複数の社員が車座になって自由に会話したり、懇親会のような形式だったりとさまざま。会社説明会のように、企業側から一方向で話すのではなく、学生と社員がコミュニケーションを取りながら会社のこと、仕事のことをざっくばらんに話し合うことができます。
座談会に参加するメリット
人事担当者ではなく、さまざまな部署の若手社員が参加するので、現場で働く人ならではのリアルな声が聞けるというメリットがあります。ざっくばらんな雰囲気の中、より実態に即した意見がもらえるでしょう。社内の雰囲気や社員の働きぶり、人間関係など、企業ホームページなどではつかみ切れない情報も得られるので、入社後のイメージがより鮮明になるというメリットもあります。
最近では、座談会をオンラインで行う企業も増えています。直接会って話すよりも、社員の持つ雰囲気などはわかりづらくなるかもしれませんが、一方でZoomやTeamsの「ブレイクアウトルーム」で学生と社員が1対1など少人数で話せる機会を設ける企業や、シャッフル機能を使ってより多くの社員と個別に交流できるようにする企業もあります。
オフラインでもオンラインでも、応募する前に先輩社員のリアルな声に触れられる機会は貴重ですし、働く社員や職場の雰囲気を感じ取ることもできるので、企業理解を深めるためにも積極的に参加することをお勧めします。
企業理解、仕事理解が深まる!座談会での質問例を紹介
座談会でどんなことを聞けばいいのか、悩む人もいるかもしれません。変なことを聞いてしまい印象を悪くするのが怖い…という声もあります。ただ、基本的には会社や仕事にかかわることであれば、どんなことでも自由に聞いて構いません。
ただ、事前に企業ホームページなどを見て知識を深めた上で、質問を用意しておくことが重要。座談会は、企業理解を深める場です。以下の項目を参考に、確認しておきたいこと、さらに深掘りして聞いてみたいことを質問するといいでしょう。
業務内容について
採用ホームページなどで、志望する職種の業務内容を調べた上で、追加で聞いてみたいこと、より深く知りたいことを質問しましょう。
- 担当されている〇〇業務の内容を具体的に教えてください
- 1日の仕事の流れ、スケジュールを教えてください
- ○○の仕事のやりがいや醍醐味(だいごみ)、そして大変だと感じることはありますか?
- 現状抱えている課題や壁に感じていることがあれば教えてください。また、それをどのように解決しようと考えていますか?
- 入社前と後で、イメージが変わった点はありますか?
社風や雰囲気について
ホームページや会社説明会などではつかみ切れないのが、社内の雰囲気や社員の働きぶりです。先輩社員とコミュニケーションを取りながら、雰囲気をつかみ取る質問をしてみましょう。
- 所属されている部署の雰囲気を教えてください
- 社員同士の交流はどんなふうに行われていますか?
- 上司や先輩とはどのような関係性ですか?
- この会社が働きやすいと感じる点はどこですか?
- 風通しがよくアットホームな社風と聞きましたが、どんなときにそれを感じますか?
求めている人物像について
求める人物像に関する質問は、ES(エントリーシート)作成や面接準備に大いに役立ちます。「座談会でうかがったのですが…」と座談会で得た情報を交えながら、志望動機や自己PRなどを伝えることもできます。
- どんなタイプの社員が多いですか?
- 所属されている部署の方々の性格や人柄をひと言で表すとするとなんですか?
- 御社で活躍している人に共通することはなんですか?
- どんな新入社員に入って来てほしいと思っていますか?
- 学生時代の経験で、社会人になってから役立ったものはありますか?
選考について
先輩社員の就活体験談を通して、企業理解を深めることも可能です。ESや面接準備の参考にもなるので、気になる点を確認しておきましょう。
- 志望業界や企業を選ぶ際に重視していたことはなんですか?
- なぜこの会社に応募しようと思ったのですか?
- ESや面接でどんなことをアピールしましたか?
- 面接はどんな雰囲気で行われましたか?
- 選考過程で特に印象に残っていることはありますか?
- この会社に入社を決めたポイントはなんですか?
座談会に関する素朴な疑問Q&A
座談会についての素朴な疑問、気になることについて、Q&Aでご紹介します。
Q.座談会は選考に影響する?
A.基本的には学生に自社を知ってもらうための機会であり、選考に直結はしませんが、座談会には人事担当者も参加するので、なんらかの影響を及ぼす可能性はあります。あまりに印象が悪ければ、後々の選考に響くかもしれません。ざっくばらんな場ではあるものの気を抜き過ぎることなく、マナーを守りながら座談会に臨みましょう。
Q.聞きたいことがあったらいくつ質問してもOK?
A.確認したいことがあれば、もちろん複数質問してもいいですが、座談会にはほかの学生も参加しています。周りとのバランスを考え、自分ばかりが質問しないよう気を配りましょう。逆に、何も質問しないと意欲を問われかねません。「誰かが質問してくれるに違いない」といった姿勢ではなく、少なくとも2、3質問を用意しておきましょう。
Q.質問する際に注意した方がいいことはある?
A.質問は簡潔にわかりやすく行いましょう。まず聞きたいことをズバリと質問した上で、その意図を付け加えると、質問に沿った回答が得られやすくなります。
また、ほかの学生がしたものと同じような質問は避けること。緊張のあまり自分の質問ばかりに気持ちが行ってしまい、ほかの学生の質問を聞き逃してしまう人がいますが、重複を避けるためにもしっかり周りの質問を確認しましょう。もしも、ほかの人の質問に追加して質問したいことがあれば、「先ほどの質問に関連するのですが…」などと前置きした上で聞くといいでしょう。
就職エージェントを活用して座談会の準備をするのも有効
リクナビ就職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーが納得のいく就活が行えるよう伴走します。自己分析のサポートやES、面接準備、志望業界や企業の洗い出しなどはもちろん、座談会についても希望があれば、参加予定の企業ごとに質問へのアドバイスなどを行っています。
より深く知りたいことを洗い出し、共に質問項目を組み立てることも可能。また、事前に準備しアドバイスを得ておけば、好印象を与えつつ企業理解が深まる質問がスムーズにできるようにもなるでしょう。
座談会に限らず、就活の中で「こういうときはどうしよう」と悩んだり迷ったりしたら、リクナビ就職エージェントをぜひ活用してみましょう。
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プロフィール 川越 杏子(かわごえ・きょうこ)
新卒領域のキャリアアドバイザー経験を経て、現在、同領域のマネジャー職に従事。より多くの学生さんが、就活経験を通じて自身の「らしさ」を知り、「働く」の解像度を上げた上で「意志」ある意思決定ができるよう、サービス向上に向き合っている。