就活で第一志望に落ちた。立ち直れません。切り替え法や対策は?【就活なんでも相談室】Vol.1

第一志望の企業や業界を目指し就活を進めていたのに、全落ちして内定がない…。こうした悩みを抱え、リクナビ就職エージェントに訪れる就活生がいます。Aさんもその一人。周りが内定をもらっていればなお焦りますし、第一志望であるがゆえに、ショックも大きいことでしょう。6月末時点で内定がゼロ…と絶望しているAさんに、気持ちの切り替え方や、対処法、個性や強みを生かした就活進め方をリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーがアドバイスします。

リクナビ就職エージェントに相談する

【相談者の状況】「第一志望の業界で応募した企業すべてに落ちました。ショックで次が考えられません」

Aさん 大好きな化粧品業界を第一志望として就活を始めましたが、志望していた企業すべてに落ち、6月末時点で内定ゼロです。選考が続いている企業もないし、本命以外のエントリーも気が進みません…。

キャリアアドバイザー 化粧品業界を希望されているんですね。

Aさん はい、どうせ仕事するなら好きなことを軸にするしかないと思って、化粧品業界しか考えずに活動してきましたが、全部落ちてしまって…。選考に進んでいる企業もゼロで6月末を迎えてしまいました。友達や家族と話しても慰められるか落ち込むかで、状況を変えられないので、思い切ってプロに相談しようと思いました。これからでも就活はできるのか、知りたいです。

キャリアアドバイザー 7月に入っても、新卒採用の募集をしている企業はまだまだたくさんありますから、安心してください。

Aさん こんな私でも、この先、「行ってもいいな」と思える企業の内定をもらえるでしょうか。この前、仲良しの友人2人が大学のキャリアセンターに内定報告するというので一緒に行って、マジ心が折れそうになりました。でもだからって、どこでもいいや、となるのだけは嫌なんです…。

キャリアアドバイザー それはつらかったですね。でも、どこでもいい、なんてやけになる必要はありません。自分で納得できる企業も、まだまだ間に合います。こちらでご紹介することもできますので安心してくださいね。

Aさん え、そうなんですか。親しい友人の中で、まだ内定をもらっていないのは私だけなので、正直もうダメかも…と弱気になってしまっていました。

キャリアアドバイザー 気持ちはよくわかります。就活生同士の会話では、内々定の数は話題になりやすいですよね。でも、本来の就活目的である「自分にマッチした企業で働く」ためには、内定が出るタイミングの遅い・早いはあまり関係ないので、周囲の状況と比べ過ぎず、納得できるまで就活に取り組んでいきましょうね。

【ポイントまとめ】就活の本当の目的

  • 就活の本当の目的は「自分にマッチした企業で働く」こと
  • 内定のタイミングは人それぞれなので周囲と比べて焦る必要はない

【対処法】第一志望に落ちて絶望的な気持ちになったときの乗り越え方

Aさん ひとまず、夏以降も採用活動をしている企業があるとわかってホッとしました。ただ、第一志望の業界に全落ちして絶望を味わった直後なので、「よし、次を探そう!」という気持ちになかなかなれません…。

キャリアアドバイザー そうですよね。「就活はご縁だ」とよく言われますが、実際に選考に落ちるとそんなひと言では片づけられないくらい悲しい気持ちになりますよね。

Aさん そうなんです!業界研究も企業研究も面接準備も必死でやって、「絶対この会社で働きたい!」と思っていたからこそ、落ちた時の絶望感と喪失感がすごくて…。自分の中では、「ご縁がなかった」だけで片づけられず、「私にはなんの価値もない」とすら思うことがあります。

キャリアアドバイザー Aさんの気持ちはよくわかります。それだけ就活に一生懸命に取り組んでいたということですよね。ただ、自分を卑下するのはやめましょう。実際に就活支援をしていると、「ご縁」と言ってしまいたくなるようなこともあるんです。

Aさん それはどういうことですか?

キャリアアドバイザー 実は就活では、学生に落ち度がなくても、本当に相性が合わずに内定が出ないというケースも少なくありません。実際、ある業界を受け続けていて何十社と落ちていた学生が、志望業界を変えた瞬間に1社目の選考で内定をもらうということも珍しくないんです。

Aさん えっ、そうなんですか?どうしてそんなことが起きるんでしょうか?

キャリアアドバイザー 最初に受けていた業界ではそれほど評価されなかったその人の強みや資質、経験が、別の業界では高く評価されたということです。繰り返しますが、こういったケースは珍しくありません。それくらい業界や職種や企業によって、求めている人物像は異なるんですよ。

Aさん そうなんですね。

キャリアアドバイザー だから、第一志望の業界に全部落ちたからといって、Aさんに価値がないわけでは絶対にありません。Aさんの経験をどこかで高く評価してくれて、Aさんに合っている企業に出会えるはずなので、ここで足を止めずに、少しだけ踏ん張って就活を続けてみましょう。

Aさん わかりました。プロの方にそう言ってもらえると、少し気持ちが落ち着きますね。

キャリアアドバイザー 今すぐには新しい企業を探す気になれないというときには、就職エージェントが合いそうな企業を探して紹介することもできるので気持ちが落ち着くまではそういったサービスを使ってみるのもいいかもしれません。最初は受動的であっても、紹介された企業の選考を受けているうちに、また熱意が湧いてくることもあると思います。

【ポイントまとめ】第一志望に落ちたときの対処法

  • 「自分に価値がない」と考えるのはやめる
  • もっと自分の強みや経験を評価してくれる企業や業界は必ずほかにあると考える
  • 就活を止めずに、動き続ける
  • 新しい企業を探す気になれないうちは、就職エージェントなどを活用するのもあり

【落ちた原因を分析】企業が重視するポイントを押さえてアピールできていたか振り返る

Aさん 話を聞いてもらって、落ち込んでいた気持ちが少し浮上してきました。クヨクヨし続けていても状況が好転するわけじゃないので、何かしら動き続けようと思います。「私自身に価値がない」と思うのはやめようと思うのですが、これほどまでに選考に落ちてしまったのはどうしてなんでしょう…。

キャリアアドバイザー では、落ちた原因も一緒に考えてみましょうか。まずAさんはどんなふうに就活を進めていましたか?思いつくことを教えてください。

Aさん 私が就活の準備を始めたのは3年の夏のインターンシップでした。化粧品メーカー3社に参加したのですが、3社ともすごく手応えがあって、社員の方からも「商品のことをよく調べている。化粧品を好きな気持ちがよく伝わってくる」と言われたんです。それで正直、これで本番も大丈夫、と思ってしまいました。

キャリアアドバイザー 3月以降は、企業によってはインターンシップからの早期選考会がありますよね。こちらはいかがでしたか?

Aさん 自分では、インターンシップで手応えがあって、社員の方にも褒めてもらえたと思っていたのですが、結局、早期選考には呼んでもらえなくて。ショックでしたね。

キャリアアドバイザー その後、本選考が始まりますよね。例えば、志望理由ではどんなことをアピールしていましたか?

Aさん インターンシップに参加したこと、化粧品が好きなこと、好きなことを仕事にしたいことを主に伝えていました。インターンシップで社員の方から「よく調べている」「好きな気持ちがよく伝わる」と言われたことも忘れずにアピールしていたんですが…ほとんどが二次選考で落ちてしまいました。インターンシップに参加した企業も、3社中2社は最終選考まで進みましたが、結局内定には至りませんでした。

キャリアアドバイザー 志望理由では、「どれだけ化粧品のことが好きか」というアピールが中心だったということですね?

Aさん そうです。好きな理由と具体的にどこが好きか、他社と比べてどう違うと思っているのかなどもアピールしたんですが…。

キャリアアドバイザー もしかすると、内定に至らなかった背景には、Aさんの「好き」という思いと企業の選考との間にどこかミスマッチがあった可能性があるのかもしれません。「好き」という情熱は就活を進める必要条件にはなり得ても、十分条件ではないんです。

と言うのも、多くの企業は、過去に「『好き』で入社した社員が、早々に『仕事が合わない』と辞めていった」という経験をしています。厳しい状況の中で生き残っていかなければならない企業にとっては、採用においては「好き」以上に「何ができるか」を重視して選考していることも多いんです。

Aさん そうなんですね…。私は、「どれだけ好きか」を伝えることに注力してしまっていました。「何ができるか」という視点からは、満足のいくことは言えてなかった気がします。

キャリアアドバイザー では、今後はぜひその視点を意識してみてください。企業は「この学生は、将来わが社で活躍してくれる資質の持ち主かどうか」を見ています。つまり、Aさんはどんなことが得意か、何ができるか、どんなふうに活躍してくれるかを、選考を通して確認しようとしているんです。このポイントを押さえるだけで、志望理由のシャープさがガラッと変わるはずですよ。

Aさん 好きだからというのは、就活では伝えない方がいいんでしょうか?

キャリアアドバイザー 伝えることが悪いわけではありません。情熱があるに越したことはありませんからね。ただ、アピール内容がそれだけに終始してしまうと、入社後に活躍できる根拠や説得力には欠けてしまうと思います。企業に注目したきっかけとして伝え、その上で、自分は何ができて、どう貢献できるのかを伝えるとより良いと思いますよ。

【ポイント】企業が採用で重視するのは「好きな気持ちの強さ < 何ができるか」

  • 志望理由は「好きだから」だけで終わらせない
  • 自分はどんなことが得意で、何ができて、どう活躍できるのかを伝える

【第一志望に落ちた後の就活の進め方①】自己分析をやり直す

Aさん ちなみに、第一志望に落ちた後の就活って、具体的には何から手をつければいいんでしょうか。

キャリアアドバイザー 就活をリスタートさせるために、まずやるべきことは“自己分析”です。自分にはどんな資質があるか、企業にPRできることは何か。これまでの経験から、よくできたこと、褒められたこと、できなかったことを洗い出してみましょう。こうした“自分を俯瞰(ふかん)する作業”は、私たちのような、ちょっと先輩で客観的な第三者の専門家と一緒に行うと、冷静になれて核心が見えてきやすいんですよ。

Aさん そうなんですね。

キャリアアドバイザーに相談に来る就活生のイメージカット

キャリアアドバイザー まずは考え始めやすいように、「就活の第一志望に据えようと思うほど化粧品が好きだったのはなぜか」を整理してみましょう。きっかけは何かありましたか?

Aさん 高校生のころメイクやデザインに興味を持つようになったのが最初でした。大学も迷うことなく「化粧品のゼミ」がある大学・学部を選びました。そのころから、いつか化粧品メーカーで働きたいと思っていましたが、決定的だったのは、やはりそのゼミでの体験でした。

キャリアアドバイザー どのような体験だったのでしょう?

Aさん ゼミでは、ある化粧品会社と連携したプログラムを採用していて、実際にそのメーカーの商品のマーケティングや商品開発を体験することができたのです。すごく面白くて、ますます、将来はこの大好きな仕事をしようと決めました(笑)。

キャリアアドバイザー 好きなことを仕事にしたいという自分の気持ちがよくわかったわけですね。周囲の、例えば担当教授の評価はどんな内容でしたか

Aさん 教授の評価も高かったと思います(笑)。

キャリアアドバイザー それは素晴らしい(笑)。特にポイントが高かったのは何だったか、思い出せますか?高校のころに目覚めたメイクやデザインの分野でしたか。

Aさん …いえ、むしろ、お客さまの目線でニーズを深堀りすることに長(た)けていると言われて、高い評価を頂きました。そこは自分でもちょっと意外でしたね。

【ポイントまとめ】選考に落ちた後に、自己分析で棚卸しすると良いこと

  • 自分にはどんな資質があるか
  • 企業にPRできることは何か
  • よくできたこと
  • 褒められたこと
  • できなかったこと

【第一志望に落ちた後の就活の進め方②】ほかの業界にも目を向けてみる

キャリアアドバイザー Aさんには、マーケティング能力、市場や顧客を分析するセンスがありそうですね。例えば「好き」と「できる」を重ね合わせていくことで、その資質をよりPRすることもできますよ。Aさんの場合は、「好き」は、化粧品に固執しない「商品をとことん好きになれる」能力で、「できる」は、マーケティング能力、顧客分析力なのではないでしょうか。

Aさん 確かに、お客さまのことを考える、ということはできる気がします。今までは、「化粧品にかかわる仕事がしたい」と意気込み過ぎていたので、それがダメになったときに次にどの企業の選考を受ければいいかわからなくなっていたんです。でも、こうして幅を広げて考えてみたら、選考を受けたい企業をまた見つけられそうな気がしてきました(笑)。

キャリアアドバイザー 「好き」とばかり思い詰めてきた心に余裕ができて、もともとの自分が見えてきたんですね。化粧品だけでなく、ほかにも好きで興味のあるものはありませんか?

Aさん そうですね、雑貨や日用品や……、好きなものはありますね。「好き」の角度を広げていけば、何か自分にマッチする業界がありそうな気がします。

キャリアアドバイザー 良かったです。活躍できそうな世界が広がってきましたよね。どうでしょう、ほかの業界も見てみたくなりませんか?(笑)

Aさん ほんとですね。目の前が明るくなってきました。

キャリアアドバイザー もともと暗くはないのに、自分で暗くしたんですね(笑)。さあ、次に進みましょう。

【ポイントまとめ】第一志望以外でも納得して入社できる企業を探すコツ

  • 考え方の幅を広げる
  • 最初に「好き」と「できる」を分けて考え、次に2つが重なるところを探す

【第一志望に落ちた後の就活の進め方③】キャリアアドバイザーと二人三脚で進めてみる

Aさん おかげさまで全落ちしたショックにもある程度整理がつきましたし、何が良くなかったのか客観的な分析もできました。今までは、就職エージェントってどこかとっつきにくい印象だったんですが、思い切って相談してみて良かったです。

キャリアアドバイザー それは良かったです。私たちリクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーは相談者にマッチする企業の紹介だけではなく、こういった就活にまつわる悩み相談にも乗っています。自己分析や面接準備、企業選定など、わからないこと、うまくいかなくて落ち込んでいることなど、就活で立ち止まりそうになったときはいつでも頼ってくださいね。

Aさん ありがとうございます!ちなみにマッチする企業の紹介って、どういうのがあるんでしょうか?私みたいに第一志望に落ちてしまって、新しく考え直す必要があるような人でも紹介してもらえますか?それとも、行きたい業界が明確な人しか紹介してもらえないんでしょうか?

キャリアアドバイザー 行きたい業界が決まっていても、決まっていなくても大丈夫です。リクナビ就職エージェントでは、まずマンツーマンで面談をして、その内容を基に、その人に合いそうな企業を選定して紹介しています。国内大手・外資系・優良ベンチャーだけでなく、エージェントだからこそ紹介できる非公開求人情報もたくさんあるんですよ。

Aさん 紹介してもらった後に、選考を辞退することもできますか?もしも選考を受けて内定が出たら、絶対にその企業に入社しないといけないなどの制約があるのでは…と不安なのですが、実際はどうなんでしょうか?

キャリアアドバイザー そういった制約はないので安心してください。マッチ度が高い企業だけではなく、選考スピードが速い企業を紹介することもできるので、比較的早く内定を狙うことも可能ですが、だからといってそこで就活を終えてほしいというわけではありません。むしろ、1社でも内定をもらえば、安心してその後のチャレンジができるという考え方もあります。納得して働ける会社を見つけてほしいですね。

Aさん そうなんですね。それを聞いて安心しました。

キャリアアドバイザー ほかには、就活に行き詰まっているときに、就職エージェントから紹介された選考を受けることで突破口が開けることもあります。私たちリクナビ就職エージェントでは面接不合格の場合、できる限りその理由をフィードバックしているので、「次はどうすれば改善できるか」が明確になりやすいのが特徴です。

Aさん それはいいですね!正直、何がダメなのかわからないまま落ち続けるのは、出口のないマラソンを走っているみたいでつらかったんです。もしも落ちたとしても理由が明確なら、比較的気持ちを保てそうな気がします!

【ポイントまとめ】リクナビ就職エージェントのキャリアアドバイザーに相談するメリット

  • 自己分析〜内定後まで、専任アドバイザーがマンツーマンでサポート
  • OpenESの添削、面接アドバイスを何度でも受けられる
  • 希望や適性に合う企業選びを一緒に考え、非公開求人も含めて企業を紹介
  • 面接を受けて不合格の場合は理由をフィードバック

その後…

Aさんはその後、キャリアアドバイザーが紹介した日用品メーカーのマーケティング職に応募し、無事、内定を得ました。


\リクナビ就職エージェントをご存じですか?/

『リクナビ就職エージェント』は就活を無料で支援するサービス。
会員登録後、専任のアドバイザーが個別に電話相談を行い、あなたの希望や適性に合う企業選びを一緒に考えます。
エージェントだからこそできる求人情報の紹介、面接アドバイスやOpenESの添削なども行っています。

『リクナビ就職エージェント』に相談する

掲載日:2018年7月10日 更新日:2023年11月13日

就活をはじめる以前に、本当はいろんな不安や悩みがありますよね。
「面倒くさい、自信がない、就職したくない。」
大丈夫。みんなが最初からうまく動き出せているわけではありません。

ここでは、タテマエではなくホンネを語ります。
マジメ系じゃないけどみんなが気になる就活ネタ。
聞きたくても聞けない、ホントは知りたいのに誰も教えてくれないこと。
なかなか就活を始める気になれないモヤモヤの正体。
そんなテーマを取り上げて、ぶっちゃけて一緒に考えていきましょう。

みなさんが少しでも明るく一歩を踏み出す気持ちになれることが、
私たちの願いです。