几帳面であることは、就活において評価されるのでしょうか?また、ES(エントリーシート)や面接で、几帳面であることをアピールしたい場合、どういう点に気をつければいいでしょう。リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーに、几帳面をアピールする際のポイントや注意点をうかがいました。具体的な例文も紹介します。
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自己PRで几帳面さをアピールするには
「几帳面」とは、物事の細かいところまできちんとしている様子のことを言います。主に、真面目で誠実な性格の人が「几帳面な人」と言われることが多く、自己PRとして伝えた際の企業側の印象も基本的にはポジティブです。
ただ、「几帳面」はやや抽象的な表現であり、受け手によって捉え方が分かれがちな言葉でもあります。例えば、整理整頓が得意できれい好きの人を几帳面と捉えるケースもあれば、緻密に計画を立てて物事を進める人、真面目にコツコツ取り組む人、時間に厳しく細かい性格の人を几帳面と指すケースもあります。
つまり、「几帳面」という言葉で自分がアピールしたいと思っていたことと、受け手が感じたことがずれてしまう可能性があるということ。場合によっては「几帳面ということは、頑固で融通が利かない性格なのだろうか」とネガティブに取られるケースもあり得るため、できればもう一段掘り下げ、より具体的な表現に言い換えた方が、アピールしたいことが正しく伝わると思われます。
「几帳面」を言い換えた方が伝わる?それともそのまま使って良い?
自己PRにおいて、几帳面という言葉を言い換えた方がいいケースと、そのまま使った方がいいケースをご紹介します。
言い換えた方がいいケースとは?
前述の通り、基本的には几帳面という抽象的な言葉をそのまま自己PRとして伝えるよりも、もう一段掘り下げてより具体的にした方が、あなたという人物がより正確に伝わると思われます。
自分自身と向き合い「自分にとっての几帳面とは?」を分解してみると、別の表現が見えてくると思います。
例えば、「商品がきれいに陳列されているのが好きで、スーパーマーケットでのアルバイトでは来店客が商品を取りやすいよう整理整頓に気を配っているから几帳面」であるならば、几帳面というよりも「物事を整理整頓するのが得意」とか「お客さまの目線で物事を考えられる」と言い換えた方が本来の強みが伝わりやすくなりますし、「サークルの経理担当として、計算ミスをなくすべく表計算ソフトで入出金を管理し何度も確認するから几帳面」なのであれば、「責任感が強い」「成果物の質を追求する」と言い換えた方がわかりやすいでしょう。
このように、几帳面を示すエピソードから考えてみると、より具体的な表現が見つかりやすくなるのでお勧めです。
「几帳面」のままでいいケースとは?
志望企業が求める人物像として「几帳面さ」を挙げている場合など、企業が考える几帳面と自分が考える几帳面にずれがなさそうだと感じられる場合は、几帳面という言葉を使った方がいいでしょう。
また、自分の強みや持ち味、特徴を表現するのに「几帳面」という言葉が一番マッチしていると感じる場合は、そのまま使った方がいいと思います。
「自分にはこの表現が合っている」と思える表現をすることで、言葉に思いが乗り、強みや持ち味が伝わりやすくもなるでしょう。
いずれの場合も、几帳面さの裏付けとなるエピソードと共に伝えましょう。それにより、どういうタイプの几帳面さなのか相手に伝えることができ、認識のずれが最小限に抑えられます。
几帳面の言い換え一覧
自己PRに使える「几帳面」の言い換えを一覧でご紹介します。几帳面という言葉を掘り下げる際の参考にしてみてください。
<自己PRに使える「几帳面」言い換え一覧>
- 真面目
- 真っ正直
- 一本気な性格・何事にも真剣に取り組む
- 物事にコツコツ取り組む
- 誠実である
- 忠実である
- 何事にも一生懸命
- 公明正大である
- 謹厳実直である
- 責任感が強い
- ひたむきである・整理整頓が得意
- きれい好き
- 調整するのが得意
- 課題を見つける力
- 改善することが得意
几帳面さを強みとした自己PR例文
几帳面さを強みとする自己PRの例文をご紹介します。几帳面という言葉を言い換えている例もありますので、これらを参考にしながら自分ならではの自己PRをまとめてみましょう。
学業における几帳面さの自己PR例
私の強みは、計画を立てて物事に取り組めることです。例えば、一つの実験に取り組むときには、着手する前に「いつまでに○○をする」と具体的に日付を決め、期日までに確実にやり遂げています。
実は以前は、行き当たりばったりで物事に取り組むことが多く、実験でも思わぬエラーに直面して時間ばかりがかかってしまい、決められた期日を過ぎてしまうことが多かったのです。これではいけないと自身の行動を見直し、エラーが出たときのために日数に余裕を持たせながら、事前に計画を立てることを徹底するようにしたところ、期日を守れるようになっただけでなく実験結果の精度も上がりました。この強みは、貴社の研究部門においても必ず生かせると考えています。
アルバイトにおける几帳面さの自己PR例
私の強みは、細かい課題でも見逃さず改善する力がある点です。学校近くにある個人経営の喫茶店でアルバイトをしていますが、学生が多く訪れる人気店である一方で、食材や備品の在庫管理が甘く、在庫が過剰なのではないかと気になっていました。そこで、表計算ソフトで簡単な在庫管理表を作成したところ、削除余地があることがわかり、必要なものを必要な分だけ仕入れることを提案。それにより、仕入れ額が一定になり食材の廃棄も減少し、マスターからは利益率が改善したと喜んでもらえました。
現状がうまく回っているように見えても、その中から改善できる点を見つけて課題解決に取り組むのが得意なので、貴社においても細かい点にまで気を配り、常に「どうしたら今より良くなるか」を意識しながら働き、成果を上げたいです。
サークルにおける几帳面さの自己PR例
私は几帳面な性格であり、真面目でコツコツ物事に取り組むのが得意です。所属する吹奏楽のサークルでは、皆で集まれる練習場所を確保するのが難しく、これまでは体育館などを借りて行っていましたが、頻繁に練習できない点が課題でした。
そこで吹奏楽コンクールへの出場というサークルの目標を設定し、年間を通した練習計画を立て、授業や研究などに支障がない時間帯と場所を地道に調べ上げた上で学校側と何度も交渉。キャンパスの離れにある棟の教室を、授業終了後に週2回各2時間借りることに成功しました。周りを気にせず練習に打ち込める時間を確保したことで、皆のレベルも向上。目標だった吹奏楽コンクールにも出場することができました。
このように、課題解決に向かって真面目にコツコツ取り組む姿勢を大切に、さまざまな業務に取り組んでいきたいと考えています。
趣味や特技における几帳面さの自己PR例
私は、自分で戦略を立てそれを実行することを得意としています。学業やアルバイトでも、目標達成のために戦略を緻密に立て、それを実行することで成果を上げることを心がけていますが、象徴的な例が体づくりです。
高校時代から定期的にジムに通い体を鍛えていますが、ボディービルコンテストへの出場を勧められたのを機に、鍛え方の戦略を一から見直しました。パーソナルトレーナーからバランスのいい筋肉をつけるためのアドバイスをもらい、コンテストまでの半年間のトレーニングメニューを自ら設計。食事の内容や取る時間帯も細かくルールを決めて実行し、その成果を記録してルールを細かく調整しました。結果的に入賞はできませんでしたが、戦略を決めて見直しながら準備を重ねたことが大きな自信になりました。社会に出てもこの強みを生かし、目標に向かって突き進んでいきたいと思います。
几帳面さをアピールする方法に困ったら就職エージェントに相談してみよう
几帳面さの自己PR例を上記で紹介しましたが、いざ自分のエピソードに当てはめようとすると難しいこともありますよね。そのようなときは、就活のプロである就職エージェントに相談するという方法もあります。
リクナビ就職エージェントでは、専任のアドバイザーがマンツーマンで就活をサポートします。履歴書・OpenESの添削や面接アドバイスなども行っているので、自分に合った自己PR作成に役立ててください。
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プロフィール 川越 杏子(かわごえ・きょうこ)新卒領域のキャリアアドバイザー経験を経て、現在、同領域のマネジャー職に従事。より多くの学生さんが、就活経験を通じて自身の「らしさ」を知り、「働く」の解像度を上げた上で「意志」ある意思決定ができるよう、サービス向上に向き合っている。