最終面接(役員面接)の逆質問で「評価が上がる・下がる」の違いとは?最終面接担当者300人アンケート

面接の「逆質問」は、企業を選ぶ上で気になることや知りたいことを聞く場。とはいえ最終面接での逆質問ともなると、あと一歩と思えばこそ「何を聞けばいいの?」「一次や二次面接との違いは?」と不安になりますよね。また、中には最終面接の中で自分の想いを伝えたいと考える人もいるでしょう。

一方、最終面接を行う企業側の担当者は、最終面接での逆質問を、どのように受け止めているのでしょう。逆質問によって評価を上げたり、下げたりすることはあるのでしょうか。そこで、最終面接の担当者に聞いた「実際に評価が上がった逆質問・下がった逆質問」についてのアンケート結果を紹介。後半では、就活のプロに逆質問を戦略的に使う方法を聞きました。最終面接を控えている学生は必見です!

最終面接を担当した社員・役員・経営者300人に直撃!最終面接で「評価が上がった・下がった」逆質問は?

今回「就職ジャーナル」では、最終面接の逆質問の実態を知るためのアンケートを実施。実際に最終面接を担当したことがある企業の社員・役員・経営者300人に聞きました。

最終面接で、学生から逆質問を受けたことがある人は9割弱

●最終面接の場で、学生から逆質問を受けた、または何か質問はあるか聞いたことはありますか。(単一回答・n=300)

「最終面接の場で、学生から逆質問を受けた、または何か質問はあるか聞いたことはありますか。」の円グラフ

 

「大きく評価を上げた逆質問がある」のは約2割。会社を知りたい熱意が好印象

●最終面接で、結果的に面接の評価を大きく上げることにつながった学生からの逆質問はありますか。(単一回答、n=258)

「最終面接で、結果的に面接の評価を大きく上げることにつながった学生からの逆質問はありますか。」の円グラフ

 

 

●それはどんな逆質問で、なぜ評価を上げたのですか。(自由回答)

  • ライバル企業のサービスの分析を交え、自社の方向性を聞いてきた。業界分析をきちんとして研究熱心だと感じた。(不動産業界/事業本部長・部長クラス/従業員100人以上500人未満)
  • 自分自身の現状から、将来に向けてどんな準備をすればいいかを聞かれた。将来へのステップを段階的に進もうとする意欲が伝わった。(介護・福祉業界/支店長・工場長クラス/従業員50人未満)
  • この会社で働きたい動機を踏まえた上で、今まで達成感を覚えた瞬間を聞かれた。この会社と仕事を好きになろうという気持ちが伝わってきた。(ファッション・アパレル業界/一般社員/従業員100人以上500人未満)
  • 当社の弱点を突いてきた。新機軸を創製するのに良き人材だと感じた。(電機業界/課長クラス/従業員100人以上500人未満)
  • 会社で一番好きな商品を聞かれた。ほかの学生は聞かなかった内容であったため印象に残った。(食品業界/支店長・工場長クラス/従業員100人以上500人未満)

最終面接の逆質問で評価を大きく上げた経験のある人は2割を超える結果に。特に、会社や仕事をより知りたいという意欲を感じる質問が好印象だったようです。

約2割が「大きく評価を下げた逆質問がある」と回答。待遇にこだわるとNG?

●最終面接で、結果的に面接の評価を大きく下げることにつながった学生からの逆質問はありますか。(単一回答、n=258)

「最終面接で、結果的に面接の評価を大きく下げることにつながった学生からの逆質問はありますか。」円グラフ

●それはどんな逆質問で、なぜ評価を下げたのですか。(自由回答)

  • 給与や賞与について、しつこく聞いてきた。まだ内定も出ていない中、お金だけが目当てのように感じた。(科学研究サービス/専務取締役・常務取締役・役員・取締役クラス/従業員100人以上500人未満)
  • 最終面接で経営理念について聞かれた。会社のホームページに載っている内容なので、企業研究が不足していると感じた。(ソフトウェア業界/事業本部長・部長クラス/従業員500人以上1000人未満)
  • 有給休暇以外にも、休むことは可能かを聞かれた。「働く」という責任感に欠けていると感じた。(自動車業界/係長・主任クラス/従業員50人未満)
  • 理系としてどの分野に適性があるかを聞かれた。入社前なのに、いろいろ決めつけすぎだと思った。(食品業界/支店長・工場長クラス/従業員3000人以上)
  • 興味のない分野の仕事に就けられる可能性があるかと聞かれた。わがままに聞こえてしまった。(新聞業界/事業本部長・部長クラス/従業員100人以上500人未満)

逆質問で評価が下がるケースも2割弱と一定数あることが判明。特に給与や休日などの福利厚生にこだわりすぎる質問は、あまりいい印象を持たれない傾向があるようです。

「評価が上がる逆質問」「評価が下がる逆質問」の違いとは

今回の企業アンケートでわかるように、最終面接の逆質問では企業の評価が一気に上がるケースもあるようです。

「逆質問は、自分が聞きたいことを聞くのが基本です。ただ、逆質問は面接の中で唯一、企業ではなく学生が主導できるチャンスとも言えます。ですので、もし逆質問をアピールチャンスとして使いたいのであれば、しっかり準備して臨みましょう」と言うのは、キャリアアドバイザーの島津綸子さん。そこで、最終面接の逆質問を企業へのアピールにつなげたい人向けに、ポイントを島津さんに教えていただきました。

プロフィール島津 綸子リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザー。主に文系学生を担当。就職活動に悩んでいる学生と日々個別に面談を行い、その人の希望や適性に合う求人情報を紹介しながら、数多くの学生の就職活動を支援している。「個性」を生かして働けるように、一人ひとりの学生と徹底的に向き合うことにこだわりを持つ。趣味は料理。好きな球団は広島カープ。
→リクナビ就職エージェント公式サイト

なるべく「仮説」を持った逆質問を準備しよう

お伝えした通り逆質問は、聞きたいことを聞くのが基本ということを押さえておきましょう。また、逆質問ですべてが決まるわけではないということも忘れずに。その上で、評価を上げやすい質問について紹介します。ポイントは「仮説」を持って質問することです。例えば、次の3つのような逆質問です。

1.「役員目線」に立った逆質問

最終面接は役員や事業責任者クラスの方が対応することが多いので、そうした視座を持つ人に聞くべき質問をすること。例えば「御社は〇〇という理念を描かれていますが、〇年以降はどうサービスに反映させていきますか?」など、事業の方向性やビジョンに言及すると「業界や会社をよく研究している」という印象を持ってもらえるでしょう。

2.「自分が入社したら」で始まる逆質問

最終面接ではその企業への志望度が重視されるので、自分が入社することを見据えての逆質問で熱意を示すのも◎。例えば「御社に入社した場合、卒業までに準備できることを教えてください」「オススメの資格は?」など。入社を現実的に捉えた質問は意欲として相手に伝わります。

3.「自分はこう考えますが」という自分なりの仮説を持った逆質問

企業をよく研究し、それを前提にした「仮説」を持って質問をすることは、志望度の高さや理論的な思考能力のアピールになります。調べるべきは、(1)理念と今後力を入れていくこと、(2)企業の強み、(3)印象に残る商品・サービス、(4)活躍しそうな人の特徴、(5)その業界の解決すべき問題など。

その上で「このサービスは[(1)理念と今後力を入れていくこと]を目指したものだと思うのですが、いかがでしょうか?」「今後の事業では[(4)活躍しそうな人の特徴]の資質や能力が求められると思うのですが、どうお考えですか?」という感じで質問してみましょう。

面接を受ける女性イメージ

「仕事への関心が薄い」と感じさせてしまう逆質問には注意

次に、評価を下げるおそれのある逆質問についてです。主に3つあります。

1.ホームページを見ればわかる逆質問

「御社の理念は何ですか?」「今後の方向性は?」といった質問は企業の資料やホームページを見ればすぐにわかることですから、「準備が足りないのでは?」というネガティブな印象を与えてしまいます。あらかじめ理念や方向性などを知った上で、自分の考えを加えて質問をするようにしましょう。

2.どの企業でも通用する使い回しの逆質問

「御社のキャリアパスについて教えてください」など、どの企業にも使えるテンプレ質問は評価アップにつながらない可能性もあります。複数の企業に同じ質問をするとしても、「御社のこの事業に携わりたいのですが」と述べた上で「キャリアパスはどうなりますか?」と聞けば、この会社で成長したいという意志が伝わります。

3.給与、福利厚生、昇格など、待遇にこだわりすぎる逆質問

給与や休日・休暇などの待遇や、離職率などからわかる「働きやすさ」は、就活においても大切なポイント。でも自己中心的な聞き方では「働く気があるの?」「仕事への興味が薄い?」という印象を与えてしまいます。

聞きたいときは「働くイメージを持ちたいので」「家庭を持っても働き続けたいので」といった、質問の意図を枕ことばにするといいでしょう。あくまでも会社に貢献したいというポジティブなスタンスを忘れずに!

一次・二次面接と、最終面接の逆質問の違いって何?

ところで逆質問は最終面接だけでなく、一次・二次面接においても促されることがあります。それぞれの面接の逆質問に、違いはあるのでしょうか?

一次・二次面接での逆質問

現場の社員の方と面接する際には、仕事内容や社風、キャリアパスなどのリアルな話を聞くのがオススメ。そうすることで、入社後の働き方を具体的にイメージできるでしょう。

最終面接(役員面接や社長面接など)での逆質問

役員や社長などには、経営戦略や事業の将来性について聞くといいでしょう。会社の海外戦略や、5年後、10年後の業界全体の在り方といった、長期的な視座に立った質問をしてみましょう。

なお、就活の面接では、段階ごとに面接担当者が替わっていくのが一般的。人事担当者との一次面接の後は、現場の社員やマネージャーによる二次面接、役員面接、最後は社長面接など、企業ごとにそのフローは異なります。面接をする担当者の立場によって語れる内容も変わってくるので、逆質問の内容も前述のように変えていくといいでしょう。

→一次・二次面接と最終面接の逆質問の違いについて、詳しくはリクナビ就活準備ガイド「【質問例あり】最終面接での逆質問は、どんな質問をすればいい?」をご覧ください。

 

なお、キャリアアドバイザー島津さんによると、「逆質問の多さ」が「志望動機の高さ」と受け取られるケースもあるとのこと。いくつも用意していったことで企業と話が弾み、その結果、評価が上がったケースもあるそうです。逆質問は選考の一部ですが、志望する企業をより深く知る機会でもあります。事前準備をしっかりして、積極的に質問してみましょう。

 

【調査概要】
調査期間:2019年1月29 日~1月30日
調査サンプル:過去5年以内に新卒採用の最終面接に携わったことがある担当者300人調査協力:楽天インサイト株式会社

 

取材・文/鈴木恵美子

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