自分の強みとして「協調性」をアピールしたいけれど、どうすればほかの学生と差別化できるのだろうと悩んでいませんか?自分の強みである協調性を自己PRで効果的にアピールするコツを、リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーがアドバイスします。
社会人として求められる「協調性」とは?
協調性は、社会人にとって非常に重要です。なぜなら、ビジネスには社内や協力会社など多くの人たちとのかかわりが不可欠であり、目的や考え方、性格やタイプが異なる人たちと足並みをそろえて、利益という目標を共有し、達成していかなければならないからです。その行動に求められるのが、協調性なのです。
アフリカに、「早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければみんなで行け」ということわざがあります。掲げた目的に対して、協調性を持ってみんなで向かっていけば、広範な達成が実現するかもしれない、ということです。その意味でも、協調性は大切だと考えています。
自己PRで「協調性」をアピールするポイント
自己PRで自分の強みをアピールするには、具体的なエピソードが必要です。エピソードの題材は、アルバイトやサークル、研究での実験などなんでも構いません。次の3つのポイントを意識して、アピールしていきましょう。
ポイント1. 「協調性」にまつわるエピソードを具体的に伝える
これはどのような強みを伝える場合でも当てはまることですが、「私は○○が強みです」とだけ伝えても、採用担当者には印象付けられません。採用担当者は、自己PRを通じて「あなたの強みが発揮されるのはどういう場面なのか」を知りたいと思っています。
協調性をアピールする場合、うまく伝えることができれば、「人々と協力することが求められる場面で活躍してくれそうな人」などの評価が期待できます。
こうした評価につなげるには、具体的かつ説得力のあるアピールになっていることが必要です。エピソードは、「どのようなメンバー構成および人数で、どのような協力をしたのか?どのような思いでそれを行ったのか?」などの形で伝えましょう。
ポイント2. 結果についても伝える
自己PRでアピールしたいのは、「協調性を発揮して行動したから、私は協調性がある」ということですが、それに加えて「その結果どうなったのか」についても伝えましょう。結果を伝えることで、聞き手の納得感が増します。
ポイント3. 周囲の反応や定量的・定性的な成果を示す
可能な限り、第三者である周囲の反応や、「一人で取り組んでいたらこれぐらいだったが、周囲と協力したことで、これだけの成果が得られた」などの定量的・定性的な成果を示しましょう。
自分で「協調性がある」と言うだけでは説得力に欠けますが、周囲の反応や定量的・定性的な成果まで伝えられれば、自分ならではのアピールになります。
アピールする際の注意点
中には、「誰かと何かをやった=協調性がある」と思っている人がいます。ですが、それでは“やったこと自慢”に終わってしまいます。企業が知りたいのは、やったことではなく、「どのようにやったのか」なのです。
例えば、サークルを立ち上げたのであれば、重要なのは「立ち上げるのは大変だったが、どうしてその仲間と頑張れたのか」ということ。その思いにこそ自分の価値観が表れるので、しっかりと伝えましょう。
就活の相談を受ける場では、準備してもらった自己PRを読みながら、キャリアアドバイザーが「何人と行ったのですか?」「どんな取り組みをしたのですか?」など、いろいろな質問を投げかけ、その時の状況や思いを具体化していきます。
同じ作業を、まずは自分自身で行ってみてください。その上で、うまくアピールできているのか不安なら、キャリア相談の利用を検討するといいでしょう。キャリアアドバイザーからの質問は、面接担当者からの質問のようなもの。そう捉えてキャリア相談を利用すると、面接の練習にもなります。
一人ではうまくいかないようなら、就職エージェントに相談してみるのも一つの手です。
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「協調性」をどう言い換える?
ひと口に協調性と言っても、「柔軟性がある」「人への観察力・洞察力がある」「社交的である」「親しみやすい」「場をまとめる力がある」「意見が異なる人と協力できる」など、そのタイプはさまざまです。ですから、まずは「自分の協調性はどのタイプなのか」を、しっかりと認識しておきましょう。
自分のタイプを見極めるには、協調性を表すエピソードを書き出したり、誰かに話したりして、自分の特徴を言語化していく必要があります。
自分の特徴を言語化していくことで、どのような協調性かについてもブラッシュアップされ、より的確に伝わる別の言葉や、「〇〇な協調性」など協調性を補う言葉や表現が見つかる(=自分のタイプが明らかになる)はずです。
このようにして見つけた表現こそ、自分、そして相手も納得できる“自分らしさ”です。
企業ごとに言い換えるべき?
自分の強みは協調性だ、と考えている人にとって、協調性を表すエピソードはいくつもあるはずです。ですから、企業が求める人物像に合わせてエピソードを使い分けることは問題ないでしょう。
ただし、無理に企業に合わせようとして、自分が大切にしている根本を曲げてしまうのは得策ではありません。なぜなら、無理に合わせて書類選考や面接に通っても、入社後のミスマッチにつながりかねないからです。
「協調性」を強みとした自己PR例文
協調性を強みとする自己PRの例文をご紹介します。これらを参考にしながら、自分ならではの自己PRをまとめてみましょう。
場をまとめるような協調性の自己PR例
私は、シェアハウスに住む30名の意見を調整し、場をまとめた経験があります。
大学入学を機に、20代から40代の男女30名が暮らすシェアハウスで生活を始めました。入居して間もなく、共同キッチンの使い方が原因で一部住人の間に不和が生じたため、私の呼びかけで住人会議を開催し、使い方のルールを決めることにしました。キッチンの利用頻度や片づけ方には個人差があるため、なかなか意見がまとまらず、会議は3回に及びました。年齢もライフスタイルも異なる住人の意見調整は大変でしたが、声の大きい人の意見だけで決まることのないよう、積極的に発言しない人の声も拾って、誰もが納得できるルールを定めました。現在は、ルール通りに使用されるようになり、「〇〇さんのおかげで、気持ちよく暮らせるようになった」と住人から感謝されています。
一人ひとりの気持ちに配慮し、場をまとめていく協調性を、社会に出ても大切にしていきたいと考えています。
相手のことを考えながら行動できるような協調性の自己PR例
私は、常に相手のことを考えながら行動できるタイプです。
高校時代に初めてアルバイトした飲食店では、接客やメニューを覚えるのが精いっぱいでしたが、大学入学を機に再び働き始めた別の飲食店では、お客さまはもちろん、一緒に働くスタッフの動きも意識して行動する余裕ができました。「相手の立場で考える」をモットーに、お客さまに言われる前に動く接客を心がけ、困っている様子のスタッフには積極的に声をかけ、時にはシフトを代わるなどしてきました。その結果、お客さまからもスタッフからも感謝の声を頂き、昨年には「全国優秀スタッフ賞」を受賞しました。
御社(貴社)に入社後は、常に相手のことを考えて行動できる協調性を生かして、事業に貢献していきたいと考えています。
異なる意見を持つ人とも協力して目標達成できるような協調性の自己PR例
私は、異なる意見を持つ人たちと協力して1つのものを作り上げた経験があります。
大学のゼミでグループワークがあり、4名ごとのチームに分かれて〇〇〇〇に関するリサーチを行い、プレゼンテーションすることになりました。データを収集するに当たって、「街頭インタビューでリアルな声を集めたい」という意見と、「インターネットでサンプル数を多く集めたい」という意見が衝突してしまいました。そこで、私は調査項目を精査し、「項目によって2つの方法を使い分けよう」という折衷案を出しました。全員の合意も得られ、結果的にめりはりのある内容の仕上がりとなり、高評価を得ることができました。
異なる意見も受け入れ、それぞれの良さを生かしながら目標達成していく協調性を、社会人になっても大切にしていきたいと考えています。
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