面接で落ちる理由は?企業が不採用を決める根拠と、次から準備できることを知りたい【就活なんでも相談室】Vol.10

何社受けても面接がうまくいかず、内定がもらえない…。

自分なりに面接準備をして臨んでいるだけに「落ちる理由がわからない」「どう改善すればいいのかわからない」と悩んでいる学生は少なくないようです。

そんな悩める就活生の相談を、仏のような慈愛の心で受け止め、女神のように温かく励ましながら、これからのことを一緒に考えてくれるキャリアアドバイザーがいます。

今回、学生への就活サポートとして行っている取り組みから、企業から実際にヒアリングした「面接で採用を見送る理由」として多かったものを事例と共にピックアップしました。どうして面接がうまくいかないのか、自力での面接準備に限界を感じている人たちのために、改善策と併せてご紹介していきます。同じ迷いや悩みを抱える就活生は、きっとヒントが見つかるでしょう。就活なんでも相談室_トップ画像

プロフィール
佐藤光紘(さとう・みつひろ)
キャリアアドバイザー。2017年に株式会社リクルートキャリアに新卒入社。以来、一貫して新卒の学生向けのアドバイザー業務に従事。関西のキャリアアドバイザー組織の立ち上げにも携わり、西日本の学生の就活サポートに力を注いでいる。

今回のご相談「面接で落ちる理由がわかりません」

面接で落ちる理由がわかりません。何社か受ける中では、面接で採用担当者と会話が弾み、手ごたえを感じることもありました。しかし内定にまで至らず、原因もわからないため、気分も落ち込むばかりです。

企業はどういう理由で不採用とするのでしょうか?

どうしたら内定がもらるようになるのか、改善策と併せて知りたいです。

学生が相談に来る理由として「面接で落ちてしまう」は多い

「内定がもらえない」と相談する学生に多いのは、「書類選考は通っても面接でうまくいかないケース」です。履歴書やエントリーシートは、文字数は限られてしまいますが、書き方のテクニックを参考にできるので、意外とうまく書けて、書類選考は通る場合が多いのでしょう。それだけに、採用担当者も書類だけでは評価しきれないのが本音でしょう。ところが、いざ面接で深掘りしてみると、採用担当者が知りたいことの詳細が出てこないので、結局内定にまで至らないのだと思います。

私たちキャリアアドバイザーは、学生と面談する際、「これまで受けてきた面接が、なぜうまくいかなかったと思うのか」を聞いています。本人なりに考えた理由を聞いてみると「自己PRを語っている途中でつかえてしまい、うまく言えなかった」「結論から簡潔に話せなかった」など、テクニック面を反省している学生が多いようです。

しかし、採用担当者が実際に見ているのは、そのような表面的なことではなく、その学生と自社との間に接点があるかどうかということ。そのため、改善のためにいくら面接のテクニックを磨いても、そこだけに終始していると、また同じような結果を招いてしまう可能性があるのです。面接がうまくいかなかった理由を振り返る際は、企業がどういった観点で学生を見ているのかを考慮することが大切でしょう。

企業が不採用にした理由で多かったものは?3つの主な事例を紹介

一方、多くの学生は、企業が採否を判断した理由を知ることができません。そこで、私たちは就活をサポートする一環として、リクナビ就職エージェントを通じて応募した企業から、面接後の評価の詳細をフィードバックしてもらう取り組みを始めました。それを基に学生と一緒に面接の振り返りを行い、課題を明らかにし、次の面接に生かしていくことを目的として、現在も行っています。

今回、実際に面接がうまくいかなかった学生が企業から受けるフィードバックとして多い理由を3つ、事例と併せて紹介していきます。実際に先輩たちがどのようなフィードバックを受け、課題を洗い出しながら、就活を進めていったのかをイメージしてみてください。

1.「志望動機・やりたいことが不明瞭」Aさんのケース(IT企業を志望/文系・男性)

企業からのフィードバック
「地元の大阪で働きたい、将来性がありそうだからIT企業を志望した、ということしか伝わってこなかった。当社で働きたいという意欲が伝わらなかった」

Aさんは、地元の大学に入学。文系でしたが、就職先はIT企業ならば将来性があってよさそうと考え、志望していました。この企業からのフィードバックを伝えたところ、「確かに志望理由にも自信がなかった。面接ではうまく言葉にできていなかった」と振り返り、「なぜIT企業に行きたいのか」「数ある中で、なぜその企業を選んだのか」という自己理解と企業理解に加え、その言語化が足りなかったことに気がつきました。

そこで、面談を通してあらためて一緒に自己理解を深めていったところ、「大学時代に学園祭実行委員として、仲間で1つのものを作り上げたことが楽しかった」というエピソードと、IT企業に就職して「チームでソフト開発を進めていきたい」という思いに、接点があることに気づくことができました。最終的に、地元大阪に本社があるIT企業に内定しました。

2.「本人のの強みと仕事内容が合っていない」Bさんのケース(インフラ機器メーカー・総合職を志望/文系・男性)

企業からのフィードバック
「勉強熱心で一人で真面目に努力する力はあるようだが、当社の総合職は顧客折衝の多い仕事なので、本人が仕事に強いストレスを感じてしまいそう」

面接では「うまく話せた」と思っていたBさん。実際、企業からのフィードバックにもある通り、強みである「一人で真面目に努力する気質」は伝わっていました。しかし、Bさんの強みと企業の仕事内容にギャップがあったと指摘を受け、志望職種をきちんと理解していなかったことに気づきます。Bさんはこれを機に、コツコツと努力していく自分の強みを生かせるような仕事を意識して、企業研究を行うように。現在は、営業色の強い仕事ではなく、管理業務やシステムエンジニアなど自分の強みを生かせそうと思う職種を視野に入れ、就活を継続しています。

3.「タイプと社風が合わない」Cさんのケース(専門商社・営業職を志望/文系・男性)

企業からのフィードバック
「おとなしく、マイペースな印象を受けた。当社はスピード感があって、元気ハツラツとした雰囲気なので、社風と合わないように感じた。本人にとっても、入社後つらくなってしまうのではという懸念がある」

体育会学生のCさんは、多くの先輩が商社に就職していることもあって、自分にもなんとなく商社が合っていると思っていました。この企業からのフィードバックで、初めて自分が他者からおとなしいと見られていることを知ったそうです。そして、社風が仕事の進め方にも影響することを知り、自分の強みを考え直して、企業を選ぶ必要があると気がつきました。企業から受けたフィードバックを参考に、自分のペースで着実にじっくりと取り組めるような仕事がありそうな業界や企業を中心に応募するようになりました。説明会などで、自分の強みが社風に合うかどうかをしっかり確認し、最終的に機器メーカーの営業に内定しました。

面接で落ちてしまう学生が抱える課題とは?

実際に受けた企業のフィードバックから、面接がうまくいかなかった理由をひもとくと、採用が見送りとなってしまう学生に共通する課題は、「自己理解ができていないこと」と「企業や仕事内容への理解が浅い傾向にあること」の2つであるのがわかると思います。

面接とは、学生と企業が「合うか合わないか」を判断する場所です。したがって、自分をきちんと理解して言語化までできていないと、自分と企業に接点があることを明確に伝えることができません。相談に来る学生の大半は、この「自己理解」でつまずいています。加えて、企業の仕事内容や社風まで理解できていない場合もあり、そもそも自分と企業の間にある接点を見つけられないまま応募し、結果うまくいかないのです。面接を受ける就活生のイメージ

自己理解を深めるには、「他者からのフィードバック」が効果的

では、どのようにしたら「自己理解」を深めることができるのでしょうか。

面接準備のために、一人で自己分析をしてみた、という学生は多いでしょう。しかし、一人で自己理解を深めることには限界があります。先ほど事例で紹介した企業からのフィードバックを基にした面接の振り返りからもわかるように、やはり他者からのフィードバックを参考にすることは、最も効率的だと言えるでしょう。他人に指摘されて初めて気づくことは、自己理解に限らず誰にでもあることです。また、企業に入りたいという憧れが強すぎると、企業が求める人物像に自分を寄せて考えてしまう人などもいます。このような思い込みを払拭(ふっしょく)し、正しく自分を理解するためにも、他者からの客観的な視点を取り入れることは有効なのです。

フィードバックをもらう他者として理想的なのは、就活の知見を持っている学校のキャリアカウンセラーや、アルバイト先の先輩やゼミの先生などでしょう。先輩、家族や友人など、身近な人の意見を複数聞いてみるのもいいと思います。あなたの強み、あなたらしさなどについて語ってもらい、「なぜそう思うのか」「どんなときにそう思ったのか」についても教えてもらいましょう。

また、相談するときに、面接を受けたときの受け答えの内容や様子を聞いてもらうのもよいと思います。あなたを知っている人の目線で、あなたらしさがちゃんと語れているかどうかを聞いてもらえるからです。「そうはいっても、身近な人には相談しにくい」「一人暮らしで気軽に相談できる人がいない」という方は、電話やメールで私たちのような就活生専門のキャリアアドバイザーに相談することもできます。

自己理解は、一度だけの自己分析で完結するものではありません。就活をしながら感じたことや、いろいろな人たちからのフィードバックの蓄積によって明確になり、あなたらしさは見えてくるのです。そして、「他者からのフィードバック」と「自分自身での振り返り」の両側から探っていくことで、いっそう磨かれていくことでしょう。

「内定をもらうこと」が最終目的ではない

内定をもらうことは、相談者の学生にとっても私たちキャリアアドバイザーにとっても、もちろん大切です。しかし、企業からのフィードバックを学生に伝えるという取り組みを通じて思うのは、私たちの最終目的は「就活を通して学生の成長を助け、社会に前向きに出て活躍してもらうこと」だということです。

面接で落ちる理由がわからず、何社も受けていると、自分の人格を否定されたような気持ちになり、落ち込んでしまいがちです。そういった学生に、これまでたくさんお会いしました。ですが、冒頭でも述べた通り、面接はその企業と合うか合わないかを判断するマッチングの場であって、あなたの人間性の良し悪しを判断するものではありません。

落ち込みそうになったら、視野を広げつつ、発想を転換してみてください。就活は社会に踏み出すための通過点です。自己理解を深めることで、新しい自分の持ち味を見つけるチャンスだとポジティブに捉えることができれば、自分らしさを生かせる企業がきっと見つかると思います。

「もう一度、“自己分析”の方法を見直したい」「他者のフィードバックから自己理解をもっと深めたい」場合、こちらの記事も参考にしてみましょう。

Stepで解説! 「自己分析」の方法

他己分析を就活に役立てる方法 <具体的なやり方、メリットを紹介>

“他己分析”って誰に何を聞けばいい?ぶっちゃけ、やってどうだった?【先輩アンケート】


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取材・文/笠井貞子

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