「ハングリー精神」の意味、言い換えと自己PRでの伝え方【例文付き】

就活において「ハングリー精神」をアピールしたいと思っているものの、企業に評価されるのかどうか、自分が主張したい強みや持ち味と合っているのかどうか、気になるという人は多いようです。ES(エントリーシート)や面接で、ハングリー精神があることをアピールしたい場合、どういう点に気をつければいいでしょう。また、別の言葉に言い換えることはできるのでしょうか?リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーにハングリー精神をアピールする際のポイントや注意点をうかがいました。例文も紹介します。

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ハングリー精神とは?意味を紹介

「ハングリー精神」とは、目標や夢などを達成するために、強い意志を持って立ち向かおうとする気持ちや姿勢のことを指します。

現状に満足せず、より高みに向かってチャレンジし続けるという意味合いもあります。

ハングリー精神は企業から評価される?

上記の意味合いから、ハングリー精神がある人は上昇志向が強く、目標達成に向けて頑張る力を持っていると前向きに評価する企業が多いようです。ただ、ハングリー精神という言葉から「ガツガツしている」「負けん気が強い」という印象を持たれる可能性もあります。

そのイメージにマッチする企業や職種…例えば創業間もないスタートアップや急成長中のベンチャー、新規開拓がミッションの営業職などでは高く評価されるでしょう。

一方で、穏やかな社風の企業や、すでに業績が安定していてチャレンジングな取り組みの機会が少ない企業、物事に地道にコツコツ取り組む必要のある職種などでは、ハングリー精神をアピールするとミスマッチと捉えられる可能性もあるでしょう。

自己PRでハングリー精神をアピールするには

ハングリー精神という言葉には、上昇志向や目標達成意欲などのイメージがありますが、受け手によっては捉え方がやや分かれる可能性があります。

例えば、向上心があって常に上を目指している人をイメージするケースもあれば、物事を最後まで成し遂げる人、目標よりさらに上を目指して頑張る人、困難にも果敢に立ち向かう人などと捉えるケースもあります。意図を正しく伝えたい場合は、自身の強みをもう一段深掘りしてより具体的な表現に言い換えるといいでしょう。

自分がイメージしている「ハングリー精神」が伝わっているかどうかは、家族や友人、先輩など第三者に意見をもらうといいでしょう。学校のキャリアセンターや、就職エージェントを活用してプロの意見をもらうのも有効です。

「ハングリー精神」を伝える言葉の選び方は?言い換え表現を使う?そのまま使う?

自己PRにおいて、ハングリー精神という言葉を言い換えた方がいいケースと、そのまま使った方がいいケースをご紹介します。

言い換えた方がいいケースとは?

前述の通り、ハングリー精神という言葉は受け手によってさまざまな意味合いに取られる可能性があるため、もう一段掘り下げてより具体的にした方が、あなたという人物がより正確に伝わると思われます。

自分自身と向き合い「自分にとってのハングリー精神とは何を意味しているのか」を分解してみると、別の表現方法が見えてくるでしょう。自身のハングリー精神を示すエピソードから深掘りしてみると、よりわかりやすいと思います。

例えば、「授業で簿記3級の取得を勧められたが、せっかくやるならばさらに上を目指したいと思い、2級に挑戦した」のであれば、ハングリー精神よりも「向上心が強い」という言葉に言い換えた方が強みを伝えやすくなります。また、「アルバイトでホールを担当していたけれど、より戦力になりたくて調理のノウハウも頑張って習得した」のであれば、「貢献欲」や「責任感」の方が当てはまるかもしれません。

「ハングリー精神」のままでいいケースとは?

志望企業が求める人物像として「ハングリー精神」を挙げている場合など、企業が考えるハングリー精神と自分が考えるハングリー精神にずれがなさそうだと感じられる場合は、ハングリー精神という言葉を使った方がいいでしょう。前述のように、スタートアップやベンチャー、営業職などでは、プラスに評価される可能性は大いにあります。

また、自分の強みや持ち味、特徴を表現するのに「ハングリー精神」という言葉が一番マッチしていると感じる場合は、そのまま使った方がいいでしょう。「自分にはこの表現が合っている」と思える表現をすることで、自信を持って強みや持ち味を伝えられると思います。

いずれの場合も、ハングリー精神の裏付けとなるエピソードと共に伝えましょう。それにより、自身の強みをより具体的に相手に伝えることができ、認識のずれも抑えられます。

ハングリー精神の言い換え一覧

自己PRに使える「ハングリー精神」の言い換えを一覧でご紹介します。ハングリー精神という言葉を掘り下げる際の参考にしてみてください。

<自己PRに使える「ハングリー精神」言い換え一覧>

●より良いものを目指すという気持ちや姿勢

    • 向上心がある
    • さらに上を目指す姿勢
    • チャレンジ精神がある
    • 上昇志向が強い

●物事を成し遂げようという気持ちや姿勢

    • 目標達成意欲が高い
    • 責任感が強い
    • 何事にも一生懸命取り組む
    • 勝ちにいく気持ちが強い

●困難に立ち向かう気持ちや姿勢

    • 逆境をばねにできる
    • 不撓不屈(ふとうふくつ)の精神
    • 雑草魂がある
    • 難易度が高いことにチャレンジし続けられる
    • 反骨精神がある
    • トライアンドエラーを繰り返す
    • 七転び八起きの精神

ハングリー精神を強みとした自己PR例文

ハングリー精神を強みとする自己PRの例文をご紹介します。ハングリー精神という言葉を言い換えている例もありますので、これらを参考にしながら自分ならではの自己PRをまとめてみましょう。

学業におけるハングリー精神の自己PR例

私の強みは、向上心があることです。大学の簿記の授業で、簿記3級を取ることを推奨されましたが、せっかく勉強するならばさらに上を目指したいと考え、「1年後に2級合格」を目標に置きました。初めの半年で簿記3級をマスターして土台を作り、次に難易度の高い工業簿記の勉強に力を入れ、試験の1カ月前から過去問題に取り組むというスケジュールを立てて勉強に臨んだことで、目標通り1年後に簿記2級に合格することができました。このように、高い目標に向かって努力する姿勢を、仕事においても生かしたいと考えています。

アルバイトにおけるハングリー精神の自己PR例

私には、常に高い目標に向かって突き進もうとするハングリー精神があります。ある情報サイトの広告営業のアルバイトで、企業に電話をかけアポイントを取る仕事をしていましたが、「1日20件に電話をかけ、1件のアポイントを取る」という目標に対して、「2倍の電話をかけ、2件以上のアポイントを取る」という自己目標を設定しました。たくさん電話をかけるためには要点を絞ってサービスの魅力を伝える必要があるため、トークスクリプトを作成して仲間を相手に練習を重ね、内容をブラッシュアップすることで、自己目標を定めてから2カ月で目標を達成しました。また、トークスクリプトをほかのアルバイトにも共有することで、チーム全体の電話件数とアポイント獲得数も増やすことができました。仕事においても、与えられた目標のさらに上を目指して行動する姿勢を常に意識し、高い成果を上げたいと思っています。

サークルにおけるハングリー精神の自己PR例

目標達成意欲が高いことが私の強みです。友人に誘われたのがきっかけでアカペラサークルに入っていますが、大学に入るまではアカペラはおろか歌にも自信がありませんでした。しかし、参加したからにはうまくなりたいと一念発起し、ボイストレーニングを受け、カラオケに通うなどして独自に練習を行いつつ、グループを組んで発声練習や曲の練習などを重ね、少しずつスキルを身につけました。そして先日、1年生の時に立てた「学園祭のコンサートでトリを飾る」という目標をかなえることができました。歌の経験が足りず自信もなかった自分が、地道に努力を重ね人前で堂々と歌えるようになったのは、人よりも目標達成意欲が高かったからだと思っています。この強みを生かして、仕事でも高い目標に向かって頑張り続けたいです。

ボランティアにおけるハングリー精神の自己PR例

チャレンジ精神と負けん気があるところが私のアピールポイントです。現在、学生ボランティアとして「こども食堂」のサポートを行っていますが、ボランティアを始めようとした時に姉から「これまで小さな子どもと触れ合った機会もないのに、こども食堂なんて無理なのでは」と言われたのが悔しくて、自ら率先して子どもたちの輪の中に入り、打ち解けるよう心がけました。みんなで工作をしたり、ゲームをしたり、公園を走り回ったりしながら交流を深め、現在では勉強も教えています。食堂に通ってくる子どもの多くはシングル家庭が多く、遊びや食事、勉強などを通して保護者の方とも交流を持つことで、社会的孤立も防げているのではないかと感じます。これからもチャレンジ精神と負けん気をうまく生かして、未体験のことにもどんどん挑戦し自身の幅を広げたいと考えています。

ハングリー精神をアピールする方法に困ったら就職エージェントに相談しよう

例文を参考にしても、ハングリー精神をアピールする自分ならではの自己PRが思い浮かばない…という場合は、就職エージェントを活用する方法もあります。

リクナビ就職エージェントでは、専任のキャリアアドバイザーがあなたの就活に伴走します。自己PR作成のアドバイスも得られるので、悩んだらまずは一度相談してみることをお勧めします。


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プロフィール 川越 杏子(かわごえ・きょうこ)新卒領域のキャリアアドバイザー経験を経て、現在、同領域のマネジャー職に従事。より多くの学生さんが、就活経験を通じて自身の「らしさ」を知り、「働く」の解像度を上げた上で「意志」ある意思決定ができるよう、サービス向上に向き合っている。

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