面接で「周りからどんな人と言われるか」と聞かれたときの答え方【真面目、気配りができる、親しみやすいなどの例文4選】

面接で「周りからどんな人と言われるか」と聞かれたとき、「どう答えればいいのかわからない」と悩んでしまう人もいるでしょう。今回は、企業が質問する意図や、回答のために準備しておきたいこと、意識したいことなどをリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーが解説します。「真面目」「気配りができる」「親しみやすい」などの特徴の例や回答例文、避けた方がいい回答例なども紹介するので、自分らしい回答の参考にしてみましょう。

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面接で「周りからどんな人と言われるか」を聞く意図

企業が面接で「周りからどんな人と言われるか」を聞く意図や、見ているポイントを紹介します。

自己分析と周りの評価がズレていないか確認したい

企業は、自己分析を基に作成したES(エントリーシート)の内容や面接の回答から、学生の人柄や資質などを見極めています。しかし、自己分析の掘り下げが足りない場合は、周囲の人からの客観的な評価とズレている可能性があります。そのため、周りから見た客観的な評価と、ESの記載内容や面接での回答内容を照らし合わせ、「一貫性があるかどうかを確認したい」と考えているでしょう。

自己理解がきちんとできているか確認している

企業は、「周りからどんな人と言われるか」に対する回答を通じて、客観的に自分を理解できているのかも確認しているでしょう。自分自身を客観視できている場合は、自分が抱えている課題や改善した方が良い点なども客観的に理解できているため、より成長していける素養があると言えます。自己理解がきちんとできていることをアピールできれば、入社後の成長への期待値が高まるなど、プラスの評価につながりやすいでしょう。

ありのままの姿を知りたい

ES作成や面接に臨む際、企業にアピールすることを意識し過ぎてしまったり、緊張してうまく話せなかったりすることで、人柄や人物像が伝わりにくくなってしまうケースもあります。企業は、「周りからどんな人と言われるか」を質問することで、日ごろ、周りの人とどう接し、どんな考え方を持っているのか、実際にどういった行動をしているのかを確認し、学生のありのままの姿を知りたいと考えているでしょう。

自社の社風や企業文化とギャップがないか知りたい

企業によっては、学生の人柄や人物像を客観的な視点から確認し、自社の社風や企業文化とのギャップがないかを判断したいと考えていることもあります。「周りからどんな人と言われるか」の回答から、人との接し方や考え方などを読み取り、入社後の働き方や仕事との向き合い方などをイメージしているケースもあるでしょう。

「周りからどんな人と言われるか」 回答のために準備すること

「周りからどんな人と言われるか」を回答するために、準備しておきたいことについて紹介します。

家族や友人などに直接聞く

家族や友人をはじめとする周囲の人々から、実際にどう思われているのかを知ることが大事です。その際には、直接聞いてみることと、複数人に聞くことがポイントです。高校時代の友人や現在の学校の友人、部活動やサークルなどの仲間、アルバイトで一緒に働く人々など、関係性が違う人々に聞いてみることで、より客観的な評価を知ることができます。直接、評価を聞ける相手が少ない場合は、過去に誰かから言われたことについて思い出してみると良いでしょう。

周囲の人に直接話を聞く際には「なぜそう思ったのか」という理由や、そう思ったエピソードまで聞くことで、周りからどんな人と思われているのかをより具体化することができます。また、1つだけではなく、さまざまなシーンにおける複数のエピソードを聞いておくことで、自分の人柄や人間性を伝えるための引き出しを増やすことができるでしょう。

周囲の人の評価から客観的な自分像を整理する

さまざまな人から聞いた評価を基に、客観的に自分がどう思われているのかを整理しましょう。自分の長所や強みとなる特徴を探してみることが大事です。複数の評価やエピソードがある中、「何を伝えれば自分を最もアピールできるのか」を考え、優先順位をつけるのも良いでしょう。また、応募企業の社風や働き方などに対し、アピールできそうな部分を探しておき、応募企業でどう生かせるのかを考えておくこともポイントです。

ほかの質問に対する回答と矛盾がないか確認する

「自己PR」「長所・短所」など、面接でよく聞かれるそのほかの質問への回答と矛盾していないかを確認することも重要です。回答内容が矛盾している場合は、自己分析の掘り下げが足りていない可能性があります。「回答に矛盾がある」と感じた場合は、周囲の人の評価を客観的に受け止め、再度、自己分析を行いましょう。その上で、そのほかの質問への回答内容を考え直してみることも大事です。

併せて聞かれそうなことについても考えておく

「周りからどんな人と言われるか」を聞かれる際には、「周囲からの評価を自分としてどう思うか」「当社に入社後、その長所や強みをどう生かせると思うか」なども併せて質問される可能性があります。自分なりに考えをまとめておくことが大事です。また、根拠となるエピソードについて深掘りして聞かれることもあるので、そのとき、どのような状況があり、自分がどう考えてどのような行動を取ったのかを具体的に振り返っておきましょう。

さらに、長所として評価されたことを回答した後に、「短所として指摘された点はあるか」などの質問をされることもあります。短所についてネガティブな内容だけを伝えればマイナス印象を抱かれる可能性もあるので、「その評価をどう受け止めたのか」「今後、どのように改善していこうと思っているのか」などの回答もできるように準備しておくことがポイントです。

「周りからどんな人と言われるか」 回答のポイント3つ

「周りからどんな人と言われるか」を回答する際の構成や意識したいポイントについて紹介します。

1:わかりやすい構成を意識する

最初に「結論」として、どんな人と言われるか自分の特徴を簡潔に伝えてから、その理由や根拠となるエピソードを具体的に伝えることがポイントです。最後に、「社会人として、自分の特徴をどう生かせると思うか」を伝えることで、入社後に活躍・貢献する姿をイメージしてもらいやすくなります。

<回答構成>

  • 結論=誰からどんな人と言われるか
  • 理由・根拠となるエピソード
  • 社会人としてどう生かせるのか

2:自分の長所や強みをアピールする

自分の長所や強みが伝わることをアピールしましょう。面接の場では、自分の良い点を知ってもらうことが大事です。周囲の人から短所を伝えられていた場合でも、自らネガティブな内容を話す必要はありません。マイナス印象や誤解につながらないよう、自分の良い部分を積極的に伝え、短所については聞かれてから回答しましょう。

3:応募企業の社風や働き方に生かせるような内容を伝える

企業研究をしっかりと行い、応募企業の社風や働き方に生かせるような長所や強みをアピールした方が、入社後の活躍・貢献をイメージしてもらいやすいと言えます。また、前述した通り、「当社に入社後、その長所・強みをどう生かせると思うか」などの質問をされるケースもあります。その際、応募企業の社風や働き方から大きく外れた点をアピールすれば、ミスマッチを懸念される可能性があるので注意しましょう。周囲の人に聞いたさまざまな評価の中から、その企業で生かせるような部分を探してみることがポイントです。

「周りからどんな人と言われるか」 特徴の例

「周りからどんな人と言われるか」を回答する際に参考にできる特徴の例を紹介します。後述する例文と併せて、自分らしい回答を考えるために役立ててみましょう。

<「周りからどんな人と言われるか」 特徴の例>

  • 真面目
  • 優しい
  • 気配りができる
  • 聞き上手
  • 親しみやすい
  • 明るい
  • 素直
  • コミュニケーション力がある
  • 周りを見て行動できる
  • 行動力がある
  • リーダーシップがある
  • 頼りになる
  • 努力家
  • 几帳面
  • 計画性がある
  • 継続力がある
  • 冷静
  • 相談しやすい
  • しっかり者
  • ムードメーカー

「周りからどんな人と言われるか」 例文4選

先に挙げた特徴の例の中から、「真面目」「気配りができる」「親しみやすい」「頼りになる」という4つについて伝える例文を紹介します。

「真面目」を特徴とする例文

「何事にも手を抜かない真面目な人」と言われることが多いです。

大学2年生のころから続けている飲食店のアルバイトでは、営業後の締めの作業の一つとして店内清掃を行う際、手が行き届きにくいところまできれいにすることにこだわり続けています。目に見える部分だけを簡単に清掃して終える人がほとんどなので、「真面目だね」とみんなから言われますが、私はお客さまが快適に過ごせるよう、掘りごたつの床や卓上の調味料などもきれいにし、常に仕事に向き合ってきました。

社会人になっても、「誰も見ていない」「見られていないから頑張らなくていい」と思うことなく、常に任された仕事に真面目に取り組んでいきたいと考えています。

「気配りができる」を特徴とする例文

「細かい部分までよく見て、周囲に気配りができる」と言われます。

大学でバスケットボール部のマネージャーを経験し、チームや一人ひとりの状態の合わせたサポートを率先して行っていました。練習メニューがマンネリ化した際には、他校の練習内容をリサーチし、顧問の先生に取り入れる提案を行い、元気のないメンバーがいると感じたときには、声をかけて話を聞き、成長のための課題について一緒に考えていきました。また、必要な備品が不足していることにいち早く気づいてそろえるなど、メンバーが練習する際に困らないよう、常に先回りして環境を整えてきました。

入社後は、最前線で働く営業の方々がより仕事を円滑に進めることができるよう、業務面と精神面をサポートしていきたいと思います。

「親しみやすい」を特徴とする例文

「初めて会った時から親しみやすい」と言われることがよくあります。

大学時代は学業を優先するために、単発でイベントスタッフやデータ入力などのアルバイトをしていました。毎回、違う現場で新しい人と接するアルバイトのため、なるべく早くその場の空気になじむことが大事だと考え、お客さまに対してだけでなく、一緒に働く仲間にも明るく接するように心がけていました。仕事を覚えるためにも積極的に話しかけ、手の空くタイミングでは仕事以外の話題も振っていくことで、短い時間でもすぐに打ち解けられるようになりました。

社会人になったら、初めて会う人ともすぐ打ち解けられる親しみやすさを強みに、多くのお客さまとの信頼関係を築いていきたいと考えています。

「頼りになる」を特徴とする例文

周囲からは「相談しやすく、頼りになる人」と言われていました。

高校時代に所属していたバレーボール部は、指導を担当する先生がいなかったため、部長が練習方法などを考えていました。私はレギュラーメンバーとして積極的に周囲とコミュニケーションを取っていましたが、周囲からさまざまな相談を受けることが増えていき、その後、部長からも活動方針について相談されるようになりました。部長と部員、双方の話を聞きながら、どう活動したらいいのかを考え、全体のフォローをするように努めるうちに、「頼りになる」と言ってくれる人が増えていくことに喜びを感じました。

社会人になったら自分の傾聴力を生かし、「いつでも頼ってもらえるような人になりたい」と思っています。入社後は、お客さまや周囲の意見を引き出しながらより良い提案をしていきたいです。

面接で回答するときに意識したいこと

応募企業にアピールしたいと考え、求める人物像に過剰に寄せた回答をしてしまう人もいますが、自分らしい長所や強みが伝わらなかったり、エピソードに説得力がなくなったり、ほかの質問への回答との一貫性がなくなったりしてしまう恐れがあります。無理に企業に合わせようとするのではなく、周囲から得た評価の中から、応募企業の社風や働き方とズレのない内容や、生かせるような部分を伝えることが大事だと考えましょう。

長所や自己PRなどの回答とかぶってしまってもいい?

「周りからどんな人と言われるか」の回答を考える際に、「長所や自己PRなどの回答と内容がかぶってしまってもいいのだろうか」と悩む人もいるでしょう。

人の長所や強みは1つではないため、面接担当者が「周りからどんな人と言われるか」を聞くときには、「先に聞いた長所や強み以外にも、どんな良いところがあるのかを知りたい」と考えている可能性があります。

面接の時間は限られているので、まったく同じ内容を回答するよりも、違う側面をアピールした方が、より自分の良い点を知ってもらうことができるでしょう。ただし、すべての回答には一貫性を持たせることが大事なので、長所や強みと矛盾のない回答を心がけることが大事です。

また、「自分の特出した長所・強みとして、同じ内容を重ねてアピールしたい」と考えている場合には、面接の時間をより有効に使うためには、エピソードの内容を変えることで説得力を高めることができます。

避けたい回答例とは?

「周りからどんな人と言われるか」を聞かれた際に、避けたい回答の例について解説していきます。

仕事と関係のないこと

「かわいいと言われる」「かっこいいと言われる」など、外見のみの評価を伝えることは避けた方が良いでしょう。人柄や人間性が伝わらず、仕事でどのような力を発揮できるのかも伝わりません。

また、「おしゃれと言われる」「清潔感があると言われる」「面白い人と言われる」「テンションが高いと言われる」などの場合は、その背景や仕事に生かせる点を意識することが大事です。

例えば、おしゃれと言われることには、「何かと何かを組み合わせることが得意」などの背景があり、「仕事でもそのバランス感覚やセンスを生かせる」という人もいるでしょう。また、テンションが高いと言われる場合は「初対面から場を盛り上げることを意識している」「初対面のお客さまとの会話を盛り上げて、関係性を構築していける」などの回答に結び付けることもできます。

自分が意識している点など、背景をしっかり掘り下げ、どのようなことに活かせるのかを考えることがポイントです。その上で、「ほかの特徴の方がアピールにつながる」と思った場合は、そちらを伝えると良いでしょう。

社会人として疑問を抱かれること

「遅刻することが多い」「人の話を聞かない」「自分勝手」など、社会人として仕事をする上で疑問を抱かれるような回答は避けた方が良いでしょう。面接でアピールできる時間を有効に使うためにも、ほかの特徴を伝えることをお勧めします。

具体的なエピソードが伴わないこと

具体的なエピソードを話せない特徴を伝えても、「根拠がない」と思われる可能性があります。先にも述べた通り、周囲の人に自分について聞く際には、具体的なエピソードまで話してもらうことが大事です。そこまで聞くことができていなかった場合には、再度、「どのようなことからそう思ったのか」「どういう行動からそう感じたのか」を聞いた上で、具体的なエピソードを振り返ってみましょう。

「周りからどんな人と言われるか」の回答に困ったらリクナビ就職エージェントに相談しよう

「周りからどんな人と言われるか」の答え方のポイントや例文を見ても、自分らしい回答が思いつかない場合もありますよね。

そういったときは、リクナビ就職エージェントに相談するのがお勧めです。

専任のキャリアアドバイザーと対話することで、自分では気づけなかった強みや価値観を発見できたり、違った角度からのアドバイスで視野が広がったりと、ヒントが得ることができるでしょう。


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プロフィール 沖野 沙代子(おきの・さよこ)営業職として業務アウトソーシング提案などを経験後、リクルート(旧リクルートキャリア社)へ入社。入社以降は、一貫して営業職の転職支援に従事。キャリアアドバイザーを経て、20代前半をメインとする若手求職者のキャリアアドバイザーマネジャーを担当。現在は新卒領域のキャリアアドバイザーを担当している。

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