第一志望群に全落ち。どうすれば?【就活なんでも相談室】Vol.1

「働く」の第一歩となる就活は、誰にとっても初めての経験。思うように進まなくて途方に暮れ、立ち止まってしまうケースも少なくありません。そんなとき、親身になって相談に乗ってくれる人がいたら…と思うことはありませんか。

そんな悩める就活生の相談を、仏のような慈愛の心で受け止め、女神のように温かく励ましながら、これからのことを一緒に考えてくれるキャリアアドバイザーがいます。この連載では、彼らの元を訪れる就活生とアドバイザーとのやりとりを公開します。同じ迷いや悩みを抱える就活生に、きっとヒントが見つかります。

<今回のご相談>

第一志望に落ちました。ショックで焦るばかりです。

都内私立大学家政学科4年の女子学生A子さん。「就職するなら好きなことしかやりたくない」と考え、大好きな化粧品業界だけに絞って就活してきたものの、志望していた企業群にすべて落ち、6月末時点で内定ゼロ。選考が続いている企業もない。本命以外のエントリーも気が進まず、次の一手が見えない。「複数の内定が出たという友人の話に、焦りますし、なにより、心が折れそうになっています。私はこれからどうすればいいでしょう?」

キャリアアドバイザーと学生の面談風景(イメージ)

<答える人>


プロフィール
島津 綸子
リクナビ就職エージェント*のキャリアアドバイザー。主に文系学生を担当。「個性」を活かして働けるように、一人ひとりの学生と徹底的に向き合うことにこだわりを持つ。趣味は料理。好きな球団は広島カープ。

第一志望に落ちたからって諦めずに、自分を見つめ直そう

キャリアアドバイザー島津(以下CA島津) 化粧品業界を希望されているんですね。

A子さん(以下A子) はい、どうせ仕事するなら好きなことを軸にするしかないと思って、化粧品業界しか考えずに活動してきましたが、全部駄目で…。持ち駒ゼロで6月末を迎えてしまいました。 友達や家族と話しても慰められるか落ち込むかで、状況を変えられないので、思い切ってプロに相談しようと思いました。自分のどこがいけなかったのか、これからでも就活はできるのか、知りたいです。

CA島津 募集している企業はまだまだたくさんありますから、安心してください。

A子 こんな私でも、この先、「行ってもいいな」と思える企業の内定をもらえるでしょうか。この前、仲良しの友人2人が大学のキャリアセンターに内定報告するというので一緒に行って、マジ心が折れそうになりました。でもだからって、どこでもいいや、となるのだけは嫌なんです…。

CA島津 それはつらかったですね。でも、どこでもいい、なんてやけになる必要はありません。自分で納得できる企業も、まだまだ間に合います。こちらでご紹介することもできます。

そのためにやるべきことは、これまでの自分の“棚卸し”です。自分にはどんな資質があるか、企業にPRできることは何か。これまでの経験から、よくできたこと、褒められたこと、できなかったことを洗い出してみましょう。こうした“自分を俯瞰する作業”は、私たちのような、ちょっと先輩で客観的な第三者の専門家と一緒に行うと、冷静になれて核心がみえてきやすいんですよ。

A子 そうなんですね。

就活の軸にしてきた「好きなこと」を、深掘りしてみる

リクナビ就職エージェント キャリアアドバイザー島津 綸子さん

CA島津 まず、化粧品の何が好きか、を整理してみましょう。きっかけは何かありましたか?

A子 高校生のころメイクやデザインに興味をもつようになったのが最初でした。大学も迷うことなく「化粧品のゼミ」がある大学・学部を選びました。そのころから、いつか化粧品メーカーで働きたいと思っていましたが、決定的だったのは、やはりそのゼミでの体験でした。

CA島津 どのような体験だったのでしょう?

A子 ゼミでは、ある化粧品会社と連携したプログラムを採用していて、実際にそのメーカーの商品のマーケティングや商品開発を体験することができたのです。すごく面白くて、ますます、将来はこの大好きな仕事をしようと決めました(笑)。

CA島津 好きなことを仕事にしたいという自分の気持ちがよくわかったわけですね。周囲の、たとえば担当教授の評価はどんな内容でしたか

A子 教授の評価も高かったと思います(笑)。

CA島津 それは素晴らしい(笑)。特にポイントが高かったのは何だったか、思い出せますか?高校のころに目覚めたメイクやデザインの分野でしたか。

A子 ・・・いえ、むしろ、お客さまの目線でニーズを深堀することに長(た)けていると言われて、高い評価を頂きました。そこは自分でもちょっと意外でしたね。

CA島津 それは、A子さんに、マーケティング能力、市場や顧客を分析するセンスがあると評価されたのですね。でも、A子さんは「化粧品が好き」にまっしぐらですから(笑)、化粧品以外には考えなかったのではありませんか。

A子 「好きなことを仕事にしたい」と決めていましたから、化粧品以外を考えることは必要とも思いませんでした。そもそも「好き」を仕事にしたいと思うことは間違っていたのでしょうか?

第一志望の企業に落ちてしまったのは、「好き」だけしか伝わってなかったからかも…?

CA島津 そんなことはありません。けれども、内定に至らなかった背景には、A子さんの「好き」という思いと企業の選考との間にどこかミス・マッチがあったと考えるのが自然かもしれませんね。「好き」という情熱は就活を進める必要条件にはなり得ても、十分条件ではないんです。

多くの企業が、過去に「『好き』で入社した社員が、早々と『仕事が合わない』と辞めていった」という経験をしています。厳しい状況の中で生き残っていかなければならない企業にとっては、採用においては「好き」以上に「何ができるか」を重視して選考します

「この学生は将来わが社で活躍してくれる資質の持ち主かどうか」。A子さんはどんなことが得意か、何ができるか、どんなふうに活躍してくれるか……、わかりやすく言うと、そんなふうに見られているのです。その答えをA子さんは与えられたのでしょうか。

就活中は、柔軟な適応力が大事

A子 そういう視点からは満足のいくことは言えてなかった気がします。

私が就活の準備をはじめたのは3年の夏のインターンシップでした。化粧品メーカー3社に参加したのですが、3社ともすごく手応えがあって、正直、これで本番も大丈夫、と思いました。

CA島津 3月以降は、企業によってはインターンシップからの早期選考会があります。こちらはいかがでしたか。

A子 自分では、インターンシップで手応えがあったと思ったのですが、結局、呼んでもらえなくて。ショックでした。実は、ここでやっと焦りました。Uターンも考えて、出身地の地銀も考えましたが、どうしても、本命以外の企業にエントリーする気になれなくて。

CA島津 特定の業種や企業にこだわるほど、想定外の事態になると、焦りが出やすいんですね。うまくいかないときの切り替え、立ち直りは大事です。自分のこだわりや情熱を大事にしながらも、柔軟な適応力、というものがどんな仕事にも重要で、選考ではそうした資質も見られるのではないかと思います。

第一志望に落ちたときは気づかなかった「強み」に目を向けるには?

リクナビ就職エージェント キャリアアドバイザー島津 綸子さん

CA島津 A子さんの場合は、「好き」と「できる」を重ね合わせていくことで、その資質をPRできると思います。「好き」は、化粧品に固執しない「商品をとことん好きになれる」能力。「できる」は、マーケティング能力、顧客分析力です。

A子 確かに、お客さまのことを考える、ということはできる気がします。なんだか自分に幅ができて、少し大きくなった気がしてきました(笑)。

CA島津 「好き」とばかり思い詰めてきた心に余裕ができて、もともとの自分が見えてきたんです。化粧品だけでなく、ほかにも好きで興味のあるものはありませんか?

A子 そうですね、雑貨や日用品や……、好きなものはありますね。「好き」の角度を広げていけば、なにか自分にマッチする分野がありそうな気がしてきました。

CA島津 よかったです。活躍できそうな世界が広がってきましたよね。どうでしょう、ほかの業界も見てみたくなりませんか?(笑)

A子 ほんとですね。目の前が明るくなってきました。

CA島津 もともと暗くはないのに、自分で暗くしたんですね(笑)。さあ、次に進みましょう。

A子 どうもありがとうございました!

その後…

A子さんは、その後、CA島津が紹介した日用品メーカーのマーケティング職に応募し、無事、内定を得ました。

 

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